生前葬とは?生前葬を行う意味、生前葬の流れや費用などの注意点を解説

高齢者・介護 2024.07.05
葬儀

近年、耳にする機会が増えてきた「生前葬」という言葉。聞いたことはあっても、実際に生前葬に参列したことがある方は多くはないでしょう。生前葬は、葬儀内容や費用、マナーなどが一般葬とは異なります。
この記事では、生前葬を行う意味や生前葬の流れ、費用などの注意点について解説します。

目次

生前葬とは?生前葬の特徴や意味

生前葬とは、本人が亡くなった後ではなく、元気なうち・動けるうちに行うお葬式のことです。遺族が喪主となる一般葬とは異なり、本人が主催し、家族や友人、知人が本人と直接交流できるのが特徴です。多くの場合、終活の一環としてお世話になった方へ感謝の気持ちを伝えるために行われます。その他、余命わずかな方が感謝の気持ちと別れの挨拶を直接伝えたい場合や、家族の葬儀にかかる負担を軽減したい場合に生前葬を選択することがあります。
本人の趣向が反映され、特定の宗教的な儀式や形式にとらわれない形で行われることが多くなっています。

生前葬を行う理由は?どんなメリットがあるか

生前葬を行う3つの理由とメリットを解説します。

お世話になった人に直接感謝やお礼を伝えられる

自分が元気なうちに、お世話になった人に直接感謝やお礼を伝えることができます。本人の言葉で伝えられるため、より具体的で相手に気持ちが伝わりやすいでしょう。また、遠方に住んでいる親戚や友人、知人など普段会えないような方が生前葬に参加してくれる場合もあるため、さまざまな人と直接話すことができます。
悲しい気持ちではなく、明るい雰囲気の中でお別れができる点もメリットです。

自由度の高い葬儀を企画できる

生前葬は、一般的な葬儀と違い無宗教で行うことができます。本人が葬儀の内容を決められるため、自分の好きな演出で行うことが可能です。
また、一般的な葬儀のように火葬場の予約状況などを考慮しなくて良いため、会場や日時を自由に決めることができます。
形式や作法にとらわれずに、満足のいくプランニングを楽しむことができるでしょう。

葬儀をする際の家族の負担を減らせる

生前葬の準備や費用の支払いは本人が主体となって行う場合が多いので、生前葬を行うことで死後の葬儀をある程度簡略化でき、家族に大きな負担をかけずに葬儀を行うことができます。例えば、生前葬を行い、死後は火葬のみとする場合、事務的負担や経済的負担を減らすことが可能です。
また、高齢になると、長距離移動がつらくなるなど体力的な理由で葬儀への参列が困難になる方も多くなるため、親族や自身が元気なうちに感謝を伝えることができます。

生前葬を行うデメリット

生前葬はメリットがある反面、デメリットもあります。

死後に再度葬儀を行うことで遺族の負担が大きくなる場合もある

生前葬を行っていた場合でも、遺族の心情によっては死後に再度葬儀を行うこともあります。死後に葬儀を行う場合は、2回葬儀が執り行われることになるため、金銭面などで遺族の負担が増えてしまう可能性があります。

周囲に理解されないことがある

生前葬はまだ認知度が低いため、家族や周囲の人の理解を得られないことがあります。なかには、生きているうちに葬儀を行うことは非常識だと思う方もいるかもしれません。生前葬を円滑に執り行うには、家族や周囲の方の協力が必要です。なぜ自分が生前葬を行いたいのかを事前に伝えて、理解を得るようにしましょう。
参列者側への招待状には、生前葬を行う理由やどのような思いで行うのかなどを記載しておくことが大切です。また、生前葬に参列したことない方が多いため、参列時の服装や参加費など詳細を決めておき、電話や招待状で知らせておくと良いでしょう。

生前葬の事前準備と開会や挨拶など当日の実施の流れ

生前葬の準備

生前葬は本人が好きなように内容を決められるため、流れもそれぞれ異なります。ここでは、大まかな生前葬の事前準備や当日の流れなどについて解説します。

生前葬の事前準備

基本的には以下の準備が必要です。

  1. 生前葬を取り扱っている葬儀社に連絡し打ち合わせを行う
  2. 会場や式辞を決める
  3. 招待客を決める
  4. 招待状を送付する

生前葬を取り扱っている葬儀社に連絡し、式の内容について打ち合わせを行います。会場や式辞を決めることに加えて、葬儀の内容によっては、会食の準備やスピーチの依頼など演出も調整する必要があります。会場の選択肢は、葬儀場だけでなくホテルやレストランなどもあります。
余裕をもって招待状を発送できるよう、自分がどのような生前葬にしたいのかしっかりイメージして準備に取り掛かることが大切です。

