内覧会チェックリスト~新築戸建て編 内覧会で事前に用意しておきたいチェックリスト

新築 2024.01.10更新
内覧会チェックリスト~新築戸建て編 内覧会で事前に用意しておきたいチェックリスト

新築の戸建住宅が完成すると、購入者に引き渡しをする前に内覧会が行われます。その目的は、建物が打ち合わせ通りにきちんとできているかを確認することにあります。しかし、具体的に何をチェックしたら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで本コラムでは、内覧会で必ずチェックしてほしいポイントを説明するとともに、持っていくと便利なアイテムなどについて紹介します。PDF形式のチェックリストもダウンロードできますので、是非ご活用ください。

目次

新築戸建ての内覧時にチェックすべきポイント

新築戸建ての内覧時にチェックすべきポイント

内覧会のことを「見学会」や「展示会」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、それは正しくありません。内覧会は、施主検査や竣工検査とも呼ばれます。まず、購入者にとって、内覧会は「見学」ではなく「検査」であるという意識を持つことが大切です。購入者にとっては設計図通りに作られているか、欠陥はないかチェックを行うのがもっとも大切な目的です。売主や施工会社から説明を受けながら、建物の中、設備、外装、外回りを確認していくようにします。

内覧会当日の流れ

ホームインスペクター(住宅診断士)などを依頼している場合は、その方も同席します(なお、ホームインスペクターの同行は必須ではありません)。
最初に、売主・施工会社から内覧の進め方について説明を受けます。その後、実際に建物の中や外装を見回りながら、欠陥がないか、内装にキズがないかなどを確認していきます。水まわりなどの設備機器や床材についても説明があるので、よく確認するようにしましょう。
すべての箇所のチェックが終わってから、修理や補修が必要な部分があれば伝え、補修のスケジュールを確認します。問題がなければ、書類への押印などの手続きをして完了になります。
住宅は人生最大の買い物です。後悔することのないよう、しっかりと時間を取って確認するようにしましょう。気になった点は自ら質問をすることが大切です。そのうえで、必要を感じれば入居前の補修を求めるようにしましょう。
内覧会のときにはチェック漏れがないように、あらかじめどこをチェックするかを記したチェックリストを用意することをおすすめします。
大まかなチェックポイントは以下の3つです。

ポイント1:建物や設備が契約通り仕上がっているか

建物の仕上がりは、図面を確認しながらチェックしていくことになります。図面と異なる部分があれば、遠慮せずに確認しましょう。設備機器に関しては、その場で購入するかを確認されることがありますが、比較検討を行ってから回答する方が賢明です。

ポイント2:内装に不具合がないか

また、内装に関しては主にキズや汚れ、剥がれなどの有無を調べていきます。不具合があれば、できるだけ引っ越し予定日の前に補修してもらえるようスケジュールを調整しましょう。あとからキズや汚れに気付いた場合は、無償対応を断られる可能性があり、内覧会の段階でしっかりと確認しておくことが重要です。

ポイント3:室内の寸法はどうなっているか

家具や家電の購入に備えて、寸法をしっかりと測って記録しておくようにしましょう。
大きな家具については、搬入が可能かどうかも確認しておくことをおすすめします。

内覧会に役立つチェックリスト

内覧会ではチェック漏れがないよう、チェックリストを持参して細かく確認することをおすすめします。ダウンロードできるチェックリストをご用意しましたので、ぜひ活用してみてください。

