IoT住宅をご存知ですか?
「IoT」と聞いて、皆さんはすぐに答えられるでしょうか?テレビやネットで聞いたことはあるけど意味は分からない、という人もいるでしょう。
ユビキタス社会と言われる現代では「いつでも どこでも 誰でも」インターネットとの接触が日常的な行動となり、携帯端末を用いてさまざまなネットワークサービスが受けられるシステムが構築されてきています。
「IoT」とは?
「IoT」とは、直訳すれば「モノのインターネット(Internet of Things)」ということになります。インターネットを通じて様々なモノが繋がることであり、身近な例でいえば、テレビの予約を携帯端末で遠隔操作する、エアコンの設定を外出先にいながら遠隔操作する、などです。つまり、生活に必要な周辺機器やモノとインターネットを通じて繋がることなのです。この解釈をもう少し広げて「IoT住宅」について考えてみましょう。
まずは、新建ハウジングという業界誌が行った工務店アンケート結果を紹介します。
それによれば、IoTについて「深く理解している」のは11.6%、「ある程度は理解している」のは62%でした。
一方で、「住宅建築を依頼するお客様がどのくらいIoT住宅について質問されるか」の問いに60%以上の工務店が「ない」と回答しています。現段階では、依頼するお客様の半数以上がIoT住宅について知らないことが多いことが分かります。
では、住宅分野でのIoTの普及状況はどうでしょう。上述した遠隔操作による家電製品やお風呂の設定などがIoT化の一部であり、今後ますます普及すると予測されます。国土交通省も「次世代住宅プロジェクト」を推進していますし、民間企業のアライアンスによるIoTへの取り組みも進んでいます。
インターネットを通じた自動設定で家電やカーテンの開閉が操作できれば、時間に忙しい平日の朝などはとても便利です。音声による家電の操作制御を行うことも可能です。インターネットを通じて、人工知能(AI)が生活する人の様々な知識や行動特性を学習することによって、自動コントロールができるのです。
現在のところ、住宅での活用が進んでいるのはリモートコントロールを利用した家電の操作です。部屋の照明やテレビ、エアコン、給湯器、お風呂などがそうです。最近は、料理レシピの提供や庫内にある食材の確認ができる冷蔵庫など、人工知能(AI)も搭載してIoTから一歩進んだ機能を搭載した進化系機種が発売されています。冷蔵庫の整理や日々の料理に頭を悩ますことはよくあります。進化系冷蔵庫はとても頼りになる優れモノですね。さらに、自動車キーに見られるように携帯端末やカードを照会することで鍵の施錠解除ができるスマートキーなども一般的になっています。
これからIoTを検討する上で覚えておきたいこと!
国土交通省が開催した「IoT技術等を活用した次世代住宅懇親会について」では住宅のIoT化に向けての提言をしています。提言の内容を分かりやすくまとめて紹介すると、
・手入れや掃除がしやすい造りにすること。設備機器をメンテナンスしやすいように配置すること
・家族・世帯構成の変化に応じて間取・レイアウトが変更しやすいこと
・コンセント数の確保、配線容量の確保
・外壁は無線配信を遮断し、内壁は透過しやすいものにすること
などです。中でも、外壁の無線配信の遮断は、他人や外部からの無断の遠隔操作を防ぐ上で有効な対応方法と考えられます。参考にしてください。
メリットとデメリット双方を考えましょう
IoT化による自動コントロールは便利な反面、他人や部外者からの遠隔操作を防ぐ防犯対策が重要になります。また停電時や地震などの大規模災害時には電気に関わる多くの作動が停止することもあるので、特に毎日の生活に不可欠な機能については十分な下調べが必要でしょう。メリットだけではなく、デメリットも考えた準備が欠かせません。
防犯もIoTの時代に
最近では防犯対策アイテムにもIoTを活用したモノが増えてきています。
たとえば留守中に外出先から室内を監視することができるWebカメラですが、スマホなどを使って遠隔操作でカメラの向きが変えられるのはもちろん、マイクやスピーカーを完備しているものは必要に応じて、留守番の子どもや高齢の両親などの顔をみながら会話することも可能ですし、温度センサーがついていて室内温度をチェックすることができるものもあります。とくに子どもや高齢者は、室温が上がりすぎると室内でも熱中症になる可能性が高いので、室温が一定以上になったら電話してエアコンをつけるように指示することができるこの機能は、共働き世帯などにはありがたい機能です。
ALSOKが提供している「HOME ALSOK アルボeye」を導入しておけばWebカメラで異常を見つけた時に、ガードマンの出動要請ができます。仕事で遠隔地にいて、どうしてもすぐには駆けつけられないという状況にあっても安心です。
共働きで家に高齢の両親やお子様が留守番しているという世帯の方はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。