屋内の防犯カメラの選び方とは?目的別の比較方法や設置事例を解説
防犯対策の一環として、防犯カメラや監視カメラの設置を考えている企業や店舗は多いでしょう。しかし、防犯カメラはただ設置すれば良いというものではなく、目的によって適切なカメラの機種などが異なる場合があります。
今回は、防犯カメラの選び方について詳しく解説し、事例別・目的別におすすめの防犯カメラや、導入時の注意点についてもご紹介します。
目次
建物内に防犯カメラ・監視カメラを設置する目的
近年、建造物侵入による犯罪の凶悪化や巧妙化に加え、防犯カメラの高性能化も相まって、防犯カメラの需要が高まっています。
近年の防犯カメラは画質が向上し、昼夜問わず高精細な映像を残せるようになりました。さらに、顔認証機能や、ネットワーク経由でスマートフォンやパソコンから遠隔でリアルタイム映像を確認できる機能を備えたものもあります。
重要性が再認識されている防犯カメラですが、防犯カメラや監視カメラを設置する基本的な目的についてみていきましょう。
犯罪・不正行為の「監視」
企業や店舗などの施設には、内外からのさまざまな犯罪リスクがあります。
事務所・オフィスでは、不審者による不法侵入などの犯罪リスクがあるだけではなく、内部関係者による不正行為に遭うリスクも考えられるでしょう。店舗やショッピングモールといった商業施設などの場合、物品の窃盗や強盗、器物損壊などの危険も想定できます。また介護・福祉施設では、不法侵入だけでなく施設関係者同士のトラブルや入居者への暴行などのリスクもあります。店舗やオフィスではありませんが、マンションなどの集合住宅においても不審者の侵入、自家用車へのいたずらや車上荒らし、オートバイや自転車の盗難といったリスクがあります。
防犯カメラは各施設への人の出入りを監視し、万が一犯罪行為が発生した場合に現地の状況を監視・録画します。警察による現場状況の把握や犯人特定・追跡に役立ち、事件の早期解決につながります。
犯罪・不正行為の「抑止」
防犯カメラには犯罪行為を防止・抑止する効果があります。実際に、防犯カメラが設置され、その存在が人の目につくようになると犯罪や不正行為が減るというデータもあります。
その効果を狙って実際にはカメラ機能を持たないダミーカメラを設置するケースもありましたが、現在では高性能なカメラを手に入れやすくなったため、ダミーカメラを設置する必要性は低くなっています。
上記の目的に加え、防災対策や屋内でのトラブルの予防・解決などにも役立てることができるなど「防犯カメラ・監視カメラの便利さ」が認知され、防犯カメラの設置が企業・団体から個人のご家庭まで広く普及したことも、需要拡大の一端になっているといえるでしょう。
犯罪件数は年々減少傾向にありましたが、令和4年以降は増加に転じており、今後も犯罪やトラブルに巻き込まれないよう、しっかりと備えておくことを意識しましょう。
犯罪・不正行為の「録画」
防犯カメラ・監視カメラが設置されていれば、万一犯罪行為や不正行為があってもその証拠映像を録画することができます。ニュースなどでもたびたび報道されているように、近年の窃盗・強盗などの事件は防犯カメラの映像が決定的な証拠となって解決に至るケースも多いです。
警視庁が運用している街頭防犯カメラシステムのデータ540件が検挙活動・事案の立件や解決等に活用されたそうです。(令和5年中)
防犯カメラの機能
防犯カメラは、ただ映像を記録するだけではなくさまざまな機能を備えたものも選べます。設置場所や撮影状況などにより必要な機能も異なるため、防犯カメラの使用目的や用途に応じて、適した機能が搭載されているかどうかも確認して選定しましょう。
人感センサー
人感センサーは、赤外線などによって人や熱源の動きを検知した時に動作するセンサーです。センサーに人が近づくと自動的にカメラが稼働し、録画を開始します。夜間など人がいない時間帯や、人通りの少ない場所でのセキュリティ対策に有効です。人を感知した時のみ稼働するため、録画データの節約に貢献するのも大きなメリットといえるでしょう。
