ALSOK 将棋コラム
- 第1問 3手詰 強力な2枚の馬
- 第2問 3手詰 胡蝶の夢
- 第3問 5手詰 さわやか系
- 第4問 5手詰 大駒の捌き
- 第5問 5手詰 天空の迷宮・第1章
- 第6問 7手詰 天空の迷宮・第2章
- 第7問 7手詰 飛車を打ったその後は
- 第8問 7手詰 変化を読み切る
- 第9問 7手詰 と金の拠点を活かす
- 第10問 7手詰 玉方の駒の成・不成に留意
- 第11問 9手詰 合駒に気をつけて
- 第12問 11手詰 ラスト問題、うまくほぐして
第1問(3手詰)
2枚の馬が強力に睨みを利かしておりすぐに詰みそうですが、さて。(長太郎)
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解答:▲3二桂成 △1三玉 ▲3一馬
なんだか筋の悪そうにも見える馬の利きを止める初手「3二桂成」が実は唯一の詰み筋です。
第2問(3手詰)
盤面の駒で2頭の蝶をつくりました。夢から覚めるような詰み筋を。(伊達)
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▲2三金 △2一玉 ▲2二銀
初手▲2三銀だと△1三玉となり、玉方の飛車が1四に利いているので詰みを逃します。
第3問(5手詰)
実戦的なさわやか詰将棋。颯爽と仕留めてください。(伊達)
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▲3一金 △同玉 ▲2二銀 △同金 ▲4一龍
金捨てで玉を危険地帯に引き出して、銀捨てで退路封鎖。4一龍で詰め上がりです。
第4問(5手詰)
初手、いろいろな王手があり迷いますが、大駒をうまく捌きましょう。(長太郎)
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▲3三角成 △1四玉 ▲2四馬 △同玉 ▲3四飛成
玉方の「1三歩」と「1五と」から、詰め上がり図を予想した方もいたかもしれません。
第5問(5手詰)
ドラゴン(龍)が潜む天空のラヴィリンス・第1章。大袈裟ですね。(伊達)
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▲6三桂成 △同玉 ▲6二馬 △同玉 ▲8四角
桂馬の成り捨てと馬捨てで玉を6二まで後退させます。
そして、先ほど馬がいた8四に、6六の角を移動させると、角と香の両王手で詰み。
3手目▲6二馬に△6四玉なら、▲7五角でやはり角と香の両王手。
第6問(7手詰)
ドラゴン(龍)が潜む天空のラヴィリンス・第2章。懲りずに2回目。(伊達)
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▲6三桂成 △同玉 ▲4四角 △6七龍 ▲6二角成 △6四玉 ▲7五馬
3手目▲4四角の空き王手が5手目▲6二角成を見据えた好手。
第7問(7手詰)
実戦でこんな筋を見つけたら「エウレーカ」と叫びたくなります。(長太郎)
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▲1五飛 △2四玉 ▲1三飛成 △3五玉 ▲1五龍 △同馬 ▲3四角成
平凡に▲3六飛には△2四玉と応じられ、玉方の馬の利きが強力で詰みません。
初手1五飛が気持ちいい。1三飛成と追いかけ、龍で1五に戻れば馬で取るしかありません。
第8問(7手詰)
変化が多くて難しそうですが、2枚の角に活躍してもらいましょう。(長太郎)
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▲4一角 △3三玉 ▲3二金 △2四玉 ▲4二角成 △1四玉 ▲2二金
2手目△4三玉の場合は▲5四金 △3三玉 ▲4四金 △2四玉 ▲4二角成まで同手数駒余り(金でとった歩が余ってしまいます)。
3手目の▲3二金が玉を上部へ逃すようで打ちにくい一手。しかし、▲4二角成~▲2二金で二枚角が逃走寸前の玉を捕まえます。
なお、6手目で△2三玉なら▲2一金(こちらも正解です)。
第9問(7手詰)
「と金」の拠点を活かしてください。華麗なる詰み筋を。(長太郎)
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▲1五角 △1三玉 ▲2五桂 △同馬 ▲2四角 △同玉 ▲2三飛
3三の「と金」を取られてはまずいので、初手▲1五角。5手目の▲2四角は両王手なので△同玉とするしかありません。桂・角を華麗に捨てれば、飛車で詰め上がりです。
なお、5手目▲2三飛には△1四玉と応じられ、さらに▲2四角と頑張っても、△1六馬と根元の香を取られてしまい失敗です。
第10問(7手詰)
入玉型のため、玉方の銀が動けば「成」「不成」の2通りがあります。(長太郎・伊達 共作)
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▲5九金 △同銀不成 ▲1三角成 △6九玉 ▲5八龍 △同玉 ▲1四馬
2手目△同玉なら▲6八角 △同玉 ▲6七龍以下詰み。
2手目△同金なら▲7八飛以下詰み。
2手目△同銀成なら▲1三角成 △6九玉 ▲6八馬以下詰み。
第11問(9手詰)
玉方の合駒に気をつけてください。(伊達)
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▲2五飛 △2四歩(合) ▲同飛 △同玉 ▲2五歩 △2三玉 ▲2四飛
△1二玉 ▲3四馬
2手目△2四桂の場合、▲同飛 △同玉 ▲2五飛 △1四玉 ▲2六桂までの詰み。
5手目でうっかり▲2五飛または▲2六飛とすると、△1四玉に▲1五歩が打ち歩詰め。この「打ち歩詰め」の順があるので、2手目の合駒を「歩」とするのが玉方の最善手(詰みまでの手数が最長となる)です。
第12問(11手詰)
ここまでお付き合いくださりありがとうございます。ラストです。(伊達)
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▲9一銀成 △9三玉 ▲8二銀不成 △8四玉 ▲8三角成 △同玉 ▲8四歩 △同玉 ▲8五金 △8三玉 ▲8四香
5手目、飛車の利きを通しながら歩をとって角を成り捨てます。8手目で△8二玉は、▲9二金以下の詰み(駒余り)。金を惜しんで9手目で▲8五香は、△9五玉で逃げられます。11手目の▲8四香で、オープニングから休眠していた9一の成銀も活躍して玉が仕留められます。12問完走おめでとうございます。そしてお読みくださりありがとうございました。