犬に寂しい思いをさせないために!留守番のしつけ方と見守りカメラの必要性
犬は群れで生活する動物であり、単独でいるのは得意ではありません。だからこそ人によくなつくわけですが、問題はどんなに犬好きな人であっても24時間一緒にはいられないという点です。たとえば、飼い主が外出していると、それが短い時間であっても犬は不安を覚え、しばしば問題行動を起こしてしまいます。そこで、本記事では犬の不安を和らげつつ、留守番のしつけを行うにはどうすればよいかについて解説していきます。
なぜ留守番のしつけが必要なのか?
愛犬家の人たちは飼っている犬をとても可愛がります。しかし、犬を可愛がりすぎると、しばしば分離不安の問題が出てきます。分離不安とは、飼い主と一緒にいるのが当たり前だと感じている犬がひとりぼっちの状況に耐えられず、さまざまな問題行動を起こすことを指します。典型的な行動としては、「無駄吠えをする」「トイレ以外で排せつをする」「物を破壊する」などが挙げられます。しかも、こうした問題行動は飼い主がいなくなってから10分以内という短い時間で起きるといわれています。そして、犬が疲れるといったん落ち着きますが、しばらくするとまた同じ行動を繰り返すことになります。
これを放っておくと家の中を荒らされてしまいますし、無駄吠えを繰り返すことで近所とのトラブルにも発展しかねません。また、分離不安の傾向が強い犬は病気になりやすく、寿命も短くなる傾向にあるといわれています。したがって、生活上のトラブルを起こさないためにも、犬の健康を守るためにも留守番時の分離不安を克服するためののしつけは欠かせないというわけです。
犬を一匹で留守番させるコツ
分離不安を克服し、犬が単独で静かに留守番ができるようになるためにはいくつかの方法があります。たとえば、リラックスシグナルがその一つです。リラックスシグナルとは、特定の条件で犬がリラックスするように習慣づけることを指します。
まず、家の特定の場所にリラックスエリアを設け、犬がリラックスしやすい環境を整えます。そのうえで、エリア内で実際に犬がリラックスしているときに、よりリラックスを促すような一定の刺激を与えてやるのです。
代表的なものとしては、「ICレコーダーに吹き込んだ飼い主の声」「飼い主の匂いが適度に残ったタオル」「おやつを入れたコングや知育玩具」などが挙げられます。そうして、条件付けを強化しておき、そのエリアに行けばリラックスできるのだということを学習させます。十分に条件付けができたのちに外出をすれば、たとえ飼い主がいなくなってもリラックスエリアに行くことで犬の緊張状態が緩和されるというわけです。
また、飼い主に対する犬の依存心を軽減させるためには、安易に犬に構うことは避ける必要があります。とくに、犬の要求吠えや飛び付きは徹底して無視しなくてはなりません。そうすることで、鳴いたり暴れたりしても自分の思い通りにはならないという事実を教え込むことができます。さらに、犬の願望を満たす前には「お手」「待て」「おすわり」などをさせることも、自制心を育むのに有効です。
飼い主の長時間不在は極力控えよう!
たとえ明確な分離不安がなくても、長期における飼い主の不在は犬にとってストレスになっていると考えられています。
たとえば、オーストラリアのクイーンズランド大学が中心となって2011~2013年にかけておこなった研究では、飼い主の生活スタイルが犬の問題行動に大きな影響を及ぼしていることが示されています。
たとえば、一週間の間で家を開ける時間が「20時間未満」「不定期」「20~40時間未満」「40~60時間未満」のグループの場合、無駄吠えの発生率リスクをみると不在時間が長いほど数値が高くなっています。同様に、破壊行動のリスクはさらにその傾向が顕著なものになっていて、不在時間が長いほど問題行動が起こりやすいということがわかります。
問題行動のリスクを最小限に抑えるためにも、犬を一匹にする時間は最大で1週間に20時間程度にとどめておくことをおすすめします。
問題行動 | 20未満 | 不定期 | 20~40 | 40~60 |
---|---|---|---|---|
攻撃行動 | 10.57 | 9.69 | 13.73 | 8.32 |
吠える | 6.14 | 8.25 | 13.67 | 13.93 |
不安行動 | 5.31 | 6.42 | 13.88 | 11.34 |
騒音恐怖 | 2.08 | 3.64 | 6.98 | 6.68 |
不適切な排泄 | 4.23 | 3.65 | 8.04 | 5.85 |
恐怖症 | 3.73 | 4.54 | 4.91 | |
破壊行動 | 8.84 | 21.28 | 29.66 | 39.98 |
やんちゃ | 19.38 | 22.90 | ||
関心を求める | 5.43 | 7.57 | ||
しっぽ(影)追い | 6.51 | 7.59 | 11.38 | |
強迫的行動 | 6.58 | |||
食糞 | 6.34 | 14.80 | 9.87 | |
異食症 | 4.70 | 10.96 |
出典:子犬のへや「犬の留守番のしつけ」
リスク低減のためには「HOME ALSOKアルボeye」のサービス導入がおすすめ
どれだけしっかりしつけをしていても犬をひとりにしていると、問題行動を起こし始める可能性は常にあります。そこで、問題行動を起こすタイミングや事故につながりそうな行動をとっていないかをチェックするために、留守番カメラを設置するのも一つの手だといえます。
たとえば、HOME ALSOKアルボeyeなら、スマホで犬の様子を見守りながら声をかけてあげることもできます。しかも、万が一のときはガードマンを要請することもできるので見守りカメラだけを導入するより安心です。
適切な距離感を保って犬とより良い関係を築いていこう!
犬は愛情深い動物であり、しばしば飼い主の心を慰めてくれます。しかし、それだけに、飼い主と依存関係が深まってしまうと自立ができなくなり、ひとりにすることで問題行動ばかり起こすようになってしまいます。犬とより良い関係を築くためにも、適度な距離感を保つことを心掛け、適切なしつけを行っていきましょう。そうすれば、ある程度の留守番は問題なくできるようになるはずです。