ポスト・郵便受けは防犯対策が重要!一戸建てのポストの選び方を解説
郵便物の中には、大切な個人情報が記載された書類もあり、ポスト・郵便受けから郵便物が盗まれるケースは少なくありません。そのため、ポスト・郵便受けにも防犯対策が必要です。
一戸建ての場合、さまざまなタイプのポストを選ぶことが可能です。外見はおしゃれな一方で、防犯上リスクのあるポストもあります。設置場所をどこにするかも重要でしょう。
そこで本記事では、大切な郵便物を安全に受け取るための、一戸建てのポストの選び方と防犯対策をご紹介します。
目次
一戸建てのポストの種類
まずは、ポストの形状にはどのような種類があるか見てみましょう。
独立式ポスト(置き型ポスト)
独立式ポスト(置き型ポスト)は、地面に埋め込まれたポールやスタンドにポストを固定するタイプです。
海外映画などではよく目にするかもしれません。郵便受けだけのシンプルな形からインターフォンや表札が一体になったものなどもあります。サイズもさまざまなので、建物にフィットしたセレクトができるのが特徴です。
しかし、ポスト全体が独立しているため、施錠していない場合には郵便物が盗難に遭う可能性があることにも留意しましょう。
埋め込み式ポスト
埋め込み式ポストは、建物の外壁や門柱に埋め込むタイプのポストです。表札と一体化したタイプや、投函口以外の部分がデザインの一部となっているタイプなど、さまざまな種類があります。
埋め込み式の中でも、代表的なのが口金ポストです。口金ポストは、ポストの差し込み口だけが壁や扉などから出ている形状になっています。シンプルなデザインが特徴で、アパートや建売住宅などで多く見られます。なお、埋め込み式を選ぶ場合は、外壁の設計段階で決めておく必要があります。
埋め込み式のポストは、壁の内側から郵便物を取り出すので、郵便物が盗まれるリスクが低いといえます。ただし、住宅の外壁ではなく、門柱に取り付けた場合には施錠を怠ると抜き取られる可能性もあるため、日頃から施錠を心掛けましょう。また、ポストの形態によっては家の中が外から覗かれてしまうリスクもあります。設置前に必ず確認しましょう。その他には、風の強いときには埃などが入る可能性があるので、定期的に清掃しておくと郵便物が汚れる心配がなくなります。
壁掛けポスト
壁掛けポストは、建物の壁に直接設置するタイプのポストで、奥行きが浅いのが特徴です。ポストをそのまま壁に取り付けるので工事も簡単なポストといえるでしょう。玄関近くの壁に設置することが多く、郵便物の取り出しもしやすいのが特徴です。ただし、外に設置するため、施錠を怠ると簡単に郵便物を抜き取られてしまうので注意が必要です。
加えて、壁掛けポストは自分で設置することも可能ですが、壁の穴あけに失敗したり、いびつな設置になってしまったりと上手くいかないケースも想定されます。自宅の壁を壊してしまう可能性もあるため、設置に自信がない方は業者へ依頼するのが安心です。
以上がポストの形態になりますが、それぞれの特性を踏まえ設置場所を考慮することも必要になります。防犯の観点では、建物から離れた独立式ポストよりも玄関近くの埋め込み式ポストのほうが、郵便物の盗難リスクは低くなりますし、敷地内から郵便物を確認できるので雨天や雪の日などにも便利です。
ポストの選び方
次に、ポストの選び方を見ていきましょう。
素材・防水性
屋根がない場所や日差しが強い場所に設置する場合、郵便物・宅配物を雨風や紫外線などから守れる防水性・耐久性のある素材を選ぶと良いでしょう。また、素材は家の外観を揃える観点でも重要になります。
サイズ・容量
ポストは、さまざまなサイズがあります。そのため、「郵便物の量や大きさが普段どれぐらいなのか」「どれぐらい溜めてしまうのか」などの家庭の事情に合わせて選ぶと良いでしょう。例えば、回覧板のやり取りをポストで行う場合や、A4サイズの郵便物を受け取ることが多い場合は、大きめのサイズのポストが適しています。
取り出し方法
取り出し方法は、「前出し」または「後ろ出し」が一般的です。前出しは、壁掛け型のポストに多く、帰宅時などにまとめて郵便物を取り出すのに便利です。ただし、ポストの前まで行かないと取り出しづらいのがデメリットです。
後ろ出しタイプのポストは、埋め込み型に多いです。ポストの前に行く必要はなく、敷地内から郵便物を取り出すことができるといったメリットがあります。また、盗難リスクが低いのも後ろ出しタイプです。
