通販で購入した自転車にも防犯登録は必要
自転車を購入すると必ずといっていいほど自転車の防犯登録を勧められます。
そもそもなぜ防犯登録が必要なのかをあまり考えずに、店員さんに言われるがままに登録している人もいるでしょう。
最近では、ネット通販で自転車を購入することも増えてきていますが、実店舗で購入する場合とは異なり、ネット上で防犯登録の手続きができるサイトは少ないようです。
本記事では、自転車の防犯登録の必要性や、防犯登録を行わなかった場合に起こりうるデメリット、ネット通販で購入した際の防犯登録の方法などについて解説します。
目次
自転車の防犯登録は自転車を利用するための義務
自転車を購入すると必ずといっていいほど自転車の防犯登録を勧められます。
自転車の防犯登録は、自転車を利用する人の義務であり、新車・中古車に関わらず必要なものです。
防犯登録の効果
自転車の防犯登録とは、利用している自転車が本人(家族)のものであることを証明するためのものであり、盗難などの犯罪から自転車を守るのに効果を発揮します。万が一盗難被害に遭った場合でも発見しやすくなります。また、盗まれて自転車を犯人が放置した場合など、防犯登録番号から持ち主がわかるため、本人にすぐ返すことが可能です。
イラストにも記載のとおり防犯登録は「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」により、自転車を利用する人の義務とされています。防犯登録カード(所有者控)は、盗難被害の届出、住所変更や廃棄処分、他人に譲渡する場合に必要です。再発行はされませんので、大切に保管しましょう。
防犯登録の登録料
自転車が新車か中古車かに関わらず防犯登録が必要です。
例えば、東京都では登録料として660円(非課税)がかかります。防犯登録の料金は、住んでいる地域によって違うので、ご自身の居住する区域の登録料を支払いましょう。
防犯登録の有効期限
自転車の防犯登録には有効期限が設けられていますが、その期間は都道府県によって異なります。例えば、東京都だと10年間、神奈川県だと7年間が防犯登録の有効期限です。
長年同じ自転車に乗り続けている人は、自転車の防犯登録の有効期限を確認してみたほうが良いでしょう。
有効期限が過ぎてしまった場合は、あらためて防犯登録を行う必要があり、この際にも初回登録時と同じ登録料が必要です。
なお、防犯登録は義務ではあるものの、防犯登録をしなかったからといって罰則があるわけではありません。
通販で自転車を購入した場合の防犯登録はどこで行う?
防犯登録は、自転車を購入した際に購入店舗でそのまま行うのが一般的ですが、最近はネット通販で自転車を購入するケースも増えてきています。
実店舗のあるネット通販で自転車を購入した場合
実店舗を持っているサイクルショップでネット通販を利用する場合は、購入した自転車を店舗で受け取り、その際に防犯登録を行えます。
自宅に送られてくる場合でも「自転車防犯登録所」にて手続きが可能
ネット通販で購入した自転車は、「自転車防犯登録所」の看板が掲示されている防犯登録所(自転車販売店やホームセンター)にて防犯登録を行わなければなりません。
この際、登録者の居住確認ができる身分証明書(公的機関発行のもの)、および保証書、または販売証明書の提示が必要になります。
【登録時に必要なもの】
- 身分証明書(運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど)
- 保証書または販売証明書
- 譲渡証明書(前所有者がいる場合)
- 防犯登録料(地域ごとに異なる)
※外国国籍の場合は、外国人登録証明書も必要
登録所によっては購入した際の書類やレシートなど、自転車の出どころが証明できるものも必要なので、防犯登録手続きに行く前に必要書類についてあらかじめ確認しておくのが賢明です。
また、個人で経営している街の自転車屋さんなどでは、ネット通販やほかのお店で購入した自転車の防犯登録には対応していないこともあるので、事前に電話等で確認しましょう。
防犯登録をしなかった場合に考えられる3つのデメリット
