個人情報流出を防ぐスマートフォンでの対策
企業から個人情報が流出したというニュースをテレビで見たことがある方は多いでしょう。
しかしながら、企業からの流出だけではなく、私達が普段利用しているスマートフォンも、個人情報流出のきっかけになってしまう恐れがあるのです。
スマートフォンから個人情報が流出しないようにするためには、どのようなことが個人情報の流出につながるのかを、把握しておかなければなりません。
こちらの記事では、スマートフォンの利用で個人情報が流出してしまう原因や、スマートフォンを利用するときに注意しておきたい個人情報の流出防止法について解説いたします。
過去には9万人の端末から1000万人の個人情報が漏洩したことも
スマートフォンを介した個人情報の漏洩として、過去には約9万人の端末から1,000万人以上の個人情報が流出したケースがあります。
このケースは人気ゲームタイトルに似せたAndroid用アプリをダウンロードさせることで端末に登録されたすべての名前や電話番号をサーバに送るという仕組みになっていました。
このような不正アプリをダウンロードさせることで、情報が盗み取られるというのは、情報流出の代表例といえるでしょう。
スマートフォンで個人情報が流出する4つの原因
「個人情報の流出」と聞くと、個人情報を預けている企業のセキュリティや情報の取り扱い方に不備があって情報が漏洩してしまった、というような印象を持つ方は少なくないでしょう。
しかし、先述した例にありますように自身のスマートフォンから個人情報が漏えいする可能性は決して低くありません。
スマートフォンから個人情報が流出してしまうケースとしては、下記が考えられます。
- 不正なアプリのインストール
- 無料Wi-Fiの利用
- 住所や個人を特定できる情報やスマートフォンで撮った写真をSNSにアップ
- スマートフォン操作時に背後からのぞき見される
それぞれについて、ご説明いたします。
1不正なアプリのインストール
スマートフォンを利用しているとアプリをインストールする機会が多いと思いますが、アプリのなかには不正なアプリもあります。
アプリに「電話帳にアクセスができること」を許可すると、アプリの運営会社は、スマートフォンにある電話帳の情報を入手できるようになります。アプリのなかには、転売や詐欺等の不正な目的で電話帳情報を収集しているものもあるため、アプリをインストールする際は十分な注意が必要です。
企業が作ったものに限らず、個人が作ったアプリも簡単にインストールできる時代だからこそ、アプリをインストールする際には慎重に判断しなければなりません。
このような不正アプリをインストールしないためには、提供元が不明なアプリは避けるようにすることが大切です。ですが、すべての提供元不明のアプリが個人情報流出のきっかけとなるわけではありません。むやみに提供元不明のアプリをインストールしてしまわないように、必要なときだけインストールを許可する設定にしておくとよいでしょう。
メールやSNSに記載されたURLやWeb広告からのダウンロードするアプリには不正なものも潜んでいます。インストールする際は、提供元不明アプリをインストールしないようにしておけば、不正なアプリをインストールさせられるというリスクが軽減できます。
2無料Wi-Fiの利用
Wi-Fiはスマートフォンを利用するうえで欠かせないものです。商業施設・観光地・駅などでは無料Wi-Fiが利用できる施設も増えています。
しかし、無料Wi-Fiは通信が暗号化されていないものも多く、そのようなWi-Fiの利用が原因となって個人情報の流出につながるケースもあります。
すべての無料Wi-Fiにセキュリティ面で不安があるわけではなく、企業や自治体が提供しているWi-Fiは通信の暗号化が施されているものが多くあります。
そのため無料Wi-Fiを利用する場合は、ネットワークの識別名を意味するSSIDを確認してどこが提供しているWi-Fiなのかを事前に確認したうえで利用するのが賢明といえるでしょう。
SSIDはスマートフォンの「設定」ボタンから、Androidであれば「Wi-Fi」もしくは「ネットワークとインターネット」、iOSであれば「Wi-Fi」をタップし、Wi-Fiをオンにすることで、確認できます。
店舗をはじめ、無料Wi-Fiを利用する場所に掲示されたSSIDを確認し、スマートフォンで表示されたSSIDと相違ないかを確認しましょう。
また、Wi-Fiへの接続方法を自動ではなく手動で行い、不用意な接続を避けるようにしましょう。
3スマートフォンで撮った写真をSNSにアップ
スマートフォンで撮影をする場合、GPS機能がオンになっていると、画像データに位置情報が自動的に添付されてしまいます。
この位置情報は、撮影場所をかなりの精度で特定してしまいます。 SNSの中には、アップされた写真の位置を含む情報を自動的に削除するようになっているものもありますが、念のため、SNSにアップする画像を撮影する際は、①スマートフォンの位置情報をOFFにし、②アップの前に投稿する写真に位置情報が記録されていないかを確認しましょう。
Androidのカメラアプリの位置情報をオフにする場合
Androidの標準カメラアプリの位置情報をオフにする場合、同アプリ起動後に表示される「・・・」をタップ。その後、メニューとして表示される「カメラオプション」をタップすると、「Geo-tag写真」という項目がでてきます。
この項目にチェックが入っていれば位置情報が記録されているということになるので、チェックを外したうえで撮影をしましょう。
