旅行や帰省で自宅を長期間留守にする際の防犯対策
旅行や帰省など、自宅を長時間留守にしなければならないときに心配なのが空き巣です。空き巣は侵入窃盗の手口の中でもっとも多い傾向にあるため、長期間留守にする際は防犯対策が必要です。特に一戸建てはマンションなどの集合住宅に比べて空き巣の被害に遭いやすいので注意しましょう。
本コラムでは、旅行や帰省で自宅を留守にする際の防犯対策とポイントをご紹介します。
目次
旅行や帰省で自宅を長期間留守にする際は空き巣に注意
警察庁発表の「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、令和5年の侵入窃盗の認知件数の総数は44,228件、そのうち住宅を発生場所とするものは18,379件です。住宅を発生場所とする侵入窃盗は、1日約50件発生していることになります。また、その約73.4%が一戸建て住宅で発生しています。
一般住宅への侵入窃盗の手口は主に次の3つです。
- 空き巣:留守宅に侵入して窃盗を働く
- 忍び込み:居住者の寝ている間に侵入する
- 居空き:住人の在宅中(夜間の就寝中を除く)に侵入する
住宅を発生場所とする侵入窃盗のうち、64.1%が侵入者にとってリスクの少ない「空き巣」です。このことから、たとえ不在であっても「留守と悟られない」ようにすることが重要になります。
旅行中に留守を悟られないための対策
侵入者は事前に下見をするケースが多いため、留守を悟られないことが重要です。ここでは、旅行や帰省の際に留守を悟られないための対策をお伝えします。
新聞や郵便物の配達を止める
侵入者は、家人が在宅かを把握するために郵便受けを確認します。郵便受けに郵便物がたまっていると不在であると判断され、自宅に侵入されるリスクが高まります。
そのため、旅行や帰省で長期間留守にする際は、郵便受けに鍵を取り付けるだけでなく、新聞や郵便物が配達されないよう事前に手続きを行いましょう。新聞は配達を担当している新聞販売店に連絡、郵便物は最寄りの郵便局に「不在届」を提出することで配達を止められます。
また、宅配便は配達前に電子メールなどが届く事前通知サービスを活用するのがおすすめです。登録しておくと不在中でもスマートフォンから受け取り日時を変更できるため、留守を悟られるリスクを減らせます。
遠隔操作可能な照明を利用する
侵入者は「動きを見張る」ことでも留守を見抜きます。中でも部屋の照明の確認が代表的です。留守にしている住居は外が暗くなっても部屋の明かりがつかないため、そのことを端緒に留守であることが見抜かれてしまいます。
もっとも簡単な対処法は、タイマー式の照明をリビングや寝室、外灯などに導入する方法です。ただし、点灯・消灯の時刻が毎日同じでは、やはり留守であることを疑われる可能性が高まります。そこで、日によって点灯・消灯のタイミングを少しずつずらし、普段の生活リズムに合わせて照明をコントロールすることで、留守を悟られにくくなります。
この他には、スマート家電を活用し、照明やテレビ、ラジオなどを遠隔操作するのも有効です。スマート家電には、「IoT(Internet of Things、モノのインターネット)」と呼ばれる、インターネットを通じて家電をコントロールする技術が使われています。スマート家電を上手く活用することで、外出先でもスマートフォンから家電を操作できるようになります。導入時には多少の設備投資と設定が必要ですが、対応機器類もそれほど高額ではなく、設定も慣れてしまえば難しくないでしょう。
固定電話への着信をスマートフォンへ転送する
固定電話の番号が侵入者にバレている場合、電話をかけて留守かどうかを確認するケースもあります。「○○日まで留守にしています」といったメッセージを残してしまうと、侵入者に不在であることが伝わってしまい、空き巣に入られるリスクが高まります。
そのため、旅行や帰省で長期間家を空ける場合は、固定電話の留守番電話機能を使うのではなく、携帯電話への転送サービスを利用しましょう。
SNSをリアルタイムで更新しない
最近では、侵入者がSNSからターゲットの情報を入手する事例も増えています。本名を登録していない場合でも、ユーザーの投稿のわずかな情報から個人を特定し、在宅や不在を判断します。そのため、旅行中はSNSの投稿を控え、帰宅後にまとめて投稿するのがおすすめです。各種SNSには検索機能が搭載されており、「旅行中」や「帰省」といったキーワードで簡単に情報を調べられます。