自転車の防犯登録は義務ではあるものの、登録を行わなくても罰則はないため「じゃあ登録しなくてもいいか」と考える人もいるかもしれません。
義務であっても罰則はないという理由で、自転車の防犯登録をしなかった場合には、以下のようなデメリットが考えられるので、罰則の有無に関わらず防犯登録を行うのが良いでしょう。
- 盗難されやすい
- 盗難された際に発見の連絡が来ない
- 盗難車と疑われてしまう可能性がある
何故、このようなデメリットが考えられるのでしょうか。その理由について次の通りです。
盗難されやすい
防犯登録を行った自転車であれば、登録番号を照会することで自転車と本来の持ち主を1対1で紐付けることができます。
そのため防犯登録がされている自転車は、窃盗をする側にとってはリスクのある自転車といえます。
一方で、防犯登録がされていない自転車であれば、どこの誰のものかがわからないので、窃盗をする側にとってはリスクの低い自転車なのです。
防犯登録が義務であり、多くの人が防犯登録を行っていてもなお、自転車の盗難は後を絶たないことから、自転車の窃盗犯が防犯登録の行われていない自転車を見つけたとしたら、防犯登録の行われている自転車よりも盗難されやすいといえます。
盗難された際に発見の連絡がこない
防犯登録の行われている自転車は、万が一盗難されてしまっても見つかれば本来の持ち主まで連絡がきます。しかし、防犯登録が行われていなければ、盗難車とわかったところで本来の持ち主を特定しようがないため、連絡がくることはほぼありません。
盗難された自転車が戻ってくることを期待するのであれば、防犯登録は欠かせません。
盗難車と疑われてしまう可能性がある
外出をした際に、警察官に呼び止められたり職務質問を受けたりした経験がある方もいるでしょう。職務質問をされた際に自転車に乗っていると、盗難車でないか確認するために自転車の防犯登録を照合されます。たとえ自分で購入した自転車であっても防犯登録をしていなければ、自分の自転車であることを証明できません。
自転車購入時の領収書などがあれば証明できるかもしれませんが、そのようなものを普段から持ち歩いている人はほとんどいないでしょう。そのため、防犯登録をしていない場合、盗難車と疑われてさまざまな聞き取りを受ける可能性があります。
自転車が盗難にあったら速やかに盗難被害届を出そう
防犯登録をしている自転車が盗難の被害にあった場合、身分証明書を持参して警察署または交番に速やかに盗難被害届を提出しましょう。
警察署や交番に行く際には、防犯登録時に発行される防犯登録カードの控えを持参すれば、手続きがスムーズに進みます。
ただ、自転車が盗まれて焦ってしまっているときは、冷静な対応ができないものです。そのため、あらかじめ防犯登録標識(防犯登録シール)や防犯登録カードをスマートフォンで撮影しておいて、画像を保存しておくことがおすすめです。
自転車が無事戻ってきたとしても、盗難にあった際に防犯登録シールがはがされてしまっていることがあります。
防犯登録シールは同一番号での再発行ができないため、もしはがされてしまっている場合は、新たに防犯登録を行わなければなりません。
また、手続き自体は通常の防犯登録と同じですが、自転車防犯登録所に行って登録料を支払う必要があります。
通販で自転車を購入した際に防犯登録と一緒にやっておくべきこと
ここからは通販で自転車を購入した際に防犯登録と一緒にやっておいた方が良いことを紹介します。
保険の加入を検討する
自転車乗用中の事故で自分が怪我をしたり、相手に怪我をさせたり、人のモノを壊したりしてしまった場合、賠償責任を負うことがあります。そんな時のために備えて検討しておきたいのが自転車保険です。自転車事故は多発しており、自転車が加害者となる事故で、高額な損害賠償請がされる事例が多く発生しています。これは未成年であっても責任を免れることはできないため、自身と被害者を守るためにも自転車を購入したら保険の加入を検討しましょう。
また、自転車保険が義務化・努力義務化されている地域もあり、その地域を自転車で通行する際は、自転車保険への加入が必要です。
自転車保険とは個人賠償責任補償が付く傷害保険または個人賠償責任保険のことで、事故の相手と自分自身の双方が保証対象になる保険です。
