空き巣に狙われやすい家の特徴と防犯対策のポイントを解説

防犯 2024.11.29更新(2020.09.01公開)
空き巣に狙われやすい家の特徴と防犯対策のポイントを解説

警察庁の調べによると、令和5年(2023年)の住宅を発生場所とする侵入窃盗の認知件数は18,379件でした。侵入窃盗のうち、居住者が不在の間に家屋へ侵入して金品を盗む「空き巣」の認知件数は、11,788件ということが分かっています。
空き巣は常に侵入しやすい家を物色しており、特に人通りが少ない立地や死角が多い家などが狙われやすい傾向にあります。空き巣被害を防ぐには、防犯対策によって空き巣が嫌がる家にすることが大切です。

本記事では、空き巣に狙われやすい家の特徴や、防犯対策のポイントを分かりやすく解説します。

目次

空き巣に狙われやすい家の特徴

空き巣に狙われやすい家の特徴

空き巣はどのような家をターゲットに選ぶのでしょうか。まずは、空き巣に侵入されやすい家や土地の特徴について知り、対策を立てることが安全安心な暮らしを考える第一歩です。ここでは、空き巣に狙われやすい家の特徴を解説します。

人通りが少ない

空き巣は留守を狙って家に侵入するため、なるべく人気がなく、人通りが少ない立地の家をターゲットにします。空き巣を含めた侵入窃盗の代表的な手口として、ドライバーなどを使用して窓ガラスの錠前に穴を開ける「こじ破り」、玄関ドアの鍵を特殊工具で解錠する「施錠開け」、玄関ドアの隙間にバールなどを差し込んでこじ開ける「ドア錠破り」などがあります。

いずれも、侵入するまでに平均2~5分を要するため、人目につきづらい立地をターゲットにする傾向があります。一戸建て住宅を建てる際や、分譲マンションを購入する場合は、人通りの少ない奥まった立地は避けた方が安心です。

また、立地だけではなく人通りの少ない時間帯にも注意が必要です。警察庁がまとめた「令和5年の犯罪」によると、侵入盗(空き巣、忍び込み、居空きなど)がもっとも活発に活動するのは、住人が寝静まった深夜0~4時の時間帯です。令和5年(2023年)に全国で発生した侵入盗の総数44,228件中、発生時刻が特定できた件数3,936件(時間帯が不明なものは40,292件)のうち、約30.0%にあたる1,293件が、午前0時から午前4時までの時間帯に集中しています。

出典:警察庁:令和5年の犯罪

前述のとおり侵入窃盗対策をするうえで、もっとも警戒しなければならないのは就寝後の時間帯です。就寝する前に玄関ドアや窓の施錠を再度確認する習慣をつけましょう。

死角が多く、外から敷地内が見えづらい

空き巣が好む建物は、防犯カメラがなく、死角が多い建物です。たとえば、窓や玄関ドアの近辺に背の高い植木があったり、周囲が高いブロック塀で囲まれていたりする家は、居住者や近隣住民の死角になる場所が多くなります。身を隠しながら周囲に気づかれず犯行に及ぶことが可能であるため、侵入窃盗犯のターゲットとなりやすいでしょう。
特に植木やブロック塀に囲まれた家や、3階建て以下の低層住宅に住んでいる場合は、防犯カメラの設置を検討しましょう。単純に死角が減るだけでなく、防犯カメラ自体に犯罪の抑止効果があるため、効果的な空き巣対策になります。

防犯対策がされていない低層住宅

一戸建て住宅や3階建て以下のテラスハウスなど、低層住宅も侵入窃盗犯に狙われやすい傾向にあります。警察庁によると、住宅で発生した空き巣のうち、一戸建て住宅がターゲットになったものは7,981件、4階建て以上の共同住宅が1,288件、3階建て以下の共同住宅でも2,519 件発生しています。一戸建て住宅や3階建て以下の共同住宅への空き巣被害顔多いことから、防犯対策をしていない低層住宅では特に注意が必要です。
特に、スペアキーをポストなどの分かりやすい場所に隠していたり、鍵をかけずに出かけたりなどの習慣がある場合は、空き巣に狙われる可能性があります。

出典:警察庁「令和5年の刑法犯に関する統計資料」

ご近所付き合いが少ない

ご近所付き合いが少ないと近隣の住人の顔が分からないため、不審者がいても気づきにくくなります。その結果、侵入を試みても声をかけられる心配が少なく、空き巣に狙われやすくなります。空き巣は、地域状況も含めて下見に来ることがあるため、注意が必要です。

留守を判断しやすい

上述でも解説のとおり、空き巣は留守の時間帯を狙ってきます。家に人がいなければ、侵入しやすく、犯人は物色もしやすくなります。特に、長時間留守にしている場合は狙われやすいため注意が必要です。洗濯物が夜遅くまで干しっぱなしであったり、郵便物を溜めたりしていると、長期で不在していることが分かってしまうため、気をつけなければなりません。

