突然の相続でこまったら?おすすめの空き家管理法
「相続で突然故郷の実家を引く継ぐことになってしまった。勤め先や子どもたちの学校は東京で、簡単には引っ越しできない。そもそも、築50年以上にもなる実家。あちこち傷みが出てきているし、リフォームするほどの資金はない。ゆくゆくは抜本的な対策をしたいけれども、急な話でしばらくは何にもできない。一体どうしたらいいの?」この記事では、このような状況ですぐに実行できる空き家の活用法を紹介します。
目次
空き家管理に「そのまま放置」は絶対にダメ!
「面倒だ」「何をしたらいいのかわからない」と、相続した家をそのままで放置してはいけません。そういった家は不審者に狙われやすく、知らぬ間に入り込まれて犯罪の温床になる可能性があります。また、放置した庭や周囲は草木が生い茂って害虫が発生したり、野生動物の住処となってしまったりして、近隣住民からのクレームの元となることもあります。見るからに寂れた場所では、雑多なゴミの不法投棄も珍しくありません。家は放置しているとどんどん傷み、資産価値も下がっていきます。
家は住んでいなくても固定資産税はかかります。また、放置し続けて「特定空き家」に認定されてしまうと、通常の空き家では適用される「住宅用地の軽減措置特例」の適用外となります。その結果、納める税金は6倍にも跳ね上がってしまうのです。
「特定空き家」と判断されやすいケースとしては、主に次の4点が挙げられます。
第1に「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態」です。崩れ落ちた屋根瓦や門扉・塀・柱など、破損や腐敗などで安全上問題があると考えられる場合です。
第2に「そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態」です。ゴミや汚物の山積みで異臭や害虫が発生し、地域住民の生活に悪影響を及ぼすおそれのある建物が該当します。
第3に「適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態」であること。ぼうぼうに生えた草木や割れたままの窓ガラス、外壁が大きく汚れていたり落書きだらけの状態のまま放置されている建物が当てはまります。
第4に「その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態」です。例えば適切な管理がなされていないために、道路にまで樹木の枝が伸びてきている・砂利が飛散してくる、壊れて施錠されていない窓や玄関扉のせいで不審者が侵入し放題など、地域防犯にも悪影響が認められる場合です。繁殖した動物の鳴き声や汚物・悪臭の放置もこれに含まれます。
こちらのグラフは適切な管理がなされていない特定空き家に対して自治体が「助言・指導」または「勧告」を行った件数を調査年度ごとにまとめたものですが、かなりの数の空き家が「助言・指導」または「勧告」を受けていることがわかります。地域の治安維持や安全管理、衛生管理などの観点から持ち主に管理をさせたい自治体と、できれば管理にお金と手間をかけたくない持ち主の対立が深まっている案件も少なくないことがここに現れています。
以下のグラフは適切な管理がなされていない特定空き家に対して自治体が「助言・指導」または「勧告」を行った件数を調査年度ごとにまとめたものですが、かなりの数の空き家が「助言・指導」または「勧告」を受けていることがわかります。地域の治安維持や安全管理、衛生管理などの観点から持ち主に管理をさせたい自治体と、できれば管理にお金と手間をかけたくない持ち主の対立が深まっている案件も少なくないことがここに表れています。
出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について(令和5年3月31日時点)」
空き家管理「空き家のまま維持管理する」ためにやるべきこととは?
突然の相続で所得した空き家であれば、当面の間は「売る」も「貸す」も難しいでしょう。「売る」場合は、信頼できる仲介業者などを探して仲介契約をする必要がありますし、何より買い手が見つからなければ売ることはできません。
「貸す」場合も同様です。こちらも仲介・斡旋をしてくれる業者と契約が必要ですし、何より「借り手」が見つからなければ貸すことはできません。
とはいえ、人の住まない空き家はその日から荒廃が始まります。そのままの状態で維持管理をしたいなら、こまめな手入れが必要となってきます。
カビなどが生えないように部屋やクローゼットの換気、水道管が腐食しないように通水、近隣住民の迷惑にならないように樹木の選定や除草といった管理作業を最低限月に1回、できれば月2回は行わなければなりません。また、とくに古い木造家屋の場合は、柱や天井が腐りやすいため雨漏りの点検も欠かせません。
また、郵便受けに投函物が溜まっていないか、窓が割られていないか、不審者の侵入はないかといった防犯管理も必要です。
問題はこれらの作業を持ち主であるあなたがすべてできるかどうかということです。
空き家の所在地と物理的に遠く離れた土地に住み、会社員として毎日普通に働き、休日には家族サービスも欠かせない、普通の生活を送っている方には、この管理作業を完璧にこなすのは至難の技です。
そこで必要となってくるのが、経済的な負担を最低限に抑えつつ必要な管理作業の一部を事業者に委ねるという決断です。実際、空き家管理サービスを行う事業者にはたくさんの種類があり、代行してくれる管理作業の内容もさまざまです。もちろん、代わりにやってくれる内容が多いほど費用は高くなります。また、その事業者が信頼できるか事業者であるかどうかも的確に見分ける必要があります。こうしたサービスでは依頼主が頻繁に作業成果を確認しにくいため注意が必要です。
ALSOKのるすたくサービスで安心らくらく空き家管理
ALSOKが提供している「るすたくサービス」は、あらかじめご指定いただいた要重点チェック箇所10か所を月に1度ALSOKが見回りし、異常があればお知らせするサービスです。見回り時には郵便受けにたまった投函物の回収も行います。費用は月々7,700円(税込)からとリーズナブルなので、なかなか空き家を見に行く機会がない方におすすめのサービスです。
また、空き家の火災や不審者の侵入も心配という方は、るすたくサービスにプラス3,300円でALSOKのホームセキュリティを導入することも可能です。
ホームセキュリティなら24時間365日警備システムが空き家をみまもります。火災や不審者の侵入があるとセンサーが検知して自動で通報、専門の訓練を受けた経験豊かなプロのガードマンが駆けつけ、警察や消防への通報など必要な措置を講じるので安心です。
また、たまに友人に空き家を貸し出すという場合などにはホームセキュリティを導入しておけば出入しているか確認もできるので安心です。
ALSOKなら相談は無料、専門のアドバイザーがあなたのニーズにぴったりのプランをご提案いたします。ぜひお気軽に空き家対策についてご相談ください。