増加する闇バイト強盗とは?被害に遭わないための対策方法を解説

防犯 2025.01.28
闇バイトのイメージ

昨今、SNSやネット上で集められた人が実行役となり、住居侵入・強盗行為をする「闇バイト強盗」の被害が相次いで発生しています。手荒で危険な手口によって犯行が行われているため、ご自宅や離れて暮らすご家族に被害が及ばないか、不安に感じている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、闇バイト強盗の被害事例や特徴、被害に遭わないための対策方法について解説します。

目次

急増する「闇バイト強盗」

まずは、闇バイト強盗の詳細や侵入強盗の増加状況について見ていきましょう。

闇バイト強盗とは

闇バイト強盗とは、いわゆる「闇バイト」の募集に応募してきた人に仕事として強盗の実行役をさせる犯罪行為のことを指します。闇バイトには強盗のほか、特殊詐欺の受け子や出し子なども含まれます。ここ数年発生している強盗や特殊詐欺などの事件は、トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)による犯行といわれています。
闇バイト強盗は、SNSやネット掲示板などで「高額報酬」「簡単に稼げる」「○○するだけ」など興味を引くような言葉で募集しているのが特徴です。そこに応募してきた人に実行役として、店舗や住宅への侵入強盗を指示しているのです。手口としては、深夜帯にドアや窓を破壊して侵入し、住人に暴行を加え金品を奪うケースが多いです。

侵入強盗の増加数

侵入強盗の認知状況の推移

参考:警察庁 令和5年の刑法犯に関する統計資料

侵入強盗の被害は、近年増加傾向にあります。警察庁の資料によると、侵入強盗認知件数は平成26年から令和4年まで減少していたものの、令和5年では増加し414件(前年比42.7%増)となっています。住宅強盗は令和4年から2年連続で増加しており、令和5年の認知件数は131件です。
また、令和6年の8月以降は関東近郊を中心に闇バイトによる強盗事件が相次いでおり、強盗殺人、強盗傷人罪といった凶悪犯罪が増えている状況です。
令和6年8月~11月まで、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県で発生した闇バイトとの関連が疑われる強盗等事件は19事件あり、そのうち17事件・46人が検挙されています。(令和6年12月5日時点)。

参考:首相官邸 審議資料 

闇バイト強盗の特徴

犯罪に巻き込まれないよう、闇バイト強盗の特徴を把握しておきましょう。ここでは、闇バイト強盗の特徴についてご紹介します。

SNS上で求人を掲載し犯罪実行役を募集している

闇バイト強盗は、主にSNS上で求人を掲載して犯罪実行役を募集しています。お金に困っている人をターゲットとしているため魅力的な条件が提示されますが、詳細な仕事内容や報酬は明確に記載されていないことが多いです。「高額報酬」「ホワイト案件」「楽で簡単な作業」といった目を引くような投稿がされているのが特徴で、さらに「急募」など急かすような言葉を用いている場合もあります。

匿名性の高いアプリで連絡し、身分証明書を送らせ脅迫している

闇バイト強盗は、「シグナル」や「テレグラム」といった匿名性の高いアプリで連絡を取り合い、指示役から指示を受けて実行されます。応募の時点で身分証明書を送らせるため、実行役が辞退を申し出た場合も本人や家族に危害を加えると脅迫し、犯罪に加担せざるを得ない状況にしているようです。アプリを通じて連絡をとるため指示役と直接顔を合わせることがなく、周囲の人に相談もできないまま暴力行為などの命令に従っているケースがあります。

参考:警察庁 いわゆる闇バイトの危険性について

窓ガラスを割るなど侵入手段が強引

窓ガラスとハンマー

闇バイト強盗は、施錠の有無に関わらず、ターゲットとする住宅へ侵入して犯行に及びます。基本的には、施錠されていない場所や防犯意識の薄い住宅を狙うことが多いですが、施錠されている場合は窓ガラスを割ったり、ドアをバールでこじ開けたりするなど強引な手段で侵入します。また、配達員や訪問販売員を装って侵入してくるケースも報告されています。

深夜~早朝の時間に発生している

闇バイト強盗は、深夜~早朝にかけて発生するケースが多い傾向にあります。この時間帯はほとんどの住民が就寝していて人目がつきにくいため、強盗にとっては犯罪を実行するのに好都合です。もし強盗を目撃されても、通報から警察の到着までに時間がかかるため、犯行のリスクが低くなると考えられていると想定されます。

