盆栽盗難とは?盆栽が狙われる理由と盗難対策について

防犯 2024.10.31
盆栽 黒松

近年、盆栽販売店を中心に盆栽の盗難被害が相次いでいます。盆栽は屋外で育てるものが一般的であるため、防犯対策が難しいと感じている販売店も多いようです。また盆栽は海外での人気も高く、愛好家に人気の樹種や運びやすい大きさのものは、個人宅でも狙われるおそれがあります。

本コラムでは盆栽が狙われる理由や実際に起こった被害事例、盆栽の盗難対策についてご紹介します。

目次

盆栽盗難とは

近年、盆栽園や盆栽販売店から海外に人気の樹種や高価な盆栽が盗まれる被害が多発しています。盆栽は、樹種や大きさによって分類され、さらに樹種の中でも希少性や理想の形など品質によって品種が分かれています。盆栽は育成に時間と手間がかかることから、特に長い年月をかけて育てられたものや希少な品種(樹種の中でも理想形と呼ばれる形・大きさのもの)に高い価値があるとされ、数百万円から数千万円に及ぶものもあり、これらが窃盗の対象となっているのです。

盆栽が狙われる理由

盆栽が狙われる理由は大きく分けて2つあります。

日本の高級盆栽が海外でブームとなっている

盆栽は日本庭園のように海外にはない文化や日本の物静かな美しさがあり、独特の世界観に魅了される人も多く、日本カルチャーの1つとして海外で人気が高まっています。海外で人気の高い松柏類(松・杉・檜・真柏・杜松(トショウ)・イチイ)の樹種や希少な品種の盆栽は高値で取引されるため、盆栽園や展示会、個人宅などで大切に管理されている盆栽が狙われるケースが多いです。

屋内での管理が難しい

盆栽は屋内での管理が難しく、屋外での防犯対策に盆栽業界では苦慮しています。

盆栽盗難の事例

手ごろなサイズの盆栽

海外の盆栽愛好家に人気の樹種や持ち運びやすいものが狙われやすいといえます。
ここからは、現在多発している盆栽販売店への盆栽窃盗の事例をご紹介します。

香川県高松市鬼無町の盆栽盗難事例

全国有数の盆栽の産地として知られる高松市鬼無町で、2024年7月に2軒の盆栽園から計61鉢の盆栽が盗難被害に遭いました。被害総額は200万円相当に上ります。
手口としては、夕方から翌朝にかけて、人目に付きにくい保管場所で約2メートルの塀を超えて盗まれたと報告されています。盗まれたのは寿という品種の「黒松」や「五葉松」といった手ごろなサイズの盆栽です。高松市の盆栽は国内外で高い人気を誇るため、窃盗犯からターゲットにされたと考えられます。
警察は事件発生後、地域の見回りを強化し、窃盗事件として捜査を進めています。7月の事件以降、新たな被害は確認されていないものの、盆栽園では今後の防犯対策の強化が急務とされています。

黒松(画像はイメージです)

黒松(画像はイメージです)

五葉松(画像はイメージです)

五葉松(画像はイメージです)

熊本県御船町の盆栽盗難事例

熊本県御船町で、2024年5月に盆栽販売店から33鉢の盆栽が盗難被害に遭いました。盗まれた盆栽は1鉢およそ200万円の高額なものもあり、被害総額は1800万円相当に上ります。
犯行は深夜に複数人で行われ、侵入後に盆栽を持ち出し、塀の近くで外部に受け渡すという手口が確認されています。防犯カメラの映像から「真柏」と「赤松」という高額な樹種を特定して盗んでいる様子が確認されました。

真柏(画像はイメージです)

真柏(画像はイメージです)

赤松(画像はイメージです)

赤松(画像はイメージです)

盆栽の盗難被害は、「黒松」「五葉松」など手ごろなサイズで運びやすい盆栽や「真柏」「赤松」などの高額な盆栽が多くなっています。これらは海外愛好家にも人気の樹種であり、中には希少な品種もあるため、盗難のターゲットとされているおそれもあります。
一方で盆栽園や販売店で被害に遭っている高額な盆栽や持ち運びしやすいサイズの盆栽は個人宅でも狙われるおそれがあります。手塩にかけた大切な盆栽を盗まれないためにも、盗難対策を行いましょう。

個人宅の盆栽も盗難対策が必要

ここからは個人宅における盆栽の盗難対策をご紹介します。

センサーライトの設置

センサーライトは暗い場所で人や物体が動くと人感センサーが反応し、周囲に光を照らして存在を知らせる機能を持っています。これを設置することで、不審者が下見をする段階で、光によってその場所が認識されてしまうため、侵入の候補から外されるおそれがあります。また、光が侵入者への牽制となり、犯罪抑止につながる効果も期待できます。特に、見通しの悪い場所を明るく照らすことで、侵入者に気付きやすくなり、防犯対策として有効です。