また、人感センサーに似た機能として動体検知機能もあります。動体検知機能は人感センサーと同じように、カメラが動くものを検知した時に録画を開始する機能で、検知する範囲を指定したり、アラームで知らせることが可能です。人感センサーと同様で夜間や無人の場所の監視にも有効で、録画データの節約にもなります。屋外に設置している場合、風で揺れたり、周辺の照明や日照の明るさの変化によって誤検知をしてしまうケースがあるため、注意が必要です。
赤外線
防犯カメラには、夜間など暗い場所の映像記録に適した赤外線暗視機能(デイナイト機能)が搭載されているものもあります。カメラには最低被写体照度(被写体を撮影するために必要な最低限の明るさの度合い)があり、最低被写体照度が低いカメラほど暗い環境でも撮影が可能です。赤外線暗視機能(デイナイト機能)では、肉眼では確認できない赤外線を物体に照射することで、暗闇でも映像をとらえて録画します。夜間も防犯カメラを稼働させたい場合は、赤外線機能のある防犯カメラをおすすめします。
オートフォーカス
オートフォーカス機能は、カメラのピントを自動的に被写体に合わせる機能です。せっかく撮影した映像がぼやけていたり映りが悪かったりすると、万が一トラブルが発生した際に検証することが困難となってしまいます。オートフォーカス機能があることで鮮明な映像を残すことができるため、防犯カメラには欠かせない機能です。
PTZ
PTZ(パン・チルト・ズーム)は、カメラのレンズを上下(パン)、左右(チルト)、縮小・拡大(ズーム)を遠隔で操作できる画角調整機能のことをいいます。広範囲のエリアをカバーすることができ、専用のコントローラー(管理室のパソコンやスマートフォンなどにインストールしたソフトやアプリなど)で操作することが可能です。
また、ズームには光学ズームとデジタルズームがあります。光学ズームはズームの倍率を上げても映像が粗くなることがないため、遠くに映り込んでいるもの(車両のナンバープレートや人物の顔など)を確認したい場合に有効です。
ダイナミックレンジ
ダイナミックレンジとは、カメラの撮影できる明るさと暗さの範囲を指します。単位はdB (デシベル)で表記されます。カメラのセンサーには撮影できる明るさと暗さの範囲に限界があり、明るすぎるものは白とびし、暗すぎるものは黒潰れします。ダイナミックレンジ機能が高いカメラは明暗差に強いため、鮮明な映像を残すことが可能です。
逆光補正機能
一般的に防犯カメラは固定されているため、撮影の際に逆光を避けられないことが多くあります。逆光補正機能は、逆光になってしまう環境で撮影するとき、白飛びや黒潰れが起きないように被写体の明るさを補正する機能のことをいいます。
逆光補正機能には、ワイドダイナミックレンジ補正(WDR)、逆光補正(BLC)、ハイライト補正(HLC)といった種類があります。
画像解析機能
画像解析機能とは、映像の中から対象物を抽出・特定すること(画像認識)、また対象物が何であるか解析する機能(画像分析)を指します。具体的には、人や物の動きを検知する動体検知をはじめとした人検出のほか、人数カウントや侵入検知、顔認識などがあります。この技術により、リアルタイムで映像を解析し、必要な情報を抽出することが可能です。
近年、カメラ本体や各パーツ・映像送信技術の性能向上により、リアルタイムで撮影している映像の中で画像解析をすることができ、セキュリティだけでなく、混雑対策やマーケティングデータの収集にも活用されています。
防犯カメラの選び方
ここでは、防犯カメラの種類や選び方についてご紹介します。これから防犯カメラの設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
形状で選ぶなら
防犯カメラを形状で選ぶ場合、それぞれどのような特徴やメリットがあるかを理解しましょう。
ドーム型
ドーム型は、天井に設置する半球体の防犯カメラです。広範囲の撮影を1台で行える他、見た目の威圧感が少ないという特徴を備えています。外観上レンズの向きが目視では分かりにくく、エントランスなど雰囲気に対する配慮が求められる場所への設置に最適です。防水機能を施したカメラもあり屋外への設置も可能です。
ボックス型
