掃き出し窓の防犯対策|狙われやすい理由やおすすめの防犯アイテムをご紹介

防犯 2024.10.25更新(2021.01.08公開)
掃き出し窓の防犯対策|狙われやすい理由やおすすめの防犯アイテムをご紹介

警察庁が公表している資料によると、住宅を対象とした侵入窃盗の侵入口は窓がもっとも多く、その割合は約49.5%にも達しています。[注1]また、窓の中でも縁側やベランダに通じる窓からの侵入が約24.9%を占めるというデータもあり、住まいの安全を確保するには窓の防犯対策が必須です。[注2]
そこで今回は、縁側やベランダと室内を区切る窓やリビングに使用されることの多い、「掃き出し窓」の防犯対策について解説します。

[注1]警察庁 住まいる110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」(令和5年)
[注2]
警察庁「令和4年の犯罪」

目次

掃き出し窓とは床から壁の高い位置まである大きな窓

掃き出し窓とは、開けると縁側やベランダに通じる、窓の下部分が床まである窓のことです。戸建ての住宅に設置されていることが多く、日本で1番よく使われているといわれる窓です。
名前の由来は、ほうきで掃除をしていた時代に窓からゴミを庭へ掃き出したという時代背景が関係しているといわれており、現代でも掃除をする際に掃き出し窓から外にゴミを掃き出す人もいるのではないでしょうか。

引き違い窓・片引き窓との違い

住宅に使用される窓には、掃き出し窓以外に引き違い窓・片引き窓などの種類もあります。
引き違い窓はレールの上を水平移動させて開閉するスライド式の窓を指します。片引き窓は、窓が1枚固定されていて片方だけが開閉できる窓のことです。引き違い窓・片引き窓は、開閉方法を指し、引き違い窓や片引き窓の中でも、窓の下部分が床まであるタイプの窓を「掃き出し窓」と呼びます。

掃き出し窓のメリットと注意点

掃き出し窓は、戸建てはもちろん、共同住宅でも設置されていることが多い窓です。ここでは、掃き出し窓のメリットと注意点を見ていきましょう。

掃き出し窓のメリット

  • 災害時の避難経路として活用しやすい
  • 光を取り入れやすく、明るい家になる
  • 電気代の節約にもなる
  • 室内の換気が良好になりカビ予防へ

掃き出し窓は、自身の背丈よりも大きい窓のため、万が一の災害が起きた場合でも避難経路として活用できるメリットがあります。

他にも、掃き出し窓の場合は、床と天井の間に設置される腰窓と比較して面積が大きいため、光や風を取り込みやすいのも魅力です。晴れた日には窓を開けるだけで室内が明るくなり、風通しが良くなることでカビ予防にもつながります。また、室内に気持ち良い風を取り込めるため、季節によっては空調を使う必要がなくなり、電気代の節約も期待できます。

掃き出し窓の注意点

  • 冷暖房が効きにくい
  • 家具の配置が制限されやすい
  • 外から家の中が見えやすくなる
  • 不審者に狙われやすい

一方で、掃き出し窓は面積が大きい分、熱が出入りしやすいため、冷暖房が効きにくいというデメリットがあります。また、窓の前に家具が置きにくく、配置が制限されやすい点にも注意が必要です。

他にも、外から家の中が見えやすくなることで、外からの目線が気になることもあるでしょう。室内の様子が見えてしまうことで、不審者に狙われる可能性もあります。

掃き出し窓が不審者に狙われやすい3つの理由

掃き出し窓が狙われやすい理由

上述したように、窓からの侵入のうち、約24.9%が縁側やベランダに通じる窓から侵入されています。そのため、対策を講じない場合、掃き出し窓は犯罪者の侵入を許してしまう可能性が高いと考えられます。ここでは、掃き出し窓が不審者に狙われやすい理由をご紹介します。

掃き出し窓の近くに死角ができやすいため

掃き出し窓の家が狙われやすい理由としてまず挙げられるのは、窓の近くに隠れ場所が作られやすいという点です。

戸建て・マンションを問わず、大きな掃き出し窓は、外からまたは向かいの家からの視線が気になります。そのため、多くの家ではカーテンや日よけ、または植栽・植木などを置いて視線が家の中に向かないようにするのが一般的です。

しかし、空き巣にとってはそのカーテンや日よけ、植栽などが都合の良い隠れ場所となります。周りからの視線を気にするあまり、空き巣の犯行を助長してしまうような環境を作ってしまいがちなのが、掃き出し窓のデメリットであり、狙われやすい理由です。

また、2階以上にあるベランダやバルコニーも、プライバシーの観点から外から見えにくい設計になっていることが多く、死角になります。隠れやすく侵入口として使われることがあるため、2階以上であっても注意が必要です。

鍵がクレセント錠のみであるため

クレセント錠とは、どの窓にも多く活用されている取手を回して金具と金具が噛み合うと施錠できる錠のことです。しかし、クレセント錠には窓ガラスを固定する目的の割合が強く、防犯効果ほぼないと考えられています。

犯人は窓から侵入する際、ガラス破りといってガラスを割って侵入するケースが多いです。その手口として、窓の錠前部分をドライバーなどでこじ開ける「こじ破り」やライターなどでガラスを焼き、水をかけてその温度差で窓にヒビを入れる「焼き破り」、ハンマーなどで叩き割る「打ち破り」があります。クレセント錠は、窓が開かないように固定しているだけのため、どの方法でも窓が割られてしまえば簡単に侵入されてしまいます。

