飲食店などに防犯カメラ・監視カメラを設置するメリットやおすすめの設置場所
飲食店や小売店はお客様と現金のやりとりをする機会が多いため、レジまわりや現金を保管する金庫の防犯対策はしっかり対策したいものです。また、小売店は商品を陳列していることから、「万引き」「内引き」などの盗難被害でお悩みの声もよく聞かれます。
防犯対策として防犯カメラ・監視カメラを導入している店舗は増えているものの、予算面や運用への不安から、未導入の店舗も少なくありません。
この記事では防犯カメラ・監視カメラの効果的な設置場所や、設置する流れについてご紹介します。
目次
飲食店や小売店は防犯カメラ・監視カメラの設置が重要
店舗経営者や責任者にとって、「万引き」「内引き」は経営に大きな損害を与えるため重要な課題です。現在、飲食店や小売店に防犯カメラ・監視カメラが設置されていることはもはや珍しくなく、特にチェーン展開している企業の大半は店舗に防犯カメラ・監視カメラを導入しています。
警察庁「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、平成26年~令和5年の10年間で万引きの認知件数は徐々に減少しているものの、未だに9万件以上の万引きが発生しています(平成26年は121,143件、令和5年は93,168件)。近年は令和2年から4年まで減少傾向にありましたが、令和5年で増加に転じています。
防犯カメラ・監視カメラを設置するメリット
防犯カメラ・監視カメラは、犯罪抑止や映像の記録などさまざまな役割を担います。ここでは、飲食店や小売店に防犯カメラ・監視カメラを設置するメリットを詳しくご紹介します。
犯罪抑止に繋がる
防犯カメラ・監視カメラを設置する大きなメリットは、犯罪抑止に繋がることです。カメラがあることで「人から見られている」という意識から犯罪を思いとどまらせる抑止効果が期待できます。不審者を店舗から遠ざけるためにも、店舗内外への防犯カメラ・監視カメラの設置が有効です。
記録を残せる
防犯カメラ・監視カメラを設置しておくことで、万が一店内でトラブルが起きた場合にカメラの映像を証拠として使用することができます。実際、事件の情報収集で警察からカメラの映像提供を求められる事例は少なくありません。犯人の顔や服装、背丈などを確認できれば、捜査の手がかりになるかもしれません。
店内トラブルの原因追及ができる
会計時にお客様とのトラブルが発生した場合や、従業員による不正が発覚した場合などに、カメラの映像や音声を使用して事実確認することができます。
近年、飲食店の従業員が悪ふざけでSNSに投稿した内容が問題となった「バイトテロ」対策にも有効です。
利用客の分析に活かせる
防犯カメラ・監視カメラは、犯罪抑止やトラブル対策だけでなく、マーケティング活動にも役立てることが可能です。カメラ映像から利用客の属性、年齢、家族構成、混雑時間帯などさまざまな情報を得られます。
ただし、お客様のプライバシーの侵害となる場所への設置を避け、個人情報の取り扱いに十分注意することが必要です。
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防犯カメラ・監視カメラの設置が推奨される場所
防犯対策の基本は、犯罪が発生し得る機会や場所を作らないことです。店舗作りの段階から、死角を作らない、見通しの良い棚の配置など防犯を意識することが重要です。その上で、人目につかない、従業員が少ないなど死角となってしまう場所には防犯カメラ・監視カメラを設置しましょう。店舗における代表的な設置場所は以下の通りです。
出入り口
来店者の出入りを監視し、万が一トラブルが発生した際は状況証拠としても活用できます。顔認証システムがあれば、事前に登録した画像と照合して不審者を検知し自動通知してくれます。
レジまわり
現金を扱うレジまわりは犯罪が発生しやすい場所です。防犯カメラ・監視カメラをレジまわりに設置することにより、レジ強盗や内引きのほか、お客様とのトラブルも記録することが可能です。高精度なカメラでは紙幣や小銭の種類が判別できるため、釣銭の渡し間違いがないかどうかも確認できます。
ホール(客席)
ホール(客席)では従業員とお客様だけでなく、お客様同士でトラブルになるケースもあります。ホール(客席)に防犯カメラ・監視カメラを設置することで、店内で発生したトラブルを記録し、後から確認することが可能です。
そのほか、混雑状況の把握、料理の提供タイミングの確認・調整、来店客数などのマーケティング調査にも役立ちます。
バックヤード
内引きや従業員同士のトラブルを防ぎたい場合、バックヤードにも防犯カメラ・監視カメラを設置する必要があります。従業員に対して威圧感を与えない形状(ドーム型など)のカメラを選ぶと良いでしょう。
駐車場などの屋外
