やかんの汚れを取るには?掃除・洗い方のポイント
お茶やコーヒーをいれる時に使用するやかん。ついついお掃除をわすれがちな調理器具の一つです。お湯を沸かすだけなので汚れていないと思われがちですが、使い続けていると頑固な汚れが蓄積していき、中性洗剤で洗ってもなかなかキレイになりません。
そこで今回は、やかんの汚れを落とす方法をご紹介します。またやかんに使用されている素材ごとで注意するポイントもご紹介するので、ぜひお掃除の参考にしてみてくださいね。
やかんの汚れの種類
やかんの外側は、油断しているとすぐに汚れがこびりついてしまいがちですが、実は内側にも汚れが付着しています。
まずは、やかんの内側と外側に付着する汚れについて、汚れの性質を見ていきましょう。
やかん内側の汚れ
やかんの内側の汚れの原因は「水垢」です。水道水に含まれるミネラル(カルシウムやマグネシウムなど)が、加熱や蒸発によって結晶化し、蓄積することで白く汚れていきます。
水道水に含まれている成分のため、健康を害することはありませんが、落としておきたい汚れのひとつです。
やかん外側の汚れ
やかんの外側の汚れは、「油」や「ホコリ」が蓄積し、こびりついたものです。
やかんは、使用していないときにもコンロに出しっぱなしにしていることも多く、調理中に飛んだ油が付着して、徐々に汚れていきます。
さらに、ホコリも蓄積していき、この状態で加熱が繰り返されるため、しつこい「焦げつき汚れ」となってしまうのです。
やかん内側の汚れの落とし方
やかんの内側の水垢汚れの性質はアルカリ性。アルカリ性の汚れを落とすには、クエン酸や酢といった酸性の成分が有効です。クエン酸を使って、やかんの内側の汚れを落としていきましょう。特に、クエン酸水で一晩浸け置きをすることで汚れが緩み、スポンジでも落としやすくなります。
お掃除の手順は以下になります。
【お掃除手順】
- やかんに水を上部まで入れ、クエン酸(酢など)を大さじ1加える
- やかんを沸騰させて、一晩放置する
翌日、やかんをスポンジなどでこすって落とす
沸騰させてから一時間放置し、やかんをすすぎ、スポンジで汚れを落とすこともできます。頑固な汚れの場合は、一晩漬け置きしておくと汚れが落ちやすいです。
クエン酸がない場合は台所にあるお酢でも代用できます。上記の手順のクエン酸大さじ1のところをお酢大さじ2~3にするだけ。
漬け置き掃除を行う場合は、夜のうちにやかんを沸かして放置しておくと、効率よく掃除ができますよ。
やかん外側の汚れの落とし方
一方で外側の汚れは、油やホコリがこびりついて、焦げついていったもので、酸性の汚れになります。酸性の汚れにはアルカリ性の洗剤が有効です。そのため、やかんの外側の汚れは重曹を使ってお掃除していきましょう。
【お掃除手順】
- やかんを十分に水で濡らし、重曹をふりかける
この時、やかん全体にまんべんなくたっぷりとふりかけることがポイント - 30分そのまま放置しておく
- やかんをスポンジなどでこすり汚れを落とす
水で汚れと一緒に重曹をすすぐ
重曹をふりかけても落ちない頑固な汚れは、重曹水の漬け置き掃除がおすすめです。
【お掃除手順】
- やかんが浸る大きさの鍋と重曹を用意する
分量の目安は、水1リットルに対して、重曹大さじ4(50~60g)程度です。 - 鍋に水を入れ、重曹を投入して軽くかき混ぜます。
この時重曹は必ず、水の状態に投入してください。沸騰したお湯に重曹を入れると勢いよく吹きこぼれてしまい危険ですので、注意してください。 - 鍋にやかんを入れ、火にかける
沸騰したら吹きこぼれないように気を付けて、5分ほど沸騰させる - 火を消して、30分ほど漬け置き
- 冷めていることを確認してから、スポンジでやかんをこすり洗う
この際、汚れの落ちが悪い場合は、重曹ペースト(重曹3:水1の割合で作ったもの)をスポンジにつけてこすると、さらに汚れが落ちやすくなります。また、鍋ではなくシンクに沸かしたお湯をためて漬け置きすることも可能です。
この際、汚れの落ちが悪い場合は、重曹ペースト(重曹3:水1の割合で作ったもの)をスポンジにつけてこすると、さらに汚れが落ちやすくなります。また、鍋ではなくシンクに沸かしたお湯をためて漬け置きすることも可能です。
やかんの素材による注意点
次に、やかんの素材別の特徴や注意点を見てみましょう。
ステンレス製
ステンレスは、錆びにくく丈夫な素材です。表面が滑らかで汚れがつきにくいものの、柔らかいスポンジや布巾を使わないと傷ついてしまいます。金属性のタワシやクレンザーなどを使用する際には力加減に気を付けましょう。
普段のお手入れは、中性洗剤を使用して洗い、水でよくすすいでください。
ステンレス製のものは、お手入れもしやすく扱いやすいため、傷つけないように注意して使うことで、長く使用することができます。
アルミ製
