空き家を管理しないと起こるトラブル例
遠方の実家など、空き家を持っている人の中には、忙しくて手入れをする時間がなかなかとれず、つい放置してしまっているという人もいるでしょう。しかし、たとえ短期間でも空き家を放置すると、思わぬトラブルに巻き込まれるおそれがあります。ここでは、空き家の管理を怠ることで起こり得るトラブルについて解説します。
増加する空き家問題
日本では全国的に空き家が増加しています。「平成30年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)によると、平成5年の時点では448万戸だった空き家が、30年には846万戸と約400万戸も増えています。空き家が増えている理由としては、維持費がかかる、地方など不便な場所に建っている、売りに出したものの買い手がつかないなどが挙げられます。
空き家を放置するとこんなトラブルが!
空き家の手入れをせず放置しておくと、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があるため注意が必要です。ここからは具体的なトラブルの内容について解説します。
トラブル1:家の倒壊や火災
家に人の出入りがなくなり、閉め切った状態が続くと、思った以上に早く老朽化が進みます。それにより、地震や台風時には倒壊するおそれもあるので注意が必要です。また、空き家は放火などの犯罪のターゲットになりやすく、火災のリスクもつきまといます。
トラブル2:災害時の屋根材などの飛散
倒壊まではいかなくても、屋根材や外壁材、雨樋などが劣化し、台風などの災害時に落下したり、飛散する可能性もあります。こうしたリスクのある空き家は、近隣住民にとって非常に危険な存在となります。
トラブル3:害虫や雑草の繁殖
空き家を放置すると、敷地内の雑草が繁殖し、害虫を呼び寄せてしまうこともあります。庭木の枝が隣人の家まで伸びてトラブルに発展したり、空き家で害虫が繁殖してクレームが発生するという事例も珍しくありません。
トラブル4:ゴミの不法投棄などの犯罪被害に遭う
空き家が粗大ごみや生活ごみの不法投棄場とされたり、犯罪者に住みつかれたりといった犯罪被害に遭うこともあります。気づいたときには対処に困るほど大量のゴミが捨てられていた……ということもあるので要注意です。
トラブル5:近隣の不動産価値を下げる
荒れた状態の空き家があると、その土地や建物そのものだけではなく、近隣の不動産価値まで下げてしまう可能性もあります。そのため、近隣住民から迷惑がられたり恨まれたりして、トラブルに発展する可能性も。さらに、空き家の購入者が見つからないという悪循環にも陥ります。
トラブル6:特定空き家に指定されると税金負担が急増
放置し続けた空き家は近隣住民とのトラブルを引き起こす原因になるだけではなく、特定空き家に指定される場合もあります。特定空き家には固定資産税の優遇措置が適用されなくなり、収める税金の額が最大6倍まで跳ね上がってしまいます。強制執行された場合の解体費用も、空き家の持ち主が負担しなければなりません。
空き家管理と防犯対策を任せて安心
たとえ一定期間しか空き家にするつもりがなくても、次の住人が住み始めるまで、当面の管理を怠ってはいけません。空き家が遠方にあるなど、こまめに管理をするのが難しいという場合は、空き家管理サービスを活用すると便利です。ALSOKのるすたくサービスでは、空き家の見回りや郵便物の回収・整頓などの管理だけでなく、オプションで換気や通水サービスも受けられます。同時にホームセキュリティも導入することで、不審者の侵入などがあった場合など、万が一のときにはガードマンが駆けつけるので安心です。トラブルが発生する前に、プロに任せてしっかり空き家を管理しておきましょう。