ボックス型は、その名の通り箱型の本体にレンズが付いた形状をしています。性能の良いものが多く、監視する目的に応じてレンズを付け替えられるため、画角を自由に変更できます。屋外に設置する際は、ハウジング(軒下や屋外などで雨風埃などからカメラを保護するためのカメラケース)を取り付けることにより、さまざまな環境下でも活用可能です。ドームカメラとは対照的に存在感が強いため、犯罪抑止効果が高いといわれています。このためボックス型カメラは、駐車場などの屋外に設置されているのを目にする機会が多いでしょう。
コストで選ぶなら
価格と性能のバランスを重視して選ぶなら、「AHDカメラ(※)」と呼ばれるタイプのカメラがおすすめです。特に、現在アナログカメラを使用していて、カメラの増設やリニューアルを検討している場合には、既存のカメラに接続している同軸ケーブルをそのまま使用できるため、工事費の削減に繋がります。画質は200万画素程度が一般的です。
※Analog High Definitionの略で、アナログ配線を利用できるフルハイビジョンカメラのことです。
画素数で選ぶなら
画素数とは、1つの画像の中で構成される画素(ピクセル)を示す数値のことです。画像は細かい点(ドット)の集合体によって明暗や色を表示しており、画素数が多いほど解像度も高くなります。防犯カメラの標準的な画素数は約200~500万画素です。
100万画素でも十分綺麗な映像ですが、人物の顔や文字をより鮮明に表示したい場合は200万画素以上のカメラを選ぶことがおすすめです。
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設置場所で選ぶなら
設置する場所によっても、防犯カメラの選び方は変わります。
屋外
屋外に設置する場合は、気候や環境の影響を受けやすくなります。防犯カメラは風雨や埃、塩害などで故障する恐れもあるため、ハウジングケースを用いたりケーブルを保護したりする必要があります。屋外設置を検討している場合は、防水・防塵機能などを備えた耐久性が高く、かつ犯罪抑止効果を期待できるボックス型カメラを選ぶようにしましょう。
屋内
屋内設置を想定しており、カメラを目立たせたくない場合は、ドーム型カメラがおすすめです。ドーム型カメラは、他の種類と比較すると見た目の威圧感が少なく、内装にも溶け込みやすいため、「監視されている」というプレッシャーを与えません。
夜間も稼働させる場合は、暗い場所の撮影が可能な赤外線機能が搭載されたものを選ぶと良いでしょう。
工事の簡易性で選ぶなら
設置する場所や環境によって、接続方式でカメラを選ぶ方法もあります。
無線接続(ワイヤレス接続)
防犯カメラはケーブルで接続されるものというイメージがありますが、近年普及しているネットワークカメラなどは無線(ワイヤレス)接続できるものもあります。
ただし、カメラ本体とレコーダーを設置している場所の間に、鉄板等の電波を妨げるものがあると映像が届かないこともあるため、設置する前に電波状況をよく確認する必要があります。
有線接続
有線接続は、上述の同軸ケーブルやLANケーブルなどでカメラやレコーダー等を接続します。無線接続(ワイヤレス接続)と比較すると画質が安定するため、映像が乱れたり途切れたりすることが少ないというメリットがあります。
ただし、配線工事が必要となるため、カメラ本体代以外に工事費がかかります。また、ケーブルを切断されると防犯カメラが稼働しなくなるというデメリットもあります。
記録方式で選ぶなら
映像データをどのような方式で記録するかによっても防犯カメラの種類は変わります。防犯カメラの映像データの記録媒体には、次のようなものが挙げられます。
HDD(ハードディスク)
HDD(ハードディスク)は、防犯カメラやテレビの録画、パソコンなどで一般的に用いられている記録媒体です。他の記録媒体と比較すると、比較的安価かつ保存できるデータ量が大容量で、長時間録画に適しているのが特徴ですが、録画容量の上限に達した場合は古い映像から上書き録画されます。また、直接機器に映像データを保存するため、大きな振動で故障したり使い続けると劣化したりする点に注意しなければなりません。
microSD/SDカード
