オフィスの空室率改善のために出来ること

オフィスの空室率改善のために出来ること
2022.03.10(2023.03.28更新)

近年、駅や道路などのインフラ整備による交通利便性の向上や様々な機能を備えた複合開発による街の整備が進み、オフィステナントの供給量が増加する一方、不透明な景気状況のもとで「オフィステナントの空室率増加」が課題となっています。この記事では、オフィスの空室率の現状をご説明し、改善を図るためのポイントについてご紹介します。

目次

新規テナント貸借における変化

これまでオフィスで仕事をすることが当たり前と考えられてきましたが、ニューノーマル時代における働き方の変化でオフィスの使い方にどのような変化が生じたのでしょうか。

増加傾向にあるオフィス空室率の要因

大都市圏ではオフィス・商業施設・ホテル・住宅など幅広い都市機能を併せ持つ複合開発が進み、これら複合ビル1物件あたりの平均供給量は増加傾向にあります。
また、政府のDX推進やニューノーマル時代における多様な働き方の促進などにより各企業においてテレワークの励行が進み、テレワークでも業務に支障がないと判断した一部の企業ではオフィス移転や縮小の動きが活発化しています。一方で、テレワークの実施を踏まえて、従業員同士のコミュニケーションやアイデア創出の場としてオフィスの必要性も再認識され、サテライトオフィスやシェアオフィスが相次いでオープンしています。
このような社会情勢を背景に、年毎の平均供給量にも起伏があるため、今後も空室率とオフィス賃料の増減が注目されています。

オフィスの新規貸借理由

各企業が新しくオフィステナントを契約する理由にも変化が生じています。森ビル株式会社が行った「2021年東京23区オフィスニーズに関する調査」では、2020年時点で「賃料の安いビルに移りたい」が1位でしたが、2021年は新設項目である「働き方の変化に応じたワークプレイスの変更のため」が1位となっております。環境の変化によって各企業がオフィステナントに求める条件も大きく変化しています。

1位 2位 3位 4位 5位
2020年 賃料の安いビルに
移りたい
立地の良いビルに
移りたい
耐震性に優れた
ビルに移りたい
設備グレードの高い
ビルに移りたい
セキュリティの優れた
ビルに移りたい
2021年 働き方の変化に応じた
ワークプレイスの変更のため
賃料の安いビルに
移りたい
立地の良いビルに
移りたい
1フロア面積が大きな
ビルに移りたい
耐震性能の優れた
ビルに移りたい
6位 7位 8位 9位 10位
2020年 1フロア面積が大きな
ビルに移りたい
防災体制・
バックアップ体制の
優れたビルに移りたい
新部署設置、
業容・人員拡大
事務所の統合 企業ステイタスの向上
2021年 セキュリティの優れた
ビルに移りたい
設備グレードの高い
ビルに移りたい
新部署設置、
業容・人員拡大
防災体制・
バックアップ体制の
優れたビルに移りたい
優秀な人材を
確保するため

出典:森ビル株式会社 2021年東京23区オフィスニーズに関する調査

オフィス入居率を向上させるためのポイントとは

オフィス入居率を向上させるためのポイントとは

オフィスの入居率を上げるためには、競合となる他の物件と差別化を図ることが重要です。具体的にどのような工夫や施策で乗り切っていけば良いのでしょうか。

入居率を向上させる具体的なポイントは以下の4つとなります。

  • 各物件の募集内容を見直す
  • 設備の刷新、メンテナンス
  • 使用用途の拡大
  • セキュリティ対策の強化

各物件の募集内容を見直す

賃料を見直すことも1つの手ですが、安易に賃料を下げ過ぎると物件の長期的な資産価値にも影響を与えます。まずは、物件情報に掲載する写真やコメントなどの見直しから行います。
Webサイトへ掲載する物件の説明には、検索されやすいキーワードを盛り込むと多くの方に見てもらうことができます。「駅近」「外観・フロアが綺麗」「セキュリティ」「防犯・防災」などのキーワードで物件を探す方が多いため、それらの単語を意識すると良いでしょう。