家の庭や周囲の手入れが行き届いていない

庭木が伸び切っていたり、家の周囲にものが散らかっていたり、見通しが悪いと隠れやすくなります。庭や住宅周りの手入れが行き届いていないと、防犯意識が低いと見なされることもあり、空き巣に狙われやすくなります。

空き巣が嫌がる家にするための防犯対策

空き巣に有効な防犯対策

空き巣被害に遭わないためには、空き巣が嫌がる家にすることが重要です。ここでは、空き巣が嫌がる防犯対策をご紹介します。

外出時に留守を悟られないようにする

郵便受けや郵便ポストに郵便物が溜まっていると、「この家の住人はあまり家の周辺に目が行き届いていない」「侵入しても気づかれない可能性が高い」と判断され、空き巣のターゲットになる可能性が高まります。長期不在にする場合、郵便物は配達を止めるなどしておきましょう。郵便受けに入っているチラシを放置しないことも大切です。
また、洗濯物が干しっぱなしでも不在にしていることが分かるため、長時間不在にする場合は、外に干さないのも防犯対策の1つとなります。

窓や玄関ドアは「ワンドア・ツーロック」

侵入窃盗の侵入手口は、「無締り」「ガラス破り」が上位となっていて、窓や玄関ドアからの侵入が多いことが分かっています。
1つの窓・ドアに1つの鍵だけでは、簡単に侵入されてしまいます。そのため、空き巣の主要な侵入ルートとなる窓・玄関ドアは、「ワンドア・ツーロック」にするのが有効です。市販の補助錠を取り付けるなどして、1つの窓・ドアに2つの鍵をかけることで、侵入されるまでの時間を稼げます。

警察庁によると、空き巣が侵入をあきらめる平均時間は2~5分間です。この2~5分間をやりすごすことで、空き巣を撃退できる可能性が高まります。

出典:警察庁「住まいる防犯110番 手口で見る侵入犯罪の脅威」
警察庁「住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング~心理と行動3」

死角になる場所に防犯カメラを設置する

家が背の高いブロック塀に囲まれていたり、背丈のある草木が茂っていたりすると、空き巣が「ガラス破り」「ドア錠破り」等を行うための死角が生まれます。なるべく死角が生まれないよう、塀や垣根は低くし、植栽を定期的に剪定することをおすすめします。

どうしても難しい場合は、家の周辺に防犯用ライトをつけて明るくしたり、監視カメラ・防犯カメラを設置したりすることで、死角を減らし、空き巣が入りづらくすることが可能です。

ご近所と良い関係を築いておく

ご近所の方とコミュニケーションを取り、良い関係を築いておくことも防犯対策になります。あいさつをするなど、頻繁に声がけを行うことで、ご近所の方の顔を知ることができます。そのため、不審者がうろついているのがすぐに分かることもあります。犯人はバレることを嫌がるため、あいさつなど声がけを行うと防犯対策として効果的です。常日頃から、近所の方に声がけするようにしましょう。

建物の周りや庭を常にきれいにしておく

庭木は定期的に手入れを行い、ある程度見通しを良くしておくと安心です。また、敷地内にゴミやものを放置している場合も、整理するようにしましょう。住宅周辺は、常にきれいにしておき、空き巣が入りにくい環境を作ると安心です。

空き巣の嫌がる防犯アイテムを利用する

空き巣の証拠となる防犯カメラの設置はもちろん、ガラスを割れにくくする防犯フィルムや防犯ガラス、音がなる防犯砂利、人影に反応するセンサーライト、タイマー付きのライト、遠隔操作可能な照明器具といった防犯アイテムを活用するのもおすすめです。

ALSOKのホームセキュリティで空き巣から狙われにくい家を実現しよう

さらなる空き巣対策を検討している場合は、防犯グッズやホームセキュリティの導入を検討しましょう。たとえば、防犯センサーやワイヤレスセキュリティシステムを設置すれば、不審者が接近した際にブザーやアラームを鳴らし、犯行前に追い払うことが可能です。

スマホゲート写真

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さらに、防犯カメラとアプリ連携ができ、外出中でもリアルタイムで映像を確認することができます。

ALSOKの通販ショップでは、窓の防犯対策におすすめなALSOKロックや防犯フィルムなど、防犯グッズを取り揃えております。住宅の防犯対策として、ぜひお役立てください。

防犯対策を徹底して空き巣被害を防止しよう

空き巣がターゲットに選ぶ家には、住宅周辺の見通しが悪い、長期間留守にしていることが分かるなどの共通点があります。家の安全性を見直し、適切な防犯対策を実施することが大切です。窓やドアはワンドア・ツーロック、建物周辺にはなるべく死角を作らないことを心がけ、必要に応じて防犯カメラや防犯センサーなどの防犯グッズを設置しましょう。大切なご家財や住宅を守るためには、日頃の防犯対策の積み重ねが欠かせません。

ALSOKでは空き巣犯の侵入を察知し、万が一の際には迅速にガードマンが駆けつけ対応を行うホームセキュリティサービスを提供しています。空き巣が侵入した際の対策としてはもちろんのこと、侵入の抑止力としても大いに期待できます。防犯対策として、ホームセキュリティの導入もぜひご検討ください。

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