ワークライフバランスの実現
〜働き方改革の次は休み方改革!? 〜
企業がワークライフバランスを推進する背景
少子高齢化が進行する日本では、人口が減少傾向の一途にあります。2065年には総人口が1億人どころか9,000万人をも割り込み、高齢者人口は約4割の水準になると推計されています。さらに、総人口の減少にともなって経済活動の中核となる生産年齢人口も減少していくことが予測されています。来るべき環境の中では、いかにして労働人口を確保するかが企業の重要な取り組みとなることはいうまでもありません。そのためワークライフバランス(※)を推進する企業が増えています。
最近頻繁に耳にするようになった「働き方改革」は、こうした背景があって進められているものなのです。ここではこの働き方改革について少し考えてみることにしましょう。
※ワークライフバランスとは:仕事と生活の調和を図ること。ここではとくに企業が自社の社員に対して仕事と生活の調和が図れるように取り計らうことを指す言葉として使用しています。具体的には「仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない」「仕事と子育てや老親の介護との両立に悩む」社員に対して勤務の時間、場所、形態などの多様性を認める制度・施策を実現することです。
出典:厚生労働省「働き方改革の背景」
毎年9連休以上の長期休暇!ワークライフバランスを推進するALSOK
ここで課題解決に取り組んでいる事例として、ALSOKの取り組みの一部をご紹介します。
ALSOKは、人材の安定確保とダイバーシティの推進に取り組んでおり、性別や年齢にとらわれない多様な人材を登用しています。また年1回原則9連休以上の長期休暇を取得できる「プラチナホリデー」制度を導入して、ワークライフバランスの推進にも力を入れています。
働き方改革アクションプランでは、所定勤務時間の5%削減、年次有給休暇取得率の10%向上、また働きやすい柔軟な環境をつくることで女性社員数の5%増加を策定・公表しています。ALSOKの全国の事業所では、長時間労働是正のため出退勤情報だけではなく、事業所への出入管理情報やPCの操作ログなどを管理して、全社をあげて働き方改革に取り組んでいます。(2019年12月時点)
企業が働き方改革ですべきこととは
労働力の不足を解消するための働き方改革を進めていく上で、具体的にはどんな方策が必要となるのでしょうか。
労働力の不足を補うには、何より働き手である人材の確保が大切です。長時間労働の是正や休暇の取得など、実務面と福利厚生面を合わせた待遇のケアを考える必要があります。また将来のためには、出生率を向上させて人口を増やし労働力の底上げを図っていくことも進めなくてはなりません。そのためには育児への配慮など職場環境の改善も講じていかなければなりません。また一方では、増え続ける高齢者の介護なども見逃せない現実であり、企業においては働き手のさまざまな事情を念頭においた柔軟な制度づくりが重要となってきています。
企業における労働環境の実情と是正に向けた取り組み
では、現在おかれている実際の労働環境はどうでしょうか。企業の規模によっても実態は違ってきますが、仕事時間と生活時間のいわゆるワークライフバランスが取れているかどうかの調査をみると、仕事と生活のバランスが取れていると感じている人とそうでない人の比率はほぼ半数を行き来する状況となっています。仕事と生活のバランスが取りづらい背景には、残業を含め労働時間が長く、有給休暇が取りづらい職場の環境があることがみえてきます。
出典:厚生労働省「働き方・休み方改善ポータルサイト」
働き方や休み方の改善を進めるためには、企業の中枢となる経営陣が先導していくのはもちろんのこと、各職場においては管理職を中心として意識改革や仕事の改善に関わることが重要です。もしも職場において、働き方・休み方改善の気運があるものの実感がわかないという場合には、取り組み方に何らかの問題があるのかもしれません。働き手一人ひとりが有効性を感じられる職場の改善を実施していくことが大切です。
とくに長時間労働の是正や有給休暇の取得促進は、仕事へのやる気や心身の健康維持につながる大切な要素です。経営者の方で、もしもご自身の会社の対応が未整備という方がいらっしゃいましたら、今一度、規則の見直しや具体的施策を検討することが必要です。
労働時間と有給休暇には以下の通り具体的な取り組みが政府より勧告されています。
- 長時間労働の是正
労働時間においては、残業といわれる時間外労働の上限規制を導入して、時間外労働の上限を法律に基づいて定める必要があります。具体的には、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満 (休日労働含む)、複数月平均80時間(休日労働含む)を限度に設定をする - 有給休暇の取得促進
有給休暇の取得については、有給休暇の確実な取得を実現するために10日以上の年次有給休暇が付与されている場合には、そのうちの5日について毎年、時季を指定して取得を促進する
もちろん、このほかにもダイバーシティの推進やハラスメント対策など、採用や人間関係に関すること、あるいは、同一労働同一賃金ガイドラインの遵守や最低賃金制度の導入といった賃金に関することなど、企業が取り組むべき課題は山積しています。
こうした課題のひとつひとつを解決することで、職場環境が改善され、働きやすい職場ができます。もちろん、働きやすい職場に人が集まることはいうまでもないでしょう。
「地元で働きたい」「女性でも活躍したい」「仕事を通じて成長したい」「社会貢献につながる仕事をしたい」など、ALSOKでは多様な働き方ができます。もちろん、ワークライフバランスもさらに実現できるよう取り組みを進めていきます。
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