設備の刷新・メンテナンス・リノベーション

物件内の設備が古くなっている場合、思い切って入れ替えることも有効です。建物の外観やエントランスなども綺麗に清掃して、内外から資産価値を高め、物件をお探しの事業者が入居したいと思える状態にします。建物の築年数や設備の導入状況によっては、全体的な改修やリノベーションも考えると良いでしょう。
物件の状況に適したビル管理システムを取り入れたり、ビル全体のクリーニングを行うことで、見た目や内装、居心地の改善を図ってみてはいかがでしょうか。

使用用途を拡大

企業向け常勤オフィスとしての用途にとどまらず、オフィスとしての使いみちの幅を広げて入居者を募集してみることも良いでしょう。昨今のテレワーク需要の増加に合わせ、サテライトオフィスやシェアオフィスとしての用途を考えてみることも得策といえます。また、貸し会議室への用途刷新を図ってみることも1つの手です。

セキュリティ対策の強化

オフィス物件の利用者にとって、重要な要件となるのは賃料や広さ、設備などだけではありません。セキュリティ面も外せない条件です。この機会に建物の警備や管理体制の強化を行い、物件をお探しの方にも既に入居しているテナントにも安心して入居いただける環境を整えてみてはいかがでしょうか。

ALSOKの管理サービスをご紹介

上述した各企業がオフィステナントに求める条件として、「セキュリティの優れたビルに移りたい」が2020年・2021年ともに上位にランクインしており、セキュリティニーズが高まっていることが分かります。
警備会社として長年オフィスのセキュリティに携わってきたALSOKでは、現代のニーズに合わせた、さまざまなサービスをご提供しています。

セキュリティ対策の強化は入居率向上のカギ

防犯・防災対策は、オフィスの入居率にも密接にかかわってきます。物件をお探しの方に安心感を持っていただき、他の物件と差別化できるよう、セキュリティ対策の見直しを図ってはいかがでしょうか。ALSOKでは、現代にマッチしたガードシステム「ALSOK-G7」をご提案しています。

そのほかにも、さまざまな商品を取り扱っています。

・防犯カメラ

24時間365日映像を録画し、犯罪を抑止するとともに、万が一の時の証拠としても利用できます。

・常駐警備

警備員が常駐・巡回し、入退館する人や施設の状況を管理し、ご契約先の安全かつ快適な環境を守ります。

・出入管理システム

カメラ付きの非接触カードリーダーとICカードで、従業員や施設関係者などの出入管理や出退勤管理を行え、出入履歴をWebで見ることができます。

・設備制御

照明や空調、シャッター・エレベーターなどの稼働状況を常時監視します。Webによる設備の遠隔操作や、スケジュール設定による制御も可能です。

建物の管理やメンテナンスも重要

建物の適正なメンテナンスや管理で施設の設備を維持することも、入居率を向上させるためには重要です。

・中央監視盤

中央監視システムを導入し建物を一元管理することで、設備員が常駐しなくても設備の稼働状況を監視・遠隔操作が可能です。また、エネルギー使用状況を可視化することができ、ビル管理の効率化やコスト削減を実現します。

・ビル管理、清掃業務

ALSOKでは、ビル管理や清掃業務も行っております。警備会社ならではの高品質な管理・清掃を実施します。

・トイレや空調の改修工事

エアコンやトイレなど、建物内の設備改修も行っています。

ビル全体の感染症対策で現代のニーズに応えるためには

現代のニーズに応えるため感染症対策はマストとなります。ビル全体で感染症対策が可能なシステムを導入することで安心して入居できる施設作りをサポートいたします。

・表面温度測定機能付カメラ

非接触で人の体表面温度を測定できるカメラで、感染症対策を効率的にしっかりと行います。施設やテナントの入口にカメラを設置することにより、顔認証での入退室管理やマスク着用の検知などが行えます。お求めの機能に合わせた多彩な機種をご用意していますので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ

オフィス物件の入居率維持や向上を図るには、設備の見直しや防犯・セキュリティの強化など、物件価値を上げるための差別化が求められます。これを機に、非接触の出入管理システムや表面温度を測定できるカメラの設置など、オフィスにおけるニューノーマル時代への対応や大規模メンテナンスをお考えであれば、ぜひALSOKまでお気軽にご相談ください。