空き巣に狙われにくい自宅にするための防犯対策
空き巣に狙われにくい自宅にするためには、次の防犯対策が有効です。
侵入に時間がかかる工夫をする
警察庁の報告によると、侵入者の約7割が侵入に5分以上かかるとあきらめる傾向にあります。また、侵入に10分以上かかる場合は、ほとんどの侵入者があきらめるようです。そのため、空き巣に狙われにくくするには、侵入を遅らせる工夫をすることが大切です。
特に、主な侵入経路である窓は、施錠をしていても鍵を壊して侵入されるリスクがあります。これを防ぐには、補助錠やツーロックを採用したり、窓ガラスを割れにくい防犯ガラスに交換したりするのが効果的です。玄関の鍵もツーロックや電子錠にするなど、侵入に時間がかかるように工夫しましょう。
日頃から近所の人と良好な関係を築いておく
空き巣をはじめとした犯罪は、近隣住民に声をかけられて断念するケースもあります。そのため、日頃から近所の人と良好な関係を築いておき、不審者に気付きやすい環境を整えることも重要です。旅行などで長期不在にするときは、近所の人に声をかけておくことも対策につながります。
普段から住人同士であいさつや軽い会話などを行い、地域全体で防犯意識を高め、不審者が近寄りがたくなるような街を目指しましょう。
空き巣が嫌がるアイテムを活用する
不審者の侵入リスクを減らすには、上記に加えてさまざまな防犯アイテムを活用しましょう。具体的には、防犯カメラや防犯用の砂利、センサーライトなどの活用がおすすめです。防犯カメラやセンサーライトを設置することで、侵入前に防犯カメラやライトの存在に気付いた不審者は、侵入を断念する可能性が高まります。
防犯アイテムを設置する際は、設置場所に気を付けましょう。死角があったり、簡単に壊すことのできる位置に取り付けたりしていると、侵入を許してしまうリスクがあります。
旅行中の防犯対策にはホームセキュリティの導入もおすすめ
不在にする期間にもよりますが、上記の対策をすべて自分で用意するとなると手間がかかります。また、対策をした場合でも、万が一侵入者が入ったときのことを考えると、やはり不安が残ってしまいます。
そこでおすすめなのがホームセキュリティです。ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格「でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時には自動でガードマンが駆けつけます。
また、スマートフォンをホームセキュリティ機器本体に近づけるだけで自動で警備を解除し、外出時はワンタッチで警備を開始する機能も活用できます。窓の閉め忘れやスマートフォンの持ち忘れを知らせる機能も搭載しており、スマホ忘れにも安心です。
また、自宅を長期間留守にする場合は、ALSOKの空き家管理サービス「HOME ALSOK るすたくサービス」の利用もおすすめです。るすたくサービスでは、「出張で急に家を空けることになった」「誰も住んでいない実家、別荘がある」など長期不在の住宅に対し、1カ月に1回巡回して敷地内の異常がないかをチェックします。巡回時にチェックする屋外指定箇所も10箇所まで選べ、指定箇所の異常(破損や盗難、ゴミの投棄など)の有無を契約者様にメールでご報告も行います。また、郵便受けの回収・整頓を行い、郵便物を廃棄または所定の住所へ送付するため、侵入者に留守を悟られないための対策としても効果的です(送付費用はお客様負担となります)。
自宅を長期間留守にする際はしっかりと防犯対策を行おう
旅行や帰省で自宅を長期間空けるときは、空き巣被害のリスクが高まります。留守を悟られないための対策を行ったうえで防犯アイテムなどを活用し、不審者が近づきにくい家を目指しましょう。
また、万が一に備えてホームセキュリティの導入もおすすめです。ホームセキュリティは侵入された場合の対処を安心して任せられるのはもちろん、警備会社のロゴが入ったステッカーを貼付しておくことで、不審者を遠ざける効果が期待できます。ホームセキュリティの導入はぜひALSOKにご相談ください。