家族のみで行う一周忌法要の注意点やマナーは?必要な準備や服装もご紹介
一周忌法要は故人が亡くなってから満一年目の命日に行われる法要のことです。一周忌法要には、遺族や親族、友人、知人といった故人と親しい関係の方を招いて法要を執り行います。
近年では考え方の多様化やライフスタイルの変化から一周忌を家族だけで執り行う方も増えています。一方で「そもそも家族のみで一周忌法要を行っても問題ないか?」「招かない親族・知人には一周忌法要のことを伝えた方がよい?」などの悩みも多くあるでしょう。
そこでこの記事では、一周忌法要を家族のみで行う場合の事前準備やマナー、注意点について解説します。
目次
一周忌法要は家族のみで行ってもよい?
一周忌法要は、四十九日法要や三回忌法要と並び、遺族や親族だけでなく友人や知人といった比較的広い範囲の参列者を招くことが一般的です。
しかし、昨今では家族のみで行う小規模な一周忌法要を設けるケースが増えています。その背景として、親密な親戚づきあいをする家庭が減少していることや、居住地域が遠く離れていることが挙げられます。また、多くの人が参加する法要は遺族にとっても負担になりえます。
一周忌法要は家族のみで行える
一周忌法要は、故人が亡くなり葬儀を行ってから、満一年目の時に行う法要の1つです。四十九日の次に大切な法要とされていますが、一周忌の法要は家族のみで行っても問題はありません。法要をどの程度の規模で行うかは家族の考え方次第です。
近年では「親戚が遠くに住んでいる」「日程調整が難しい」「費用負担を軽減したい」などの理由から家族のみの法要を行うケースが増えています。そのため、周囲への配慮を怠らなければ、一周忌法要を家族のみで行うことが可能です。
ただし、初めの年忌法要は広く声をかけるものという考え方もあるため、事前に相談したうえで一周忌法要を家族のみで行うことを周囲の方に伝えましょう。
家族のみで行う一周忌法要の内容
家族のみで行う一周忌法要の内容は、僧侶の読経・焼香、会食の流れであるのが一般的で、基本的に通常の一周忌法要と変わりはありません。
施主は挨拶を行うことになるので、事前に内容を考えておきましょう。また、アルバムの写真を見て思い出話をするなど、家族の意向に合わせた法要にできるのが特徴となっています。
法要の流れは通常と変わりありませんが、お焼香や法話にかかる時間は、参列者の人数や僧侶によって変わってくることがあります。
費用に関しては四十九日法要と変わりはなく、集まる人数によって会場の選定を行うため、家族のみで行う場合の方が費用を抑えることができます。会食の席や用意する返礼品(引き出物)に関しても、同様です。
一般的な一周忌法要にかかる費用の内訳としては次の通りです。
- お布施(約3万~10万円)
- 御車代(5,000~1万円)
- 会食費用(一人当たり5,000円前後)
- 引き出物(一人当たり3,000~5,000円)
- 御膳料(5,000~1万円)
家族のみで行う一周忌法要に必要な準備
家族のみで一周忌法要をするにも準備が必要です。故人を供養できるよう、必要な準備をしっかり確認しておきましょう。ここでは、一周忌法要を家族のみで行う場合に必要な準備について解説します。
日にち・会場の手配
家族のみで一周忌法要を行う場合も、お寺か自宅で行われるケースが多いため、お寺の都合や読経を依頼する僧侶の都合を確認しましょう。その中から、家族や親族が集まれる日程を調整します。
また、会食がある場合は料理店も予約しておかなければなりません。法事用の料理を用意してくれる料理店もあるので、事前に調べておきましょう。
参列者への案内
一般的には葬儀に参列した親族や故人との関係性が近い友人、知人などへも案内状を出します。家族のみで一周忌法要をする場合は、施主の家族だけなのか、関係性の近い親族も呼ぶのかなど判断が必要です。家族で話し合い、一周忌法要に誰を呼ぶのか明確にしておき、参列者へ案内状を送ります。通常は出席確認ができるよう往復はがきで案内状を作成しますが、家族などのごく近しい方のみで行う場合は電話やメールでの連絡でもよいでしょう。連絡をとる際は、案内漏れがないように注意しましょう。