microSD/SDカードは、防犯カメラの他、スマートフォンやデジタルカメラにも用いられている記録媒体です。小型で持ち運びが可能、比較的安価という一方で、静電気に弱いという特徴があります。
また、他の記録媒体と比較すると容量が少なく、書き込み回数に制限があるため一時的な保存に向いています。
SSD
SSDは、HDDと同じように使用できる記録媒体で、半導体メモリを用いています。衝撃に強く、処理速度の速さや消費電力が少ないことがメリットである一方、HDDよりも高価で容量が少ないというデメリットもあります。
クラウド
最近ではクラウドに映像の保存が可能なカメラが増えています。インターネット上の仮想記憶スペースであるクラウドに映像を保存し、インターネットを介して映像の確認・操作が可能です。また、レコーダー等の録画機器が不要なため、導入の手間やメンテナンス費用を抑えられるのもメリットです。
クラウドに保存しておけば、離れた場所からでも現地の録画映像やリアルタイムの映像を確認できるため、これから防犯カメラを選ぶならクラウドに対応しているカメラもおすすめです。
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防犯カメラを選ぶ際の注意点
ここでは、防犯カメラを選ぶ際の注意点についてご紹介します。
設置場所について
まずは、先にご紹介したとおり設置する場所が「屋外」か「屋内」か検討しましょう。屋外対応のカメラは、さまざまな環境下で稼働するよう機能を高めているため価格も高くなります。もし、コストの都合で屋内用カメラを玄関先などに設置する場合は、屋根などで風雨を防げる場所に設置するようにしましょう。
また、防犯カメラは精密機器であるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。メンテナンスが困難な場所(高層階の屋外など)に設置すると、設置後にメンテナンスが困難になる可能性があります。手入れやメンテナンスがしやすい場所を選ぶようにしましょう。
設置台数について
オフィスや施設の面積・出入り口の数・間取りによって、適切な設置台数は異なります。オフィスや施設が広い場合は一台のみでは死角ができるため、複数台の設置が必要です。
ただし、設置台数が多くなるほど費用がかかってしまうため、導入目的や周辺環境を考慮して検討しましょう。
適切な設置台数が分からない場合は、専門業者に依頼するのもおすすめです。プロの視点で適切な設置場所や台数を提案してくれます。
設置方法について
カメラを取り付ける際の高さや角度も重要です。高さや角度が変わると撮影できる範囲も変わります。設置する際は監視したいエリアをカバーできているか必ず確認しましょう。また、天井や高所など設置が難しい場所への設置、配線の処理なども対応できるため、防犯カメラの設置は専門業者に依頼すると良いでしょう。専門業者に依頼することで仕上がりが綺麗になるというメリットもあります。
セキュリティ対策について
カメラ本体やHDDなどにデータを保存している場合、機器の故障が原因で録画データを消失してしまうリスクや、録画映像の不正な持ち出しのリスクがあります。一方でクラウドにデータを保存する場合、データを失うリスクは減らせるものの、サイバー攻撃などを受ける可能性も想定されます。クラウド型防犯カメラを選ぶ際は、クラウドサーバーのセキュリティも必ず確認しましょう。
オフィスビルの設置事例
オフィスビルは、多くの企業が入居している建物であることから不特定多数の人が出入りします。そのため、さまざまな建物のなかでも防犯カメラ設置の有効性が高い施設といえるでしょう。
オフィスビルに防犯カメラを設置する効果のうち、日常的なものは駐車場や駐輪場での事故やトラブル、トイレや給湯室、更衣室などでの窃盗・いたずら行為・盗撮の抑止・監視です。また、不特定多数が立ち入るオフィスビルの特徴上、エレベーター内やエレベーターホール、エントランス、エスカレーター付近に防犯カメラを設置することで「どんな人が・いつ・どのルートで」建物に出入りしたのかすぐに確認できることもメリットです。
これらの事例から分かるとおり、オフィスビルで防犯カメラを設置する場合には、屋内であれば「エントランス」「エレベーター内」「エレベーターホール」「トイレに通じる通路」「更衣室前」、屋外なら「駐車場」「駐輪場」への設置が必須といえます。
