玄関のドアの防犯対策で今すぐチェックすべき8つのポイント
玄関から泥棒の侵入を防ぐためには、玄関の見通しは良いか、錠前は2つ以上ついているか、鍵は不正解錠 に強いタイプのものかなど、さまざまな防犯対策が必要です。 今回は、玄関の防犯対策としてチェックするべき8つのポイントや、泥棒の手口、防犯性の高い鍵の種類などをご紹介いたします。
玄関の防犯対策でチェックすべき8つのポイント
まずはご自宅の玄関がどれだけ防犯対策できているか、あらためてチェックしてみましょう。チェックポイントは次の8つです。
1. 玄関前の見通しが悪くないか
茂った庭木や高い塀などで見通しの悪い玄関は人目につきにくいため、泥棒などに狙われやすく、侵入経路になってしまいます。 庭木は定期的に刈り、死角を作らないようにしましょう。できれば低木がおすすめです。塀はほどよい高さのものに変更するか、高いものならスリットタイプやシルエットが映る半透明パネルタイプのものが良いでしょう。また、施錠のできる門扉を設置することも侵入するのに余分な時間がかかるため抑制効果が期待でき、建物と塀の間に防犯用の砂利を敷くとさらに防犯性を高めることができます。
2. 錠前が2つ以上ついているか
侵入に手間がかかれば、それだけ泥棒が諦める確率も高くなります。また、見た目で鍵が2つ付いているという時点で、手間や時間がかかると想定できるため、侵入を避けやすくなります。鍵が1つしかかからない場合は補助錠を設置し、「ワンドア・ツーロック」にしましょう。 補助錠は、本錠や郵便受けから離れた場所に取りつけるのがポイントです。賃貸住宅の場合は、管理会社に許可を得てから取り付けましょう。
3. 錠前がピッキングに強いタイプのものか
ディスクシリンダーやピンシリンダータイプの錠前は、構造がシンプルなため、ピッキングの技術があればものの3分程度で解錠されてしまいます。そのため、構造が複雑で防犯性能の高い鍵への交換をおすすめします。
また、鍵穴のないカードキーや電子ロック、狭い鍵穴と複雑な内部構造のロータリーシリンダーもピッキングしにくい鍵となっています。
4. ガードプレートをつけているか
玄関のドアを閉めて鍵をかけた状態で、扉と枠のあいだからかんぬきが見える場合は、隙間を塞ぐためのガードプレートを取り付けておきましょう。そのままにしておくと、バールやドライバーなどで強引にこじ開けられてしまう可能性があります。
5. 「サムターン回し」対策はできているか
ドアの外側から内側のツマミを強引に操作して解錠する侵入手口をサムターン回しといいます。サムターン回しを防ぐには、サムターンカバーを取り付けるか、防犯サムターンへの交換が有効です。 ドアに郵便受けがついている場合は、差し入れ口から手や特殊工具を差し込まれないよう、内側にカバーをつけておきましょう。また、郵便受けに南京錠などを取り付けることで、特殊工具を差し込まれても郵便受けで止まるため、サムターンまで届かなくなります。
6. ドアまたは周辺のガラスに防犯処置を施しているか
ドアまたはドアのすぐ周辺に単板ガラスやワイヤー入りガラスがある場合は、防犯フィルムを貼り付けるか、防犯ガラスへの交換を検討しましょう。ガラス破りは戸建てや3階建て以下の共同住宅で多い侵入手段となります。
7. 門灯やセンサー付きライトが設置されているか
夜、玄関まわりが暗い家は不審者に狙われやすくなります。夜は門灯を付け、玄関のまわりを明るく照らしておくことも、有効な防犯対策のひとつです。 人が通るとそれを感知して点灯する、センサー付きライトがおすすめです。侵入者を検知する防犯センサーや人感センサーなども合わせて活用するとより防犯性が高められるでしょう。
8. モニター付きインターホンや防犯カメラは導入しているか
訪問者の顔や、外の様子を家の中から確認できるよう、モニター付きのインターホンや防犯カメラを設置しましょう。モニターで訪れた人の顔を確認できるため、確認した後で来訪者の対応をするかしないか検討することができます。基本機能に加えて、防犯効果のある機能を搭載したものもあるのでより、防犯性が高められます。
これらの対策の他にホームセキュリティを導入するのも、玄関の防犯対策に有効です。ALSOKのホームセキュリティは、空き巣の侵入や、火災、ガス漏れなどにも対応し徹底した警備で、安全安心をお届けしています。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
玄関から侵入する泥棒の3つの手口
