ひな祭り(桃の節句)の食べ物とは?ひな祭りに用意したい定番の食べ物や意味も解説

お役立ち情報 2024.10.24
ひな祭り

ひな祭り(桃の節句)は女の子の健やかな成長を願う大切な行事です。ひな祭りでは、ひな人形とともに、ひなあられやちらし寿司などひな祭りにまつわる食べ物を用意して、お子さまの成長をお祝いするご家庭も多いのではないでしょうか。見た目が華やかで子どもが喜ぶ食べ物を揃えることで、より一層特別な日になることでしょう。

この記事では、ひな祭り(桃の節句)の由来や食べ物の意味、定番料理のレシピについてご紹介します。

目次

ひな祭り(桃の節句)とは

ひな祭り(桃の節句)は、女の子の健やかな成長を願う行事です。桃の節句という名前は、桃の花が咲く時期と重なることに加え、桃の木が邪気を祓う神聖な木と考えられてきたことからつけられたとされています。

ひな祭り(桃の節句)の由来

ひな祭りの由来は諸説ありますが、中国から伝わってきた五節句のひとつといわれています。五節句には、人日の節句(七草の節句)・上巳の節句(桃の節句)・端午の節句(菖蒲の節句)・七夕の節句(星祭り)・重陽の節句(菊の節句)があり、3月3日の上巳の節句がひな祭りといわれています。
日本にひな祭りが伝わったのは平安時代で、紙の人形を川に流して厄を祓う「流し雛」の風習が原型とされています。流し雛は、子どもの穢れを人形が引き受けて流すことで厄払いをする意味があり、これが次第に家にひな人形を飾る習慣へと発展しました。ひな人形を飾ることで、女の子の健やかな成長と厄除けを祈願するようになったのです。また、ひな人形は結婚式の場面を表していることから、良縁に恵まれるよう願う意味も込められています。

ひな祭り(桃の節句)に用意したい定番の食べ物と意味

ひな祭りでは、ひな人形や桃の花を飾るほかに、ひなあられやひし餅、ちらし寿司などを食べるのが定番です。ひな祭りの食べ物には、関東や関西など地域ごとに特徴があり、同じ名前でも味や形状が異なります。関東と関西それぞれの食べ物を用意して、子どもと地域ごとの違いを楽しむのもおすすめです。
ここでは、ひな祭りに用意したい定番の食べ物と意味をご紹介します。

ちらし寿司

ちらし寿司は、見た目が華やかで祝いごとの定番料理として親しまれており、ひな祭りにも食べられるようになったといわれています。ちらし寿司に使われる具材には、それぞれ縁起の良い意味が込められています。
例えば、海老は長寿、れんこんは見通しが良い、錦糸卵は金銀財宝を表し金運に恵まれるようにという願いが込められています。
また、地域にごとにちらし寿司の具材や作り方に違いがあります。関東のちらし寿司は、酢飯の上に刺し身や海鮮などの具合を盛り付けるのが主流です。一方、関西のちらし寿司は、酢飯に細かく切って味付けした野菜やしいたけを混ぜ込むスタイルが主流で、「ばら寿司」と呼ばれます。

関東のちらし寿司

関東のちらし寿司

関西のちらし寿司

関西のちらし寿司

はまぐりのお吸い物

はまぐりのお吸い物も、ひな祭りの定番の食べ物です。はまぐりは、2枚貝で対の貝殻がぴったりと合うことから夫婦円満を表します。そのため、ひな祭りに出されるはまぐりのお吸い物には、女の子が良縁に恵まれ、結婚相手と仲良く過ごせるようにとの願いが込められています。塩のみのシンプルな味付けのため、はまぐりとだしの風味を楽しむことができます。

ひし餅

この由来は、古代中国の上巳の節句で食べられていた母子草の餅が日本に伝わったもので、色にはそれぞれ特別な意味が込められています。桃色は魔除け、白は子孫繁栄、緑は健康を表しています。色付けには、桃色はクチナシ、白はひしの実、緑はよもぎが使われ、色の組み合わせは春の風景を表現しています。
この3色は、ひな祭りの象徴的な色としても定着しており、ひし餅を通じて春の訪れと女の子の健やかな成長を祝う意味が込められています。

ひなあられ

ひなあられは、ピンク・白・緑・黄色の4色で四季を表現している伝統的なひな祭りのお菓子です。一年を通して女の子の健やかな成長と幸せを願う気持ちが込められています。ひなあられの起源には、昔の風習である「ひなの国見せ」が関係しているとされています。ひなの国見せは、ひな人形を持って、外に出かける風習で、その際に持ち運びやすくするために、ひし餅を砕いて作ったものがひなあられの始まりといわれています。
ひなあられは地域によって形や味が異なります。
関東は、お米を膨らませて作った細長いポン菓子に砂糖で味付けした甘いあられが主流です。一方、関西は餅米から作られたコロコロとした丸い形のあられで、しょうゆや塩など辛めの味付けが主流となっています。最近は、辛めのあられに砂糖やチョコをコーティングした商品も販売されています。

関東のひなあられ

関東のひなあられ

関西のひなあられ

関西のひなあられ

桜餅

桜餅は、ピンク色と緑色の色合いがひな祭りにぴったりとして、ひな祭りの和菓子としてよく食べられています。春を代表する和菓子の桜餅ですが、ひな祭りに食べる意味や由来は特にないとされていますが、ひな祭りが行われる季節は桜の時期であるため、桜餅を食べる家庭が増えたと考えられています。また、端午の節句の柏餅に対して、桃の節句の桜餅を食べるようになったともいわれています。
桜餅の形は地域によって異なります。関東では、小麦粉で作った薄い生地にこしあんを巻いたものが主流で「長命寺」と呼びます。一方、関西では、もち米由来の道明寺粉を使った生地でこしあんを包んだ「道明寺」が主流です。道明寺は、おはぎのような見た目で、もち米を粗めにひいて作るため、つぶつぶとした食感が特徴です。桜餅は地域ごとに違った風味や形を楽しめる和菓子で、ひな祭りに春を感じさせる一品として親しまれています。

