五節句とは?日本の四季を彩る節句の意味や行事食

お役立ち情報 2024.05.30更新(2021.05.25公開)
五節句とは?日本の四季を彩る節句の意味や行事食

四季の移り変わりを楽しめる日本。そんな四季を彩るのが「節句」です。現代では、5つの節句が残っており、季節の節目を祝う日本の伝統行事が五節句です。そこで今回は、日本の四季を彩る五節句の意味や行事食についてご紹介します。

目次

五節句とは

五節句は、奈良時代に中国から伝わった、奇数が重なる日をめでたいとした考えです。

節句とは

節句とは、「季節の節目に当たる日」を指す言葉です。季節の変わり目に、無病息災・豊作・子孫繁栄などを願って、お供えものをしたり邪気払いを行ったりする行事のことをいいます。もともとは、奈良時代に唐(当時の中国)より伝来した「陰陽五行説」に基づいています。

五節句とは

五節句とは、1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕、9月9日の重陽のことで、5つの季節の節目を祝う日本の伝統行事です。なかでも3月3日の節句は「桃の節句」、5月5日の節句は「端午の節句」とも呼ばれ、それぞれ「ひな祭り」「こどもの日」として祝われているため、親しみを感じる方も多いでしょう。
なお、五節句の日は1月7日を除いて同じ奇数が重なる日です。1月1日の元旦も本来は節句に含まれるべきですが、別格とされています。代わりに、1月7日が節句として取り入れられています。
中国では奇数は陽の数とされていて、縁起の良い数字が重なることで逆に不吉な日とされ、もともとは厄払いする日として捉えられていたそうです。その習わしが変化し、無病息災や子どもの成長などを願って祝い事をする日になりました。
なお、昔は五節句の他にも、さまざまな節句がありました。しかし江戸時代に、幕府が以下の5つの節句を公的行事の日と定めたことで、これらの節句が行事として残ることになったとされています。

1月7日 人日の節句(七草の節句)
3月3日 上巳の節句(桃の節句)
5月5日 端午の節句(菖蒲の節句)
7月7日 七夕の節句(星祭り)
9月9日 重陽の節句(菊の節句)

日本の四季を彩る五節句の意味と行事食

五節句のイメージ

ここでは、日本の四季を彩る五節句の意味や由来、行事食についてご紹介します。

1月7日 人日(じんじつ)の節句(七草の節句)

1月7日は、五節句の始まりである「人日の節句」です。前年の厄を祓うとともに、新しい年に無病息災を願うとの目的で設けられている節句です。

【意味や由来】

人日は、言葉の通り「人の日」です。中国では、正月の1日を鶏の日、2日を狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日としていました。またそれにともなって、各日にそれぞれの動物を占う日ともされていたそうです。
この日は、それぞれの動物を殺さない日と決められていたそうです。そして7日は、「人の日」とされ、この日には人を占うとともに、犯罪者に対する刑罰を行わない日とされていました。

【行事食】

1月7日は、もともと7種の野菜を入れた羹(あつもの)を食べる習慣がありました。これが日本に伝わり、「七草粥」として現代でも行事食として親しまれています。

七草粥とは、春の七草ともいい、ナズナ・セリ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロを入れたお粥のことです。正月の祝い酒やごちそうにより弱った胃を回復させるために食べるともいわれています。また、七草の若い芽や葉を食べることで、植物の強靭な生命力を摂取し厄を払い、無病息災を祈念する意味合いも込められているという説があります。

3月3日 上巳(じょうし・じょうみ)の節句(桃の節句)

上巳の節句はひな祭りのことで、女の子の誕生を祝うとともに健やかな成長を祈る節句です。旧暦の3月3日は桃の花が咲くころであったため、桃の節句とも呼ばれています。また、ひな祭りの歴史はとても古く、『源氏物語』が書かれた平安時代のころからさまざまな家庭で執り行われてきたといわれています。

【意味や由来】

上巳は、3月初めの「巳の日」という意味があります。中国では上巳の日に、不浄を祓うために川で身を清め、宴を催す習わしがありました。これが江戸時代に日本に伝わり、宮中の遊びであった「ひいな遊び」に結びつき、流し雛へと発展したといわれています。
その流し雛の習慣が、現在では「ひな人形」を家に飾る習慣へと発展したという説が有力なようです。

【行事食】

上巳の節句の行事食は、「ひなあられ」と「菱餅」です。ひなあられは、ひな人形を持って外へでかける風習に合わせて、菱餅が外でも食べられるように作られたものです。
菱餅とひなあられのカラーは、それぞれ意味があります。桃色は魔除け、白は清浄、緑は健康という願いがこめられているのです。
他にも、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、白酒(甘酒)などでお祝いをします。

5月5日 端午(たんご)の節句(菖蒲の節句)

