外構工事とは?エクステリア工事との違いや費用相場、外構タイプの種類

新築 2024.07.26更新(2021.08.26公開)
外構工事とは?エクステリア工事との違いや費用相場、外構タイプの種類

家を建てる際は、建物の建築と外構工事という2つの工事が必要です。住みやすい家にするためには、建物そのものだけでなく、外構についてもよく検討しなければなりません。
この記事では、外構工事の概要やエクステリア工事との違い、外構の種類、費用相場などについてご紹介します。

目次

外構工事とは?

外構工事とは、建物の周囲の環境を整える工事を指します。ガレージや門、アプローチ、物置など、建物の外部空間に必要な構造物を設置したり、地面を整備することで、住まいの利便性を高める工事のことです。外構工事は建物の外観をきれいにするだけでなく、機能性や安全性、快適性を向上させる役割も担っています。

エクステリア工事との違い

外構と似た言葉に「エクステリア」があります。外構とエクステリアは、どちらも建物の外部に関する工事と捉えられますが、厳密には意味合いに違いがあります。
外構は、建物の外に設置する具体的な構造物そのものを指します。具体的には門や塀、カーポート、テラス、アプローチ、ガーデンなど、住まいの機能性や利便性を向上させるための構造物が該当します。
エクステリアは、建物の外部空間全体を指す言葉です。外構を含む建物の外観だけでなく、庭や植栽、照明など、デザイン性や美観を意識した空間全体を意味します。住まいの内装を指す「インテリア」と対比されることもあります。
また外構工事では、機能性や実用性を重視した工事が実施されます。一方、エクステリア工事では、デザイン性や美観の向上も重要な目的となります。

外構工事の必要性

家づくりにおいて外構工事は、建物の外観を整え、機能性や安全性、快適性を向上させるために必要不可欠です。ここからは外構工事が必要とされる具体的な理由を詳しくご紹介します。

外観美化のため

どんなに立派な建物を建て、室内をきれいに整えても、外構が整備されていなければせっかくの建物の印象を悪くしてしまうこともあります。外構工事によって門扉やカーポート、植栽などを設置することで、建物の個性を引き出し、周辺の風景や環境と調和した美しい外観を演出することができます。

プライバシー保護のため

外構は住まいのプライバシーを守るために重要な役割を果たします。塀やフェンスなどの構造物を設置することで、外からの視線を遮り、プライバシーを確保することができます。特に、住宅密集地や人通りの多い道路に面した敷地では、外部の視線を遮る対策が必要です。住宅街では高さのある塀や目隠しフェンスを設置し、道路に面した場所にはルーバーフェンスと植栽を組み合わせることで、視線を遮りながらも圧迫感のない開放的な空間を演出することができます。

防犯対策のため

外構の設置は防犯対策としても有効です。外構が整備されていない状態では、建物と周囲を遮るものがなく、外部から簡単に侵入されるおそれがあります。フェンスや植栽を設置して物理的に侵入を難しくする、人感センサーや防犯カメラを取り付けて侵入を抑止するといった方法が効果的です。さらに、門扉やフェンスを設置することで、子どもやペットが道路へ飛び出して事故に遭うリスクも減らすことができます。

自宅を空き巣や泥棒などの犯罪被害から守るためには、外構の整備に加えて、ホームセキュリティの導入もおすすめです。住まいの防犯対策としてぜひご検討ください。

代表的な外構設備

代表的な外構設備には次のようなものが挙げられます。

  • 庭(植栽や池・庭石なども含む)
  • 門扉
  • アプローチ(道路・門から玄関までの通路) など
  • フェンスや石垣、生け垣
  • 玄関前など徒歩区間の手すり、スロープ
  • 駐車スペース
  • 駐輪場
  • カーポート、ガレージ
  • ポスト
  • 物置、倉庫

外構は一度設置してしまうと後から大きく変更するが難しいものです。何十年も暮らす家だからこそ、後悔のないようにしたいですよね。
外構に関する失敗としてよく挙げられるのが、「カーポートが狭かった」「塀を設置したことで日当たりが悪くなった」などの声です。
カーポートは、現状は問題がなくても将来車を買い替える際に駐車スペースの狭さを感じる可能性があります。将来、大きな車に買い替える可能性も想定し、サイズに余裕を持たせておくと安心です。
また、塀やフェンスなどの遮蔽物を設置する際は、プライバシーや防犯性に加えて、日当たりや通風との兼ね合いも考慮する必要があります。室内が日陰になったり風通しが悪くなったりする場合には、塀の高さやデザインを再検討しましょう。