桜餅

左二つの餅:関西の桜餅(道明寺) 右二つの餅:関東の桜餅(長命寺)

甘酒

もともと、ひな祭りでは桃花酒(とうかしゅ)と呼ばれる桃の花を清酒に浸したお酒が飲まれていましたが、江戸時代になると、もち米と米麴を原料にした白酒が飲まれるようになりました。白酒はアルコールを含むため、大人しか飲むことができませんでしたが、代わりに甘酒が子どもに振る舞われるようになりました。甘酒は見た目が白酒に似ており、米麴から作られる日本の伝統的なお酒です。甘酒には、自然な甘さと体を温める効果があり、春先の寒さから身体を守るともいわれています。

ひな祭りにおすすめのレシピ

ここからは、ひな祭りにおすすめのレシピや余ってしまったひなあられを使ったリメイクレシピをご紹介します。

五目ちらし寿司

ちらし寿司

画像はイメージです

【材料】3~4人分

  • 米 2合
  • 干ししいたけ 3枚
  • れんこん 50g
  • にんじん 50g
  • さやえんどう 6枚
  • 錦糸卵 40g
  • むきえび(ゆでたもの) 10尾
  • きざみのり 適量

(A)

  • みりん 大さじ2
  • しょうゆ 小さじ4
  • 料理酒 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1/2

(B)合わせ酢

  • 酢 大さじ3
  • 砂糖 大さじ1と1/2
  • 塩 小さじ1

作り方

  1. 米をとぎ、たっぷりの水に30分程度浸けたらざるに上げ、水気をきる。炊飯器に米を入れ、水を2合の目盛より少し下まで入れ、少しかために炊く。
  2. 干ししいたけを300mlの水でもどし、軸を切って薄切りにする。もどした汁は200ml取っておく。
  3. れんこんは皮をむいて薄いいちょう切りにする。にんじんは皮をむいて細切りにする。
  4. 鍋に(A)、しいたけのもどし汁、2と3を入れて落としぶたをする。中火にかけ、煮立ったら弱めの中火にして煮汁が少し残るくらいまで10分程度煮る。火を止め、粗熱が取れるまでそのまま置く。
  5. さやえんどうは塩少々(分量外)を加えた熱湯で色よくゆで、斜めに半分切る。
  6. ボウルに1のご飯を入れ、よく混ぜ合わせた(B)の合わせ酢を入れ、しゃもじで切り混ぜてすし飯をつくる。4の具材をざるに上げ、汁気をきって加え、さらに切り混ぜる。
  7. 器に盛りつけ、上に錦糸卵を広げのせる。えび、さやえんどう、きざみのりを彩りよくちらして完成。

はまぐりのお吸い物

お吸い物

画像はイメージです

【材料】2人分

  • はまぐり 4個
  • 菜の花 1茎
  • 水 500cc
  • 手まり麩 4個

はまぐり砂抜き用

  • 水 500cc
  • 塩 大さじ1

調味料

  • 酒 大さじ1
  • 和風顆粒だし 小さじ1
  • 薄口しょうゆ       小さじ1

作り方

  1. ボウルに、はまぐり砂抜き用の水と塩を入れてよく混ぜる。はまぐりを入れ、1時間ほど置いて砂抜きをする。砂抜きし終わったら表面の汚れを洗う。
  2. 鍋にお湯を沸かして塩適量(分量外)を入れ、菜の花を入れて1分ほど軽くゆで、水気を切る。食べやすい大きさに切る。
  3. 鍋に水を入れて中火で熱し、沸騰したらはまぐりを入れる。口が開いたらアクを取り除き、酒、和風顆粒だし、手まり麩を加えてひと煮たちさせる。薄口しょうゆを加えて味をととのえる。器に盛り、菜の花を添えて完成。

ひなあられリメイクレシピ

チョコクランチ

チョコクランチ

画像はイメージです

【材料】

  • ひなあられ 40g
  • ホワイトチョコ 1枚(50g)

作り方

  1. ひなあられは色付きの小さな粒をトッピング用に残し、大きな粒は砕いておく。
  2. 耐熱ボウルにホワイトチョコを割り入れ、レンジ600Wで1分加熱し混ぜて完全に溶かす。
  3. 2にひなあられの白い小さな粒と1の砕いたものを入れて混ぜ合わせる。
  4. ラップを敷いたバットに敷き詰め、トッピング用に残しておいたひなあられをトッピングし、冷蔵庫で2時間以上冷やし固める。
  5. 冷蔵庫から出してラップを外し、お好みの大きさにカットし完成。

ポン菓子おこし

雷おこし

画像はイメージです

【材料】2~3人分

  • ポン菓子 20g
  • 有塩バター 20g
  • マシュマロ 60g

作り方

  1. 鍋にバターを入れて熱し、溶けたらマシュマロを加えて弱火で混ぜながら溶かす。
  2. ポン菓子を加えて混ぜる。
  3. バットにクッキングシートを敷き、2を平らにし、固めたら完成。

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まとめ

今回は、ひな祭りの食べ物や意味について解説しました。ひな祭りは女の子の健やかな成長を願う行事で、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物、ひなあられなど縁起の良い食べ物でお祝いします。地域によって同じ名前の食べ物でも形状や作り方が異なるものもあるため、地域ごとの特徴を子どもに教えたり、比べてみたりとご家族でひな祭りを楽しみましょう。

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