あなたの家は大丈夫?一戸建て住宅の防犯対策と防犯グッズを解説

一戸建て住宅は、家族のプライバシーを守りながら快適に暮らせる魅力的な住まいですが、その一方で空き巣や不審者の侵入といった防犯リスクも伴います。特に一戸建て住宅はマンションに比べて防犯対策が手薄になりがちであり、しっかりとした対策が求められます。
この記事では、一戸建て住宅に必要な防犯対策と、空き巣や強盗から守る防犯グッズをご紹介します。
目次
一戸建て住宅における侵入被害の状況

警察庁のデータによると、令和5年の侵入窃盗の発生場所別認知件数は「一戸建て住宅」の割合が30.5%ともっとも多くなっています。

出典:警察庁「令和5年の犯罪」
一戸建て住宅を対象とした侵入窃盗の侵入手段を見てみると、もっとも多いのは「無締り(玄関や窓などの鍵をかけていない状態)」で、次に「ガラス破り」が多いという結果でした。鍵のかかっていない侵入口がまず狙われ、鍵がかかっている場合はガラス破りによって侵入を試みる空き巣が多いと想定されます。

出典:警察庁「令和5年の犯罪」
次に、侵入窃盗の侵入口を見てみましょう。一戸建て住宅の場合、「窓」から侵入されるケースが7,448件ともっとも多く、全体の半数以上を占めています。2番目に多いのが「表出入口」からの侵入で2,728件、その次に多いのが「その他の出入口」で1,990件でした。
侵入窃盗の手口や侵入口を見ると、窓や出入口は防犯対策が特に必要だということが分かります。
一戸建て住宅と共同住宅(マンション、アパート)との比較
侵入窃盗の発生場所別の認知件数を見てみると、一戸建て住宅がもっとも多いことが分かりました。低層階のマンション、アパートなどの「共同住宅(3階建以下)」は7.3%、4階建以上は3.8%と、両方あわせても一戸建て住宅(30.5%)の3分の1程度の発生割合です。
ここでは、一戸建て住宅、共同住宅(マンション、アパート)の特徴を比較し、一戸建て住宅が狙われやすい理由を見ていきましょう。
一戸建て住宅の方が狙われやすい
一戸建て住宅は、侵入口・逃走経路としやすい窓や扉が共同住宅と比較すると多くなっています。また地面から近い掃き出し窓がある一戸建て住宅も多く、外から見えやすいため狙われやすい原因となっています。
一方共同住宅は共同のエントランスによって侵入口が制限されており、管理人が常駐している場合はさらに狙われにくくなります。そのうえ、二階以上の住人に至っては出入口や窓が地面から高い位置にあるため物理的に侵入しにくく、一戸建て住宅の方が狙われやすいといえるでしょう。
また、特に近隣の住宅と距離がある一戸建て住宅の場合、周囲に気づかれにくいと思われ狙われやすい傾向にあります。人通りの少ない場所に位置している場合は共同住宅よりも一戸建て住宅の方が人目につきにくいケースもあり、空き巣の対象となってしまうのです。
共同住宅は防犯対策が備えられていることが多い
共同住宅は、オートロックや防犯カメラが備えられていることが多くあります。セキュリティ対策が万全に行われているマンションなどの場合は、空き巣に狙われにくいでしょう。
一方で、一戸建て住宅の場合は、自分で防犯対策を行う必要があります。防犯対策の状況によってはセキュリティがゆるいと判断されることがあり、空き巣に狙われる原因になります。
空き巣が嫌がる家はどんな家?
一戸建て住宅の中でも、空き巣が侵入をためらう住宅もあります。空き巣が嫌がる家の特徴は、以下の通りです。
- 侵入に時間がかかる
- 家の周囲に死角がない
- 人目につきやすい
- 防犯対策がされている
空き巣は周囲にバレて捕まることを避けたいため、侵入にリスクがある家は狙われにくいといえます。
空き巣が嫌がる家にするために、一戸建て住宅の具体的な防犯対策について場所別に見ていきましょう。
一戸建て住宅の防犯対策:窓

冒頭でも紹介しましたように、空き巣の侵入手段として、無締りの次にガラス破りが2番目に多いことが分かっています。窓は、外出前にきちんと施錠するのはもちろん、破られにくく侵入されにくい状況を作ることが大切です。
補助錠を設置する
窓からの侵入は、クレセント錠付近のガラスを破ったあとに、クレセント錠を解錠して侵入する手口が多くみられます。そのため、クレセント錠で施錠しただけでは十分な防犯とはいえません。
窓に補助錠を取り付けることで、クレセント錠の解錠だけでは窓が開かず、侵入に時間をかけることができます。

