2階の窓でも狙われる?ベランダ・バルコニーの防犯対策
ベランダやバルコニーは、景観を華やかにしてくれる一方で、空き巣などの侵入窃盗犯の侵入口になりやすい側面も持ち合わせています。2階以上の集合住宅であっても、屋上や室外機を足場にしてベランダやバルコニーへ侵入されることも多く、油断はできません。
そこで今回は、侵入窃盗犯に狙われやすいベランダ・バルコニーの特徴から具体的な防犯対策について解説します。
目次
空き巣の侵入口で最も多いのは『窓』
一戸建住宅 | 共同住宅(3階建以下) | 共同住宅(4階建以上) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 窓 | 55.2% | 表出入口 | 46.7% | 表出入口 | 61.5% |
2位 | 表出入口 | 20.2% | 窓 | 38.9% | 窓 | 24.3% |
3位 | その他の出入口 | 14.8% | その他の出入口 | 2.9% | その他の出入口 | 1.1% |
※「その他」「不明」は順位から除外
出典:[警察庁]住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」
まず、警察庁の調査から、空き巣などの主な侵入口を見ていきましょう。一戸建住宅は窓からの侵入が最も多く、55.2%と半数以上が窓から侵入されています。共同住宅への侵入も、2位が窓となっていて、窓からの侵入が多いことがわかります。
一戸建住宅 | 共同住宅(3階建以下) | 共同住宅(4階建以上) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 無締り | 46.3% | 無締り | 49.9% | 無締り | 41.6% |
2位 | ガラス破り | 35.8% | ガラス破り | 18.5% | 合かぎ | 20.2% |
3位 | 合かぎ | 2.6% | 合かぎ | 13.5% | ガラス破り | 10.2% |
※「その他」「不明」は順位から除外
出典:[警察庁]住まいる防犯110番「手口で見る侵入犯罪の脅威」
同調査による侵入手段を見てみると、すべての住宅で無締り(無施錠)が最も多く、侵入に時間がかからない住宅が優先的に狙われていることがわかります。
一戸建て住宅では無締りの次にガラス破りが多くなっています。他の住宅に比べてガラス破りの割合が高く、施錠していても窓ガラスを割って侵入されるケースも多いと考えられます。
2階以上の部屋でも油断は禁物
4階建以上の共同住宅でも、全体の24.3%は窓から侵入されています。空き巣というと一戸建住宅など低層の建物が狙われるイメージが強いですが、実際には2階以上の中・高層階でも窓からの侵入が発生しています。
どの住宅でも空き巣の侵入手段として最も多いものは無締り(無施錠)です。特に近所への外出時やゴミ出しなど、短時間でも狙われてしまう可能性があります。2階以上の中・高層階や短時間の外出であっても外に出る際は窓の施錠を徹底しましょう。
狙われやすいベランダ・バルコニーの特徴
2階以上の窓から侵入する手段として、ベランダ・バルコニーの存在が挙げられます。ここでは、狙われやすいベランダやバルコニーの特徴をご紹介します。
死角が多い
空き巣の犯人が侵入するときは周囲から見えない場所を選ぶ傾向が高く、死角が多いほど狙われることになります。
ベランダ・バルコニーは、プライバシーの観点から外から見えにくく設計されていることが多く、死角になる部分が多いです。そのため、犯人が侵入しても隠れることができ、見つかりにくいといった特徴があります。特にベランダの手すりやフェンスが高すぎたり、目隠しになるデザインの場合は、見通しが悪くなり、窃盗犯が入りやすく逃げやすくなるため、注意しましょう。
また、普段からベランダをあまり利用しない人は、自分の家のベランダが外から死角になっているのかを把握していないことが多いため、注意が必要です。たとえば、引越し当初は低木だった庭木が成長してベランダを隠していることもあります。
さらに、ベランダの真下は上からは見えにくいため、誰かが潜んでいても気づきにくいというリスクもあります。
ゴミや荷物が放置されていて片付いていない
ベランダやバルコニーに、ゴミや使わなくなったものなど荷物が放置されていると、犯人は「この住人は家のことに関してだらしない人」と思い、空き巣などの侵入窃盗のターゲットにされる可能性があります。
また、ゴミや荷物が放置されていると物陰に隠れることができ、外側から犯人を確認することができなくなります。ベランダやバルコニーが散らかっている場合は注意が必要です。