さらに「詳細」をタップすると、撮影場所、緯度、経度が表示されます。この箇所に位置情報が記載されていないかを確認したうえで、SNSにアップしましょう。
iPhoneのカメラアプリの位置情報をオフにする場合
iPhoneの標準のカメラアプリの位置情報をオフにする場合は、設定から「プライバシー」を選択します。「プライバシー」のメニューの中にある「位置情報サービス」を選択。その後、「カメラ」を選択すると、位置情報の設定画面となります。「許可しない」にチェックが入ってないと撮影画像に位置情報が入っているため、「許可しない」にチェックを入れてから撮影をしましょう。
4スマートフォン操作時に背後からのぞき見される
通勤電車の中のような混雑した場所でスマートフォンを操作していると、背後からスマートフォンの画面をのぞき見される可能性があります。
SNSのアカウント情報の画面をのぞき見されたならば、アカウント名などが知られてしまうことになります。
銀行のアプリを利用して口座にログインしようとしていたのであれば、口座番号やログインパスワードが他人に知られてしまう危険性があるため注意が必要です。
スマートフォンを背後からのぞかれないためには、のぞき見を防止するアプリやのぞき見防止フィルムを活用するのがおすすめです。
スマートフォンで個人情報が流出すると住所などが特定される危険性も
どのような情報でも個人情報の流出は問題です。特に住所に関する情報が流出してしまうと、ストーカーやつきまといの被害に遭う可能性もあります。
スマートフォンにはGPS機能が付いているため、スマートフォンを介して情報流出が起きてしまうと、氏名や電話番号といった情報と一緒に居住地に関する情報も流出する可能性が高くなります。
その結果、生活圏や行動範囲に関する情報が流出してしまい、住所が突き止められてしまうこともあります。
スマートフォンは便利なツールですが、使い方に注意しなければ自分の身に危険が及ぶ事態を引き起こしかねないことを念頭に置きましょう。
個人情報を守るためにスマートフォン利用時に注意しておくべき3つのこと
スマートフォン利用時に個人情報流出のリスクがあることは確かですが、使い方に注意していればそのリスクを低くすることが可能です。
個人情報を守るためにスマートフォン利用時に注意しておくべきこととしては、以下のようなことが挙げられます。
- アプリ連携やSNS認証の条件を必ずチェックする
- SNSに投稿する際には個人情報が含まれていないか必ず内容をチェックする
- 使用していないSNSのアカウントは削除する
SNSを他のアプリやSNSと連携させるアプリ連携は、不用意に行なわないようにしましょう。
SNSとアプリを連携させることでプロフィールの確認や変更、さらにはメッセージの投稿といった本人しか行えないような操作がアプリへと付与されます。
たとえば、Twitterであれば、「アプリにアカウントへのアクセスを許可しますか?」といった、ユーザーへのアナウンスが表示されます。その後、「このアカウントでツイート送信および削除する」といったように、連携によってアプリが可能になる操作一覧が表示されます。その後、「連携アプリを認証」ボタンを押すことで連携アプリに操作権限が付与されます。
個人情報を守るためにスマートフォン利用時に心がけたいそれぞれについて、説明します。
1アプリ連携やSNS認証の条件を必ずチェックする
アプリ同士を連携させたりSNS認証でログインできるようにしたりすることで、アプリの利便性は向上します。しかし、同時に情報流出の危険性も高くなります。
アプリの連携を行う場合、確認画面にはアプリにどのような権限を与えるかが表示されるので、その内容を必ず確認しましょう。
例えば、地図アプリに位置情報を共有するのは理解ができますが、ヘルスケアアプリに電話帳を共有する必要性はありません。
怪しいと感じた場合には、そのアプリ自体の利用を控えるのが賢明です。
2SNSに投稿する際には必ず内容をチェック
SNSにコメントや写真を投稿する際は、投稿する前にその内容を必ずチェックしましょう。
「個人情報が特定できるような内容になっていないか」「写真に場所を特定できるような要素が含まれていないか」は、十分に注意が必要です。
行った場所が明確にわかる写真を投稿する場合は、リアルタイムで投稿するのではなく少し時間を置くというのもひとつの方法です。
3使用していないSNSのアカウントは削除する
SNSのアカウントを複数持っている場合、なかには使用頻度が低かったり現在はまったく利用していないアカウントがあることも多いでしょう。
そのようなアカウントは、不正アクセスをされても発見が遅れてしまう可能性が高く、知らないうちに情報流出だけでなく、なりすましの被害に逢うことも考えられます。
SNSのアカウントを複数持っている場合には、使用していないものは削除しましょう。
スマートフォンの利用には情報流出のリスクがある
普段から利用しているスマートフォンも、情報流出のきっかけになってしまう可能性があります。
無料のWi-Fiや不正アプリを利用したり、位置情報つきの写真をSNSにアップしたりすると、個人情報は容易に流出するということを念頭に置いておきましょう。
アプリ連携やSNS認証時には確認画面をきちんと確認する、使用していないSNSのアカウントを削除するといったことを意識し、日頃から自衛することが大切です。
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