空き巣が用いるマーキングの種類や狙われたときの対処法を紹介
出典:令和4年の刑法犯に関する統計資料「図表:1-2-4-2(侵入窃盗の認知・検挙状況)
自宅に侵入され窃盗を行われてしまう「侵入窃盗」の認知件数は、令和4年では、36,588件と報告されており、そのうち空き巣は29.0%を占めています[注1]。
空き巣は1日あたり約29件の発生、侵入窃盗は1日あたり約100件の発生となっており、日ごろから防犯対策をとっておく必要があると言えるでしょう。
空き巣の被害に遭う前に、表札や郵便受けなどに予兆となる目印が確認されることがあります。この予兆となる目印は訪問販売員や空き巣犯、侵入窃盗を行う犯罪グループなどによってつけられたものであり、このような目印をつける行為を「マーキング」と言います。本コラムでは、空き巣犯などが用いるマーキングについて解説するとともに、空き巣などの犯罪に対抗する方法を紹介いたします。
[注1][警察庁]令和4年の刑法犯に関する統計資料「図表:1-2-4-2(侵入窃盗の認知・検挙状況)」
目次
空き巣が用いるマーキングとは?マーキングの意味と種類を紹介
訪問販売員や空き巣犯、侵入窃盗を行う犯罪者などが住民に関する情報を仲間と共有するために表札や郵便受け、玄関ドア、電気メーターなどに目印をつける行為を「マーキング」と言います。 この目印から、住人の「家族構成」「留守の時間」などが分かることがあります。インターネット上で報告されているマーキングの具体例には、次のようなものがあります。
目印 | 意味 |
---|---|
M | 男性 |
W | 女性 |
S | 一人暮らし |
F | ファミリー |
学 | 学生 |
赤 | 赤ちゃんがいる |
ル | 留守 |
R | |
SS | 土日休み |
目印 | 意味 |
---|---|
〇 | 侵入しやすい、購買・契約してくれる |
白シール | |
× | 侵入できない、購買・契約してくれない |
黒シール | |
△ | 侵入できるかもしれない、購買・契約してくれるかもしれない |
w8-20(ル) | 平日の8時から20時まで留守 |
20SW_9・21 | 20代一人暮らし女性、9時外出、21時帰宅 |
このようなマーキングは仲間うちでの情報共有のために行われていることから、多くのケースでは第三者にはマーキングの目印の意味は分からないようになっているということに留意しておきましょう。
シールでマーキングする
文具店で販売されているような、色付きのシールがマーキングに用いられるケースもあります。金色であれば「裕福」、赤色であれば「普通」といったように、対象となる家の状態に応じて、シールの色を変更していきます。
記号でマーキングする
〇、×、△などの記号でマーキングされるケースもあります。
空き巣が犯行前にマーキングを用いる理由
空き巣犯は、しばしば入念な下見を経て犯行に及びます。そして、空き巣犯は下見によって知った情報を該当の住宅の表札や郵便受け、玄関ドア、電気メーターなどに記していきます。空き巣は単独犯だけではありません。大勢からなる侵入窃盗グループが検挙されたケースがあります。このようなグループ内で情報を共有するためにマーキングが行われることもあります。
一部の訪問販売員がマーキングをするケースもある
訪問販売員がマーキングを行うケースもあります。訪問販売員によるマーキングによって、留守の時間や家族構成といった個人情報が侵入窃盗犯に伝わることがあるので、やはり注意が必要です。
マーキングを見つけてしまったときの対処法
家の玄関にマーキングを見つけた場合は、マーキングが油性ペンで書かれていたなら除光液を、シールならシール剥がしを使ってマーキングを消すことが大切です。
玄関の表札などに傷がつけられていた場合は補修する
マーキングにより玄関の表札などに直接傷がつけられるケースがあります。このような場合には、補修材で補修しましょう。賃貸住宅の場合は、大家さんや管理会社に相談しましょう。
要注意!引っ越し先であってもマーキングがあることも
引っ越した先にマーキングがされている場合があります。引っ越した先にマーキングと思われる文字や情報がある場合は、侵入窃盗に遭うリスクを低減させるため必ず消すようにしましょう。
防犯にはセキュリティ会社の警備サービスが有効
公益社団法人 日本都市計画学会は、街と防犯の関係を調査した、「犯罪者の視点から見た防犯環境設計の有効性の検討 ー全国の被収容者を対象とした質問紙調査報告ー」を、2009年8月に発表しています。この調査報告では、拘置所・拘置支所収容者に「犯行を思いとどまった理由」を質問した結果が記載されています[注2]。
窃盗犯154名に「犯行を思いとどまった理由」を複数回答可で聞いたところ、次のような結果が得られています。
この調査結果からも、犯罪被害のリスクを低減させるためには、セキュリティ会社の提供する警備サービスの利用が有効であることが分かります。
普段から防犯の意識を持つことも大切
空き巣の被害に遭わないためには、普段から高い防犯の意識を持っておくことも大切です。 家族構成が分かるような表札を出さない、近所にちょっとした買い物に出かけるときも必ず戸締まりをする、郵便受けに郵便物を溜めない、SNSに住居を不在にしているとわかるような投稿をしないといったことに注意することが重要です。
ALSOKのホームセキュリティがおすすめ
ホームセキュリティを導入することで、侵入犯罪の抑止につながります。泥棒は警戒心が薄く入りやすそうな住宅を狙う傾向があり、出入口付近などに警備会社のステッカーやライト(ALSOKライト)がある住宅はターゲットになりにくいと言えます。
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