外構工事の費用相場

外構工事の費用相場

家を建てる際に重要な検討事項の一つが費用です。
土地代や建物の建築費用に目が行きがちですが、外構工事にかかる費用も含めた予算を考えておく必要があります。
外構工事の費用は、新築住宅の場合、全体の費用の10%程度が良いとされています。具体的な金額は敷地面積や工事内容に応じて変動し、実際は100万円~300万円程度が相場です。また、1箇所あたりの施工費用は50万円~100万円ほどが目安とされます。
ここでは、新築戸建ての外構工事の費用相場を施工箇所ごとにご紹介します。

玄関 玄関アプローチ 30万円~50万円程度
門扉・門柱 15万円~50万円程度
フェンス 20万円~80万円程度
ブロック塀 60万円~110万円程度
砂利(1m²あたり) 1万円~2.5万円程度
芝生(1m²あたり) 3,000円~1.2万円程度
ウッドデッキ 15万円~30万円程度
植栽 5万円~15万円程度
物置・倉庫 2万円~50万円程度
駐車スペース ガレージ 100万円~250万円程度
カーポート 30万円~60万円程度

玄関周り

玄関周りには、アプローチや門扉・門柱などの設備があります。アプローチの設置費用は30万円から50万円ほどが目安となります。門周りの工事費用は15万円から50万円ほどが目安となります。

庭には芝生や砂利を敷くだけでなく、庭石や植栽といったさまざまな要素を取り入れて、庭園を造るケースもあります。池など、大規模な構造物を設置したいと考える方もいらっしゃるでしょう。そのため、庭の工事費の相場も幅広くなります。
庭の造成にかかる工事費は、周囲にフェンスを設ける場合、長さにもよりますが20万円から80万円ほどが目安となります。ブロック塀の場合は60万円から110万円ほどかかります。
また庭に砂利を敷き詰める場合は、1m²あたり1万円から2万5000円ほどが目安です。芝生は天然芝、人工芝、スポーツ向けの人工芝など種類によって費用が異なります。

駐車スペース

家の駐車場には、ガレージとカーポートの2種類があります。ガレージは建造物のため設営費用も高くなり、100万円から250万円ほどが目安となります。一方、カーポートは柱・屋根だけの簡易的な車庫のため、工事費は30万円から60万円ほどが目安となります。

今回ご紹介した費用の相場はあくまで目安であり、実際の費用は工事内容や求める設備の数・品質によって変動します。

外構タイプの種類

外構のイメージ

外構は、特徴に応じて「クローズ外構」「オープン外構」「セミクローズ外構」の3種類に分けられます。ここでは、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介しますので、好みや土地に合った外構づくりの参考にしてください。
なお、工事費用はクローズ外構がもっとも高額になりやすく、次いでセミクローズ外構、オープン外構の順に費用が下がる傾向にあります。

クローズ外構

クローズ外構のイメージ

クローズ外構とは、敷地と周辺の境界を高さのあるフェンスや生け垣などで完全に区切り、外の視線を気にせず暮らせる家づくりを実現する外構です。完全に視線を遮るものから、光を適度に採り入れることができる塀や風通しの良いフェンスまで、選択肢はさまざまです。メリットとしては、塀やフェンスで敷地全体を囲むことで、プライバシーの保護や防犯性の向上が期待できます。一方で、外構の高さやデザインによっては敷地を狭く感じさせ、圧迫感を与える場合があります。また、施工箇所が多いため、費用が高くなりやすい点もデメリットです。