アルミ製のやかんや鍋は、とても軽く熱伝導率もよいため、調理がしやすく扱いやすいことが特徴です。アルミの表面には酸化皮膜(空気に触れることでできる薄い膜)というものが存在し、アルミの表面を保護しています。
重曹を使用することで、この酸化皮膜が剥がれ、重曹の成分がアルミと反応し、やかんの黒ずみにつながります。そのため、アルミ製のものは、重曹を使用したお掃除は控えることがおすすめです。
黒ずみができてしまった場合は、クエン酸やレモン、酢など、酸性のものを使用すると落とすことができます。
【黒ずみの落とし方】
- やかんに水を入れ、沸騰させてからクエン酸を投入
- 使用するクエン酸の量は、水1リットルに対して大さじ1が目安です(水5リットルの場合は、50g)
- そのまま20分ぐらい沸騰させ続ける
この方法で汚れが落ちない場合は、不織布研磨剤や金属タワシなどを使い、表面を傷つけないように優しくこすって、黒ずみを落としましょう。 - 黒ずみが取れたら、軽く洗い、水気をよくふき取る
数日しっかりと乾燥させて置いておくことで、自然と酸化皮膜が作られる
洗剤は台所用の中性洗剤を使い、洗ったらよく乾かして、自然の保護膜(酸化被膜)を作るように意識することが、長く使い続けるコツです。
鉄製
鉄製のやかんをお掃除する場合、クエン酸は控えましょう。クエン酸を使用するとサビの原因となるため、注意が必要です。鉄製のやかんを使用するときは、ならし作業を行い、使用後は湯垢の膜を落とさないようにお手入れしましょう。使用後はしっかりと洗って乾燥させることが大事ですが、使用しているうちに錆びてくることもあります。お湯を沸かしたときに色や風味に異常がある場合はお手入れが必要です。
鉄製のやかんは、煎茶を煮出すことで錆を除去することができます。水を8分目まで入れたやかんに茶ガラを入れて、弱~中火で煮出します。途中で水を注ぎ足しながら20~30分程放置してお湯と茶ガラを捨てます。この手順を2、3回繰り返すと、お湯を沸かしたときに錆の色が気にならなくなるでしょう。
その他(ホーロー、銅)
ホーロー製のやかんも人気があります。ホーローは、色や形が豊富で、デザインもおしゃれなものが多く、耐久性にも優れています。
ただし、ホーロー製品は金属タワシなどでゴシゴシこすってしまうと、表面が傷ついてしまい、錆びつきの原因となってしまいます。使用後は柔らかいスポンジで洗い、長期間使用しない場合は、水分をしっかり拭き取り、錆びつきを防ぎましょう。もし汚れが蓄積してきたら、重曹を使用するのが効果的です。やかんを水で濡らしたら、全体に重曹をふりかけて30分程放置します。その後、スポンジなどで優しくこすって汚れが落ちたら水で洗い流し、水分をしっかり拭き取りましょう。
また、熱伝導率のよい銅でできたやかんは、お湯が早く沸くだけでなく、抗菌・除菌作用にも優れています。塩素を分解する作用もあり、使い込むほどに飴色になっていく経年変化が楽しめる素材としても人気があります。銅製のやかんも使用後は水分をしっかり拭き取り、錆びつきを防ぐことが大切です。また、銅は水と空気に反応することで酸化被膜というブロンズ色の被膜をまといます。これは保護膜としての役割を持つ一方で、酸化被膜の例の一つに錆が挙げられ、場合によっては除去しなければなりません。
酸化被膜が気になる場合は、酢と塩を使用する方法やクエン酸水溶液を使用する方法があります。ただし、酸化被膜の除去だけでなくやかんが劣化したり溶かしてしまったりする可能性があります。そのため、酸化被膜を除去したい場合は、銅用の研磨剤を使用するのがおすすめです。
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やかんの水垢や焦げ付きは放置しておくと、頑固な汚れになり、なかなか落ちません。お湯を沸かすだけであっても、使っていれば汚れは蓄積していくものです。頑固な汚れになる前に、お手入れしてみてはいかがでしょうか。
頑固な汚れは、やかんだけでなく部屋のあちこちで発生していることもあります。
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今回はやかんの汚れの落とし方についてご紹介しました。内側汚れはクエン酸・お酢、外側の汚れは重曹と覚えておくと良いですね。ただし、素材によってはサビの原因になったりもするため、クエン酸や重曹で洗ってよい素材か確かめてから使用しましょう。
やかんに限らず、キッチンや水回りなどの汚れは、時間が経つほど落としにくくなってしまいます。できれば汚れはすぐに落とし、蓄積してしまった頑固な汚れはそれぞれに合った方法を試してみてください。家事をサポートするサービスに頼るのも1つの手段です。ぜひ、掃除や汚れといった家の中でのお悩みはALSOKにご相談ください。