侵入に利用できる足場がある
ベランダやバルコニーの周りには、侵入経路になりやすいものが多くあります。カーポートの屋根や、庭木、室外機も侵入経路の1つです。たとえば、塀のそばにカーポートがあり、さらに建物にも近い場合、塀からカーポートの屋根を経由してベランダに侵入されることもあります。
また、庭木を登って2階のベランダに侵入することも十分可能です。目隠しも兼ねて庭木を植える住宅も多いですが、植える場所によっては空き巣の侵入経路を作ってしまいます。
このように、住んでいる側には気づかないことでも、侵入者から見れば格好の足場となるケースもあります。
屋上から侵入しやすい構造になっている
集合住宅の場合は、屋上からベランダ・バルコニーに侵入されるケースもあります。屋上に誰でも立ち入ることができる場合や、屋上に柵等がなくベランダやバルコニーに侵入しやすい環境になっていないかチェックしましょう。
窓の防犯性能が十分ではない
上述のとおり、侵入窃盗の手段は無締りの他に、ガラス破りも多いことがわかっています。時間をかけずに簡単に割れるなど、窓ガラスの防犯性能が十分でない場合、ガラス破りから侵入窃盗の被害に遭う可能性があります。
ベランダ・バルコニーの防犯対策
ベランダ・バルコニーからの侵入を防ぐには、防犯対策を行いましょう。
死角や足場の有無をチェックする
空き巣などの侵入犯罪を防ぐには、侵入経路を作らないことが大切です。まず、死角や足場となるものが付近にないかどうか確認しましょう。
これから家を建てる場合やリフォームを計画しているなら、カーポートの位置や庭木の植え方に注意が必要です。犯人が身を隠す場所を作らないためにも、庭木の剪定をこまめに行い、目隠しになるようなものは置かないようにしましょう。また、集合住宅などで屋上からの侵入が不安な場合は、ネットなどを張り侵入しにくくするなどの対策もおすすめです。
きれいに掃除をしておく
ベランダやバルコニーはきれいに掃除、整頓しておきましょう。手入れの行き届いたベランダやバルコニーは空き巣などの侵入の抑止が期待できます。また、ゴミを放置していると、放火犯に狙われることもあるため、ボックスに入れるなどして目隠しをしておきましょう。
タイヤや大きな観葉植物など、目隠しとなるものがある場合は、置き場を変えるなど、見通しの良い環境を作ることが大切です。
不在にする際は雨戸等を閉める
家を不在にする際は、必ず窓を施錠するようにしましょう。雨戸を閉めることで、窓からの侵入は難しくなり、防犯効果に期待できます。雨戸がある場合は、雨戸を活用しましょう。
防犯カメラや防犯砂利を設置する
ベランダの下や窓の付近に人が侵入した際に気づけるよう、歩くと大きな音の出る防犯砂利やセンサーライトを設置するのも効果が期待できます。また、家を留守にすることが多い場合は、防犯カメラを設置して、離れた場所から家の様子を監視するのも有効な対策です。防犯カメラの映像をスマートフォンでいつでも確認できるようにしておけば、不審者が家の周りをうろついていたり、侵入されたりした場合でもすぐに通報できます。さらに、侵入者を検知すると同時にガードマンが駆けつけてくれるホームセキュリティを導入すれば、より安心です。
窓ガラスの防犯対策を行う
上で挙げたような対策をしていても、ベランダやバルコニーに忍び込まれる可能性はあります。もしものときのことを考え、室内への侵入を防ぐために窓ガラスの防犯対策も行いましょう。
ガラス破りの対策には、防犯ガラスに交換したり、防犯フィルムを貼ったりするのが効果的です。防犯ガラスは、割ろうとすると大きな音が出たり、割るのに時間がかかるため、犯人が侵入をあきらめる傾向にあります。さらに補助錠を取り付けることで、工具などで外から鍵を開けて侵入するような手口への対策を強化することもできます。
なお、賃貸物件の場合は、防犯フィルムの貼り付けや窓を交換する前に、大家さんや管理会社に確認するようにしましょう。
「ホームセキュリティ」を導入して防犯対策を強化しよう
空き巣は窓から侵入することが多く、ベランダやバルコニーも侵入経路の1つです。また、一戸建てやマンションなどの低層階だけでなく、中・高層階であっても窓から侵入される可能性があります。そのため、ベランダやバルコニー、窓周辺の防犯対策が大切ですが、ご自身で講じることのできる対策には限りがあります。
より安全なご自宅のためには、本コラムで紹介した対策に加えて、ALSOKのホームセキュリティの導入がおすすめです。
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