センサーライトの効果は?正しい設置の仕方と注意点
センサーライトは、空き巣や窃盗といった侵入犯罪の防止に役立つアイテムのひとつです。適切な方法で利用すれば、侵入者を威嚇し、犯行を断念させる効果が期待できます。
ただ、設置の仕方を誤ると本来の効果を発揮できませんので、センサーライトの導入を検討する際は正しい設置の仕方もチェックしておきましょう。今回はセンサーライトのメリットや効果、主な種類、そして設置する際の注意点などをまとめました。
センサーライトのメリットとその効果
センサーライトは、侵入者を感知すると自動的に点灯し、周囲を照らしてくれるアイテムです。
常に点灯している一般的なライトとは異なり、センサーライトには人の動きや熱を感知する人感センサーが搭載されており、侵入者を感知すると自動で点灯する仕組みになっています。
たかが光と思われがちですが、センサーライトを自宅周辺に取り付けると、以下のような効果・メリットが期待できます。
1侵入者に心理的なプレッシャーを与える
侵入者は人目につくことを嫌うため、夜間はなるべく明かりの少ない家を狙います。
明かりがないと思って近づいてきたところを、センサーライトで姿を照らせば、侵入者に対して心理的なプレッシャーを与えることが可能です。
実際、侵入犯罪の統計においても、センサーライトの存在が犯行をあきらめる要因になることが証明されています。[注1]
2侵入者の存在に気付くきっかけになる
センサーライトは動きや熱に反応して作動する仕組みになっているので、夜間の点灯は何者かの侵入がある可能性が高いです。
ライトが点灯すれば異変に気付きやすく、必要に応じて通報するなど、安全を確保する行動を取ることができます。自宅に誰もいない場合でも、近隣の人がセンサーライトの点灯に気付く可能性があるため、周囲の目を嫌って侵入者が犯行を断念する可能性があります。
3夜間の照明代わりになる
センサーライトはもともと明かりのない場所や、見通しの悪い場所に設置するものなので、防犯だけでなく、日常の明かりとしても役立ちます。
たとえば夜間に帰宅した際、玄関の軒先に取り付けたセンサーライトが点灯すれば、門から玄関に入るまでの足元の安全を確認できます。また、センサーライトはセンサーによって点灯し、一定時間を過ぎると自動的に消灯するので、スイッチでのオン・オフをする必要がありません。
センサーライトの主な種類
センサーライトは、電源のタイプによって大きく3つの種類に分類されます。
1コンセントタイプ
コンセントから電源を供給するタイプです。
途中で電源が切れる心配はありませんが、配線がむき出しになるので見た目がやや気になります。屋外にコンセントがない場合、別途電源を引くか、延長コードなどを使わなければならないところも難点です。
2乾電池タイプ
ライト本体に、直接乾電池をはめ込んで使用するタイプです。配線がないので、場所を問わず簡単に取り付けられます。
ただ、電池を定期的に交換する手間がかかるほか、定期的にライトの点灯チェックを行わないと、電池切れに気づかない可能性もあります。
3ソーラーパネルタイプ
太陽光によって発電するタイプのセンサーライトです。
自然エネルギーを使って蓄電するため、光熱費がかからず、配線も電池交換も不要で長く使えるなどのメリットがあります。
ただ、太陽光が当たる場所でないと十分に蓄電できないため、設置場所が限定されるところが難点です。
近年は、24時間安心して使えるよう、電池交換の必要がないコンセントタイプやソーラータイプが主流です。
日射量が十分な場所に設置することが可能であればソーラータイプがおすすめですが、天候に左右されやすいので、より安定した動作を求めるのならばコンセントタイプを選んだ方が良いでしょう。
センサーライトの設置場所と注意点
センサーライトは空き巣・窃盗対策に効果的なアイテムですが、取り付け場所を誤ると効果が半減したり、故障の原因になったりします。センサーライトを安全かつ効果的に使用するために、ライトを設置する際は以下の点に注意しましょう。