下記のコラムでは、オフィスビルへ防犯カメラを設置することの必要性や、適したカメラの設置方法などもくわしくご説明しています。ぜひお役立てください。
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エステサロンの設置事例
売上金や店舗設備などの盗難事件が意外に多く発生しているのが、エステサロンや美容院などの店舗です。これらの店舗を第三者が悪意を持って狙う背景には「高額な金銭や物品が目的ではないが、女性従業員が多くセキュリティ対策が甘い」と思われている可能性があります。
また、美容院やエステサロンなどの店舗はビルのテナントとして入居しているケースが多く、ビルに不特定多数の人が立ち入るため紛れ込みやすい点も、エステサロンや美容院が狙われやすいポイントです。
これらの要素から、エステサロンなどの店舗では防犯カメラを設置するとともに、営業中や無人時に不審者が侵入した場合の対策として機械警備を導入することをおすすめします。万が一異常が発生した場合には緊急ボタンを押すだけでガードマンが現地に駆けつけ一時対処し、本部など離れた場所からでもカメラの映像を確認できるようにしておくと安心です。
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介護・福祉施設の設置事例
介護施設や福祉施設では、過去に入所者を狙った襲撃事件が起きており、近年では施設職員による入所者への暴行事件なども起こっていることから、防犯対策の強化が求められています。しかし、慢性的な人手不足が続いている影響もあり、施設の職員に頼る防犯対策には限界があることも事実です。
そのため、各施設の規模や人員体制などを考慮し、適切な防犯システムや防犯設備の導入を検討する必要があります。介護・福祉施設は24時間体制で管理が必要なほか、日中は入所者のご家族や施設関係者など外部の人が来訪するという点を考慮する必要があります。
さらに、夜間の人の出入りを管理するほか、入所者に対する避難訓練や施設職員への防犯対策の指導・訓練など、さまざまな対策の検討も要求されます。
これらの特徴から、介護・福祉施設には防犯カメラの設置とともに、施設の職員に代わって不審者の侵入や火災の発生を監視できる機械警備システムを導入することが有効と考えられます。
ALSOKでは、介護・福祉施設それぞれの特徴を踏まえて最適な防犯カメラや警備システムをご提案しています。次のコラムをご参照のうえ、防犯対策強化のご参考にしてください。
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工場・倉庫の設置事例
工場や倉庫では業務に必要な設備や機械、製品を取り扱っており、不審者の侵入や内部不正による窃盗被害のリスクが高くなっています。さらに近年は、食品への異物混入などのトラブルも課題となっており、安全対策への強化が求められています。しかし、人の目による監視だけでは、すべての事故・トラブルを防止することは不可能です。
そこで、外部からの不正侵入を防止するためには、適切な防犯システムを導入する必要があります。防犯カメラと出入管理・入退室管理システムを導入することで、24時間体制で工場・倉庫内のセキュリティ体制を強化することができ、不審者の侵入や内部不正といった犯罪の抑止効果も期待できます。
また、目視では死角となるエリアもカメラで監視できるようにすることで、危険なエリアでの事故や機械の不具合にいち早く気付き、事故を未然に防ぐだけでなく、万が一事故が発生した場合に被害を最小限に食い止めることが可能です。
作業員が安全かつ効率的に業務にあたることができるよう、職場環境の改善にも役立てられるでしょう。
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事務所の設置事例
空き巣被害のなかで、一般住居に次いで被害件数が多いのが「事務所」です。事務所はオフィスビルやテナントビルなど、不特定多数の人が立ち入る場所にあり、夜間や休日は無人になるため夜間・無人時を狙った被害が多い傾向にあります。
