生乾き臭を消すには?洗濯物の嫌なにおいの原因と対策・予防法を解説
きれいに洗ったはずなのに、なぜか洗濯物から生乾き臭がして嫌な気持ちになった経験はありませんか。生乾き臭に悩まされている場合、洗濯の仕方が原因かもしれません。正しい洗濯方法を心がけることで、生乾き臭は軽減できます。本コラムでは、生乾き臭の原因や対策、予防法について詳しく解説します。
目次
生乾き臭はなぜ起こる?原因は?
まずは、生乾き臭が起こる原因から見ていきましょう。
原因はモラクセラ菌などの雑菌
生乾き臭の主な原因は、モラクセラ菌などの雑菌です。モラクセラ菌とは、私たちの皮膚や衣類に付着している常在菌の一種で、増殖すると雑巾のようなにおいを発生する物質を出します。これが、生乾き臭の原因になるのです。
モラクセラ菌の特徴
湿気や水分・皮脂を栄養にして繁殖
モラクセラ菌は、洗濯物に付着して増殖したあと、汗や雨などの水分や皮脂などを栄養にして、雑巾臭の原因となる物質を出します。この菌は乾燥や紫外線に強く、一度増殖すると外干しでも完全に除去できません。湿った状態で増殖するため、梅雨や冬季、また部屋干しで生乾き臭が発生しやすくなります。
モラクセラ菌は皮脂や汗を好むため、汗をかいた衣類や寝具には特に多く付着します。増殖したモラクセラ菌は一度の洗濯で落ちにくく、残った菌がまた増殖してしまうという悪循環に陥り、生乾き臭が染みつく原因となります。
熱に弱い
モラクセラ菌は、熱に弱い特性があります。そのため60度以上であれば、10~20分程度で増殖を抑制できますが、太陽光だけだと温度が低いため、完全に死滅させるのは難しいです。家庭用の乾燥機も機種によっては温度が低く、においが取れない場合があります。
雑菌が繁殖してしまうNG行動
日常のちょっとした行動で、モラクセラ菌は爆発的に増殖してしまいます。増殖すると洗濯しても菌が残ってしまうことがあるので、菌を増殖させないように日頃から気をつけましょう。
濡れた(汚れた)衣服を長時間放置している
汗をかいた服や一日中着た服には、モラクセラ菌が付着しています。そのまま何日も洗濯せず放置していると、その間に菌はどんどん増殖してしまいます。また、通気性の悪い洗濯かごに衣類を入れっぱなしにしておくと、他の洗濯物にも菌が付着してしまいます。
洗濯機の中に、脱いだ服を入れたままにする行為も注意が必要です。洗濯機の中は湿度が高く、洗濯をせずに衣類を放置していると雑菌が増殖するおそれがあります。
洗濯後に洗濯物をすぐに干さない
せっかく洗濯したのに、忙しかったり、忘れてしまったりして、すぐに干さないことはないでしょうか。洗濯した直後の衣類でもモラクセラ菌は少し残っている可能性があり、その少しのモラクセラ菌が、水分を栄養にしてどんどん増殖し、生乾き臭の原因になります。洗濯をしたらすぐに干す習慣をつけるか、洗濯乾燥機を使用しましょう。
ただし、乾燥機を使用する場合は、規定の量以上に詰め込まないように注意します。乾燥時間が長くなると、その間に菌が増殖してしまうためです。
洗濯物から生乾き臭がする場合の対処法
洗濯物の生乾き臭は、洗い方や干し方の工夫で防ぐことができます。ここでは、生乾き特有の嫌なにおいを防ぐ方法をご紹介します。
お湯でつけ置きして消毒してから洗濯する
モラクセラ菌の弱点は熱なので、洗濯する前に60~70度くらいのお湯に30分ほどつけ置きすると、菌の増殖を抑えられます。たらいなどの大きめの容器にお湯を張り、お風呂場で行うと楽に行えます。ただし洗濯槽は高温に弱いため、直接洗濯槽にお湯を入れることは控えてください。また、熱すぎるお湯でつけ置きすると、生地を傷める可能性があるので注意しましょう。例えば、ポリエステル生地やウール素材の衣類は熱湯によって縮みやすい特徴があります。
アイロンの熱で乾かす
洗濯物の脱水が終わった直後に、アイロンをかける方法も有効です。アイロンの熱で洗濯物が乾くため水分が原因での菌の増殖を防げますし、熱によりモラクセラ菌を減らすことができます。アイロンは、「中~高温(約160~200度)」に設定すると効果的ですが、衣料によっては高温でのアイロンが不可の場合もあるので、表示をよく確認しましょう。洗濯物が乾きにくい梅雨や冬の季節に、早く乾かすためにもアイロンがけは有効です。
コインランドリーの乾燥機を使用する
コインランドリーの乾燥機は、家庭用よりもファンのサイズが大きいためパワーが強く、菌の増殖の抑制に効果的です。洗濯物がすぐ乾き、染みついてしまった生乾き臭の除去にも効果があります。最近は布団を洗える洗濯機を備えつけているところもあるので、布団や毛布などのにおいが気になったときにもコインランドリーはおすすめです。
酸素系漂白剤を使用する
酸素系漂白剤には菌を減らす効果があるので、酸素系漂白剤でつけ置きしたあとに洗濯すれば、生乾き臭を軽減できます。ボトルに書いてある説明に沿って洗濯物をつけ置きしたあと、普通に洗濯すれば完了です。ただし、ウールやシルク素材、金属繊維には使用できません。また、色落ちする場合があるので、タオルに洗剤を含ませ、衣類の目立たないところに数分つけて確認しましょう。
クリーニングに出す
