窓やベランダからの子どもの転落を防ぐ!効果的な7つの対策

子ども 2024.03.29更新(2024.03.26公開)
子どもの転落事故

近年、窓やベランダから子どもが転落するニュースが後を絶ちません。子どもを守るためには、行動に気を配ったうえで、大人が先回りしてリスクの回避に努める必要があります。

当記事では、小さな子どもがいる保護者の方に向けて、7つの効果的な対策を解説します。ぜひ、子どもの安全安心のためにお役立てください。

目次

子どもの転落事故の特徴

子どもの転落事故の特徴について、注意すべき子どもの年齢や、事故が起きやすい季節に触れつつ解説します。

3~4歳が最も多い

政府広報オンラインでは「子どもの転落事故は1人で歩き始める1~2歳ごろから増え始め、3~4歳ごろが最も多い」と注意喚起がなされています。

好奇心や自我が芽生え活発な動きをするようになった子どもは、どこが危険な場所であり、何が危険な行動であるかを適切に判断できません。政府広報オンラインには、ソファや椅子、踏み台、机、テーブル、プランター、柵、エアコンの室外機などをよじ登って窓・ベランダから転落したケースが記載されています。

転落場所の年齢別・場所別比較

※参考:ご注意ください!窓やベランダからのこどもの転落事故|政府広報オンライン

初夏から秋にかけて事故が増える

初夏から秋にかけては、気候が温暖になり窓を開ける機会が多くなり、それに伴い転落事故も増える傾向にあります。しかし、窓を開ける機会が少ない冬や春に転落事故が起きないわけではありません。ささいな行動やタイミングの悪さが原因で、事故は発生します。冬や春であっても「施錠を徹底」し、窓やベランダのある部屋では、長時間子どもだけで遊ばせないようにしましょう。

※参考:注意喚起 窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください!|消費者庁消費者安全課

子どもの転落事故が起きる状況

男の子

どのようなときに子どもの転落事故が起きているか、具体的な事例を紹介します。

ベランダの手すりを超えて転落

子どもが、ベランダの手すりから転落して思わぬ事故につながることもあります。3つの事例を紹介するので、ベランダがある家庭は十分に注意しましょう。

  • 保護者が夕食の準備をしている間に、近くにあった柵の横格子に足をかけ、ベランダの手すりを登り転落した。
  • 保護者が気付かないうちにベランダに出て、室外機から手すりによじ登り転落した
  • ベランダから家族を見送る際、鉄棒で前回りをするときのように手すりにつかまり、前のめりになって転落した

手すりや、手すりの周囲に足や手をかけられる物や家具・設備などがあると、子どもが手すりによじ登るリスクが高まります。また、ある程度成長した子どもは、ジャンプするだけで体が手すりを超えてしまうこともあります。

網戸が外れて転落

風が心地よい季節は、窓を開け網戸で過ごす家庭も多いでしょう。網戸は子どもの力で外れることもあります。網戸が外れて子どもが転落した例を2つ紹介します。

  • ソファによじ登り、窓の網戸を突き破って転落した
  • 窓枠に座って網戸に寄りかかっていたら、網戸が外れて転落した

網戸は、体重をかけると外れるリスクがあります。網戸に子どもを近寄らせないようにしましょう。

子どもの転落事故を防ぐ効果的な7つの対策

子どもの転落事故を防ぐpoint

窓やベランダにおける、子どもの転落事故を防ぐための対策を解説します。転落を防止する環境作りを行うとともに、見守りや声かけで転落事故を防ぎましょう。

ベランダに物を置かないようにする

普段からベランダに物を置かないように徹底しましょう。エアコンの室外機、踏み台、プランター、使わなくなったおもちゃ、ダンボールなどがその場にあると、子どもが足を掛けて手すりによじ登るリスクがあります。
消費者庁のWebサイト「子どもの事故防止ポータル」では、ベランダのエアコンの室外機を手すりから60cm以上離して設置することが推奨されており、距離が足りない場合は、室外機に登れないように措置を講じるか、室外機を上から吊るして設置することを検討するようすすめています。
ベランダに物を置かないようにするとともに、子どもが1人でベランダに出られないような対策をとることをおすすめします。補助錠を付ける、ベランダに通じる部屋で子どもを1人で遊ばせないなどの対策をとりましょう。

※参考:ご注意ください!窓やベランダからのこどもの転落事故|政府広報オンライン

窓のそばに物を置かないようにする

窓のそばにソファやベッドなどの家具を配置すると、子どもが家具に登って窓から転落するリスクがあります。窓のそばに足掛かりになるものを置かないように、家具のレイアウトに注意してください。子ども用の椅子や踏み台など足場になり得る比較的軽いものは、子どもが移動させて使う可能性があります。子どもが取り出せない場所に保管する、手すりとは反対の建物側に置くなどの対策を取りましょう。

補助錠をとりつける

窓に補助錠をつけると、クレセント錠と補助錠の二重ロックにすることが可能です。子どもが勝手に開けないように、手の届かない位置に補助錠をつけましょう。
子どもが自分で椅子などを運んでくる可能性もあるため、窓の一番上につけるなど、簡単には手が届かない位置に補助錠をつけてください。また、補助錠をとりつけるからといって油断せず、二重にロックをかける習慣を徹底しましょう。
安全安心のためには、ツマミが外せる補助錠が特におすすめです。ツマミを外しておけば、仮に子どもが補助錠に触れても、窓を開けられません。

窓・網戸・ベランダの手すりなどに劣化がないかチェックする

網戸が外れやすくなっていないか、手すりに劣化がないかなどをチェックしましょう。1歳程度の子どもの体重でも、もたれかかると網戸が外れてしまうリスクがあります。窓、網戸、ベランダの手すり・柵などの劣化がないかどうか、定期的にチェックするようにしましょう。

部屋に子どもだけ残して外出しない

「ちょうど今、ぐっすり寝ているから」「少しだけだから」と、保護者の方が外出した短い時間で転落事故が発生しています。保護者がいないと気がついた子どもは、不安になり家中を探します。普段ベランダに出ない子どもでも、いつもとは違う状況なら外に出てしまうかもしれません。
また、昨日登れなかったところに登る、今までできなかったことができるようになるなど、子どもの成長は早いものです。万一の事故を防ぐために、短時間でも家に子どもだけを残して外出しないようにしましょう。

窓や網戸に寄りかかる・窓枠や出窓に座るなどさせない

保護者の方が見ているときでも、窓や網戸に寄りかかる、窓枠や出窓に座る、などの行動はさせないようにしてください。また、仮に危険な行動をしようとしたときには、その場で注意しましょう。

普段から転落の危険性を話しておく

3~4歳の子どもにはある程度理解力が備わっており、話した内容を記憶しておけます。窓やベランダのそばではどのようなことを避ければよいか、転落するとどのような危険があるかなど、普段から転落の危険性を話しておきましょう。

転落対策の「補助金」も確認

国土交通省では、子育て支援型共同住宅推進事業として、転落防止設備の設置などにかかる費用に対する補助金を交付しています。補助金の対象は賃貸住宅や分譲マンションで、小学生以下の子どもを養育中の世帯です。また、設備設置で支給される補助金の上限は、1戸あたり100万円です。

※参考:住宅:子育て支援型共同住宅推進事業について - 国土交通省

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まとめ

小さな子どもの転落事故が増えています。子どもから目を離さないように注意し、周囲によじ登れる物を置かない、補助錠をとりつけるなど、安全安心な環境を整えましょう。

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