令和3年度の警察庁調査によると、共同住宅への侵入窃盗のうち、玄関や勝手口といった出入り口からの侵入が主な侵入口となっています。[注1] 玄関から泥棒が侵入する主な手口としては、次の3つが挙げられます。
1. ピッキング
鍵穴に「ピック」と呼ばれる専用の工具を挿し込み、錠前を破壊することなく解錠する侵入手口です。シリンダー錠やインテグラル錠はピッキングによる被害を受けやすい鍵タイプです。 ピッキング技術の高い泥棒にかかると、数十秒で解錠されてしまう場合もあるといわれています。
対策としては、上記でもお伝えしたようにワンドアツーロックにする、ピッキングに強い鍵に変えるなどの対策方法があります。鍵穴のないカードキーや暗所番号を入力する電子ロック、鍵面に円形や楕円形のくぼみ(ディンプル)が複数並んでいるディンプルキーなどはピッキングに強くおすすめです。
ワンドアツーロックは、1つのドアに対し2つ以上の鍵がついている状態で、鍵を開ける手間と時間が増えるため、防犯性を強化することができます。
2. サムターン回し
サムターン回しは、以下の方法で針金状の特殊工具を差し込み、ドアの内側についているつまみを外側から釣り上げて解錠する侵入手口です。
- サムターン付近に外側からドリルで穴を空ける
- ドアの隙間を利用する
- 郵便受けの差し込み口を利用する
- ドアスコープを外す
ドアに防犯性能の低いガラス窓がある場合は、ガラスを割ってそこから手や工具を差し込まれるケースもあります。
対策としては、サムターンカバーやドアポストカバーを使用したり、外側から外れないドアスコープに交換したり、鍵の数を増やすなどの方法があります。サムターンカバーはペットボトルや空き缶などで手軽に作ることもできるので、簡易的な対策として取り入れても良いでしょう。
3. カム送り(バイパス解錠)
シリンダーのリングを浮かし、そこから特殊な工具を使って錠本体を攻撃・解錠する侵入手口です。 現在ではほとんど入手できないものばかりですが、築年数が古い住宅にお住まいで、長いあいだ鍵の交換を行っていない場合は、鍵屋さんなどに一度確認してみましょう。
対策としては、鍵のケース部分を対策品に替える、防止金具(スペーサー)を取り付ける、補助鍵を取り付けるなどの方法があります。カム送りの原因は鍵のケース部分に問題があるため、カム送り対策がされた純正のケースに替えたり、ケースごと替えるのではなく、特殊な道具をいれられる箇所に防止金具を取り付けたりすることで、防犯性を高めることができます。
防犯性の高い玄関ドアの鍵の種類
解錠に5分以上手間がかかる玄関ドアの場合、大半の泥棒は侵入を諦めるといわれています。解錠が困難で防犯性の高い鍵は次のとおりです。
1ピッキングに強いディンプルシリンダー錠
鍵の先が丸く、表面に多数のくぼみが空いているシリンダー錠の一種です。1,000億以上の配列があるといわれ、ピッキングに強い錠前として2,000年代前半から急速に普及しました。 高いピッキング技術があっても解錠に10分以上かかるといわれています。防犯性の高い鍵としておすすめです。
2鍵穴がない指紋認証型や暗証番号式の電子錠
指紋認証式電子錠は、光学式センサーなどであらかじめ登録した指紋を認証して解錠します。登録した指紋以外では解錠できないため、防犯性が高く、鍵の紛失防止にもなります。
3高い防犯性が認められているCPマークがついている鍵
鍵は「CPマーク」がついたものを選ぶとよいでしょう。CPマークとは、警察庁公表の「防犯性能の高い建物部品の目録」に掲載された部品に使用が認められるマークです。[注2] ピッキングなど、さまざまな侵入攻撃に5分以上耐えられるかどうかの試験にパスした証であるため、高い防犯性を確保できます。
自宅の防犯をセキュリティ会社に依頼すべき理由
玄関から泥棒の侵入を防ぐには、防犯対策を徹底し、泥棒に「侵入するには面倒な家」と認識させることが重要です。
「自分でできる防犯対策だけでは安心できない」
「近所で空き巣が多発しているので防犯を徹底したい」
という場合は、警備会社のホームセキュリティがおすすめです。高性能な防犯装置を設置してくれるだけでなく、なにかあったときはすぐにガードマンが駆けつけてくれます。また、警備会社に守られている家に、リスクを負ってまで侵入しようとする泥棒はほとんどいないでしょう。
ホームセキュリティを導入している証である警備会社のステッカーは、玄関に貼り付けるだけで抑止効果にもつながり有効な「泥棒よけ」になります。ホームセキュリティの導入をお考えの方はぜひALSOKにご相談ください。