場所 項目 チェック内容
外回り 外壁 汚れや割れ、亀裂などがないか
屋根 見える部分に割れている瓦などがないか、あれば見えない部分のチェックもお願いする
外構 インターホンや郵便ポストの位置、駐車スペースに車が入るか
敷地境界 隣地との共有物がないか、ブロック塀が境界の内側でなく線上に乗っている場合は注意
玄関 ドア 閉まる速度が早すぎたり遅すぎたりしないか
開閉に違和感はないか
鍵の動作に違和感はないか
キズや汚れがないか
すきま風などが入ってこないか
収納 棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
床面 タイルの割れや目地に不均一なところはないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
廊下 床面 床材に汚れやキズ、スキマがないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
手すり 固定不良の箇所がないか、汚れ・キズがないか
収納 棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
居室 ドア・引き戸 開閉に違和感はないか
キズや汚れがないか
ビスが入っていない箇所がないか
窓枠にキズや汚れがないか
ビスが入っていない箇所がないか
ガラスに割れているところやカケているところはないか
開閉に違和感はないか
すきま風などが入ってこないか
網戸にほつれや穴がないか
床面 床材に汚れやキズ、スキマがないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
収納 棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
図面との照合 トビラの向き、照明、コンセント・スイッチの位置など
キッチン 給排水 水、お湯が出るか(水道・電気・ガスが通っている場合)
排水に異常はないか
吐水量は適正か
配水管、給水管に水漏れがないか
シャワー水栓などの動作は適正か
キッチンカウンター 壁との継ぎ目にすきまやコーキングのはみ出しなどがないか
収納 棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
床面 床材に汚れやキズ、スキマがないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
壁にタイルや化粧板などを使っている場合は目地や接合部にすきまはないか
洗面所 ドア・引き戸 開閉に違和感はないか
キズや汚れがないか
洗面台 水、お湯が出るか(水道・電気・ガスが通っている場合)
排水に異常はないか、洗面に水を貯めたときにあふれたり漏れたりしないか
吐水量は適正か
配水管、給水管に水漏れがないか
シャワー水栓などの動作は適正か
棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
照明はつくか、鏡に汚れや割れカケがないか
壁との継ぎ目にすきまやコーキングのはみ出しなどがないか
収納 棚板にガタツキやズレなどはないか、棚受けやビスなどに欠損はないか
トビラの開閉に違和感はないか、キズ・汚れはないか、取っ手やビスなどに欠損はないか
タオル掛け等 金具にキズ・汚れはないか、曲がりはないか、ガタツキはないか
床面 床材に汚れやキズ、スキマがないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
壁にタイルや化粧板などを使っている場合は目地や接合部にすきまはないか
浴室 ドア・引き戸 開閉に違和感はないか
キズや汚れがないか
タオル掛け・棚 金具にキズ・汚れはないか、曲がりはないか、ガタツキはないか
シャワー・カラン 水、お湯が出るか(水道・電気・ガスが通っている場合)
吐水量は適正か
シャワー水栓などの動作は適正か
キズや汚れがないか
排水溝 排水に異常はないか、ゴミ・汚れ・詰まりがないか
防水処理 床面と壁のすきまがないか
天井と壁のすきまがないか
換気扇・浴室乾燥機 期待通りに機能するか
トイレ ドア・引き戸 開閉に違和感はないか
キズや汚れがないか
便器 取り付けに曲がりはないか
キズや汚れがないか
きちんと流れるか、シャワートイレは機能するか
給水管 曲がり・ガタツキはないか
換気扇 きちんと機能するか(遅れて切れるなどはあとで再度確認)
タオル掛け等 金具にキズ・汚れはないか、曲がりはないか、ガタツキはないか
床面 床材にキズや汚れ、スキマがないか
壁・天井 クロスに汚れ、剥がれ、スキマ、接着剤のはみ出しなどがないか
壁にタイルや化粧板などを使っている場合は目地や接合部にすきまはないか
ベランダ 手すり 固定不良の箇所がないか、キズ・汚れがないか
物干し 稼働に違和感はないか
固定不良の箇所がないか、キズ・汚れがないか
床面 シートの浮きや防水塗装の不具合がないか
排水溝は機能するか、塗装などが付着していないか
天井 ストレスを感じるレベルのキズや汚れ、ヒビなどがないか

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内覧会当日にあると便利な持ち物

内覧会には手ぶらでいってはダメというわけではありませんが、しっかりとチェックするためには、いくつかのアイテムを用意しておきたいところです。ここで、内覧会当日に持っていくと便利なアイテムをご紹介します。

