室内面格子の防犯効果は?効果的な窓の防犯対策とは
浴室・トイレ・洗面所・台所の小窓に適した防犯製品が、窓に取り付ける「室内面格子」です。
警察庁発表のデータによれば、令和4年の侵入窃盗認知件数は36,588件、そのうち住宅対象の侵入窃盗は15,692件です。
一戸建住宅を対象とする侵入窃盗では、窓からの侵入が全体の58.7%となっています。また、3階建以下の共同住宅を対象とする侵入窃盗では、窓からの侵入が全体の43.4%、4階建以上の共同住宅を対象とする侵入窃盗では、窓からの侵入が全体の27.0%となっています[注1]。
このように泥棒のターゲットになりやすい「窓」ですが、防犯対策の一つとして室内面格子の設置が考えられます。この記事では、室内面格子の防犯効果や、室内面格子と組み合わせて使用したい防犯グッズについて解説します。
目次
室内面格子とは?窓が開いた状態でも住居侵入を防ぐ!
室内面格子とは、窓の内側に取り付ける室内タイプの面格子です。窓が開きっぱなしの状態でも、窓ガラスを破られたり窓をこじ開けられたりした場合でも、頑丈な格子が泥棒の侵入を阻みます。
室内面格子は、浴室・トイレ・洗面所・台所の窓など、換気のためについ開放しがちな窓に適した防犯製品です。また、小窓・外開き窓・すべり出し窓など、通常の手段では防犯対策が難しいタイプの窓にも取り付けられます。防犯効果だけでなく、目隠し効果が期待できるものもあります。
室内面格子は素材選びが重要
室内面格子には、さまざまな種類があります。特に、素材選びは防犯を行う際にとても重要です。
素材 | 特徴 |
---|---|
木製 | 和風な住宅に合い、デザイン性が高い 切断や折り曲げには弱い |
アルミ製 | 軽くて耐久性があるが、 切断や折り曲げに弱い |
ステンレス製 | アルミより重いがサビにくく丈夫なので、長く利用できる 高価格ではあるが、切断や折り曲げに強い |
鉄製 | アルミよりも強度があり、重みもある 防犯対策には良いが、サビやすい傾向にある |
鋳物 | デザイン性が高い 強度があるため防犯対策にも優れている |
室内面格子には、アルミやステンレスなどの金属製や、木製・鋳物製の製品があります。防犯を考えると、素材は丈夫なステンレスや鉄製などを選びたいところです。
また、網戸と一体化したタイプや可動式のルーバー、緊急時は脱出が可能な面格子もあります。
機能 | 特徴 |
---|---|
網戸一体型 | 面格子の全体に網を張っているため、防虫効果が期待できる |
可動式ルーバー | 羽板が可動式になっていて、開閉具合を調整できる 採光性・通風性に優れている |
緊急脱出機能 | 緊急時は室内から簡単に取り外すことができる 災害や火災などの非常時に脱出用の出口になる |
居住空間のアクセントとなるおしゃれな室内面格子
面格子というと無骨で殺風景なイメージがあるかもしれませんが、近年では、デザイン性に優れた室内面格子もたくさんあります。材質や配色、小物などが工夫されたおしゃれな室内面格子を、居住空間のアクセントに使ってみてはいかがでしょうか。
室内面格子の防犯効果は?