そのため、もし掃き出し窓の防犯効果をアップさせるのであれば、補助錠やクレセント錠の防犯機能を高めるグッズの設置を検討しましょう。

出入りがしやすいため

そもそも掃き出し窓は、人が出入りするために作られた窓であるため、たとえ誰かが出入りしていたとしても余程のことがない限り違和感を持ちづらいでしょう。

加えて空き巣などの犯罪者は、周囲に馴染む格好で犯行に及ぶことがほとんどであるため、隣の住人であっても気づけない可能性があります。さらに今は隣近所との関係性が希薄になりつつあります。違和感に気づいても知らせることができないのも、掃き出し窓をはじめ、窓からの侵入を増加させる1つの要因といえるでしょう。

掃き出し窓の防犯対策

掃き出し窓の防犯対策3つ

空き巣は5分以内に侵入できない場合、68.5%が犯行を諦めるというデータがあります。そのため、掃き出し窓の防犯対策では、侵入に時間をかけさせることが重要です。ここでは3つの方法をご紹介します。

出典:警察庁 住まいる110番

防犯フィルムの貼付

上述したように、掃き出し窓の多くに設置されているクレセント錠では防犯効果は期待できません。空き巣はクレセント錠付近の窓を割って侵入しようとします。そこで役立つのが防犯フィルムです。防犯フィルムは、窓ガラスにフィルムを貼ることで強度を上げることができる防犯グッズです。クレセント錠付近に貼付し窓を割られるのを防げます。

クレセント錠付近に貼るタイプの他、窓全体に貼るフィルムもあるため、どちらにするか検討し購入するようにしましょう。

防犯フィルム以外に、窓自体を防犯ガラスに交換する方法があります。防犯ガラスは、2枚以上のガラスを組み合わせた構造となっていて、簡単に窓ガラスを割ることができないように対策されています。手間や費用がかかりますが、より防犯効果を高めるなら、防犯ガラスへの交換もおすすめです。

補助錠の利用

クレセント錠や防犯フィルムよりも防犯性の高いものを対策として取り入れたい方は、補助錠の設置がおすすめです。補助錠とは、メインの鍵とは別に、防犯性能を高める目的で補助的に設置される錠前のことです。

補助錠は、基本的に窓の最上部に設置することで効果を発揮します。最上部であれば、空き巣は補助錠を開錠するために立ち上がる必要があります。空き巣は周囲の目を気にする傾向にあるため、立ち上がって補助錠を開錠するという目立ちやすい行動を避けることが期待できます。

加えて、補助錠を設置するだけでも短時間で侵入しにくくなり、空き巣対策として効果が見込めます。

窓用センサーライトの利用

補助錠と同じように効果が期待できるのが、窓用センサーライトの設置です。窓用センサーライトは、夜間に侵入しようとする空き巣に大きな効果を発揮するものです。窓に近づく人をライトで照らすため、人目につくことを嫌がる傾向にある空き巣に対して、効果が期待できます。

その他掃き出し窓周辺でできる防犯対策

防犯フィルムや補助錠などの防犯グッズの活用以外にも、次のような防犯対策を行うことで、掃き出し窓の防犯性能をさらに強化できます。

窓の周辺の整理整頓

掃き出し窓の周辺に物が散乱していたり、庭が手入れされていなかったりすると、死角が生じ不審者が隠れやすくなります。その様子が外から見えてしまえば、防犯意識の低い家とみなされ、不審者に狙われる可能性も高まります。

そのため、窓周辺は常に整理整頓しておくことが大切です。特に、庭木が伸び切ってしまっている場合は、手入れを行いある程度外からの見通しを良くしておくことも大切です。

シャッターの設置

空き巣などの不審者は、侵入するのに手間のかかる住宅を嫌います。そのため、掃き出し窓の防犯対策にはシャッターの設置も有効です。シャッターはリフォームによって後付けも可能で、2階のベランダにも取り付けができます。戸建てはもちろん、マンションでも設置できるケースがあるため検討してみてはいかがでしょうか。

掃き出し窓の防犯にはホームセキュリティの導入も効果的

スマホゲート写真

掃き出し窓の防犯対策として、ホームセキュリティの導入もおすすめです。

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」と「オンラインセキュリティ」の2種類をご用意。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしものときにはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。
オンラインセキュリティでは、設置したセンサーがピッキングやガラス破りなどを感知すると、警告音で威嚇するとともに即座にALSOKに通報。ガードマンが駆けつけます。
さらに、外出時には窓の閉め忘れを音声メッセージで知らせてくれるため、鍵のかけ忘れによる空き巣被害を防止できます。また、スマホゲート機能を使用すれば、警備のオン・オフを簡単に行えます。
在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。

ALSOKでは、窓の補助錠として「ALSOKロック」を販売しています。ALSOKのロゴ入りのため外からの抑止効果も高めることができ、手軽な価格で対策できるためおすすめです。

掃き出し窓を安心して利用するには防犯対策が不可欠

今回は、掃き出し窓の防犯対策について解説しました。掃き出し窓には、換気しやすかったり光を多く取り込めたりなど多くのメリットがあります。しかし、開放感のある掃き出し窓は、空き巣の侵入を許しやすい場所であり、防犯対策が不可欠です。もし掃き出し窓に何も対策を講じていない場合は、この記事を参考に掃き出し窓の対策を行いましょう。

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