介護をしたくないのは不安だから?気負わなくて済む親の介護への関わり方
親が高齢になってくると、介護が必要になる可能性が高まります。離れて暮らし、あまり会わない関係でも、突然倒れてしまった場合には介護への責任を背負う必要もあるでしょう。介護を重い負担と考える人も多く、非常に深刻な悩みだといえます。ただし、介護は気持ちを少し入れ替えるだけでもラクに感じられるようになります。ここでは、できるだけ重荷に感じないための介護への関わり方についてご紹介します。
不安の要因で多いのはコレ!介護の実態がよくわからない
親の介護をしたくない人が抱える不安のひとつに、介護では実際にどのようなことをすべきかがわからないということが挙げられます。
ひとことで介護といってもその段階はさまざまで、要介護度によってその程度が分けられているのが特徴です。
要支援の段階では、日常生活は自分で行える人がほとんどで、必要なときに手を貸す程度です。一方、要介護者になると認知症も含まれるようになり、さらにケアが必要な状態となります。
介護度 | 目安 |
---|---|
要支援1 | 食事や排泄、立ち座りは自分ででき、料理や掃除などで何らかの支援が必要な状態。 |
要支援2 | 掃除などの行為が困難で、食事や排泄、立ち座りなどの動作にやや困難がみられる状態(要介護1に比べるとリハビリで改善する見込みが高い)。 |
要介護1 | 食事や排泄などは自分でできるが、立ち上がりが困難など、部分的な介助が必要な状態。認知症状により一部の動作に介助が必要な状態も含まれる。 |
要介護2 | 立ち上がり、歩行などが自分では困難な場合が多く、身の回りの世話に部分的な介助の必要性が増えてきている状態。 |
要介護3 | 立ち上がり・歩行などは自分でできず、排泄・入浴などに多くの介助が必要な状態。認知症状では周辺症状が行動に現れている状況。 |
要介護4 | 日常生活のほとんどが困難で、全面的な介護が必要な状態。寝たきりの場合も含まれる。意欲の低下や睡眠状態の時間が長くなり、活動的な動作が見られなくなっている状態。 |
要介護5 | 日常生活を行うことができず、全面的な介護が必要な状態。認知症状により意思の伝達が困難な状態も含まれる。意思疎通の有無により要介護4と区別される場合もある。 |
どのように関わるべき?自分の関わり方が整理できていないことから起こる不安
親と離れて暮らしていると、親の生活がそれほどわかっていないことがほとんどです。普段それほど関わりのなかった子どもが親を介護するとなると、どのように関わればいいのか不安になるのも無理はありません。急な介護で慌てないためにも、親が元気のうちから少しずつ親の生活を知る努力をしておきましょう。毎日の食事や外出といった生活パターンを把握し、経済状況についても確認しておきます。さらに、人間関係も知っておくと安心でしょう。急にあれやこれやと詮索すると、嫌がられることもありますから、帰省のタイミングなどを利用してさりげなく少しずつ確認しておくようにします。テレビ電話などを活用することでも、親との関わり方を変えることができます。また、介護が必要となったとき、本人がどうして欲しいのかが分からずに判断に困ることもめずらしくありません。介護では親の意向も非常に重要なポイントとなります。これを知っておくだけで、親のお金を使って施設を利用することへの罪悪感が激減することもあります。介護をしたくないという精神的な負担を軽減するためにもぜひ確認しておきましょう。
自分だけでないからややこしい!親戚や兄弟の考え方に対する不安
急に介護が必要になると、親戚や兄弟などとトラブルになることがあります。親戚や兄弟の考え方がそれぞれ異なり、対立してしまうようなケースも少なくありません。金銭的な問題が起こるケースもめずらしくなく、精神的に参ってしまう人もみられます。このような事態に陥ると親の介護なんかしたくないと心理的な負担になってしまうことがあります。これを回避するためにも、親が元気なうちに、親戚・兄弟などとも介護の方針について話し合っておくことをおすすめします。誰がどのようなサポートをするのかについてしっかり話し合っておくと、たとえ金銭や行動の援助が見込めなくても余計なトラブルは確実に回避できるので精神的なダメージを予防することができます。
介護は家族だけじゃない!家族以外のサポートも積極的に利用しよう。
介護と聞くと、家族がつきっきりで世話をするといったイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、介護は家族以外に頼めることもあります。介護の世界にはさまざまな専門家が活躍していますので、自分だけが負担を背負う必要はありません。
ただし、家族にしかできないことはあります。思い出話や離れて暮らす家族の様子などの話は家族でないとできませんし、それが精神的な支えになったりすることもあります。また、お金の管理やどんな介護にするかの最終的な選択も家族がするべきポイントでしょう。しかし、それ以外の分野は専門家に任せてしまえば、家族の負担を激減させることができます。介護を他人の手に委ねることは罪ではありません。むしろひとりで抱え込んで、自分が先に倒れてしまうことの方が問題です。「介護をしたくない」と考えているようにみせたくないと自己満足を優先させるのではなく、介護が必要な人に本当に必要なものをできるだけ多く提供してあげることが最善と考えるようにしましょう。そこでは「誰が」はあまり関係ないはずです。
ALSOKでは、離れて暮らす親を遠隔で見守ることができ、緊急の場合はガードマンの駆けつけを行うみまもりサポートやアルボeyeなどのサービスをご用意しています。要支援など、比較的初期の段階で一緒に暮らすほどではないけれど、いつ何が起きるか心配というような場合に役立ちます。
また、炊事や洗濯・掃除、買い物などの家事の一部をサポートするハウスサポートを上手に活用いただくのも一手です。比較的元気なうちは両親の家事のサポートに、介護がたいへんになってきたら、介護者の家事の手が回らないところを任せることができます。
また、ALSOKではグループ会社を通じて、在宅から入所しての介護までさまざまな介護サポートの提供も行っています。負担が大きいと感じてきたらぜひ早めの利用を検討してください。なにより介護者の健康を守ることが引いては要介護者の安定した生活につながります。
「ALSOKのみまもりサポート」 いつでも親をそばに感じていたい…という方におすすめ
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