各自治体の条例では、加害事故を起こした時に被害者側に補償できる保険に加入するよう定められています。
それぞれの補償範囲の違いは次の表をご覧ください。
補償対象 | 事故の相手 | 自分自身 | |
---|---|---|---|
生命 身体 |
物 | 生命 身体 |
|
傷害保険 | × | × | 〇 |
個人賠償責任保険 | 〇 | 〇 | × |
中には、怪我だけでなく車両の破損や盗難が発生した際の補償がついた保険もあります。自動車保険など他の保険に加入している場合、自転車保険の内容が含まれている可能性があります。自転車保険に加入する前に、自分が加入している保険内容を確認してみましょう。
最新の交通ルールを確認する
自転車を利用するときは、最新の交通ルールを確認することが大切です。ここでは令和6年6月時点の最新交通ルールを簡単にご紹介します。
① 自転車は車道が原則、左側を通行する
自転車は道路交通法では軽車両に位置付けられており、「車の仲間」です。そのため、車道と歩道の区別があるところは車道通行が原則です。車道を走る際は道路の左側に寄って通行しましょう。
歩道を通行できる場合は、車道よりの部分を徐行し、歩行者の通行を妨げる場合は、一時停止しなければなりません。
② 交差点では信号と一時停止を守り、安全確認
信号機のある交差点では、信号が青になってから安全を確認し、横断します。車と同様に、一時停止のある交差点では必ず一時停止をしましょう。
③ 夜間はライトを点ける、飲酒運転は禁止
夜間の運転時はライトを点けなければなりません。自転車に乗る前にライトが点くか事前に点検しておきましょう。
また、車と同様に飲酒した際は自転車に乗ってはいけません。
④ 自転車乗用時はヘルメットを着用する
道路交通法の一部改正により、令和5年4月1日からすべての自転車利用者に乗車用ヘルメットの着用の努力義務が課されています。
そのため、大人も子どもも自転車に乗るときは安全のために着用することが望ましいです。
また、子どもの自転車用ヘルメット着用は保護者の責任となります。幼児を幼児用座席に乗せるときや幼児・児童が自転車を運転するときは、保護者が幼児・児童に乗車用ヘルメットをかぶらせるように努めましょう。
出典:警察庁 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
道路を通行するときは、上記でご紹介した交通ルールに従い、安全運転を心掛けましょう。
自転車は通販で購入した場合も必ず防犯登録を行おう
自転車の防犯登録は自転車を利用する人の義務です。違反した場合に罰則がないとはいえ、自転車を安心して利用するためにも必ず登録するようにしましょう。
ネット通販で購入した場合、店舗受け取りをするのであれば受け取りの際に防犯登録も一緒に行えます。また、ネット通販でも防犯登録が出来る場合もありますが、そうでない場合には「自転車防犯登録所」に行って防犯登録を行う必要があります。
もし防犯登録している自転車が盗まれた場合は、速やかに最寄りの警察署や交番に行って盗難被害届を出しましょう。
自宅や駐車場の防犯対策はALSOKのホームセキュリティにおまかせ
自転車事故だけでなく盗難も多発しています。防犯登録をしていないと、自宅で自転車を保管していても窃盗犯に狙われることもあるでしょう。大切な自転車が被害に遭わないよう、防犯登録を必ず行うとともに、日頃から住宅や駐車場などの防犯対策を行うことが大切です。
ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。
セルフセキュリティでは、お手頃価格〔月額 990円(税込)から〕でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時には自動でガードマンが駆けつけます。スマートフォンを持っているだけで自動で警備を解除し、外出時はワンタッチで警備を開始することができます。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
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