勝手口の防犯対策15選!自宅への泥棒や強盗の侵入を防ぐ方法

2024年9~11月に首都圏を中心に、相次いで強盗事件が発生し、その後も各地で同様の事件が発生しています。これらの強盗事件の多くは、犯罪の実行役として雇われた犯人による犯行であることがわかっています。こうした強盗事件のニュースを頻繁に目にし、防犯対策に取り組もうと考えている方も多いのではないでしょうか。
泥棒や強盗の主な侵入経路は、玄関や窓、勝手口などです。特に、勝手口は防犯対策が手薄になりやすく、侵入を試みようとする不審者も多く存在します。そのため、被害を防ぐには勝手口の防犯対策も徹底する必要があります。
今回は、勝手口の防犯対策を15個ご紹介するとともに、勝手口に防犯対策が必要な理由や、狙われやすい勝手口の特徴などを説明いたします。
目次
勝手口のおすすめ防犯対策15選

勝手口からの泥棒や強盗の侵入を防ぐには、まず戸締りを徹底しましょう。利用頻度が少ないからと鍵を開けっ放しにしていると、簡単に侵入を許してしまいます。さらに、以下のような防犯対策を組み合わせると、よりセキュリティを強化できます。
補助錠を取り付けてツーロックにする
警察庁では住宅の防犯対策として、1つのドアに2つの錠を取り付ける(メインの錠とは別に補助錠を取り付ける)「ワンドア・ツーロック」を推進しています。玄関ドアだけでなく、勝手口のドアもワンドア・ツーロックにすることが望まれます。侵入に5分以上かかる場合、およそ7割の泥棒は侵入を諦めるというデータがあることからも、ワンドア・ツーロックの住宅をあえて選ぶ泥棒や強盗は少ないと考えられます。[注1]
[注1]警察庁 住まいる110番「侵入者のプロファイリング~心理と行動③」
勝手口のドアに補助錠を取り付け、解錠までの手間がかかるようにすれば、侵入窃盗や強盗の犯行を未然に防げる可能性が高まるといえるでしょう。また、補助錠は勝手口の次のような位置に取り付けると防犯効果が高まります。
- 本錠から20~30cm離れた位置
- 不自然な姿勢をとらなければ解錠できない位置
- ガラス窓を割っても手が届かない位置
チェーンロックを取り付ける
近年は家人が在宅しているのを承知で、宅配業者やガス・水道業者などを装い、鍵を開けさせて侵入し、犯罪行為に及ぶ事例が増えてきています。このような犯罪に遭うリスクを低減させるためには、チェーンロックでの対策が有効です。勝手口にもチェーンロックを取り付けるようにしましょう。
ピッキングされにくいタイプの錠に交換する
ピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠などのシンプルな構造の錠は、ピッキングに弱く、テクニックがあれば数分で解錠可能です。勝手口の錠がピッキングに弱いタイプの錠の場合は、防犯性の高い「ディンプルシリンダー錠」への交換をおすすめします。
ディンプルシリンダー錠は、ピッキングに強いとされる錠です。ただし、製品によって性能に差があるため、導入前に防犯性能を確認しておきましょう。
サムターンカバーや脱着式サムターンを取り付ける
不正解錠の方法の1つに「サムターン回し」があります。これは、ガラス窓を割る、ドリルでドアに穴を空ける、ドアの隙間を利用するなどの方法により、針金や特殊工具を差し込み、内側のつまみ(サムターン)を回して解錠する手口です。ディンプルシリンダー錠や電子錠といったピッキングが困難な鍵であっても、この手口を使えば簡単に解錠されてしまうため、対策を行うことはとても重要です。
サムターン回しの防犯対策の基本は、サムターン専用のカバーを取り付け、解錠用の工具が触れないようにすることです。サムターンカバーは通販やホームセンターで気軽に購入できるため、すぐに対策をしたい場合におすすめです。また、さらに防犯性の高い手段として、既存の鍵を交換し、インナー錠(室内側のサムターン位置にシリンダー錠の鍵穴をつけたもの)や脱着式サムターンを取り付けるという方法があります。
防犯フィルムや面格子を取り付ける
勝手口のドアには、採光のための大きなガラス窓が取り付けられているものがあります。このガラス窓を割って不審者が侵入するケースもあるため、ガラス面には防犯フィルムを貼り付けておきましょう。市販の防犯フィルムは自分で簡単に貼り付けられますが、作業に自信がない方は専門業者に依頼するのがおすすめです。
また防犯フィルムのほか、面格子やシャッターを取り付ける、ガラスそのものをCPマークが付与された防犯性の高い防犯ガラスに交換するといった対策も行えば、より高い防犯効果を得られるでしょう。
ガードプレートを取り付ける
ガードプレートは、不正解錠の1つである「こじ開け」の対策として有効です。こじ開けとは、ドアの隙間からバールやドライバーなどで強制的にこじ開けてしまう手口を指します。
ガードプレートを取り付ければ、このドア枠とドアの隙間を塞ぐことができるため、こじ開けの対策として一定の効果を得られます。ドアを閉めた状態で扉と枠の間に5mm以上の隙間がある場合や、隙間からラッチ(かんぬきの役目を果たす部品)が見えている場合は、特に「こじ開け」の被害に遭いやすくなるため、ガードプレートの取り付けを検討することをおすすめします。
センサー付きライトを設置する