1強い揺れが起こらない場所に設置する
人感センサー付きのセンサーライトは人だけでなく動く物も感知するため、風などで揺れると誤作動を起こす原因になります。
ポールなど風の影響を受けやすい場所や、地震による揺れの大きい場所などに設置するのは控えましょう。また、センサーライト自体が揺れていなくても、植木の葉や枝の揺れにも反応するため、周囲の環境を考慮して設置しましょう。
2熱の影響を受けやすい場所への設置は避ける
人感センサーは動きだけでなく、温度変化や熱の発生を探知して動作する仕組みになっています。
つまり、熱の影響を受けやすい場所に設置すると、センサーが誤作動を起こして点灯・消灯を繰り返し、防犯効果が薄れるほか故障の原因となる可能性があります。そのため、エアコン室外機や換気扇の近くなど熱を発する場所や温度変化が大きい場所への設置は避けましょう。
3自宅が歩道や車道に面している場合は設置場所に注意
センサーライトは人だけでなく、車や自転車、バイクなどにも反応します。
センサーライトは一般的に玄関や門などに設置しますが、道路に向けて設置すると歩行者や車が通るたびに反応してしまいます。場合によってはご近所トラブルにもなりうるため、設置場所が歩道や車道に面している場合は、通行人や通行車両による影響やライトの感知範囲を考慮して設置する必要があります。
また、木々の揺れや小動物(鳥・犬・猫)にもセンサーが反応してしまい、誤作動の原因となるため、あらかじめ対策を取っておくか、設置後に角度を微調整する必要があります。
4周囲に可燃性のものがないかどうか確認する
コンセントタイプのセンサーライトには配線が必要不可欠ですが、長年屋外に設置していると、配線が経年劣化や地震などの影響で断線し、漏電する可能性があります。
さらに、センサーライトの周辺に可燃性のものがあると、漏電した際に火災が発生する原因になりますので非常に危険です。設置する前に木製の物置や棚、紙や布製品など、燃えやすいものが周辺にないかどうかチェックしておきましょう。
また、取り付けの際は配線やコンセントが水に濡れると漏電するおそれがあるため、工夫が必要です。
近くに可燃性のものがある場合や、雨水を避けられない場所に設置する場合は、乾電池タイプやソーラーパネルタイプのセンサーライトを設置した方が安心です。
5センサーライトの取り付け位置に注意
センサーライトはドライバーなどで簡単に取り付け・取り外しをすることができるため、手の届きやすい位置に設置すると、空き巣を行う前の下見段階で侵入者に取り外されるおそれがあります。
一方、あまり高い位置に設置すると、センサーの感度が悪くなり、不審者が侵入してもライトが点灯しない可能性があります。
防犯効果を最大限に発揮させるためにも、センサーライトを設置する際はセンサーの感知範囲をチェックしたうえで、適切な高さに設置するようにしましょう。また、センサーを取り付けた周辺には足場となるものは置かないようにしてください。
6外から見えにくい場所に設置する
センサーライトは侵入者の不意を狙って照射し、相手を威嚇するアイテムです。急にライトが点いて明るくなると姿があらわになるため、侵入を阻止する効果が期待できます。
しかしセンサーライトがわかりやすい場所に設置してあると、下見の段階で照射範囲や角度などがばれて防犯効果が薄れてしまいます。なるべく外からわかりづらい場所に設置するとよいでしょう。
侵入犯罪の防止にはホームセキュリティの導入がおすすめ
センサーライトは侵入者に対して心理的なプレッシャーを与えたり、家族や周囲に侵入者を知らせる役割を果たす頼もしいアイテムです。
ただし、プロの侵入犯のなかにはあらかじめ下見を行い、センサーライトの存在を確認してから犯行に及ぶ者もいます。とくに、不在中の侵入犯対策はセンサーライトだけでは不十分です。より高い安全性を求めるならホームセキュリティの導入をおすすめします。
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