小学生の子どもを持つ共働き夫婦に聞いた 防犯ブザーどんな時に持たせてる?
夏休み、子どもの安全確保に不安を感じているご家庭も多いと思います。安全対策のうち、ポピュラーなものの1つとして防犯ブザーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回は、ALSOKが行った調査から、最近の「防犯ブザー」事情を探ってみましょう。
父親は一緒に行動する時にも防犯ブザーを持たせたい?
こちらはALSOKが実施した「小学生の子供の防犯に関する調査」で「どんな時に防犯ブザーを持たせたいと思っているか」と聞いた結果をまとめたものです。やはりダントツなのは「登下校時」で6割を超える保護者の方が子どもに防犯ブザーを持たせたいと考えていることがわかります。また、当然といえば当然ですが、休日一緒に活動するときには防犯ブザーを持たせたい率が大きく下がることがわかります。
これを父親、母親にわけて結果をみてみると、以下のようになります。
男女別で違いが見られたのは、父親はたとえ一緒に行動するときでも防犯ブザーを持たせようする意識が高いということです。家族で一緒に行動していても男性はちょっとした時にひとりで行動しがちなもの。これはそんな男性特有の行動特性が結果にあらわれているのかもしれません。
高学年になるほど防犯ブザー所持率は下がる
今度はこれを学年別でみてみましょう。
これは防犯ブザーを持たせようと思うシーンを低学年(1-2年生)、中学年(3-4年生)、高学年(5-6年生)でみたものです。
とくに「登下校時」の低学年が75.5%と非常に高くなっていることが一目でわかります。
小学生になり、ひとりで登校できるようになったとはいえ、送り迎えが当たり前だった保育園・幼稚園時代から考えると、心配が尽きないという親心がこの結果で浮き彫りとなっています。
また、シーン別に見ても、全体的に低学年ほど防犯ブザーを持たせたいという意識が高いこともわかります。最近ではほとんどの子どもが何かしらの塾や習い事に行っている事情もあって、小学生でも高学年になればスマホやキッズ携帯を持つ子どもが多くなってきています。高学年になるほど防犯ブザーを持たせたい意識が下がる傾向があるのはこうしたことの影響かもしれません。
「持たせたい」と「持たせている」には大きなギャップが…
では、実際に防犯ブザーを持たせているシーンはどうでしょうか。
これは「防犯ブザーを持たせたいシーン」と「実際に防犯ブザーを持たせているシーン」のギャップを父親、母親に分けてみたものです。
どちらも「持たせようと思う」よりも「持たせている」の方が低くなっていて、危険を感じて防犯ブザーをもたせようとは思っていても、なかなか実際には思うようになっていないという現実が浮き彫りとなっています。
また、男性はたとえ一緒に活動していても持たせたい意識が高かった傾向がみられますが、持たせているシーンでみるとほぼ女性と変わらないレベルとなっています。この結果から日頃一緒に活動している時に「あればよかったな」と思うシーンが男性には多いということなのかもしれません。
こちらはそれを学年別でみたものです。
実際の登下校時の防犯ブザー所持率は中学年、高学年で50%を切っているのがわかります。
また、低学年では「持たせたいと思う」と「持たせている」の差が顕著であることがわかります。「持たせたいと思う」は全体的に低学年で高い割合となっているのですが、実際に「持たせている」率をみると、中学年、高学年とほぼ同じレベルになってしまっていることがわかります。
心配な気持ちはあるが、なかなかそこまで手が回らないということなのでしょうか。
防犯ブザーを持たせていない理由は「ただなんとなく」…
ではなぜ防犯ブザーを持たせていないのかを聞いたのがこのグラフです。
「防犯ブザーをランドセルにつけているから」が圧倒的で、あとは「とくに理由はない」というのがほとんどでした。防犯ブザーがひとつしかなく、それを通学用のランドセルにつけっぱなしにしているからということなのでしょうが、先の学年別のグラフとあわせて考えるとやはり、ただなんとなくだんだん年齢があがるとともに油断して持たせなくなってしまっているというところかもしれません。
いざという時、子どもの身を守れるのは?
防犯ブザーは子どもを守るという意味においてはとても有効です。外出時に不審者などに襲われた場合、不意を突かれると固まって声もあげられなくなります。そんな時、防犯ブザーがあれば付近にいる大人に非常事態を知らせることができます。万一付近に誰もいなくても不審者自身がびっくりして逃げていくこともあります。
GPS機能がついたスマホやキッズ携帯を持たせている人もいるかもしれません。確かに高学年になれば、通話のできるスマホや携帯電話は便利ですが、不審者などに襲われた場合に身を守るという意味では十分ではありません。
キッズ携帯のなかには防犯ブザー機能がついているものもあります。お子様にスマホや携帯を持たせる時にはなるべくこうした機種を選ぶようにするといいでしょう。
また、ALSOKのサービスのひとつ「まもるっく」を利用する方法もあります。「まもるっく」はGPSを搭載した携帯通報端末です。GPSで現在地がわかるだけでなく、通話機能もついており、いざというときには緊急通報ボタンを押してガードマンの駆けつけを要請することもできます。これを使えば、たとえば塾の時間にちゃんと行っているかどうかを確認するというような日常のニーズもかなえられますし、万一のときに離れた場所にいても、ガードマンが急行してくれるので安心です。
ただなんとなく防犯ブザーを持たせないようになって、お子様が事件や事故にあってしまう前に、ぜひ一度導入を検討されてみてはいかがでしょうか。