クレセント錠

補助錠
防犯フィルムを貼る
窓ガラスを破られないための対策として、防犯フィルムの活用もおすすめです。防犯フィルムは、窓ガラスに貼るだけで強度が上がり、割れにくくなります。窓ガラスを破るのに時間がかかるだけでなく、割ろうとすると大きな音が鳴るため、犯行をあきらめるきっかけとなります。
シャッターや面格子等、ガラス破り対策を施す
窓に、シャッターや面格子を取り付けるのも有効です。シャッターや面格子は視覚的な抑止力があるほか、破壊に時間がかかることから、侵入をあきらめさせる効果につながります。シャッターや面格子はリフォームで後付けすることも可能で、シャッターは2階のベランダの窓にも取り付けが可能です。
一戸建て住宅の防犯対策:玄関(表出入口)

玄関からの侵入は鍵の閉め忘れのほか、特殊な器具で解錠するピッキングや、穴を開けるなどしてサムターンを回して解錠するサムターン回しなどがあります。施錠はもちろん、玄関ドアの防犯対策もしっかりと行いましょう。
玄関周りの見通しをよくする
玄関の周辺の草木が伸びっぱなしになっている、玄関に物を放置しているなどの場合は注意が必要です。玄関周りが散らかっていると防犯意識が低いと見なされたり、空き巣が隠れやすい場所を作ってしまったりします。玄関周りは定期的に整理して見通しをよくし、周囲から見ても訪問者が来たことがわかるようにすると安心です。
補助錠やサムターンカバー、チェーンロックを取り付ける
玄関ドアに補助錠を取り付けることで、ピッキングされても簡単に侵入できず、犯行をあきらめるきっかけになります。サムターン回し対策として、サムターンカバーの利用もおすすめです。
また、在宅中であっても不審者が侵入することもあるため、家に人がいても必ず施錠しましょう。チェーンロックを取り付けることで、在宅中の不審者の侵入防止につながります。
防犯カメラやセンサーライトを設置する
玄関の周辺に、防犯カメラやセンサーライトを設置するのも効果的です。防犯カメラは犯行の証拠になるだけではなく、防犯対策がしっかりとしていると判断され犯行抑止の効果があります。センサーライトも、訪問者を明るく照らすため、侵入者にとっては脅威となります。
一戸建て住宅の防犯対策:勝手口(その他の出入口)

勝手口は死角となりやすいため、侵入経路となるケースがあります。玄関の施錠は行っているが、勝手口までは施錠をしていないという方もいるでしょう。勝手口も、しっかりと防犯対策をしておくことが大切です。
補助錠やチェーンロックを取り付ける
勝手口にも、補助錠やチェーンロックを取り付けましょう。補助錠で開錠に時間をかけるようにし、万が一ピッキングによって鍵を開けられても、チェーンロックによって押し入り予防が可能です。
ガラス窓に防犯フィルムや面格子を取り付ける
勝手口のドアにガラス窓がある場合、割って侵入されるケースがあります。ガラス窓には、防犯フィルムを貼ったり面格子を取り付けたりして破られないよう対策をしましょう。
防犯カメラやセンサーライトを設置する
玄関ドアと同じく、勝手口にも防犯カメラやセンサーライトを設置しましょう。勝手口は住宅の裏手など人目につきにくい場所にある場合が多いため、しっかりと防犯対策を行うことが大切です。
一戸建て住宅の防犯対策:庭

庭から侵入し、窓や勝手口へと侵入するケースもあります。庭は草木や塀の高さによっては簡単に侵入されてしまう場合があります。そのため、庭も防犯対策をしておくと安心です。
庭の片付けや雑草の手入れを行っておく
庭木や雑草が生えているかどうかは、空き巣にとって侵入しやすい家かどうかを見極めるポイントの1つです。特に背が高い庭木がある場合は、人が隠れやすくなり空き巣にとっては好都合です。
定期的に手入れをして、死角となる場所を作らないようにしましょう。また、雑草の手入れなどをすることで住まいの環境に気を配っているという印象を与えられ、空き巣は入りにくく感じます。
センサーライトを設置する、防犯砂利を敷く
夜間、庭の見通しが悪くなる場合は、センサーライトの設置がおすすめです。センサーライトは人が通っただけでライトが点灯するため、人目につきやすくなる効果があります。
また、歩くと大きな音が鳴る防犯砂利を敷くのもおすすめです。大きな音が鳴ることから、在宅している場合や周囲の人も侵入に気づきやすく、防犯効果が期待できます。防犯砂利は、侵入経路に用いられやすい側庭や裏庭などへの設置がおすすめです。
一戸建て住宅の防犯対策:室内