事務所内に多額の現金が置かれているケースもありますが、OA機器やその他の設備が窃盗などの被害に遭うケースも少なくありません。
防犯カメラは、受付や玄関はもちろんですが、機密書類や重要なデータを保存する保管庫、金庫が設置されている部屋、サーバールームなどにも設置することで外部からの盗難対策だけではなく、内部不正対策にもなります。
一方、ピッキングなど古典的な手段で荒らされる事例が多いことも事務所の空き巣被害の特徴です。これらを考慮すると、事務所荒らしへの対策には「不審者の侵入防止・被害の迅速な把握」がもっとも有効であることが分かります。
出入口の防犯性を高めたり、防犯カメラを設置したりする方法も有効ですが、事務所のセキュリティ対策としておすすめするのは、24時間監視体制で異常を検知するとすぐにガードマンが駆け付ける機械警備の導入や、施設に常駐しオフィスへの人の出入りを監視する常駐警備員の配置でしょう。
ALSOKでは、各事務所に最適な防犯対策の提案を行っています。オフィスの防犯対策について検討中の方は、ぜひ次のコラムもぜひご参考にしてください。
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飲食店・小売店の設置事例
飲食店・小売店は、現金を取り扱う特性上、店内での盗難事件が発生しやすいという特徴があります。また、金銭の盗難や万引きに限らず内引きと呼ばれる内部関係者による窃盗などが発生する可能性もあります。
現在では、大手チェーンなどほとんどの店舗が防犯カメラを設置していますが、個人経営など一部の店舗ではコストの問題などでまだ導入していないケースもあるでしょう。
しかし、万引きなどが横行すると、その損害額は長期的に見れば莫大になる可能性もあります。
飲食店・小売店に防犯カメラ・監視カメラを設置する場合は、監視の対象をはっきりさせることが有効といえます。なかでも出入口・レジ周辺・駐車場などに設置すると盗難や万引きなどの窃盗が発生した際、犯人の特定に役立ちます。
他にも、内引きを防ぐためにバックヤードへの設置も有効です。
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ALSOKが提供する防犯カメラ・監視カメラ
ALSOKでは、防犯カメラの設置から保守・メンテナンスまでトータルでサポートを行っています。夜間や逆光でも高画質な映像を記録できるもの、外出先から室内の様子を確認できるものなど、施設・建物および個人の方のニーズに合わせた多くの種類の防犯カメラを取り揃えています。
企業や店舗の無人時にもセキュリティ対策を行いたいという場合は、防犯カメラと連動したALSOKの機械警備システムによって効率的にセキュリティを強化することが可能です。異常が発生した場合にALSOKガードセンターへ自動通報されるため、防犯だけでなく火災や設備の監視にも対応できます。
防犯カメラは、一般家庭や企業などさまざまな環境で需要が高まっていますが、それぞれの環境や目的に合わせた防犯カメラを選ぶことが大切です。用途に合わせて適した場所・種類のカメラを設置しないと、本来の効果を発揮できないこともあります。
下部リンクもぜひご参照いただき、企業やご家庭に合った防犯カメラ選びにお役立てください。
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まとめ
今回は、防犯カメラ・監視カメラの設置について、施設・店舗ごとの事例を挙げながら適したカメラや防犯システムの選び方をご紹介しました。
近年では強盗や迷惑行為といった事件が増えており、施設や店舗への防犯カメラの設置需要が拡大しています。これまで目立った被害に遭ったことのない施設や店舗も、今後のことを考えて対策を講じることが大切です。現在では、高性能な防犯カメラや監視カメラが比較的手頃な価格帯で選べるようになっています。
今後のオフィスや店舗の安全を考え、ぜひこの機会に導入を検討してはいかがでしょうか。
防犯カメラ・監視カメラの設置についてご不明点がある場合は、お気軽にALSOKにご相談ください。