返礼品の用意
一周忌法要の参列者は香典を持参してくるため、香典を頂いたら施主から返礼品(香典返し)を渡します。家族のみで一周忌法要を行う場合でも、香典を渡すのがマナーとなっています。参列者が決まったら事前に人数分の返礼品を用意し、当日参列された方へ渡しましょう。返礼品はタオルや洗剤、お茶、コーヒーなどの生活用品や消耗品を選ぶとよいでしょう。
家族間で話し合い香典を辞退する場合は、事前に連絡をしておくとスムーズです。
家族のみで一周忌法要を行う際の服装や持ち物
家族のみで一周忌法要を行う際、どのような服装で参列し、持ち物は何を持っていけばよいのか、迷う方も多いでしょう。法要を行う際のマナーもあるので、事前に確認することが大切です。
服装
一周忌法要では正喪服もしくは準喪服を着用することがマナーですが、家族のみの場合であれば落ち着いた色の略喪服で行うことも可能です。
案内状に服装について指定されている場合もあるため、案内状の記載の服装に従いましょう。
葬儀や法要で着用する喪服については次の表の通りです。
男性 | 女性 | ||
---|---|---|---|
正喪服 | 施主と三親等までの遺族がお通夜・告別式、三回忌までの法事で着用する | 和装:五つ紋の黒紋付 洋装:モーニングコート |
和装:五つ紋の黒紋付、黒の帯や小物 洋装:ブラックフォーマル |
準喪服 | 弔事で多く着用される一般的な喪服のことを指す 施主や親族、参列者がお通夜、告別式、法事のすべてで着用できる |
ブラックスーツ | ブラックフォーマル |
略喪服 | お通夜や三回忌以降の法事に参列者として出席する場合、学生や子どもなどが着用できる | 黒、濃紺、グレーなどのダークスーツ、リクルートスーツ、制服 | 黒、濃紺、グレーなどの地味な色のワンピースやアンサンブル、リクルートスーツ、制服 |
光沢のある素材は避け、女性は極力肌の露出を控えるものを選びましょう。また、冬場でコートを着用する場合は、無地のダークトーンのコートを着用するようにしましょう。
持ち物
一周忌法要に参列する際の持ち物は、香典、お車代、御膳料、お布施などがあげられます。香典は、施主が不要といわない限り、家族だけで一周忌を行う際に準備する必要があります。また、数珠やハンカチ、財布などは法事用のバックや喪服のポケットの中に入れておきましょう。
一周忌法要を家族のみで行うときの注意点
家族のみで一周忌法要を行う場合、一般的な一周忌法要と比べて、内容を簡略化することができます。しかし、守らなければならないマナーもあるので、家族のみで行う場合の注意点もしっかり確認しておく必要があります。ここでは、一周忌法要を家族のみで行うときの注意点を解説します。
法要を終えた旨を親族・知人に知らせよう
家族のみで一周忌法要を行う場合、親族・知人に法要を終えられた旨を記載した挨拶状を送りましょう。理由としては、一周忌法要に招かれなかったことに不快を感じ、トラブルになるのを未然に防ぐためです。挨拶状を送る親戚や知人のリストを作成しておき、送り漏れがないようにしておくとスムーズに準備やお知らせを行うことができます。
葬儀に参列していただいた方の中で一周忌法要にも参列したいという方がいるかもしれません。その場合は事前に家族のみで行うという案内状を送りましょう。
また、参列はしないがお供え物を送っていただける場合や、お線香をあげに来ていただける場合もあるため、お礼状を送るなど対応することが大切です。事前にお供え物を送っていただいた方には、挨拶状の代わりにお礼状を送るのがマナーとなっています。
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まとめ
今回は、家族のみで一周忌法要を行う場合の注意点やマナー、必要な準備や服装について解説しました。一周忌法要は四十九日法要の次に大切な法要で、家族のみで行うことも可能です。一周忌法要を行う際は、必要な準備を行い、参列していただける方や参列されない方への案内をしっかり行い、トラブルにならないようにすることが大切です。