2023年版 最新の統計データから読み解く、侵入窃盗の傾向と防犯対策はコレ!

防犯 2023.12.27更新
2023年版 最新の統計データから読み解く、侵入窃盗の傾向と防犯対策はコレ!

新築一戸建ての家を建てた、自宅に大々的なリフォームを行った、近所に空き巣が入った。防犯対策に関心を寄せている方々にはそれぞれに理由があると思います。一番気になるのは最近の侵入窃盗にはどのような傾向があるのかということでしょう。そこでここでは最新の警察庁発表の統計資料から、最近の侵入窃盗の傾向について見てみることにしましょう。

目次

減少続く侵入窃盗の認知件数

警察庁の統計によると、侵入窃盗の認知件数は年々減少しており、2022年における認知件数は36,588件で2009年の1/4以下となっています。過去最多を記録した2002年には338,294件でしたから、そこから比べると1/9以下に減少した計算となります。
発生場所別でみると2022年には全体のおよそ45%にあたる16,524件の侵入窃盗が「住宅」で発生していました。これはおよそ32分に1件のペースで侵入窃盗被害が発生していたという計算になります。

侵入窃盗の認知件数の推移

出典:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

狙われやすい一戸建て住宅

侵入窃盗の発生場所別認知件数

出典:警察庁「住まいる防犯110番」

侵入窃盗の発生場所別認知件数は「一戸建て住宅」がもっとも多く全体の30%強であり、「共同住宅(3階建以下)」と「共同住宅(4階建て以上)」を合わせると住宅への侵入が侵入窃盗全体の約45%を占めています。

侵入窃盗の30%は在宅時に

侵入窃盗の発生場所別認知件数

出典:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

また、住宅への侵入窃盗の手口別の認知件数をみると、もっとも多い手口が「空き巣」で全体の60%以上を占めていることがわかります。次いで多い手口が「忍込み」で約25%、「居空き」は5%ほどとなっています。
ちなみに「空き巣」は留守宅に侵入する手口、「忍込み」は夜間家人が就寝中に侵入する手口、「居空き」は家人が在宅中に気づかれないように侵入する手口を意味しています。
ここで注目すべきなのは侵入窃盗の約1/3は大胆にも家人が在宅中に侵入しているということです。
「居空き」は家族が集まってひとつの部屋で食事をしているときや、主婦が洗濯物を干しているときなどが狙われやすいといわれています。たとえ在宅中であっても目の届かないところは必ず施錠を行うようにしましょう。

無施錠の窓やドアからの侵入が約半数

侵入窃盗の発生場所別認知件数

出典:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

住宅への侵入窃盗の侵入方法別認知件数をみてみると、鍵の閉め忘れである「無締り」がもっとも多く46.8%と全体の約半数を占めています。次いで多いのが「ガラス破り」で26.2%となっています。ピッキングやサムターン回しなど、いわゆる「施錠開け」の手口は対策されたドアや錠が増えたこともあり年々減少しており、8.0%にとどまりました。
泥棒は「カギをかけ忘れている窓はないか」「周囲に気づかれずに破ることのできる窓はないか」という視点から標的を物色すると言われています。またゴミ出しなどで「すぐ戻るから」と油断して施錠しなかったことから侵入されるというケースも少なくありません。
泥棒から自宅と家族を守るには「見られているかもしれない」という意識を常に持って施錠を徹底するとともに、侵入経路になりそうな窓があれば可能な限り死角を減らす工夫をし、防犯フィルムや補助錠、警報ブザーなどの対策を施しておくことが重要です。

住宅の形態によって変わる侵入手口

侵入窃盗の発生場所別認知件数

出典:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

一概に「住宅」といっても、一戸建て住宅から高層マンションまでその形態はさまざまで、それぞれ侵入口や侵入手段の傾向が異なります。図は2022年の住宅に対する空き巣の侵入口・侵入手段ついて住宅の形態別にみたものです。
一戸建て住宅では「窓」から「ガラス破り」の手口で侵入したものが非常に多くなっていることがわかります。一方、4階建て以上の共同住宅では「表出入口」つまり「玄関」から「施錠開け」の手口で侵入するケースがもっとも多くなっています。
これが同じ共同住宅でも3階建て以下の住宅では一戸建て住宅と同様に「窓」から「ガラス破り」の手口で侵入したケースがもっとも多くなっています。
着目すべきは4階建て以上の共同住宅の「表出入口」の「無締り」が目立つことです。高層マンションの上層階などではエントランスにオートロック扉があるからと油断して、ゴミ捨てや短時間の買い物などのときに玄関の扉を施錠しない住人が狙われています。
さらに高層マンションであっても「窓」から「ガラス破り」の手口で侵入されたケースが比較的多いことがわかります。高層階を狙う窃盗犯は、屋上や非常階段などからベランダに侵入し、ベランダ伝いに隣の住戸に移動して、次々と犯行を繰り返します。マンションではベランダが周囲からの死角になっているケースが多く、ガラス破りの作業を行うのに好都合な環境であることも被害が拡大する要因となっています。
また、経緯は定かでないものの、侵入犯が「合鍵」を使って「表出入口」から侵入する手口の侵入窃盗の認知件数は、年間で985件もありました。鍵を厳重に管理することはもちろん、住所がわかるものと一緒に持ち歩かない、鍵番号が他人から見えないようにしておく、などの配慮をしておきましょう。家の鍵の写真を不用意にSNSに投稿したことが原因で複製鍵を作成されて被害にあったケースもありますので、家の鍵の写真などは無闇に撮らないようにしましょう。
以下に共同住宅全体で取り組みたい防犯対策の基本と自宅を守る防犯対策の基本をまとめておきましたので参考にしてください。

一戸建て住戸の防犯対策の基本

  1. 窓と扉は必ず施錠する
  2. 補助錠や防犯フィルム、警報ブザーなどを配置して侵入されにくい環境をつくる
  3. 住所がわかるものを鍵と一緒に持ち歩かない
  4. 鍵番号は他人から見られないようにする
  5. 賃貸住宅や中古住宅に住む前に、鍵が交換されていることを確認し、補助錠を設置する

共同住宅全体の防犯対策の基本

  1. 屋上に簡単に立ち入ることのできないように管理する
  2. 想定される窃盗犯の動線上に防犯カメラを設置する
  3. 共用部分からベランダに飛び移れそうな箇所には忍び返しや有刺鉄線などを設置する

空き巣対策にはホームセキュリティの導入を

以上、最新の統計データを元に最近の侵入窃盗の傾向をみてきましたが、いかがでしたでしょうか。空き巣対策としては、一戸建て住宅では圧倒的に「窓」のガラス破り、共同住宅では同じく「窓」のガラス破りと同様に、「玄関」の「施錠開け」にも注意が必要なことがわかりました。
これらに対しては自身で「補助錠」を設置したり、ガラスに防犯フィルムを貼るなどしたりすることで、ある程度防犯性能を高めることができます。ただし、身近なところで空き巣が発生したというような場合には、それだけでは不安な気持ちが抑えられないといった方も少なくないのではないでしょうか。
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