設置場所
ポストの設置場所は、大きく分けて「道路付近」と「玄関付近」の二箇所が挙げられます。
道路付近に設置するポストの種類には、独立式ポストや門柱に埋め込むポストがあります。郵便物を投函する際、配達員の方などが敷地内に入ることがないため、プライバシーや防犯の面でメリットです。しかし、施錠を怠ると郵便物が盗まれたり、郵便物から個人情報を盗まれたりするリスクが上がります。
一方、壁掛けポストや外壁にポストを埋め込む場合は、一般的に玄関付近に設置されます。天気にかかわらず郵便物が取り出しやすく、盗まれるリスクも低いのが特徴です。ただし、配達のために敷地内に人を入れる必要があることから、プライバシーや防犯に配慮する必要があります。
値段
ポストの種類によって、値段が異なります。耐久性が高いものや工事を必要とするものは、その分費用もかかります。低コストのポストもありますが、耐久性が低いものもあり数年で交換しなければならないこともあるかもしれません。
ポストの耐用年数は、一般的に10年程度が目安です。買い替えする場合は、既存ポストの撤去作業や埋め込み設置などの費用がかかることも想定して考えると良いでしょう。
ポストを選ぶ際の注意点
ポストを選ぶ際は、上記以外にも以下の点に注意しましょう。
外構(エクステリア)とのバランスも考える
ポストを新しく設置する場合は、外構とのバランスも考えて選ぶようにしましょう。家の外壁や屋根、玄関ドアとのデザインが合っているかどうかも考えて設置しないと、ちぐはぐした印象の外観になってしまう恐れがあります。
宅配ボックスの設置も検討する
共働き世帯など、自宅を留守にすることが多い場合は、宅配ボックスの設置も検討すると良いでしょう。宅配ボックスがあれば、不在時も宅配便などの荷物を受け取ることができます。また、在宅時も宅配ボックスに配達してもらえるため、配達の際に顔を見られる心配がなくなります。プライバシーの保護や、配達員を装った不審者との接触を避けられるといった防犯上のメリットもあります。
ポスト設置時は防犯対策も欠かさず行おう
泥棒は、ポストに溜まった郵便物やチラシなどで留守宅を判断するといいます。
また、その家の不在の状況などを暗号のようにしてドア付近にメモする「ドアマーキング」を残される可能性もあります。具体的には「M」や「W」の文字が書かれていれば「男性」「女性」を表し、「W8-20(ル)」という文字列の場合は「平日8時から20時まで留守」を意味するとされています。ポストに溜まった郵便物から在宅状況を判断され、マーキングされてしまう危険性もあるのです。安心して暮らすためにも、窓や庭などに加えてポストの防犯対策が欠かせません。
ポストが泥棒や不審者に狙われやすい理由
そもそも、なぜポストは泥棒や不審者に狙われやすいのでしょうか。
郵便物などから個人情報を得られる
個人情報を盗むためにポストを狙う泥棒や不審者は多いです。郵便物や通販で購入した商品には、氏名や電話番号、メールアドレスなどあらゆる個人情報が記載されています。それらの情報をポストから盗み出し、特殊詐欺などの別の犯罪に悪用するケースも見られるため注意が必要です。
また、近年手口は多様化しており、新しく契約したクレジットカードの不在票をポストから盗み、身分証明書を偽造したうえで本人になりすまして受け取るという事例も報告されています。気付かない間にクレジットカードが不正利用され、身に覚えのない請求書が届くのです。
近隣住民から怪しまれにくい
ポストは外部の人が触れる機会も多いため、第三者がポストの前にいても怪しまれにくいことも、ポストが狙われる要因の1つです。特に道路に面した場所に設置されたポストの場合、配達員や郵便物を投函している人だと周囲に思われやすいことから、狙われるリスクが高まります。
マーキングがしやすい
マーキングのしやすさもポストが狙われる理由の1つです。玄関ドアなどと比較して、ポストの中や下などは目に付きにくい箇所のため、泥棒や不審者はマーキングを残して後の犯罪に利用しようとします。マーキングの手口や実例については以下のコラムでも詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
ポスト・郵便受けの防犯対策
