置き引きとは?置き引きに狙われやすい場所と手口、防止策を紹介

置き引きとは?置き引きに狙われやすい場所と手口、防止策を紹介

防犯 2024.01.31更新(2021.10.13公開)
置き引きとは?置き引きに狙われやすい場所と手口、防止策を紹介

外出時に遭う可能性のある盗難被害の1つに「置き引き」が挙げられます。荷物はいつも持ち歩いているから大丈夫と思っても、ほんの一瞬の隙を狙って犯人は置き引きをはたらくものです。置き引きの被害に遭わないため、置き引き犯に狙われないためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
この記事では、置き引きとはどのような犯罪なのかをご説明し、置き引き被害の多い場所ごとの手口と防止策についてご紹介します。

置き引きとは?

置き引きとは、その場に置いてあった他人の持ち物や荷物を持ち去る行為のことです。法令上、置き引きは「窃盗罪」または「占有離脱物横領罪」に該当します。
犯罪統計のデータによると、2021年は9,614件、2022年は9,308件の置き引きが発生しています。

置き引きに狙われやすい場所

置き引きに狙われやすい場所

置き引き犯は、どのような場所を狙って置き引きをはたらく傾向があるのでしょうか。置き引きに狙われやすい場所は、私たちの身近な場所にたくさんあります。

  • 駅構内・空港
  • 電車・バス・新幹線内
  • スーパー
  • デパート
  • 飲食店や映画館
  • パチンコ店など
  • 自転車(車上狙い)

置き引きの手口

ここでは置き引き犯のおもな手口を、置き引きが発生しやすいとされる場所別にご紹介します。

駅構内・空港

駅や空港は、各種手続きや運賃支払いなどで荷物をその場に置く機会が多く、その隙を置き引き犯に狙われやすい場所です。また、不特定多数の人が多く往来するため人混みが発生しやすく、犯人にとっては逃走が容易な場所ともいえます。
待合室ではスマホや携帯電話に気を取られる機会や、スーツケースを開けて荷物を取り出すときなど、その一瞬の不注意を狙われる可能性もあります。
また、空港のトイレも置き引きに狙われやすい場所です。トイレに入る際にスーツケースや手荷物を出入口付近に置いたままにしたり、個室トイレに貴重品を忘れて置き引きに遭う事例が発生しています。

電車・バス・新幹線内

電車・バス・新幹線内

長距離移動をともなう公共交通機関では、乗客が眠ってしまうことが多くなります。寝ている客の荷物を置き引きするケースは非常に多く、そのまま犯人が車両を降りてしまえば足もつきにくいため置き引きの現場となりやすい場所です。
また、電車内では座席の上にある網棚に置かれたバッグの横に、似ているバッグを置き、持ち去る事例があります。
新幹線では、各車両のデッキ付近に大きな荷物を置くスペースがあるため、そこからスーツケースなどを持ち去るケースや、トイレや電話などで座席を離れた隙を狙って座席に置いてあるバッグを盗むなどの手口があります。

スーパー

スーパーは、レジでの支払い時や会計後の荷物整理のタイミングなどで、貴重品の入った手荷物から目を離す機会が生まれやすい場所です。
また、重い商品をレジに持っていくとき、手荷物をうっかりその場に置いた隙に置き引きされることがあります。これは被害者が重いものを持っているため、盗難に気づいても対処が遅くなることを予測した巧妙な手口といえます。

デパート

デパートでは座って休憩できるベンチなどが通路に設けられており、そこで荷物を置いて一休みしていたり、スマホや携帯電話を見ていたりする隙を狙われるケースが多くなります。
また、デパートの個室トイレに財布や荷物を置き忘れてしまった際に置き引きされる事例もあります。

飲食店や映画館

飲食店や映画館では、座席に荷物を置いてくつろいでいるときに隙が生まれやすく、その場を狙う置き引き犯が現れる可能性があります。
また、コートなどの上衣を脱いで離れた場所に置く機会も考えられるため、それらをポケットの貴重品ごと持ち去る手口も想定できます。