暴力行為など手荒な手口が多い

闇バイト強盗は、非常に手荒な手口で犯行を進めるケースが多いです。闇バイトは指示役の指示に従い、確実に計画を成功させることを目的としています。そのため、殴る蹴る、刃物で切り付ける、粘着テープで手足を縛る、脅迫するといった危険な手段を用いて、金品を奪ったり暗証番号を聞き出したりするケースがあります。

闇バイト強盗の事例

ここでは、令和6年に発生した闇バイト強盗の実際の事例をご紹介します。

事例1 令和6年9月東京都国分寺市で発生した強盗致傷事件

令和6年9月、東京都国分寺市にある戸建て住宅で、住人である60代の女性が粘着テープで縛られて暴行を受け、現金550万円などを奪われる強盗事件が発生しました。これにより、女性は左腕骨折などの重傷を負っています。警視庁によると、犯行は早朝に行われ、住宅の勝手口のガラスを割って侵入されたようです。この事件では、実行役のほかリクルーター役として関与していた容疑者も逮捕されています。

事例2 令和6年10月横浜市で発生した強盗致死事件

令和6年10月、横浜市青葉区の住宅に住む70代の男性が被害者となる強盗致死事件が発生しました。男性は手足を縛られた状態で血を流しており、暴行を受けた外傷もあったということです。事件当時、同居人の妻は外出しており、複数の男が住宅の玄関脇の窓を割って侵入した可能性があることがわかっています。

事例3 令和6年10月千葉県市川市で発生した強盗致傷事件

令和6年10月、千葉県市川市の住宅に住む50代の女性が一時連れ去られ、現金4万8,000円が奪われる強盗事件が発生しました。被害者の母である70代女性も同居していますが、事件当日は外出していて不在でした。
50代女性は事件発覚から約15時間後に埼玉県内の宿泊施設で保護されましたが、暴行を受け肋骨を折るなどの重傷を負っています。警察によると、現金のほかにクレジットカードやキャッシュカードなども奪われており、カードの暗証番号を聞き出すために連れ去られたとみられています。

闇バイト強盗の被害を防ぐための対策

玄関の施錠

上記3つの事例から、家族構成・被害額も共通点があるわけではないことがわかります。狙われるのは必ずしも「自宅に高額の現金がある高齢者の一人暮らし」だけではありません。そのため、どの家庭でも闇バイト強盗の被害に遭わないための対策をとることが重要です。ここでは、普段の心がけでできる自主防犯と、住宅への防犯対策双方をご紹介します。

【自主防犯】在宅時でも鍵をかける

外出時だけでなく、在宅時でも施錠を心がけましょう。就寝前は家中の鍵がしっかりと施錠されているか確認するようにしましょう。

【自主防犯】チェーンやドアガードをかけたまま訪問者対応をする

配達員や訪問者に対しては、チェーンやドアガードをかけたまま対応するようにしましょう。宅配業者を装っている可能性もあるため、荷物の受け取りは宅配ボックスを活用する、玄関前に置いてもらうなど直接受け取らない方法をとることがポイントです。

【自主防犯】帰宅時は周囲をよく確認する

帰宅時は、押し込み強盗対策として鍵を取り出す前に周囲に不審者がいないかを確認しましょう。また、玄関ドアを開けて中に入ったら、素早くドアを閉めて鍵をかけてください。

【自主防犯】万が一のために玄関に防犯ブザーを置いておく

玄関先で強盗に襲われた時への備えとして、玄関に防犯ブザーを置いておくと良いでしょう。また、万が一家の中に侵入された場合に、避難ルートや警察が到着するまでの間に一時避難できる場所を事前に確認しておきましょう。

【自主防犯】個人情報を安易に話さない

闇バイト強盗の犯罪グループは、闇リストと呼ばれる個人情報の名簿を持っており、ターゲットを選定しているといわれています。役所の職員や警察などになりすまして電話をかけたり、リフォーム業者を装って訪問したりして、闇リストに載っていない情報(家族構成や資産状況、現金の有無など)を調査するケースがあります。他人から個人情報を聞かれても、安易に話さないよう注意しましょう。

【住宅の防犯】見通しをよくしておく

住宅の防犯性を高めるためには、周囲からの死角を作らないことが大切です。庭木を整えて見通しをよくしておきましょう。また、庭やベランダに足場となる可能性のある物は置かないようにしましょう。

【住宅の防犯】玄関・窓をワンドア・ツーロックにする

玄関のドアや窓には補助錠を取り付けるなどして、ワンドア・ツーロックにしておくと安心です。また、玄関はディンプルキーなど防犯性の高い鍵に替えて侵入を防ぎましょう。

【住宅の防犯】窓ガラスに防犯フィルムを貼る

強盗の手口として、窓ガラスを割って侵入されるケースも非常に多いです。窓ガラスには防犯フィルムを貼って対策しておくと、簡単には割れないため侵入までの時間を遅らせることができます。