泥棒や強盗などの不審者にとって、人目につく場所、人に気づかれやすい場所への侵入はリスクが高い行為です。例えば、センサー付きライトが設置された場所は、侵入時に姿が照らされるため、不審者は避ける傾向にあります。センサー付きライトは前に人が通るとそれを感知し、自動的に点灯します。夜間に勝手口付近が暗く、人目につきにくい場合は、センサー付きライトを設置しましょう。
防犯砂利を敷く
防犯砂利を敷くのもおすすめです。防犯砂利は、踏むことで大きな音が鳴るため、人が自宅の敷地内に入ったことがすぐにわかります。歩くたびに音が響き渡ることから、ひそかに行動したい泥棒や強盗にとって侵入しづらい状況となり、嫌がる傾向にあります。
また、勝手口以外にも、侵入経路になりそうな場所や死角になる場所などにも防犯砂利を敷くことをおすすめします。
防犯カメラを設置する
勝手口の防犯対策には、防犯カメラの設置も有効です。泥棒や強盗は、防犯カメラで証拠画像が残ることを嫌います。そのため、「防犯カメラがある」というだけで泥棒や強盗は警戒し、近寄ることをためらうようになります。万が一、不審者に侵入された場合も、防犯カメラの録画が犯行の証拠となり、犯人逮捕のきっかけになる可能性があります。
宅配は直接受け取らず、玄関前に置いてもらう
宅配業者から荷物を受け取る際は、対面での受け取りは避け、宅配ボックスを利用するか、玄関前に置いてもらうように依頼しましょう。これにより、不審者が配達員を装って侵入するリスクを減らすことができます。
万が一に備え、玄関に防犯ブザーを置いておく
不審者が侵入してきた場合に備えて、玄関付近に防犯ブザーを設置しておくのも有効な対策です。侵入を感知したら、すぐにブザーを鳴らし、周囲に異常を知らせることができます。防犯ブザーは、大音量で鳴るものが効果的です。また、電池切れにならないよう定期的に点検を行いましょう。
帰宅時、鍵を取り出す前に不審者がいないか確認する
帰宅時には、バッグやポケットから鍵を取り出す前に、周囲に不審者がいないか必ず確認するようにしましょう。不審者は、住人が鍵を開けて自宅に入るタイミングを狙って侵入を試みるケースもあります。もし不審な人物がいる場合は、一旦その場を離れ、警察に通報するなど、安全な行動をとりましょう。
あらかじめ逃げるルートを用意し、普段から確認しておく
不審者に侵入された場合に備えて、逃げるルートを事前に用意しておきましょう。玄関だけでなく、窓や勝手口など、複数の逃げ道を把握しておくことが大切です。また、実際に逃げる練習をすることで、いざという時も慌てずに対応できます。避難経路に障害物がないか、スムーズに逃げられるかなどを確認しておきましょう。
逃げられなかった時に備え、施錠して一時避難できる場所を確認しておく
避難経路の用意に加え、逃げられなかった時に備えて、自宅内で施錠できる安全な場所を確保することも大切です。寝室や書斎など鍵のかかる部屋で、一時的に避難できる場所を事前に決めておきましょう。避難場所に身を隠し、安全を確保することで、警察への通報など次の行動に移るための時間を稼ぐことができます。
ホームセキュリティを導入する
警備会社のホームセキュリティを導入するのもおすすめです。ホームセキュリティは、住宅内にセンサーを設置し、不審者の侵入をセンサーが感知するとすぐにプロのガードマンが駆けつけ対処するサービスです。
また、警備会社のステッカーを玄関等に貼っておくことで犯人が侵入しにくくなるといった効果にも期待できます。
勝手口の防犯対策が不可欠な理由
勝手口の防犯対策が必要な理由として、主に以下の点が挙げられます。
住宅の構造的に死角となっているケースが多い
勝手口のほとんどはキッチンとつながっており、家の死角となる場所に位置しています。玄関やリビングの窓といった開口部よりも人目につきにくく、泥棒や強盗が侵入を試みやすい傾向にあるため注意が必要です。家人が在宅している場合であっても、勝手口から侵入した侵入者に気づかないというケースもあり得ます。
出入口のドアの中でもシンプルな作りが多く侵入しやすい
勝手口のドアは、防犯面が脆弱なシンプルな構造のものであることが少なくありません。防犯対策をしていない勝手口は「容易に侵入可能な入口」として、泥棒や強盗の格好のターゲットになってしまいます。
鍵の閉め忘れが多い
勝手口は、玄関や窓などよりも開閉する頻度が少なく、施錠を忘れがちになりやすい場所であることも防犯対策が必要な理由として挙げられます。
空き巣、居空き、忍び込みといった侵入窃盗や強盗の被害に遭わないためにも、勝手口への防犯対策は必ずしておきましょう。
空き巣 | 家人が留守にしている間に侵入する。 |
---|---|
居空き | 家人が在宅していて、昼寝・洗濯などをしている間に侵入する。 |
忍び込み | 家人が在宅していて寝静まった夜中に侵入する。 |
室内の様子を確認しやすい
勝手口には、採光目的でガラスが使われていることが多く、のぞくと室内の様子を確認できるため狙われやすいともいわれています。
すりガラスであっても、人影で人の動きを確認できることから、近くに住人がいないことが知られると侵入されてしまうかもしれません。
泥棒や強盗に狙われやすい危険な勝手口の特徴

