空き家を誰かが狙っている!侵入されやすい空き家の特徴と対策を解説
空き家は全国的に増え続け、窃盗目的の不法侵入などが社会的にも大きな問題になっています。空き家が犯罪グループの拠点になる例もあるようです。近隣の治安にも影響する空き家対策として、不法侵入の手口を知り対策を講じる必要が出てきました。この記事では、不法侵入者に狙われやすい空き家の特徴について詳しく解説します。また、空き家を自分で管理するのが難しいときの対処法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
全国的に空き家は増え続けている!調査データで分類される「その他の住宅」とは?
総務省「平成30年住宅・土地統計調査」によりますと、全国の総住宅数は6,200万戸余りです。首都圏を中心に総住宅数は30年間増え続けているものの、全体の増加率は縮小傾向にあります。一方で、空き家に関しては増加傾向が止まることはなく、総住宅数に占める空き家の総数は13.6%と過去最高になりました。空き家の建て方別の内訳では、アパートなど共同住宅の割合が減少し、一戸建てが増加傾向にあるのが特徴です。都道府県別では、山梨県が約21%ともっとも高く、次いで和歌山県や長野県などが20%前後で続いています。空き家率が低いのは、埼玉県と沖縄県、東京都、神奈川県ですが、それでも約10%となっています。
空き家率-都道府県(平成25年. 30年)
空き家率の高い都道府県
平成30年 | 平成25年 | ||
---|---|---|---|
1 | 山梨県 | 21.3% | 22.0% |
2 | 和歌山県 | 20.3% | 18.1% |
3 | 長野県 | 19.5% | 19.8% |
4 | 徳島県 | 19.4% | 17.5% |
5 | 高知県 | 18.9% | 17.8% |
6 | 鹿児島県 | 18.9% | 17.0% |
7 | 愛媛県 | 18.1% | 17.5% |
8 | 香川県 | 18.0% | 17.2% |
9 | 山口県 | 17.6% | 16.2% |
10 | 栃木県 | 17.4% | 16.3% |
空き家率の低い都道府県
平成30年 | 平成25年 | ||
---|---|---|---|
1 | 埼玉県 | 10.2% | 10.9% |
2 | 沖縄県 | 10.2% | 10.4% |
3 | 東京都 | 10.6% | 11.1% |
4 | 神奈川県 | 10.7% | 11.2% |
5 | 愛知県 | 11.2% | 12.3% |
6 | 宮城県 | 11.9% | 9.4% |
7 | 山形県 | 12.0% | 10.7% |
8 | 千葉県 | 12.6% | 12.7% |
9 | 福岡県 | 12.7% | 12.7% |
10 | 京都府 | 12.8% | 13.3% |
出典:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査結果」
空き家と一口にいっても、調査データではさらに種類別に分類されています。空き家のなかでは、入居者のいない「賃貸用の住宅」が50%程度を占めています。また、買主が決まっていない「売却用の住宅」は3.5%、使用されていない別荘などの「二次的住宅」は4.5%です。特筆すべきは、空き家のなかで「その他の住宅」に分類される住宅が41.1%と高い割合を占めている点です。「その他の住宅」とは、賃貸や売却用住宅、二次的住宅以外の住宅のことをいいます。たとえば、相続などで入手したものの次の用途が決まっていないケースや転勤や入院などの事情で長期に渡って不在となるようなケースです。またこのほかにも、所有者不明や逆に登記上の所有者が多すぎてどうにもできないような住宅なども含まれています。
不法侵入されやすい空き家とは?実態と防止策を押さえよう!
空き家は長いあいだ人の出入りがないため、不法侵入者に狙われやすいというリスクが常にあります。近所の人にとっても、近くの空き家が不法侵入者に狙われているとしたら不安になることでしょう。空き家を適切に管理していればリスクは減る可能性もあります。まずは不法侵入されやすい空き家の要素とは、どのようなものかを押さえておきましょう。
- 庭の手入れがされていない
庭木の剪定が長期間されず伸び放題になっていると、不法侵入者にとっては隠れやすくなるので不法侵入者に狙われやすくなります。雑草の手入れなども、定期的にされているのかがチェックされていて、荒れている庭は人の出入りがないと判断されて狙われやすい傾向があります。また、ゴミが不法投棄されている状態を放置しているような場合も空き家と判断されやすいので注意が必要です。 - 郵便物がポストに多量に入っている
チラシなどがポストにたくさん押し込まれ、そのままになっているような空き家は自ら空き家であると周囲に知らせているようなものといえ、不法侵入されるリスクが高まります。 - 建物の周囲に足場になるものが放置されている
不法侵入者は短時間で侵入したいため、窓の近くなどに足場になるものがあれば狙われやすくなります。 - 鍵がひとつしかなく開けやすいものである
鍵が古く、脆弱であれば当然侵入しやすくなるので、不法侵入者に狙われやすくなります。 - 建物の手入れがされておらず、ひと目で誰も住んでいないとわかる
外壁や屋根が剥がれたり、塗装のサビなどが放置されたりしていると空き家とわかってしまうことがあります。割れた窓ガラスの放置は最も気をつけなければいけません。
空き家は、以上のようなポイントを改めて確認したうえで、定期的に出入りし適切な管理をする必要があります。
空き家管理にはALSOKの「るすたくサービス」がおすすめ!
空き家は、人の出入りが長期間ないときに不法侵入されるリスクが高まることが分かりました。とはいっても、多忙であったり、居住地と空き家が物理的に離れていたりするような人はなかなか空き家の管理までは手が回らないことも多いものです。
その場合は、空き家管理のサービスを利用する方法があります。空き家の見回りや郵便物の回収などの管理をしてくれる、ALSOKの「るすたくサービス」がおすすめです。月に一度外回りの点検、郵便物の回収などを代わりに行ってくれます。
管理を適切にして狙われない空き家に!プロのサービスを上手に利用しよう
全国的に増えている空き家は、適切に管理をしないと不法侵入や窃盗などのリスクが高まってしまいます。空き家の管理者は、狙われやすい空き家の特徴や不法侵入者の手口を知り、対処法を講じる必要があります。自分で管理がしきれないような場合には、空き家管理のプロの手を借りて適切な管理を心がけましょう。