高層マンションの最上階は安全?やっておくべき防犯対策とは

防犯 2020.03.27(2023.11.27更新)
高層マンションの最上階は安全?やっておくべき防犯対策とは

高層マンションの上層階に住んでいる人のなかには、防犯対策が必要ないと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、それは誤解です。空き巣などに代表される侵入犯罪は高層マンションの上層階でも起こっています。高層マンションの侵入犯罪被害の実態やどのような手口があるのかを知り、どのような防犯対策が必要なのか考えていきましょう。

高層マンションの上層階に住む人がやってしまいがちな行動とは?

集合玄関扉がオートロックになっている高層マンション(タワーマンション)では、誰も入ってこないだろうと油断しがちです。上層階ではなおのこと安心し、ゴミ出しや近場への買い物というちょっとした外出のときに、玄関の鍵をかけずに出かける人が多くいます。また、上層階だから大丈夫だろうと、夏には換気のために窓を開け放しにする人もおり、窓の鍵をかける習慣がないという人も多いようです。

侵入窃盗被害の実態とは?

住宅で発生した侵入窃盗の手口割合

出典:警察庁「令和4年の刑法犯に関する統計資料」

一般住宅を狙った侵入窃盗には、空き巣、忍込み、居空きの3種類があります。空き巣は、住人の留守を狙って窃盗を行います。忍込みは、住人が寝静まったあとにこっそりと侵入して窃盗をするものです。居空きは、住人が食事などに夢中になっているときに侵入して窃盗を行う行為です。一般住宅を狙った侵入窃盗のうち、約3分の2は空き巣、約4分の1は忍込みであり、居空きは5%となっています。

高層マンションにおける侵入窃盗の手口にはどのようなものがある?

高層マンションの上層階における侵入窃盗の手口には、どのようなものがあるでしょうか。
1つ目は、「合鍵の使用」です。近くにある建物から視界をさえぎるものがなければ、望遠鏡や双眼鏡などを使って監視され、鍵番号などから合鍵を作成されてしまう恐れがあります。またSNSなどに不用意に鍵が映り込んでいる写真をアップしてしまうと同様に合鍵を作られてしまう可能性もありますので注意が必要です。知り合いが留守中に訪ねてくるなどの理由で玄関の外に合鍵を隠している場合にも、監視されていると見つかってしまう可能性があります。

雨どい登り

2つ目は、「雨どい登り」という手口です。「雨どい登り」とは、雨どいや排水管などをよじ登る方法です。せいぜい2〜3階までしか登ることができないだろうと考えてしまいがちですが、10階以上まで登ったことがあると供述した犯人もいるとされています。

下がりグモ

3つ目は、「下がりグモ」という手口です。「下がりグモ」とは、屋上からロープをつたってベランダなどへ下りる方法です。屋上から一番近い最上階は、この方法を用いれば簡単に侵入できてしまいます。

クモ男

4つ目は、「クモ男」という手口です。「クモ男」とは、ベランダをつたって登る方法です。映画のなかだけの話のように感じてしまいますが、実際にあった事例ではこの方法で10階以上まで登った犯人がいるようです。

オートロックだから安全だと過信してしまう人が多いですが、オートロックであっても住人と一緒に入ってくるなどの手段を使えば簡単に侵入できます。また、ものの1分程度でオートロックの扉を開ける方法もあるようなので注意です。また、1階のベランダや非常階段などから侵入できる可能性もあるため、オートロックだという理由だけで安心するのはたいへん危険です。施錠はもちろんのこと、ベランダの窓などには防犯対策を講じておく必要があるといえるでしょう。

上層階に住む人が行うべき防犯対策とは?

ではマンションの上層階に住む人が行うべき防犯対策には、いったいどのようなものがあるでしょうか。
1つ目は、鍵をかけることです。マンション自体のセキュリティが高いと、住人のセキュリティ意識が緩みがちだという傾向はすでに見抜かれています。マンションのどの階に住んでいても、確実に安全だという保証はまったくありません。基本に立ち返り、短時間であっても外出するときには玄関の鍵を必ずかける習慣をつけましょう。窓の鍵も必ずかけるようにし、夏でも窓を開け放したまま寝ることのないようにすべきです。
2つ目は、屋上に出る扉に施錠をすることです。自分が住んでいるマンションの屋上が施錠されているかどうかを確認し、無施錠の場合は管理組合などに施錠して欲しい旨を申し出ることをおすすめします。

ディンプルキー

3つ目は、鍵を変えることです。ここ最近は技術が進歩し、破られにくい鍵が普及しています。10年以上同じ鍵を使い続けている人は鍵の交換も検討しましょう。ピッキングされにくいといわれているディンプルキーにして、さらにワンドアツーロックにすることをおすすめします。防犯性能の高い窓、ドア、錠につけられる「CPマーク」というものがありますので、それがついているものを選ぶようにしましょう。
4つ目は、窓に防犯フィルムを貼ることです。ベランダや出窓の窓を割って侵入するケースも少なくありません。防犯フィルムを貼って窓を割れにくくし、侵入までの時間を稼ぎましょう。侵入に5分かかると約7割の泥棒が侵入をあきらめるというデータがあります。
出典:(財)都市防犯研究センター 2003年3月発行JUSRIリポート侵入盗の実施に関する調査報告書(8)

CPマーク

CPマーク

ワンドアツーロック

ワンドアツーロック

防犯対策はALSOKのホームセキュリティ

高層マンションに住む人に必要な防犯対策と心構えについてお伝えしました。いかがでしょうか。
どんなに防犯対策を行っても、不審者が入ってくる可能性はゼロではありません。
そんなとき、ホームセキュリティがあれば強い味方になってくれます。
ホームセキュリティは24時間365日、警備システムが自宅を見守ってくれます。玄関や窓などに取り付けたセンサーによって、侵入者を検知すると警報が出てガードマンが駆けつけます。侵入者と鉢合わせになる可能性もあることを考えると、トレーニングを積んだプロのガードマンの存在はこのうえなく心強いものです。
この機会にホームセキュリティの導入をぜひご検討ください。
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