生前葬の当日の流れ

一般的な生前葬の流れは下記のとおりですが、本人の意向でさまざまな演目を追加することもあります。

  1. 開会の言葉
  2. 主催者本人による挨拶
  3. 本人の人生をたどる映像演出
  4. 参列者の代表スピーチ
  5. 余興
  6. 会食
  7. 閉会の言葉

生前葬は、以上の流れで行います。

はじめに、司会者が開会の言葉を述べた後、生前葬をする理由や意味を交えて主催者本人が挨拶を行います。
次に、本人の人生をたどる映像演出をすることで、参列者と思い出を共有します。その後参列者代表スピーチや余興、会食といった流れで構成されるのが一般的です。
最後に、司会者が閉会の言葉を述べ、主催者が参列者を見送って生前葬は終了となります。

生前葬の服装、香典などのマナー

自身で生前葬を行うだけでなく、生前葬に招待されることもあると思います。その際、服装や香典などはどのようにしたら良いでしょうか。ここでは、生前葬に参列する際の服装や香典などのマナーについて解説します。

招待された際の服装や持ち物

招待された場合、主催者は喪服ではなく平服を指定する場合が多いです。平服を指定された場合、男性はダークカラーのスーツ、女性はダークカラーのスーツかワンピースを着用しましょう。また、喪服が指定された場合はブラックフォーマルを着用し、招待状に服装の指定がないときは主催者本人に確認を取るのが確実です。
持ち物はハンカチや傘など基本的な小物類があると良いでしょう。仏式ではないため数珠は不要ですが、心配な場合は持ち物についても主催者に確認すると安心です。

香典・会費

生前葬は、香典ではなく会費制が一般的です。招待状に記載されている会費を、白い封筒に入れて持参しましょう。しかし、招待状に香典辞退や会費の記載がない場合は、念のため1~2万円ほど香典の形にして用意しておくと良いでしょう。

生前葬の費用相場

費用

生前葬の費用は、会場や参列者の人数、葬儀内容によってさまざまです。小規模の生前葬であれば、会場利用費・設営費・生花費・会食費などで30万円程度、高級ホテルでの生前葬であれば120~150万円程度が相場となっています。
その他、映像演出の制作や演奏家を招くなど追加で費用がかかることも想定しておきます。会費を決める際は、会場側に見積もりをもらってからにすると良いでしょう。どのような規模で、どんな内容の葬儀にするのかしっかりと考えることが重要です。

生前葬を検討する際に注意しておくこと

生前葬を検討する際に、いくつか気をつけておきたいことがあります。

死後の葬儀について検討しておく

生前葬を行った場合、直葬(火葬のみを行う)の場合と、没後に一般葬を行う場合があります。直葬を行う場合は、一般葬を行うよりも費用と手間がかからないため負担を減らすことができますが、一般葬を行う場合、遺族の負担が増える可能性があるため、死後の葬儀について家族と話し合っておく必要があります。本人の希望や家族の気持ち、葬儀費用などの意見を交えて話し合いを行いましょう。

家族や招待する方の理解を得られるよう説明する

生前葬を行う場合、家族の理解は必須となるため、なぜ自分が生前葬を行いたいかを事前に説明し、家族の理解を得ることが必要です。
また、招待したい友人や知人も戸惑う可能性が高いため、生前葬を行う目的や意味などをきちんと説明しましょう。本人や家族、招待された方の気持ちが安らぐものにするためには、生前葬への理解を得ることが大切です。

親や家族の暮らしを見守るには、「みまもりサポート」を活用しよう

今はまだ元気だけれど、火災や熱中症、急な体調不良などの緊急事態はいつ起こるか分からず不安になりますよね。ご家族が遠方に住んでいる場合、すぐに駆けつけるのが難しい場合もあります。このような時は、緊急時に備えて、見守りサービスを活用するのもおすすめです。
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離れていても高齢のご家族を見守ることができる、ALSOKのみまもりサポートの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

今回は、生前葬を行う意味、生前葬の流れや費用などの注意点について解説しました。
生前葬は本人が亡くなった後ではなく、元気なうち・動けるうちに行うお葬式のことです。遺族が喪主となる一般葬とは異なり、本人が主催し、家族や友人、知人が本人と直接交流できるのが特徴です。生前葬を行う場合は、家族とよく話し合い、本人や家族、友人・知人の気持ちが安らぐ式を行えるように準備することが大切です。

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