子どもの防災に大切なことは?お子さまと一緒に考える防災対策
ご家庭での防災について考えるときは、ご両親など大人の立場で必要な対策と、お子さまの立場で必要な対策を両方講じておく必要があります。大人と同じ防災対策を、子どもたちは体格や体力の違いなどで採ることができない場合もあるためです。
この記事では、大人と子どもが一緒に考える防災対策についてご紹介します。ご両親がご家庭内で考えておくべきお子さまの防災対策や、避難時を想定してお子さまに教えておくことなどを、この機会に押さえておきましょう。
お子さまが家にいるときの防災対策
お子さまが家の中にいるときのことを考えて、特にお子さま目線での防災対策を行っておかなければなりません。お子さまがいることの多いリビングや子ども部屋の中で、必ず安全な場所を確保・確認しておき、万一に備えられる状態にしましょう。以下のことには、特に気をつけるようにしてください。
- 机の下にはものなどを置かず、すぐ隠れられるようにする。
- 子ども部屋の家具はなるべく少なくし、置く場合はベッドや布団の上に倒れることのないよう場所を工夫する。また、お子さまの背丈より高い家具は置かない。
- とっさの避難に備え、子ども部屋やリビングは家具の配置を考え、万一倒れても出入口をふさがないようにする。
- 落ちると危険なものは棚などに置かない。
- 机やベッドは大きな窓ガラス窓から遠ざける。
外出先で災害が起こったら
ご家庭内であればご家族の目が届きますが、お子さまが外出中に災害に遭う可能性もあります。外出先でお子さまが災害に遭った場合、以下のように教えておきましょう。
まわりの大人の指示にしたがう
先生や身内の方など大人が近くにいる場合は、大人の指示にしたがって行動するよう教えておきましょう。
家族の集合場所を決めておく
お子さまが登下校中や自宅付近で遊んでいるなど近くにいる時、万一の災害で避難が必要な状況となった場合を想定したケースです。その場合、近所の安全な場所(避難場所に指定されている公園や校庭など)に、ご家族全員が集まるように約束しましょう。
たとえば、「地震や台風で避難が必要と言われたら○○に集合」とご家族全員で取り決めをしておけば、お子さま自身の意思で安全な所に移動できます。地震の場合は揺れがおさまってから、台風の場合は状況が深刻にならないうちに避難するなど、周りの大人の指示のもと行動するよう言い聞かせるのを忘れずに。
子どもと準備する防災グッズ
ご家庭に防災グッズを用意しているなら、災害が発生したときすぐに持ち出せる状態にしておかなければなりません。もちろん、お子さまにも自分用の防災グッズがあることを伝え、保管場所を教えておく必要があります。
防災グッズはお子さまと一緒に準備する
防災グッズがある場所を教えるためには、防災グッズをお子さまと一緒に用意すると、防災への意識付けに有効です。また、「地震や台風で逃げるときはここから防災リュックを持ち出すように」など、置き場所が決まったら教えておくようにしましょう。
子どもが必要なものを必ず持ち出す
災害で避難する場合、お子さまの着替えや下着などの荷物も保護者の方が持ち出す必要があります。汗や汚れを考えて着替えや下着を多く用意しておくことや、安心感を与えてあげるためにお子さまの好きなおもちゃを持つなどの心構えも忘れずにしましょう。
赤ちゃんがいる場合は、おむつや粉ミルク・哺乳瓶などベビー用品を持ち出す必要も出てきます。日ごろから必要なものをすぐに持ち出せるよう、まとめておくなどの備えも大切です。
子どもと一緒に防災を考える
防災について大人がくわしい知識を持っていても、子どもが大人たちと同じように行動できるとは限りません。できれば大人と子どもが一緒に防災について学んだり、実際に訓練を受けたりする機会を設けることがおすすめです。
ご家族でできる防災体験
避難の様子をお子さまに体験させられる行事としておすすめなのが「おうちキャンプ」です。庭やリビングにテントを張り、真っ暗な場所で懐中電灯をつけて過ごしたり、カセットコンロでご飯を作って一緒に食べるなどしたり……。地震や台風に遭って避難したときに、どのように過ごすか教えつつ過ごしてみましょう。この機会に災害用トイレを試すなどして、使い方を教えてあげるのも1つです。
また、ご家族で出向くことのできる防災体験スポットへ行ってみることも良い方法です。
防災訓練に家族全員で参加する
お住まいの自治体で行っている防災訓練に、ご家族みんなで参加することも良いでしょう。消防署で行っている開放デーでは、消防車を見学したりレスキュー体験をしたりしながら、楽しく防災を学ぶことができます。学校でも、避難訓練や消防体験を行っています。学校での訓練のほかにご家族で同じように訓練を受けておくと、家にいるとき災害に遭っても親子がそれぞれどう行動すべきかイメージしやすくなります。
非常食は定期的に食べて交換する
災害に遭って心身が疲れていたり緊張していたりするとき、食べ物が楽に食べられておいしいとそれだけでも気力が充実します。それだけに防災用品の1つである非常食は、単なる栄養補給にとどまらないとても重要な存在といえるでしょう。
非常食は基本的に長持ちするように作られていますが、いずれは消費期限が訪れてしまいます。このため、災害に遭わずに消費期限を迎える非常食は、食べて新しいものに交換することが必要です。この交換作業を、せっかくなのでお子さまと一緒に行ってみるのはいかがでしょうか。
消費期限の近い非常食を大人と子どもで一緒に食べながら、足りない食品や次に導入したい食品を1人ひとりに聞くなどして、非常食についてもそれぞれの好みに合わせて内容を用意することができます。親子で非常食の入れ替えを行うことでお子さまに防災を意識させることができます。
子どもの外出時の安全を守ろう
ご両親の目が届く場所にお子さまがいれば、災害に備え準備することで万一のときも対応ができます。しかし、いつ起こるか分からないのが災害です。お子さまが学校や保育園などにいるときや、買い物などで家を留守にしているときなど万一の事態はやってくるかもしれません。
そこでALSOKでは、お子さまの外出時の安全を守るGPS端末「まもるっく」をご提供しています。ご自宅などの緊急連絡先へ万一のときすぐに通話できる機能を備え、ストラップを引けばすぐにALSOKガードセンターへの緊急通報が可能です。GPSで端末の位置を検索する機能も付いており、防災・防犯の両方に役立つ優れものです。
まとめ
避難をはじめとする災害時の備えや行動において、大人だけの場合と子どもがいる場合では対策すべきことの違いも数多くあります。日ごろからお子さまの防災対策にも気を配りつつ、万一のときにご家族全員の命を守る行動を確実にとれる準備をしておきましょう。
また、災害は突然起こるもの。そばにいないときに災害にあった場合も、無事ご家族同士が再会できるよう行動のルールを作って教えておくことが大切です。
携帯電話を持たせることが難しい年齢のお子さまには、防災・防犯のための通話機能を備えた端末で連絡手段を確保しておくことも良い方法でしょう。