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今月のテーマ 「カードの暗証番号をきちんと管理していますか?」 今月の専門家 セキュリティ研究所研究員 研道究美(けんどう きわみ)

問題 「大切な銀行やクレジットカード、暗証番号はどのように決めますか?」 アンケート集計結果投稿してくれた皆さんのコメント

未だに多い!? 個人情報にまつわる暗証番号を設定している人が、約4割も!

キャッシュカードやクレジットカードの暗証番号をどのように決めているかの調査をした結果、一番多かったのは41.2%の「特別に設定した数字」でした。最近は、暗証番号の設定に生年月日、電話番号など個人情報にまつわる番号を使用しないよう金融機関が呼びかけているため、その認識も高まっているのでしょう。しかし、未だに「生年月日もしくは住所、電話番号」を設定している方が29.4%もいました。また、同じく個人情報である「学籍番号や社員証番号」を設定している方は11.8%。やはりこれも推測されやすい数字ですので、変更するようにして下さい。推測されにくい番号なら、もし紛失・盗難に遭ったとしても、現金を引き出されたりクレジットカードを悪用して品物を買われる危険を回避できるでしょう。

傾向から見る防犯のヒント「カードの暗証番号は、犯人に推測されにくい自分にしかわからない番号に」

「カードの盗難」イラスト

カードの暗証番号は忘れてしまうからと、生年月日や電話番号などを設定している方は要注意です。もし、財布ごと盗まれてしまったら、一緒に保管している免許証や健康保険証から簡単に推測されて、アッという間に多額の現金が引き出されてしまいます。実際に警察庁の『平成22年上半期の犯罪情勢』では、キャッシュカードが含まれている窃盗事件は、3万3,147件、同じくクレジットカードは2万2,561件が報告されています。また、不正に取得または作成したキャッシュカード、クレジットカード、消費者金融カードを利用して、現金自動支払機(ATM※CD含む)から現金を窃取する犯罪(払出盗)は1,012件で、現金被害総額は4億2,063円となっています。被害に遭わないためにも暗証番号の設定や管理方法を見直してみる必要がありますね。

個人情報から推測できる暗証番号は、被害が大きい!!

暗証番号を生年月日、住所、電話番号、車のナンバー、学籍番号、社員証番号など他人に推測されやすい番号に設定していたことで、実際にカバンや財布と一緒にカードが盗まれ、盗難後貯金が引き出される事件が発生しています。犯人は、カードと一緒に盗んだ個人情報から推測しているので、短時間で出金が可能なのです。また、カードはスキミングといわれるカードの磁気情報から個人情報を盗まれることもあります。しかし、推測されにくい数字を設定していれば、カードの磁気情報に暗証番号の情報は入っていないため、被害を最小限におさえることができるはずです。

暗証番号の管理にも気をつけることで、防犯になる

設定した暗証番号を忘れてしまうからといって、間違っても暗証番号を記載したメモを一緒に持ち歩いたり、カードに書き込んだりはせずに、家の中の安全な場所に保管するようにしてください。暗証番号の設定におススメなのが、自分だけがわかる数字を語呂合わせにしたり、好きな言葉を数字に変換することです。また、複数のカードに同じ暗証番号を使用するのも避けてください。特にクレジットカードとキャッシュカードの暗証番号を同じにするのは絶対に避けましょう。一緒に盗まれた時に、被害が二重になってしまいます。そして、ATMを利用するときは、不審な人物にも注意しましょう。犯人は狙いを定めてATMで背後から暗証番号をのぞき見したり、悪質な場合はタッチパネルの操作の動きで番号を読み取ってしまうのです。暗証番号は、定期的に変更することで防犯効果が高まります。ぜひ実行しましょう。

カード盗難による犯罪は増加しています。被害を最小限に抑えるには、暗証番号が最後の砦です。設定する数字に気を配るのはもちろん、管理にも気をつけて自らの財産を守りましょう。



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