防災グッズで地震などの災害対策を

防災 2020.09.16

2011年3月11日の東日本大震災や、2020年7月に熊本県を中心に発生した集中豪雨など、自然災害が多い日本では平時より防災・減災対策が欠かせません。食料や飲料水はもちろん、懐中電灯や携帯ラジオなどの避難用具、怪我や病気に備えた救急箱や持病の薬など、必要な防災グッズは数多くあります。

万が一の事態に対応するため、日頃から防災グッズを準備・保管しておくことが大切です。本記事では、防災セットとして最低限必要なものや、特定の人や家庭で必要になる防災グッズについて解説します。

災害時に最低限必要な防災グッズ一覧

災害時に最低限必要な防災グッズ
災害時に最低限必要な防災グッズ

地震・津波・豪雨・火山噴火など、自然災害はいつ起きるかわかりません。防災グッズが入った非常持出袋があれば、もしもの時に慌てることなく、すぐに持ち出すことができます。ソフトブレーン・フィールド株式会社の調べによると、日頃から防災グッズの備蓄・保管を行っている方は、全体の半数にあたる48.8%です。

また、日頃から防災グッズの備蓄・保管を行っている方のうち、防災グッズの見直しを年に1回以上行っている方は85.0%と、食料・飲料・日常雑貨などの防災グッズを定期的に更新しており、防災意識が高まっていることがわかります。[注1]災害時に最低限必要になる防災グッズのリストを確認し、持ち運びしやすいカバンやリュックに入れておきましょう。

最低3日分の非常用食料・飲料水

まず、非常食や飲料水を最低3日分は用意しておきましょう。自然災害により、電気・水道・ガスのライフラインが停止した場合、食べ物や飲み物の用意が困難になります。ライフラインの回復を待つ間、そのまま摂取できる食料・飲料があると安心です。

代表的な非常食としては、水・お湯を入れるだけで食べられるアルファ米や保存の効くビスケット・乾パン・レトルト食品、1枚で高いカロリーを摂取できる板チョコなどが挙げられます。飲料水は1人あたり1日3リットルの使用を想定し、人数分の水をポリタンクなどに備蓄しておきましょう。なお、自然災害時には生活用水も必要になるため、飲料とは別に用意する必要があります。

ネットワークが断線した際の携帯ラジオ

ケーブル断線やデータセンターの倒壊などにより、インターネットが使えなくなった場合、スマホやPCでの情報収集が困難になります。そんな時に携帯ラジオがあれば、災害についての情報をリアルタイムに知ることができ、安否確認や避難行動、被災者支援につなげられます。

とくに、広範囲に電波が届くAMラジオなら、多くの地域で災害情報を入手可能です。これから携帯ラジオを用意する場合は、電気がなくても使える手動充電式がおすすめです。税抜価格で3,000円以下の商品が多く、比較的リーズナブルに入手できます。

移動や避難の際の明かりを確保する懐中電灯

台風や地震などの自然災害によって、大規模停電が発生するケースがあります。2019年9月の台風15号により、千葉県を中心に発生した長期間の停電は記憶に新しいところです。夜間に大規模停電が発生した場合、明かりがないと安全に避難や移動をすることが困難になります。

避難行動の安全を確保するため、可能であれば1人につき1本ずつ、持ち運びしやすいタイプの懐中電灯やLEDライトを用意しましょう。電気がなくても、単1形~単4形の電池さえあれば使用できるため、電池も合わせて用意しておくといざという時に安心です。

衣類・毛布・携帯用トイレなどの生活用品

自然災害により、ライフラインが停止してしまっても、平時と同じように生活しなければなりません。とくに自宅が被災し、避難所生活を送る場合は、身の回り品を用意すると便利です。暖を取ったり就寝時に使ったりする毛布・ブランケット・使い捨てカイロや、予備の衣類、作業用の手袋やナイフ、用を足すための携帯用トイレやティッシュペーパーなど、普段の生活で使っているもののチェックリストを作成し、あらかじめ予備の分を備蓄しておきましょう。