防犯ベルや防犯カメラを設置

防犯ベルは、不法侵入を防ぎ、犯罪予防を目的として設置されるベルです。防犯ブザーや威嚇ブザーもこのカテゴリに含まれます。たとえば、盆栽を管理している庭先に防犯ベルを設置しておけば、万が一不審者が侵入した際に大きな音で周囲に知らせ、即座に警戒を促すことが可能です。
防犯カメラは侵入時の映像を記録し、犯人の特定やその足取りの追跡に役立ちます。防犯カメラの存在を庭などから視認できる位置に設置すれば、防犯意識が高い家と認識され、不審者に犯行を諦めさせる抑止効果が期待できます。さらに、赤外線機能付きのカメラであれば、暗闇でも人の姿を捉えることができ、夜間の監視も可能です。

フェンスや柵の設置

フェンスや柵を設置して庭と外側を仕切ることで、不審者に侵入されにくい、防犯意識が高い住宅という印象を与えることができます。さらに、フェンスや柵は塀や生垣と比べて風通しが良く、庭から外の様子も見通しやすいため、人影や不審な動きにすぐに気づきやすくなります。
また、万が一フェンスや柵以外の出入り口から侵入されても、侵入・逃走経路が限定されるため、不審者の足取りを把握しやすくなります。ただし、盆栽園や販売店などの被害事例では塀を乗り越えられるケースもあるため、乗り越え対策として剣先デザインのフェンスを設置すると、より効果的な防犯対策ができるでしょう。

フェンス周辺に足場となるようなものは置かない

不審者はフェンスを乗り越えて侵入してくるおそれがあるため、フェンス周辺に脚立やポリバケツなど、足場になるおそれのあるものは置かないようにしましょう。

盆栽の盗難対策だけでなく住宅の防犯対策も強化しよう

住宅模型

盆栽盗難以外にも個人宅で注意したいのが空き巣被害です。空き巣に入られた場合、そこに貴重品や現金などの金目のものがあれば一緒に盗まれるおそれがあるため、日頃から住宅の防犯対策を行うことが大切です。ここでは、住宅の防犯対策についてご紹介します。

窓や玄関ドアはワンドア・ツーロック

窓や玄関ドアに二つ目の鍵となる補助錠を取り付けることで、不審者が侵入するまでの時間を稼ぐことができます。空き巣は侵入に時間のかかる住宅を避ける傾向があります。そのため、空き巣の出入り口となる窓や玄関ドアはワンドア・ツーロック(二重ロックの状態)を心掛けましょう。

窓に防犯フィルムを貼る

窓に防犯フィルムを貼ることで窓が割れにくくなり、侵入に時間がかかります。また、窓ガラスが割れた場合も飛散を防ぐことが可能です。ただし、賃貸マンションの場合は貼る前に管理人や管理会社に相談しましょう。

防犯砂利を敷く

家の軒先や庭に防犯用の砂利を敷いておく方法も有効です。防犯用の砂利は、一般的な砂利と比べると踏み込んだ際の足音が響きやすく、周囲に音で侵入者の存在を知らせることができます。玄関や庭の他、死角となりやすい場所に防犯砂利を敷いておくことで、一定の防犯効果が期待できます。

ホームセキュリティを導入する

空き巣は庭や窓から侵入することが多く、ベランダやバルコニーも侵入経路の1つです。万が一に備えてホームセキュリティを導入しておくと、住宅の防犯強化を総合的に行うことができます。

住宅の防犯対策はALSOKのホームセキュリティがおすすめ

空き巣や不審者は庭や窓から侵入することが多いです。フェンスや柵を設置していてもそれを乗り越えて侵入されるおそれもあります。貴重品や金目のものだけでなく、大切に育てている盆栽など価値のあるものが盗まれるおそれもあります。
より安全な住宅環境を実現するためには、ホームセキュリティの導入がおすすめです。

スマホゲート写真

ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」は、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つがあり、ご希望に合ったサービスをお選びいただけます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時に、自動でガードマンが駆けつけます。

また、スマートフォンをホームセキュリティ機器本体に近づけるだけで自動で警備を解除し、外出時はワンタッチで警備を開始する機能も活用できます。窓の閉め忘れやスマートフォンの持ち忘れを知らせる機能も搭載しており、スマホ忘れにも安心です。

ご自身にあったホームセキュリティの導入を、ぜひ、この機会にご検討ください。

HOME ALSOK Connect Eye画像

また庭の防犯対策には防犯カメラの設置がおすすめです。ALSOKでは、屋外対応の防犯カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」も用意しています。
HOME ALSOK Connect Eyeは、Wi-Fi接続のため配線工事不要で、屋外でも屋内でも簡単に設置できます。アプリを通じてスマートフォンからリアルタイムの映像を確認できるほか、センサーが動きを検知するとお手持ちのスマートフォンにプッシュ通知が届きます。もしもの時にガードマンが駆けつける(有償オプション)ことも可能です。住宅や駐車場、周辺の見守りとしても導入できます。

まとめ

盆栽は育成に時間と手間がかかることから、価値が高いとされており、近年では盗難被害が増加しています。特に、人気の樹種や希少な品種は高額で取引されることもあり、盆栽園や販売店はもちろん、個人宅でも狙われるおそれがあります。
さらに、盆栽盗難にとどまらず、空き巣や不審者が庭や窓から侵入するおそれもあり、屋外の防犯対策の強化が必要です。より安全で安心な住環境を実現するために、防犯カメラやセンサーライトの設置、フェンス柵の強化、ホームセキュリティの導入など、住環境の防犯対策を強化することをおすすめします。

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