近年、不在時を狙う空き巣だけではなく、住人が在宅中に金品等を狙う強盗事件も多発しています。そのため、不在中だけではなく在宅中にも有効な防犯対策を行う必要があります。
ここでは、在宅中でも室内でできる防犯対策をご紹介します。
戸締りを忘れない
冒頭でも紹介しましたように、侵入の手口として無締りが多くなっています。在宅中やゴミ捨てなど少しの時間に家を空ける際も、必ず施錠しましょう。施錠は玄関だけではなく、勝手口や窓も徹底します。窓を開けて換気をする際は、目の届く範囲にいるようにしましょう。
訪問者が来てもすぐにドアを開けない
配送業者やリフォーム業者などを装い、自宅に侵入するケースも増えています。そのため、訪問者が来たらすぐにドアを開けずに、インターホンのモニター等で訪問者を確認しましょう。ドアを開ける際もドアチェーンをしたまま開けるなどして、安易に侵入できないようにすることをおすすめします。
侵入された場合の避難経路を確認しておく
万が一、強盗犯や不審者が家の中に侵入してきた場合は命を守る行動として、逃げることが大切です。不審者が侵入してきた場合の避難経路を確認しておきましょう。逃げられなかったときに備え、施錠して一時避難できる部屋を準備しておくこともおすすめします。
万が一の備えとしてホームセキュリティを導入する
防犯対策として、ホームセキュリティの導入もおすすめです。ホームセキュリティは、不審者の侵入を検知した際にガードマン(警備員)が駆けつけ、必要に応じて通報などの対処を行います。不在時だけではなく、在宅中でも警備が可能なものもあるため、空き巣だけではなく強盗対策としても有効です。
一戸建て住宅を空き巣、強盗から守るための防犯グッズ
ここまで、一戸建て住宅の防犯対策についてご紹介しました。次に実際に防犯対策として有効なALSOKの防犯グッズをご紹介します。
防犯補助錠ALSOKロック

防犯補助錠ALSOKロックは、換気したままロックが可能な補助錠です。外部からは、補助錠の接着面に印刷された「ALSOKマーク」が見えるため、セキュリティがしっかりしている家と判断され、犯罪抑止につながります。
窓の防犯対策として有効です。
スマートロック「SADIOT LOCK2」

「SADIOT LOCK2」は、対象のスマートフォンを近づけるだけで解錠ができるスマートロックです。ハンズフリーで解錠ができるほか、ドアが閉まるとタイマー設定により自動で施錠できるため、施錠忘れを防ぐことができます。玄関や勝手口のドアの施錠や防犯対策として役立ちます。
HOME ALSOK Connect Eye

ALSOKの「HOME ALSOK Connect Eye」は、屋外対応無線式のカメラです。工事不要で、簡単にセキュリティカメラを導入できます。カメラの映像は外出先からも確認ができ、もしものときはALSOKの駆けつけを依頼することが可能です。
窓や玄関、勝手口、庭に設置でき、屋外の防犯対策としてお役立ていただけます。
留守中・在宅時の防犯に役立つALSOKのホームセキュリティ

ームセキュリティを導入するなら、ALSOKのホームセキュリティをおすすめします。センサーにより不審者の侵入を感知できるため、「窓」「玄関」「勝手口」「庭」「室内」すべての防犯対策を行うことができます。
ALSOKのホームセキュリティ「HOME ALSOK Connect」では、「オンラインセキュリティ」と「セルフセキュリティ」をご用意しており、ご希望にあわせてお選びいただけます。
セルフセキュリティは、お手頃価格でホームセキュリティを導入でき、もしものときはALSOKへ駆けつけを依頼することができます。
オンラインセキュリティは、異常発生時に自動でALSOKが駆けつけます。加えて、スマートフォンを持っているだけで、外出時は警備の設定、帰宅時は簡単に警備解除ができる便利な機能があります。
防犯カメラとアプリ連携ができることから外出中でもリアルタイムで映像確認が可能です。
また、ALSOKのホームセキュリティは在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。ホームセキュリティの導入を検討している方は、ぜひALSOKにご相談ください。
まとめ
一戸建て住宅は、共同住宅と比べると窓や玄関、勝手口など、侵入しやすいと思われる場所が多くあることから狙われやすい傾向にあります。実際に警察のデータからも、一戸建て住宅がもっとも被害に遭っていることがわかっています。最近では強盗事件も増えていることから、一戸建て住宅にお住まいの方は防犯対策を徹底することが大切です。