間取り図のコピー

内覧の際には、間取り図と照らし合わせながら確認していくとスムーズです。住宅会社の担当者が間取り図は持参していることが大半ですが、手元でも確認できるように自分用の間取り図のコピーがあると良いでしょう。
特に、採寸してサイズを書き込んでおくと家具・家電の購入時や引っ越しの際に便利なので、書き込みやすいように少々拡大しておいても良いでしょう。

メジャー

図面通りに仕上がっているかを確認するために用います。また、詳しい寸法を測っておけば、引越しの際の家具や大型家電などの配置決めがスムーズに行えます。

水平器

水平器

水平器は床などがきちんと水平になっているかをチェックするために用います。もし、水平器がないのであれば、スマートフォンの水平器アプリでも代用可能です。ビー玉やゴルフボールを床に置いてみるという方法もあります。

懐中電灯

また、内覧会の段階では照明のつかない場所も多いため、懐中電灯は持っておいたほうが良いでしょう。床下や天井裏などの暗い場所でキズや汚れがないかをチェックする際に使用します。

マスキングテープ・付箋、筆記用具

マスキングテープや付箋紙、ペンなどを用意しておくことをおすすめします。キズや汚れなどの気になる箇所を見つけた際に、その場所に印をつけるために使います。

デジタルカメラ(スマートフォンのカメラ機能)

記録用に、デジタルカメラ・ビデオカメラなどを用意しておくと良いでしょう。キズや汚れなど不具合がある箇所を撮影しておきます。スマートフォンで撮影するようにしても良いでしょう。採寸の際、あわせて床や壁の色などを撮影しておくと、家具の色合いを決める際に参考になります。

スリッパ

内覧の際はまだ清掃が不十分な場合もあることから、スリッパを持参することをおすすめします。冬場においては、スリッパは足の冷えの対策としても有効です。スリッパを脱いで床を靴下のまま歩いてみて、床に凹凸がないかなどを確認しておくことも重要です。

タオル

夏場は冷房が使えず汗だくになってしまうことがあるため、タオルも持って行きましょう。水を出して給水・排水のチェックを行う際にも水が飛び散ったりすることがあり、タオルを持っておくと便利です。
その他、あったほうが便利なものとしては、「通電確認用のドライヤー」「キズか汚れかを判別するためのティッシュペーパー」「死角になっている箇所をチェックするための手鏡」などがあげられます。

内覧会に行く際の注意点

内覧会当日は余裕をもったスケジュールを

家の大きさや設備の多さなどにもよりますが、内覧会は通常1時間~2時間程度であり、場合によっては2時間以上かかります。自分たちがチェックする時間に加えて、売主や施工会社からの説明を受ける時間も含まれますから、心置きなくチェックできるように余裕を持ったスケジュールを立てておく方が賢明です。

より丁寧なチェックをしたい場合は専門家への依頼も検討する

内覧会でチェックすべき点は多いので、「自分一人でこれだけのポイントをチェックしきれるだろうか」と不安に感じる人もいるでしょう。そのような場合は、住宅診断の専門家であるホームインスペクター(住宅診断士)などに同行を依頼することも検討すると良いでしょう。数万円程度の料金は必要ですが、専門家なら十分な機材を揃えたうえで、依頼者に確認を取りながら効率良くチェックを行ってくれます。(※ホームインスペクターの同行は必須ではありません。)

気になる点は遠慮せずに何でも質問する

内覧会で不具合が見つかれば、売主や施工会社に修繕をお願いすることになります。内覧会が終わった後で不具合が見つかった場合は、修繕の依頼をしても必ずしも無償で応えてくれるとは限らないため、気になる点は内覧会のときに遠慮せずに質問しましょう。

防犯対策も合わせて行う

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まとめ

新築戸建て住宅の内覧会は、チェックリストや必要な持ち物の持参など、しっかりと準備をすることが大切です。当日はしっかりと確認をしたうえで、後悔のないよう気になる点は遠慮せずに質問するようにしましょう。

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