【住宅の防犯】防犯カメラやセンサーライトを設置する

防犯カメラやセンサーライトの設置は、犯罪を未然に防ぐ効果があります。防犯意識の高い家であることをアピールするためにも、防犯グッズの設置は不可欠です。

【住宅の防犯】ホームセキュリティを導入する

ホームセキュリティの導入によって、24時間警備ができるため安心に繋がります。また、ホームセキュリティのステッカーを玄関付近や勝手口などに貼っておくことで、強盗から狙われにくくなる効果も期待できます。

在宅時に不審者に侵入された場合の対応

万が一、在宅時に不審者に侵入された場合は、身の安全を最優先に行動することが重要です。以下に具体的な対応策をまとめました。

命を守る行動をとる

在宅時に不審者が侵入してきた際には、まず自分の命を守ることを第一に考えましょう。危険な状況を避けるために、以下の点に注意してください。

  • むやみに様子を確認しない
  • 逃げても追いかけない
  • 早く外に出る、もしくは鍵のかかる部屋に避難する
  • 鉢合わせた場合は怒鳴らない
  • 刺激をしない

不審者に侵入されたときは、刺激せずに逃げることが最優先です。強盗犯は凶器を持っている可能性もあるため、様子を確認したり反撃しようとしたりなど、相手を刺激する行為は避けましょう。

安全なところから110番通報する

安全な場所に避難したら、落ち着いて110番通報をしましょう。現在の状況や自宅の住所、犯人の特徴などを伝え、警察が到着するのを待ちます。このとき、物音がしなくなったからといって様子を確認しないように注意しましょう。犯人と鉢合わせをしてしまい、危害を加えられる可能性があります。

闇バイト強盗への対策にホームセキュリティが有効な理由

ホームセキュリティは、警備会社が24時間365日ご自宅を監視し、不審者による侵入や火災の発生時には警備員が駆けつけるサービスです。万が一、ご自宅に強盗が侵入した際はセンサーが異常を感知し、自動で警備会社へ通報されるシステムとなっています。闇バイト強盗は住人が就寝中の深夜帯に多く発生していますが、ホームセキュリティは在宅時にも警備を行い、緊急時には時間帯を問わず迅速な対処が可能であるため、有効な防犯対策となります。
ホームセキュリティの導入によって、万が一侵入されてしまった後の対策もできるため、被害を最小限に抑えられるでしょう。

強盗対策にはALSOKのホームセキュリティ

スマホゲート画像

ご自宅やご家族を強盗被害から守るには、ALSOKのホームセキュリティの導入がおすすめです。

ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2種類から選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格でホームセキュリティを実現でき、もしもの時には依頼駆けつけを利用できます。オンラインセキュリティでは、不審者の侵入や火災などの異常発生時に、自動でALSOKが駆けつけて対応します。スマートフォンを持っているだけで警備を自動解除し、外出時はワンタッチで警備を開始できる機能があり、日常生活にスマートに取り入れることができます。

在宅警備モードの活用

留守中だけでなく在宅警備も可能なため、高齢のご両親や子どもだけが家にいる時間帯や就寝中の安心につながります。
在宅警備を設定している場合、侵入された際に警報メッセージが流れるため犯人への威嚇となり、犯行を諦める効果が期待できます。また、住人の方が異変に気付くことで安全確保に努めることができ、ALSOKや警察の到着まで犯人に襲われるリスクを回避できる利点があります。

非常押ボタン

ALSOKのホームセキュリティではオプションで遠隔の非常押ボタンを追加できます。就寝時には非常押ボタンを枕元に置いておき、万が一の際に押すことでALSOKが駆けつけます。

ALSOKステッカー

ALSOKのホームセキュリティにご加入いただいた際、ALSOKとのご契約の証としてALSOKステッカーをご自宅に貼り付けさせていただきます。ALSOKステッカーは有効な防犯対策の一つとなります。

ALSOKのホームセキュリティは、戸建て住宅だけでなくアパート・マンションなどの集合住宅でも導入可能です。
ご自宅、ご実家の強盗対策に、ALSOKのホームセキュリティを導入してみてはいかがでしょうか。

まとめ

闇バイト強盗は昨今急激に増加しており、非常に手荒で危険な手口で行われています。どの家庭においても狙われる可能性はゼロではないため、日頃から防犯対策を行い、強盗被害を防止する必要があります。目的に合った防犯グッズやホームセキュリティを導入して、ご自宅の安全安心に繋げましょう。

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