狙われる可能性が高い窓のセキュリティを高められる
空き巣・忍び込み・居空きなどの侵入窃盗の多くは、住宅の「窓」を狙っています。警視庁の調べによると、令和4年中(2022年)に発生した住宅対象の侵入窃盗において「窓」が侵入口となったものは50.3%と全体の半数を占めました。
とくに空き巣犯が住宅の窓をターゲットにしています。一戸建て住宅を狙った空き巣のうち、窓ガラスを侵入口としたのは58.7%で、こじ破りや焼き破りの手口で「ガラス破り」が行われたケースが63.2%、施錠していない状態を狙われた「無締り」が29.0%となっています。[注1]
自宅の防犯対策を考えるうえで、窓の防犯対策は極めて重要です。
室内面格子を設置すれば、泥棒に室内面格子を取り付けた窓から侵入されるリスクが低くなります。「ガラス破り」の手口が使われた場合でも、格子が侵入を阻んでくれます。
閉め忘れが多い小窓の防犯に効果的
浴室・トイレ・洗面所・台所の小窓は、換気のためについ開けっ放しになっていることが多く、侵入窃盗犯の格好の標的です。
一見すると人が通り抜けられないように見える小窓でも、空き巣犯の侵入口となってしまうケースは少なくありません。窓の一辺が人間の額から後頭部までより長く、もう一辺が頭と片方の肩を合わせた寸法より長ければ、その窓から侵入される可能性があると言われています。
浴室・トイレ・洗面所・台所の小窓の防犯対策には室内面格子がおすすめです。
侵入までの時間を稼げて泥棒が諦める可能性が高くなる
侵入窃盗の被害に遭わないようにするためのポイントが、「侵入までの時間を稼ぐこと」です。警察庁のWebページによると、侵入窃盗を行う犯人のうち侵入に手間取って時間がかかってしまう場合、5分以内にあきらめる者は全体の68.5%とされています。
[注2]警察庁:住まいる防犯110番
警視庁や国土交通省などがつくる官民合同会議は、この5分間を目安に防犯性能の基準を定め、基準を満たす防犯建物部品に「CPマーク」を付与しています。CPマークは、防犯性試験に合格し、防犯建物部品録に掲載された製品のみが付与されるものです。このCPマークが与えられる製品は、窓ガラスや防犯フィルム、ドア、錠、シャッターなどがあります。
防犯性能が高い室内面格子を選びたい場合には、CPマークが付与されたものを選ぶとよいでしょう。
室内面格子を設置した方が良い窓
室内面格子は、シャッターや雨戸を取り付けられない小窓への設置に適しています。
【室内面格子の設置に適した場所】
- 浴室
- トイレ
- 洗面所
- キッチン
浴室やトイレなどは死角になることが多いため、特に面格子の取り付けをおすすめします。
室内面格子以外の防犯対策も必要!4つの防犯製品を紹介
ここでは、室内面格子と一緒に設置したい4つの防犯製品を紹介します。
防犯ガラスで「ガラス破り」を対策しよう
窓ガラスをライターやバーナーで熱する「焼き破り」や、ドライバーなどを差し込んで割る「こじ破り」を対策するなら、CPマークが付与された防犯ガラス(合わせガラスや合わせ複層ガラス)への取り替えがおすすめです。一般的な複層ガラス(ペアガラス)、強化ガラス、網入りガラスなどは防犯性が高くないので注意が必要です。
もし防犯ガラスへの取り替えが難しい場合は、防犯フィルムも効果的です。窓ガラス全面にフィルムを貼り付けるだけで、ガラス破り対策になります。自分で貼付が難しい場合は、専門の施工業者に依頼することができます。
補助錠を取り付けて「ワンドアツーロック」
防犯対策の基本は、1つの場所に2つの錠を取り付ける「ワンドアツーロック」です。侵入窃盗のターゲットになりやすい窓も、通常のクレセント錠に加えて、サッシ部分に防犯用の補助錠を取り付ければ、侵入窃盗に遭うリスクを低減させられます。
補助錠は両面テープで接着するタイプもあり設置が簡単なのもポイントです。ALSOKでは、簡単に取り付け可能な補助錠「ALSOKロック」を販売しています。この鍵は補助錠として機能するのはもちろん、ALSOKマークが付いているため、犯罪抑止の効果も期待できます。
ホームセキュリティを導入
ホームセキュリティを導入し表出入り口や窓に警備会社のステッカーを貼ることで、侵入をけん制できます。警備会社のステッカーはセキュリティシステムを導入している住宅であることが一目でわかるため、侵入窃盗のターゲットから外されやすくなります。
防犯カメラを設置すれば犯罪の抑止効果が期待できる
侵入窃盗犯の多くは事前に下見を行い、侵入しやすい住宅や人目につきにくい住宅を探しています。防犯カメラを設置することで、侵入窃盗のターゲットになる可能性が減少します。
侵入窃盗犯は光や明るい場所を嫌うため、センサーライトを設置することでも一定の防犯効果を期待することができます。
さらに強力な対策としてホームセキュリティの検討を
強力な防犯対策を希望される場合は、警備会社の提供するホームセキュリティがおすすめです。ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つがあり、ご希望に合ったサービスをお選びいただけます。セルフセキュリティでは、お手頃価格〔月額 990円(税込)から〕でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時に自動でガードマンが駆けつけます。特別な訓練を積んだガードマンが、被害の拡大防止のため迅速かつ適切に対処し、お客様のお住まいを守ります。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。ALSOKのホームセキュリティなら相談は無料、専門のアドバイザーがあなたのニーズにぴったりのプランをご提案いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
ALSOKのホームセキュリティで防犯対策を強化しよう
まとめ
室内面格子は、つい開けっ放しになりがちな浴室・トイレ・洗面所・台所の小窓に適した防犯製品です。侵入窃盗の入口になりやすい窓のセキュリティを強化するため、室内面格子や補助錠、防犯フィルムなどの利用を検討してみてはいかがでしょうか。