オープン外構

オープン外構のイメージ

オープン外構とは、敷地と周辺との境界に塀やフェンスなどを一切設けず、あえて庭などの空間を開放的に見せる構造の外構です。
クローズ外構との主な区別点は目隠しの有無であり、低めの塀や生け垣などが設置されていても、庭全体が見える造りであればオープン外構に分類されます。
特に、日当たりの確保が課題となる北向きの住宅などにおいて、オープン外構は有効な選択肢としてよく採用されます。開放感のあるデザインを実現しやすく、塀や門扉の設置費用を抑えられるのも魅力です。ただし、外部からの視線を遮るものが少ないため、防犯性やプライバシーの保護には十分な配慮が必要です。また、塀がない分、庭で遊んでいた子どもが道路に飛び出すなどのリスクも高くなります。

セミクローズ外構

セミクローズ外構のイメージ

セミクローズ外構とは、敷地と周囲の境界にフェンスや生け垣などを部分的に設置し、必要な場所に目隠しを設けた外構です。侵入防止などの目的で一部にフェンスを設置する場合も、セミクローズ外構に分類されます。クローズ外構とオープン外構の中間に位置するスタイルであり、塀やフェンスの高さや配置を工夫することで、開放感と防犯性を両立することができます。また、部分的に外構を設置するため、個性的なデザインも取り入れやすいのが特徴です。ただし、開放感とプライバシーのバランスを適切に取るためには、設計に工夫が必要となります。中途半端な印象を与えないよう全体のデザインとの調和を図ることが重要です。

外構に取り入れたいその他の防犯対策

空き巣などの侵入を防ぐためには、住まい全体の防犯対策を講じることが重要です。外構においても侵入者にとって侵入しにくい環境を整備することで、防犯効果を高めることができます。ここからは外構に取り入れたい具体的な防犯対策をご紹介します。

センサー付きライト

空き巣や不審者に侵入されやすい家の特徴として、周囲が暗い点が挙げられます。人の接近を感知して自動的に明るく点灯するセンサー付きライトを外構の通路や玄関先に設置することで、不審者を警戒させ、侵入を未然に防ぐことにつながります。

防犯砂利

侵入者は音に警戒するため、上を歩くと大きな音が出る防犯砂利を敷くことで、敷地への侵入を諦めさせる効果が期待できます。また、万が一敷地内に侵入された場合でも、音で住人に異変を知らせことができます。

防犯カメラ

防犯カメラは、侵入抑止効果が高い設備です。万が一の事態が発生した場合の現場の記録という役割だけでなく、防犯カメラが不審者の視界に入ることで「防犯意識の高い家」と認識させることになり、不審者の侵入を未然に防ぐ効果も期待できます。

空き巣被害から住まいを守るには、狙われやすい家の特徴を理解し、適切な防犯対策を行うことが大切です。詳しくは以下の記事をご確認ください。

さらに、自宅の庭は泥棒や空き巣の侵入経路になる可能性があります。次の記事では、空き巣に侵入されにくい庭とは何かを解説しています。

ご自宅の防犯対策にはホームセキュリティも検討しよう

家を建てる際は、間取りやデザインだけでなく防犯対策にも十分な注意を払う必要があります。ALSOKでは、ご自宅の防犯・防災に役立つホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」をご提供しています。

スマホゲート画像

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2種類から選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格〔月額 990円(税込)から〕でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用できます。オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時に、自動でガードマンが駆けつけます。
また、スマートフォンをホームセキュリティ機器本体に近づけるだけで自動で警備を解除し、外出時はワンタッチで警備を開始するスマホゲート機能も活用できます。窓の閉め忘れやスマートフォンの持ち忘れを知らせる機能も搭載しており、スマホ忘れにも安心です。
ご自身にあったホームセキュリティの導入を、ぜひこの機会にご検討ください。

HOME ALSOK Connect Eye画像

また、屋外の防犯対策には屋外対応無線式カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」の設置もおすすめです。面倒な設定や配線工事不要で設置でき、専用アプリを使えば外出先からでもカメラの映像をリアルタイムに確認できます。人感センサー搭載のため、玄関先で起こった事故や連れ去りなど、万が一のときでも自動的に状況を録画します。小さな子どもがいる家庭や高齢の両親が気になる場合にぜひご検討ください。

まとめ

住みやすく居心地の良い住まいを実現するためには、外構重要な要素となります。外構設備は防犯対策にも役立つため、防犯性の高い設備を取り入れて不審者の侵入を未然に防止しましょう。

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