では、どのようにしてポスト・郵便受けの防犯対策を行うべきなのでしょうか。
鍵をかける
ポストに鍵をかけず、誰でも中を見られる状態で放置していては、被害に遭うリスクが高くなります。面倒だからといって、施錠しないのは危険です。ポストを開けて郵便物を取り出したら、必ず施錠するように心掛けましょう。備え付けの鍵がない場合は、外付けの鍵を設置するのがおすすめです。鍵の設置は自分で手軽にできるので、ポストを交換することなく防犯対策を行うことができます。
郵便物はこまめに取り出す
郵便物を溜めたまま放置していると盗難などの被害に遭うリスクが高まるだけでなく、何を盗まれたか気付きにくいことがあります。そのため、外出先から帰宅したときは、毎回ポストの中を確認する癖を付けましょう。もし旅行等で長期間家を空ける場合は、信頼できる人に郵便物やチラシの整理を頼んでおくと良いでしょう。
近所に頼める人がいない場合は、専門のサービスを利用するのもおすすめです。ALSOKでは、1カ月以上不在の住宅向けにポストの整理や不審物のチェックなどを実施する「HOME ALSOKるすたくサービス」を提供しています。ALSOKのるすたくサービスは、ご自宅の定期的な見回りや郵便物の回収・整理を代行するため、ポストに郵便物が溜まる心配はありません。またオプションのセンサーを設置すれば、何か異常を感知するとすぐにALSOKがご自宅へ駆けつけ、状況を確認します。管理と防犯を兼ね備えたサービスです。ご自宅以外にも別荘やご家族の空き家なども対応可能なので、ぜひご活用ください。
ポスト内が見えないようにする
郵便物や荷物、個人情報の盗難を防止するには、ポストの中が見えないようにすることが大切です。投函口を目隠しガードで塞ぐことで、盗難やのぞき見を防止できます。テープで貼って隠す手段もありますが、郵便物の出し入れが不便になる可能性があるため、専用の目隠しガードを使うのがおすすめです。
宅配ボックスの防犯対策を行う
宅配ボックスを設置する場合は、宅配ボックスの防犯対策も重要です。埋め込み式の宅配ボックスであれば、持ち出すことができないため、盗難のリスクが下がります。また、スマートフォンやICカードで解錠するセキュリティ性の高い施錠形式を採用したり、防犯カメラを取り付けたりして防犯対策を行うことをおすすめします。
ご要望欄に「宅配ボックス」の旨をご入力願います
宅配ボックスの資料請求はこちら防犯カメラを設置する
防犯カメラを設置しておけば、誰が訪問したかなどを証拠として残すことができます。万が一被害に遭ってしまっても、カメラの映像から犯人が捕まった事例は多くあります。また、防犯カメラを設置することで、犯人に「この家は防犯意識が高い」と思わせ、犯行を諦めさせることにも繋がります。証拠を残すだけでなく、犯行をやめさせる威嚇効果もあるのでおすすめの対策です。
ALSOKでは、屋外に簡単に取り付けられる無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」をご用意しています。工事不要で、簡単にセキュリティカメラを取り付けることが可能です。カメラの映像はスマートフォンから確認でき、もしものときはALSOKの駆けつけを依頼することもできます。防犯カメラの設置を考えている方は、ぜひ「HOME ALSOK Connect Eye」の導入を検討してみてください。
ホームセキュリティを導入する
より高度な防犯対策には、ホームセキュリティの導入がおすすめです。
ALSOKの「HOME ALSOK Connect」は、ご自宅を24時間365日警備。センサーが不審者の侵入を感知したときや、不審な来客で危険を感じて緊急通報ボタンを押したときにはALSOKが駆けつけます。設置・操作も簡単で、費用もリーズナブルな防犯対策です。家全体のセキュリティ強化をお考えの場合は、ぜひ導入をご検討ください。
まとめ
ポストは、郵便物の盗難はもちろん、個人情報の盗み見やマーキングなどの被害に遭う可能性もあるため防犯対策が欠かせません。しかし、ポストに対する防犯対策はつい見落としてしまいがちな部分です。たかがポスト……とは思わず、小さなことでもしっかりと対策するのが「安全・安心」への一番の近道です。ぜひ今回ご紹介したポストへの防犯対策をご自宅で取り入れてみてはいかがでしょうか。