老人ホームの費用はいくらかかる?老人ホームの種類と費用相場を知ろう

老人ホームの費用はいくらかかる?老人ホームの種類と費用相場を知ろう

高齢者・介護 2021.11.11
老人ホームの費用はいくらかかる?老人ホームの種類と費用相場を知ろう

ご家族やご両親が高齢者と呼ばれる年齢に差し掛かってくると、介護について考え始める方は多いのではないでしょうか。自宅で介護をするか、老人ホームを利用するか、今すぐに決める必要はないと感じている方は多いかもしれません。しかし、実は老人ホームは種類が多く、費用負担も施設の種類によって大きく異なるため、早い段階から検討することをおすすめします。
今回は老人ホームの種類とその費用を施設ごとの特徴とともに解説します。将来的な介護に備えて老人ホームの費用相場を知っておきたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

老人ホームの種類

老人ホームの種類

老人ホームは、公的施設と民間施設の2種類に分けられます。施設の特徴や利用条件によって、さらにいくつかのタイプがあります。

特に公的施設は、「介護度」による入所条件が設定されている場所が多いです。介護度は要支援1、2、要介護1~5まであり、個々の状態を考慮した上で決定されます。目安としては、日常生活において一部介助が必要となる方は要介護1、寝たきりなどで全面的な介助が必要な方は要介護5となります。このように、数字が大きいほど介助の度合いが高くなります。
それでは、どのような施設があるのか具体的にみていきましょう。

公的施設

公的施設の運営元は、国や自治体です。より介護の必要性が高い方や、所得の低い方が利用しやすくなっています。後述する民間施設よりも、一般的に費用が安価傾向にあります。主な公的施設6つについて簡単にご紹介いたします。

特別養護老人ホーム(特養)

車椅子を使っている、認知症があるなど介護の必要性が高い方のための施設です(要介護認定3以上)。入居後は生涯にわたり利用でき、費用も安価めです。そのため人気が高く、入居までに時間がかかることが多いといえます。

養護老人ホーム

経済的に困窮している、心身に障害があるなどの理由で生活が難しい、65歳以上の高齢者が入居できます。上記の特養とは異なり、介護を受けることが目的ではなく、社会復帰や自立した生活ができるよう支援する施設です。高齢者のセーフティネットとしての側面もあります。

軽費老人ホームC型(ケアハウス)

自立した生活ができる60歳以上の高齢者、あるいはどちらかが60歳以上の夫婦が入居できます。基本的には見守りや外出のサポートがメインで、身体的な介助は行わない、シェアハウスのようなイメージです。

介護老人保健施設(老健)

長期入院から自宅へ戻るまでのリハビリが目的の施設で、65歳以上かつ要介護1以上の方が対象です。原則として利用期間は3~6カ月ですが、入所までに3カ月ほど待つこともあります。

介護医療院

日常の介護に加え、医療的サービスが受けられる施設です。要介護1以上、原則として65歳以上の方が対象です。点滴や在宅酸素、経管栄養が必要な方も長期入居でき、介護施設と病院の中間のような存在です。

民間施設

民間の事業者が運営する施設です。施設ごとのカラーが強く、利用者獲得のため、さまざまなサービスが充実していることが特徴です。ただし、費用も高額になりがちです。

介護付き有料老人ホーム

基本的に要介護1以上の方を対象にした施設です。介護も手厚く、レクリエーションなどのイベントも充実しています。

住宅型有料老人ホーム

介護度が低い方向けの施設で、自宅のような感覚で生活できます。食事や生活もサポートしてもらえるので、一人で暮らすよりも安心感があるでしょう。

グループホーム

認知症の症状がある方専門の施設です。認知症の進行を穏やかにすることが目的で、スタッフのサポートを受けつつ、グループで共同生活を送ります。

老人ホームにかかる費用の種類

老人ホームにかかる費用の種類

運営元や施設により、老人ホームの費用は大きく異なります。入居時のみかかる初期費用と、月額費用の内訳を解説します。

初期費用:公的施設(ケアハウスを除く)は、初期費用がかかりません。一方で、民間施設の場合は入居一時金の支払いが必要な施設もあります。この一時金は、住宅購入に例えると頭金のようなもので、一時金を多く支払うことで月額の利用料を抑えられるという仕組みです。

月額費用:介護サービスにかかる費用は介護保険を利用できますが、1~3割は自己負担です。加えて、家賃にあたる居住費、食費や管理費、医療費などが必要です。民間施設の場合、部屋のグレードにより金額が変わるほか、オプションサービスを受ける場合はその費用が上乗せされます。

老人ホームの料金相場

種類 入居一時金の目安 月額費用の平均
公的施設 特別養護老人ホーム 0円 5~15万円
養護老人ホーム 0円 0~14万円
軽費老人ホームC型(ケアハウス) 数十万~数百万円 10~30万円
介護老人保健施設 0円 8~14万円
介護医療院 0円 8~13万円
民間施設 介護付き有料老人ホーム 0~数千万円 15~30万円
住宅型有料老人ホーム 0~数百万円 15~30万円
グループホーム 0~100万円 10~15万円

このように、公的施設と民間施設を比較すると、公的施設のほうが安い傾向にあります。
公的施設は費用が安い分、低所得者や要介護度が高い方が優先され、入居までに時間がかかる傾向にあります。ケアハウスは一般型と介護型があり、一般型の場合は「保証金」として数十万円、介護型の場合は施設で過ごす間の居住費、サービス費用を前払いする「入居一時金」として数十万~数百万円の初期費用が必要です。

民間施設は入居一時金不要の老人ホームもありますが、豪華な設備が整った高級老人ホームは数千万円かかることもあり、施設ごとに確認が必要です。
要介護度と金銭面の負担を考慮して、民間施設か公的施設かを決める必要があるでしょう。

収入や年金だけでは老人ホームの入居が難しい場合

収入や年金だけでは老人ホームの入居が難しい場合

金銭的に老人ホームへの入居が難しい際には、以下の選択肢が考えられます。

生活保護

生活に困窮している場合は、年金を受給していても生活保護の申請を行うことができます。ただし、受け入れ可能な施設が限られたり、費用面から施設が見つかりづらかったりすることもあります。

助成金

老人ホームを利用する際の住居費や食費の自己負担を軽減できる制度が、「負担限度額認定制度」です。この制度を利用する場合は、自治体に「負担限度額認定証」の申請書を提出しましょう。

また、自治体が独自の助成制度を設けていることもあります。返還される額は所得により異なるので、詳しくは自分の地域の自治体に確認するようにしましょう。

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また、ALSOKではご自宅の防犯・防災対策ができるホームセキュリティをご提供しています。併せてこちらのサービスもご検討ください。

まとめ

老人ホームは種類が多く、費用やサービスも施設により大きく異なります。今すぐに介護の必要がなくても、ある程度知識を得ておくことで、いざという時の施設選びや手続きがスムーズになるでしょう。ぜひ、こちらの記事を参考に準備をしておきましょう。

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