海外旅行で犯罪被害に遭わないために!旅行中の心得とおすすめの防犯グッズ
海外の多くの国では犯罪に巻き込まれるリスクが常につきまといます。とくに、ガードが甘くお金を持っていそうな日本人旅行者はターゲットにされやすいといわれています。ここでは、海外旅行を予定されている方のために、犯罪被害に遭わないための心得やあると便利な防犯グッズなどについて紹介してまいります。
目次
旅行前にチェックしておこう!犯罪被害・トラブルの多い国ランキング
海外旅行に出掛ける際には、訪問する国の治安状況について知っておくことが大切です。外務省が発表している「2021年(令和3年)海外邦人援護統計」には、海外でトラブルに巻き込まれた邦人への援護件数が記載されています。この件数が多い在外公館は多い方から順に、在フィリピン日本大使館(971件)、在デンパサール日本国総領事館(※注)(889件)、在タイ日本国大使館(857件)となっています。
※注:デンパサールはインドネシアのバリ州の都市。
アジア地域に所在する在外公館では、「傷病」「犯罪加害」及び「困窮」などの援護案件が他の地域と比較して多く発生しています。北米地域に所在する在外公館では「遺失・拾得物」の取扱いが他の地域に比べ多くなっています。また欧州地域に所在する在外公館では「窃盗被害」の援護案件が他地域よりも多く発生する傾向にあります。
順位 | 在外公館名 | 件数 |
---|---|---|
1 | 在フィリピン日本国大使館 | 971件 |
2 | 在デンパサール日本国総領事館 | 889件 |
3 | 在タイ日本国大使館 | 857件 |
4 | 在大韓民国日本国大使館 | 649件 |
5 | 在バンクーバー日本国総領事館 | 551件 |
6 | 在ラオス日本国大使館 | 392件 |
7 | 在カンボジア日本国大使館 | 357件 |
8 | 在アトランタ日本国総領事館 | 339件 |
9 | 在英国日本国大使館 | 336件 |
10 | 在セブ日本国総領事館 | 308件 |
順位 | 在外公館名 | 件数 |
---|---|---|
11 | 在インドネシア日本国大使館 | 266件 |
12 | 在クロアチア日本国大使館 | 253件 |
13 | 在オーストラリア日本国大使館 | 249件 |
14 | 在インド日本国大使館 | 242件 |
15 | 在バルセロナ日本国総領事館 | 232件 |
16 | 在シドニー日本国総領事館 | 230件 |
17 | 在フィジー日本国大使館 | 229件 |
18 | 在ノルウェー日本国大使館 | 227件 |
19 | 在フランス日本国大使館 | 214件 |
20 | 在ボリビア日本国大使館 | 206件 |
出典:外務省「2021年(令和3年)海外邦人援護統計」
事前に知っておきたい!海外における犯罪の手口
海外における犯罪被害のなかでも圧倒的に多いのがスリによるものであり、とくに危険度が高いのが混み合った電車やバスの中です。たとえば、車体が揺れたタイミングで体のバランスを崩したふりをしてカバンなどから金品を抜き取ってしまうというのはよくある手口です。真っ先に狙われるのは口が大きく開いたバッグなどですが、たとえきちんとファスナーを閉じていても安心はできません。刃物でカバンを切り裂いて、中身を抜き取るといった大胆な犯行も珍しくありません。
また、日本人旅行者は、ぼったくりの標的にされることがあります。
現地で知り合った人に店を紹介されて行ってみると法外な値段を請求されたり、タクシーで違法な追加料金を要求されたりといった具合です。同様に、レストランなどでも飲食代金を水増しした金額でクレジット決済をされたり、おつりをごまかされたりといったケースも少なくありません。
さらに、児童犯罪率の高い貧困国などでは突然子どもに取り囲まれ、とまどっている間にカバンを盗まれるなどといったケースもあります。力づくで金品を奪う強盗やひったくりなどにも気を付けなければなりません。
他にも、親切にしてもらったと思ったら謝礼を要求された、警官を装って近づいてきたスリに財布をすられたなどという例もあります。
海外旅行中、楽しく過ごすために!犯罪被害に遭わないための心得
海外旅行時の犯罪被害を防ぐには、バッグや貴重品は常に狙われているという前提のもとで行動する必要があります。バックを置きっぱなしにしない、また、財布をバッグにしまうときに抜き取られやすい場所に入れたりしない、ということを徹底するようにしましょう。
貴重品を見せびらかすような行為は慎まなければなりません。高級そうな財布や時計などを人目にさらすのは狙ってくれと言っているようなものです。また、財布は2つ所持しておくことをおすすめします。小銭を入れた財布をすぐに取り出せる場所に置いておき、まとまった金額の入った財布は奥にしまっておけば、万が一スリにあっても被害を最小限にとどめることができるためです。
あらかじめ治安の悪い場所を調べておき、その周辺へ出かけたり泊まったりすることは避けるようにしましょう。
ホテルやレストランの従業員に対しても警戒は必要です。貴重品をホテルの部屋に置いたまま外出するといったことは避けなければなりません。さらに、ATMでのお金の出し入れも危険です。海外、とくにヨーロッパのATMなどは、日本の夜間金庫のように銀行の建物の壁に作り付けられているものが多く、お金を引き出す姿が通りを往来する人から丸見えです。ATMでお金を引き出してしばらく道路を歩いた後に、人気のないところで襲われるというケースも発生していることから、ATMを利用しなければならないときは銀行内や空港などといった比較的安全な場所を選ぶようにしましょう。
安全性を高めるのに有効な防犯グッズ
防犯グッズを活用することで犯罪被害に遭うリスクを低減できます。
代表的なものとしてはスーツケースを固定しておくセキュリティーワイヤーやケースの中を開けられないようにする南京錠、スリ防止のセキュリティーベルト、相手をひるませると同時に助けを呼べる防犯ブザーや防犯ホイッスルなどが挙げられます。
ALSOKの防犯・防災グッズ通販ショップでは、海外旅行の荷物に入れてもかさばらない防犯ブザーを取り扱っています。
また、海外旅行や海外赴任などで長期間海外に滞在する場合は、留守となる家の防犯対策についても検討しておきましょう。
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自分の身は自分で守るのだという自覚を持ちましょう!
海外旅行のときには、治安の面で外国は日本とは状況が大きく異なるという認識を持つことが重要です。旅行客を騙そうとして隙をうかがっている人も国や地域によっては残念ながらたくさん存在します。そうした環境の中で犯罪被害を防ぐには、自分の身は自分で守るのだという自覚が必要です。そのうえで、本記事などを参考にしながら、海外旅行に行く前に十分な対策を立てるようにしましょう。