5月5日は端午の節句といって、男の子の成長を祈る行事のことです。また、五節句のなかで唯一、国民の祝日として休日となっている日でもあります。

【意味や由来】

端午とは、月初めの「午(うま)の日」という意味ですが、「午」と「五」の読み方が同じため、5月5日を端午の節句としたそうです。
中国では、5月初めの牛の日に薬草で疫病や病魔を祓う習わしがありました。菖蒲を煎じて飲み薬草として使われていたことから「菖蒲の節句」ともいいます。菖蒲=尚武(勝負)ということから、男の子のお祭りとされ、現代では男の子の健やかな成長を願う行事とされています。現在では「勝負ごとに強くなる」という意味合いで菖蒲の葉を入れた菖蒲湯に入ったり、五月人形を家に飾ったりする習慣が広く残っていることは、みなさまもよくご存じでしょう。

【行事食】

端午の節句の行事食は、柏餅・ちまきです。柏餅に使われる柏の葉は、新芽がでないと古い葉が落ちないため、家系が絶えないという縁起ものとして使われています。
ちまきは一般的に、笹の葉などでもち米を包んで蒸したものとされていますが、地域によって形状や中身が異なることもあります。お住まいの地域に伝わるちまきを楽しんでみてはいかがでしょうか。

7月7日 七夕(しちせき)の節句(星祭り)

七夕の節句は、7月7日の夜に行われる「星祭り」とも呼ばれる行事です。中国から伝わった、織姫と彦星の伝説がもとになったお祭りが、全国各地で催されています。また、短冊に願い事を書いて、竹や笹の葉に結びつける習慣もおなじみでしょう。ちなみに、短冊を結ぶのが竹や笹である理由は、笹や竹が「天の神様が降りてくるときの目印」とされる言い伝えがあったため。地域によっては、七夕が終わるとともに竹や笹を川に流す習わしがあるケースもあります。

【意味や由来】

七夕は、「しちせき」または「たなばた」といいます。七夕は、もともと日本にある棚機と中国から伝わった乞巧奠(きこうでん)が一緒になったといわれています。
棚機とは、乙女が着物を織って棚に供えたり、神様を迎えて秋の豊作を願ったり、人々のけがれを祓う行事のこと。お盆の時期でもあるため、仏教が伝わると、お盆を迎える準備として7月7日の夜に行われるようになりました。こうしたことから、七夕と書いて「たなばた」と読むようになったといわれています。
乞巧奠は、7月7日に七夕のおりひめ星にあやかってはた織りや裁縫が上達するようにとお祈りをするという中国の行事のことです。また、おりひめ星は夏の大三角形を担う星の1つ「ベガ」のことを指しています。七夕のお話とともに、子どもたちと星を探してみるのも楽しいですよね。

【行事食】

七夕の節句の行事食は、「そうめん」です。
その昔、平安時代に宮中における七夕の儀式にて、「索餅(さくべい)」をお供えしていたといわれています。この索餅は、そうめんの原型とされていて、そこから七夕の日はそうめんを食べる習わしがあるそうです。

9月9日 重陽(ちょうよう)の節句(菊の節句)

陰陽五行説において「9」の数字は、もっとも大きな「陽」の数とされています。それが2つ重なる旧暦の9月9日は、菊が咲く時期でもあるため「菊の節句」とも呼ばれています。また、日本では収穫の時期であったことから、「栗の節句」ともいいます。
中国では、菊の花を浮かべた酒を飲むと寿命が延びると信じられていました。それが日本にも伝わり、不老長寿を願う行事となったといわれています。

【意味や由来】

先に述べたように「9」というもっとも大きい陽の数字が重なることから「重陽」と呼ばれています。もともと、奇数が重なる日は陽の気が強すぎると考えられていたため、不吉であるといわれていました。特に9という数字は、一桁の数の中でも最大となるため、負担が大きいといわれていたのです。後に、奇数の重なりが吉とされるようになってからは、お祝いをするようになりました。

【行事食】

重陽の節句の行事食は、菊酒・栗ご飯・なす料理です。菊酒は、食用菊の花びらを冷酒に浮かべたお酒のこと。栗やなすは、秋の味覚です。なすは、焼いたり煮浸しにしたりして、秋の味覚を楽しむのがおすすめです。

季節とともに家族で節句を楽しもう!

季節の節目となる節句は、家族の健康や長寿、成長を願って、そのとき旬の食材を食べるお祝いのことです。地域によって、行事食が異なる場合も。節句を通して、子どもに季節の旬の食べ物を教えてあげたり、地域の風習に合わせて、ご家族と行事食を楽しんだりすることも良いのではないでしょうか。
家族の健康や成長は安全な環境があってこそ。子どもの年齢や親の年齢など節目に合わせて、身の回りの防犯対策を見直してみてはいかがでしょうか。

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