上記のことを試しても生乾き臭が取れない場合は、クリーニング店に相談してみましょう。クリーニング店では、ご家庭ではできない特殊な方法で衣類を洗うことができます。生乾き臭には、汗や体臭のにおいにも効果的な「ウェットクリーニング」がおすすめです。洗剤や機械のダメージを極力抑えながら、専用の洗剤と水で洗ってくれるので、デリケートな衣類も安心して任せられます。
生乾き臭を発生させないための予防法
生乾き臭は、洗濯物に皮脂や水分が残っていて、モラクセラ菌が増殖してしまうことが原因です。そのため、生乾き臭を防ぐには、モラクセラ菌をつけない、増殖させないことが大切です。洗濯時に少し気をつけるだけで、劇的にモラクセラ菌を減らすことができます。ここでは、モラクセラ菌をつけない、減らすコツをご紹介します。
洗濯機は常にきれいに掃除しておく
洗濯槽はカビが生えやすく、湿気もたまりやすいので菌の温床になりがちです。普段きれいに使っているつもりの洗濯槽ですが、洗濯物についている汗や皮脂汚れが徐々にたまると、洗濯槽の裏側の水分と共に菌の栄養分になり、生乾き臭の原因になります。見えない箇所なので汚れやカビに気付きにくいですが、洗濯槽クリーナーで定期的に掃除をし、ゴムパッキンやフィルターなどの細部まで丁寧に清掃しましょう。毎月掃除するのが難しい場合でも、2カ月に1回は掃除できると効果的です。
掃除の際は、市販の洗濯槽クリーナーの使用がおすすめですが、洗濯槽クリーナーがない場合は酸素系漂白剤や、塩素系漂白剤で代用できます。必ず洗濯機の説明書を確認し、使用できるか確認してから使うと安心です。また、3年を目安に洗濯機のクリーニングを専門業者に頼むのもおすすめです。自分では届かないところの汚れまできれいにしてもらえます。
洗濯機に洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯機に洗濯物を詰め込みすぎると、洗剤がいきわたらず、洗濯後も汚れが残ってしまいます。洗いきれなかったモラクセラ菌は、同じく洗い残された皮脂と水分を栄養分にして増殖し、生乾き臭の原因物質を出します。洗濯物は洗濯機の容量7~8割程度を目安に入れ、詰め込みすぎないように気をつけましょう。
すすぎに残り湯を使わない
お風呂の残り湯を洗濯に使用する人も多いですが、残り湯には皮脂や雑菌が多く含まれています。残り湯の雑菌は、翌日には数千倍に増える場合もあるといわれていて、残り湯を「すすぎ」に使用すると、皮脂や雑菌が洗濯物についてしまい、生乾き臭の原因になります。節約のために残り湯を使いたい場合は「洗い」だけにして、「すすぎ」のときは新しい水を使用するのが良いでしょう。
洗濯物はすぐに干す
洗濯が終わった直後から菌は増え始めるので、洗濯物はなるべく早く干すようにしましょう。特に、洗濯槽に洗濯物を入れっぱなしにしておくと、あたたかい湿った空間でモラクセラ菌はどんどん繁殖してしまいます。
より確実に対策をするためには干し方も重要です。なるべく洗濯物の表面積が風にあたるようにし、洗濯物同士の隙間をあけて風の通りを良くしましょう。日当たりの良いところに厚手の衣類やタオルを干し、フードやポケットは裏返して中まで乾きやすくするのもコツです。
部屋干しの場合はサーキュレーターの使用など、早く乾く工夫をする
部屋干しをする際は、早く乾く工夫をしましょう。洗濯物が濡れている時間が長ければ長いほど、モラクセラ菌は増殖しやすくなります。浴室乾燥機があれば良いですが、なければサーキュレーター、扇風機の使用がおすすめです。洗濯物全体に均等に風があたるようにし、乾くまでつけっぱなしにして風を絶やさないようにします。ワイシャツなどはボタンを外して襟を立て、パンツやスカートは、裏返して筒状にして干すと、空気に触れる面積を増やせます。また、エアコンや除湿器を併用すると、より早く乾かせます。
大切な我が家を守るホームセキュリティ
洗濯物を干すためにベランダに出る際、ベランダの窓を開けっぱなしで放置してしまう可能性があります。また、干している最中に来客が来たら、窓が開いた状態でその場を離れてしまうかもしれません。短時間でも目を離すと、その隙にベランダから不審者が侵入する可能性があります。たとえ短い時間でも窓を開けっぱなしにせず、洗濯物もなるべく明るいうちに干すと犯罪の予防になります。より安全な防犯対策をするなら、ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」の導入がおすすめです。
ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、不審者の侵入や火災など異常発生時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティは、異常発生時に自動でガードマンが駆けつけます。スマートフォンから警備操作が可能で、スマートフォンを持って近づくだけで、自動で警備解除できる機能も利用できます。
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