駐車場内では、事故や無断駐車、長時間の居座りなどさまざまなトラブルが起こり得ます。駐車場や店舗付近に防犯カメラ・監視カメラを設置し、警戒していることをアピールするようにしましょう。万が一トラブルが発生した際は状況証拠として活用できます。
防犯カメラ・監視カメラを設置する際の注意点
防犯カメラ・監視カメラは、効果を発揮させるためにも適切な種類のカメラを選び、設置場所や設置の仕方に配慮する必要があります。防犯カメラ・監視カメラを設置する際の注意点は以下の通りです。
店舗の内装に合わせたデザインを選ぶ
店内に防犯カメラを設置すると、デザインによってはお客様へ威圧感を与えてしまいます。そのため、レジ前やホール(客席)などお客様の視界に入りやすい場所には威圧感のないドーム型カメラがおすすめです。防犯カメラ・監視カメラは店舗の内装に合うものを選ぶとよいでしょう。
個人のプライバシーに配慮する
防犯カメラ・監視カメラの設置に関して、防犯目的であることが明確な場合には告知義務はありません。しかし、カメラで撮影した映像は個人情報に該当します。撮影されていることを快く思わない方もいるため、設置する際は店内掲示やホームページなどでその旨を知らせることが重要です。映像をマーケティングに活用する場合は告知義務があります。
また、撮影した映像は目的以外の用途に使用しない、第三者へ提供しないなど管理にも十分注意しましょう。
設置場所に適した種類のものを選ぶ
防犯カメラ・監視カメラを選ぶときは、設置場所に適した種類を選ぶことが重要です。最近の防犯カメラ・監視カメラは種類が多く、さまざまな機能が搭載されています。いざというときに鮮明な映像を撮影するためにも、設置場所に合わせて撮影範囲や防水・防塵、暗闇でも撮影できるといった機能面を考慮して選びましょう。
防犯カメラ・監視カメラ設置の流れ
防犯カメラ・監視カメラを設置する手順は、まず設置場所を決めて、カメラシステムの構築と必要な機器の調達、工事業者を手配します。設置後はカメラの角度やモニター・録画機器の調整など、やることはたくさんあります。
ALSOKにご依頼いただいた場合には、お客様のご要望やご予算、現地調査の結果を踏まえて設置場所を決定し、最適なカメラシステムの構築から設置工事、機器の調整、保守メンテナンスまでワンストップで対応いたします。
お客様の使用用途・要望をヒアリング
防犯カメラ・監視カメラ設置の使用用途やご要望をヒアリングします。
現地調査
防犯カメラ・監視カメラを設置する現場の確認をします(天井や設置箇所の状況や通線経路、設置スペースなど)。
防犯カメラ・監視カメラシステムの設計
ヒアリングした内容と現地調査の結果にもとづき、防犯カメラ・監視カメラの種類・台数・システムなどを設計します。
プランのご提案、御見積書ご提示
お客様のご要望やご予算をもとに、最適な防犯カメラ・監視カメラの台数や設置場所、システムのプランをご提案し、御見積書を提出します。変更のご希望があれば、再設計いたします。
設置工事
ご契約の後、設計した図面をもとに防犯カメラ・監視カメラを配置し、配線工事などを行います。カメラの画角(カメラに写る範囲)や明るさの調整、設置機器の動作などを確認します。
引き渡し
お客様立ち会いのもと、カメラ映像を確認していただきます。確認時に機器の操作説明を行い、引き渡し完了です。
飲食店・小売店向け:ALSOKの防犯サービス
防犯カメラ・監視カメラ
ALSOKの防犯カメラ・監視カメラは、多彩なラインナップで、お客様のご要望や設置場所に合わせてカスタマイズが可能です。オプションで不審者の自動追尾機能、レコーダーを設置せずに映像を録画・保管することができる「ALSOK画像クラウドサービス」もご利用可能です。また、「ALSOK-G7」と組み合わせることでカメラやレコーダー等の異常を監視し、異常時にはメンテナンスを行います。
機械警備・オンラインセキュリティ「ALSOK-G7」
ALSOKの機械警備・オンラインセキュリティ「ALSOK-G7」は、不審者の侵入や火災、設備の異常など緊急事態が発生した場合に自動でALSOKガードセンターに通報。最も近くにいるガードマンが現場に急行し適切な処置を行います。状況に応じて各関係機関とも連携し、被害の拡大を防ぎます。さらに、警備用に設置した防犯カメラやカメラを内蔵したセンサー等のリアルタイム映像をお客様のパソコンやスマートフォンから確認することができ、各種設備の遠隔制御、入退館時に屋外の画像を確認することも可能です。
まとめ
防犯カメラ・監視カメラを設置する際、使用用途や監視対象によって必要な台数やカメラシステムが異なるため、きちんと考えることが必要です。
ALSOKでは、さまざまな種類の防犯カメラ・監視カメラとオプションサービスをご用意しており、カメラの種類や録画方法、遠隔地から現地の映像を確認できるタイプなど、お客様のご要望にあわせて組み合わせることができます。
目的と設置場所にあった防犯カメラ・監視カメラシステムを導入し、店舗の防犯対策を行いましょう。