泥棒や強盗のターゲットになりやすく、被害に遭いやすい勝手口には、次の4つの特徴があります。
- 防犯グッズを全く設置していない
- ライトがついておらず暗い
- 高い塀・壁で見通しが悪い
- ピッキング・サムターン回しといった不正解錠に弱い構造のドア
泥棒や強盗は人目につくことを避けたいため、侵入しても目立ちにくい侵入口を好む傾向にあります。そのため、塀や壁で見通しが悪かったり、防犯対策をしていなかったりといった勝手口のある家は狙われやすくなります。
さらに人通りがほとんどない裏路地や小道に面している、隣の家と距離があるなどの条件が重なっている場合は、侵入に気づきにくくなることから、特に注意しなければなりません。
在宅時に不審者に侵入された場合の対応
万が一、在宅時に不審者に侵入された場合は、身の安全を最優先に行動することが重要です。以下に具体的な対応策をまとめました。
命を守る行動をとる
在宅時に不審者が侵入してきた際には、まず自分の命を守ることを第一に考えましょう。危険な状況を避けるために、以下の点に注意してください。
- むやみに様子を確認しない
- 逃げても追いかけない
- 早く外に出る、もしくは鍵のかかる部屋に避難する
- 鉢合わせた場合は怒鳴らない
- 刺激をしない
不審者に侵入されたときは、刺激せずに逃げることが最優先です。強盗犯は凶器を持っている可能性もあるため、様子を確認したり反撃しようとしたりなど、相手を刺激する行為は避けましょう。
安全なところから110番通報する
安全な場所に避難したら、落ち着いて110番通報をしましょう。現在の状況や自宅の住所、犯人の特徴などを伝え、警察が到着するのを待ちます。このとき、物音がしなくなったからといって様子を確認しないように注意しましょう。犯人と鉢合わせをしてしまい、危害を加えられる可能性があります。
勝手口の防犯強化はALSOKにお任せを!
勝手口の防犯対策をより強化したい、泥棒や強盗の被害を受けるリスクをさらに抑えたいという場合は、セキュリティ会社のサービスを利用するのがおすすめです。
ここでは、ALSOKが提供する防犯サービスをご紹介します。
ホームセキュリティ

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入できます。また、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することが可能です。
オンラインセキュリティは、異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。加えて、帰宅時にはスマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、外出時もワンタッチで警備を開始する便利な機能も活用できます。また、防犯カメラとアプリ連携ができ、外出中でもリアルタイムで映像を確認できます。
ALSOKのホームセキュリティは、留守中だけではなく在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。住宅の防犯対策を考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
在宅警備モードの活用
強盗対策には、在宅警備モードの活用をおすすめします。在宅警備を設定している場合、侵入された際に警報メッセージが流れるため犯人への威嚇となり、犯行を諦める効果が期待できます。また、住人の方が異変に気付くことで安全確保に努めることができ、ALSOKや警察の到着まで犯人に襲われるリスクを回避できる利点があります。
非常押ボタン
ALSOKのホームセキュリティではオプションで遠隔の非常押ボタンを追加できます。就寝時には非常押ボタンを枕元に置いておき、万が一の際に押すことでALSOKが駆けつけます。
ALSOKステッカー
ALSOKのホームセキュリティにご加入いただいた際、ALSOKとのご契約の証としてALSOKステッカーをご自宅に貼り付けさせていただきます。ALSOKステッカーは有効な防犯対策の一つとなります。
防犯カメラ

勝手口に取り付ける防犯カメラにお悩みの際は、ALSOKの屋外対応無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」がおすすめです。
「HOME ALSOK Connect Eye」は、面倒な設定・配線工事は一切不要で住宅にセキュリティカメラを設置することができます。
専用アプリをスマートフォンやタブレットにインストールすれば、遠隔地からライブ映像を確認できます。また、センサーが動きを検知するとスマートフォンにプッシュ通知が届きます。
もしものときは、ALSOKに駆けつけ対応を依頼することも可能です。
HOME ALSOK Connect Eyeは、手軽に導入できる価格で日々の暮らしの安全安心をサポートいたします。
まとめ
今回は、勝手口の防犯対策について解説しました。
勝手口は、住宅の中でも死角となる場所にあることが多く、泥棒や強盗の侵入口として狙われることがあります。特に夜間は暗く、人通りが少ない場合は犯人からすると好都合のため、狙われやすくなります。センサーライトや防犯カメラなどの防犯グッズを利用してセキュリティを高めることが大切です。近年、強盗事件が多発しているため、玄関・窓だけではなく勝手口も防犯対策をしっかりと行うようにしましょう。