命を守るための救急用具

怪我をした時や、持病が悪化した時を想定し、救急箱や持病の薬を用意しておきましょう。胃腸薬や頭痛薬のような常備薬もあると便利です。また、持病の薬の処方せんの控えや、お薬手帳のコピーを防災バッグに入れておくと、避難所生活が長期化した場合などに、お近くの薬局ですぐに薬を入手できます。

【対象者別】特定の方にとって必要な防災グッズ一覧

対象者別の必要な防災グッズ
対象者別の必要な防災グッズ

上記の防災グッズの他にも、特定の方にとって必要な防災グッズがあります。ここでは、女性・高齢者・子どもがいるご家庭で、事前に準備しておきたい防災グッズをリストアップします。

小さな子どもがいる家庭:紙オムツやミルクの用意を忘れずに

小さな子どもがいる家庭では、お子様の年齢に合わせて、予備の育児グッズを用意しておきましょう。ミルクが必要な子どもがいる場合は、保存が効くキューブタイプのミルクや、使い捨てできるタイプの哺乳瓶、子供用の紙オムツやおしり拭きがあると安心です。すでに乳離れしている場合は、離乳食や携帯可能なスプーンやフォークを用意しておきましょう。

女性:生理用品や防犯対策グッズを

女性の場合は、避難所生活を送ることを想定し、生理用品などを忘れずに準備しておきましょう。中身の見えないごみ袋も用意しておくと、プライバシーを確保できます。避難所生活でもう1つ気になるのが防犯対策です。防犯ブザーやホイッスルならかさばらず、いざという時に安心できます。

高齢者:介護用品や持病の薬が必需品

高齢者の場合は、災害時の健康リスクを軽減するため、持病の薬や常備薬、薬が切れた時のためのお薬手帳のコピーが欠かせません。入れ歯を使っている場合は、替えの入れ歯や入れ歯用洗浄剤も忘れず準備しておきましょう。また、要介護状態のお年寄りがいる家庭では、介護用品の用意も必要です。大人用の紙オムツや紙パンツ、おしり拭き、デリケートゾーンのケア用品なども保管しておきましょう。

防災グッズの保管場所には注意を

非常用持出袋の保管場所は、すぐに持ち出せて、家屋の倒壊に巻き込まれない場所が理想的です。多くの場合に避難経路となる玄関はもちろん、一日の大半を過ごすリビングや、就寝時に使う寝室が保管場所の有力候補です。逆に、防災グッズがかさばるからといって、災害時にすぐ取り出せないような場所に保管するのはNGです。

とくに、床下収納や押入れ・クローゼット、ガレージといったわかりにくい場所に保管していると、とっさにどこにしまったか思い出せず、せっかく用意した非常用持ち出しバッグが無意味になってしまいます。

なお、防災グッズは古くなったら買い替えが必要です。とくに防災用の飲料・食料品は保存が効くものが多いとはいえ、商品によっては消費期限が設定されています。防災の日(9月1日)など、スーパーやホームセンターで防災グッズが特価で販売されるタイミングを利用し、防災グッズを定期的に見直しましょう。

災害を想定し防災グッズを準備しておこう

地震を始めとした自然災害は、いつ起きるかわかりません。災害の規模によっては、電気・水道・ガスなどのライフラインが停止したり、家屋の倒壊により、指定避難場所での避難所生活を強いられたりするケースがあります。万が一の事態に備えて、防災グッズを準備しておくことが大切です。子ども・高齢者がいる家庭や、女性の避難者の場合は、通常の防災グッズだけでなく、生活用品や救急用具に工夫が必要です。

このように、自然災害が発生した際に活用できる防災グッズをALSOKでは提供しています。 非常食はもちろんのこと、住宅用消火器をはじめ非常時に役立つ防災グッズを用意しています。

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