パチンコ店など

パチンコ店などの遊技場では、客が遊びに夢中で足元などに置いた自分の荷物に対し不注意になる機会が生まれがちです。その隙を、置き引き犯に狙われやすくなります。
また、パチンコは遊技の性質上、財布からお金を何度も出し入れする場合があります。出し入れのタイミングにしまうのが面倒になり、遊技台の上に財布を置き、その隙を盗まれることもあるのです。

自転車(車上狙い)

駐輪場や自宅の庭に自転車を停める際、面倒だからと手荷物や買い物袋を一時的に自転車のカゴに放置すると、放置した荷物を狙う置き引き犯の格好のターゲットとなってしまいます。また、財布を単独で持ち歩く人の場合、財布をカゴに入れたことを忘れてその場を離れてしまう可能性もあるため、十分に注意が必要です。

置き引き防止策

置き引きは、場所によって犯行の手口に違いがあることが分かりました。置き引き被害を防ぐため、場所・手口別に防止策を考えてみましょう。

日常で行いたい場所別置き引き対策
駅構内・空港 ・スマホや携帯電話に気をとられないようにする
・自分で管理できない量の荷物は持たない
・貴重な大荷物には防犯グッズをつけるなど遺失対策をする
電車 ・荷物を網棚に置く際は、注意を怠らない。貴重品は網棚に置かない
・眠いときは席に座らず立ったまま乗車する。座る場合は荷物を抱えるように持つ
バス ・荷物を網棚に置く際は、注意を怠らない。座席から遠いスペースに荷物を置かない
・席を離れる際は貴重品を置いていかない
新幹線 ・荷物はなるべく座席手前のスペースに置く
・窓側の席に座る際、通路側の席が空いている場合は荷物を置かない
・停車中はトイレに行かない
スーパー ・リュックや斜め掛けショルダーなど、身体から離れにくいバッグを使う
・会計時や荷物整理時に手荷物を置かない
デパート ・ベンチで一休みをする際は荷物を目の届く場所に置く
・トイレから出る際に忘れ物チェックをする習慣をつける
・バーゲン会場では貴重品を身体から離さない、バッグはロッカーに預ける
飲食店・映画館 ・目の届く場所に荷物を置いておく
・荷物置きのカゴを使用する場合は、足元の手前や椅子の下に置く
・上衣を脱ぐ場合はポケットに貴重品を入れない
・椅子の背もたれにバッグを掛けない
・荷物を置いたまま座席を離れない
パチンコ店 ・貴重品は肌身離さず持ち歩く
・ICカード(精算カード)の取り忘れに注意する
・席を離れる際は休憩札を使用し、荷物を置いたままにしない
自転車(車上狙い) ・自転車を停める際は荷物をカゴに入れたままにしない
・店舗移動する際に荷物が重い場合は店舗のロッカーを利用する

貴重品は身体から離さず持ち歩く、手荷物から目を離さない、手荷物をその場に放置しないなどは、どんな場所でも行いたい置き引き防止策です。
置引き犯は、脇や足元に置いてある目を離しがちな荷物やバッグをターゲットにします。どうしても荷物から手を離さなければいけないときは、注意を怠らないようにしましょう。

上記のような対策の他、防犯アラームや荷物を柱や手すりなどに括りつけてロックできる「ワイヤーロック」など置き引き・盗難防止グッズの使用もおすすめです。

外出中は家の戸締りをしっかり行おう

外出先では置き引きや盗難に気を付ける必要がありますが、外出中の家の戸締りも忘れずに行いましょう。家を空けることが多い方は空き巣に狙われる可能性も高まります。
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まとめ

外出先で手荷物を置く機会には、必ず置き引きに遭うリスクがともなうといっても良いでしょう。ご自身で荷物から目を離さないための対策に努めつつ、外出先で役立つ防犯グッズなども適宜取り入れながら「ちょっとした油断や隙」を生まないよう心がけましょう。

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