秋田県治安ランキング2023 市区町村別の治安が良い地域と悪い地域は?

治安 2024.07.23
秋田県治安ランキング2023 市区町村別の治安が良い地域と悪い地域は?

秋田県 十和田湖

秋田県は、本州北部に位置する人口約90万人を擁する県です。県の面積が全国で6番目に大きく、世界遺産でもある白神山地や観光地、温泉が多くあります。秋田竿燈まつりや男鹿のなまはげ柴灯まつり、横手市のかまくらまつりなど、多様な祭礼が春夏秋冬開催されるため全国から多くの人が訪れます。子育て中の方への支援も充実しており、治安も良いといわれていることから、秋田県への移住を考えている方は多いのではないでしょうか。
本コラムでは、秋田県の治安の傾向や市町村別治安ランキングを解説します。防犯対策も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

秋田県の犯罪の傾向

秋田県の犯罪の傾向

※刑法の一部が改正(令和5年7月13日施行)され、「強制性交等」は「不同意性交等」に、「強制わいせつ」は「不同意わいせつ」に変更されました(2024年4月現在)。

出典:警察庁や各都道府県警発表資料等を元に2022年における犯罪情勢を綜合警備保障株式会社が整理したもの

秋田県の刑法犯罪遭遇率は全国47位ともっとも低く、犯罪に遭いにくく治安の良いエリアです。犯罪種別をみても、すべての順位が20位以下となっています。
自動車盗の犯罪遭遇率は27位で、前年43位から大幅に順位が上がっています。特殊詐欺の犯罪遭遇率は32位と高い順位ではないですが、認知件数は2021年の45件から2022年には66件に増えており、前年比の1.5倍となっています。また、事業所等への侵入盗も44位と順位は低いですが、認知件数は2021年の60件から2022年は78件と3割増加しています。

出典:秋田県警察 過去の犯罪統計はこちら
令和5年版 秋田のまもり 統計資料

秋田県の治安ベストランキング

秋田県の白地図

※刑法犯遭遇率ランキングの順位に基づき色分けしています。
1位~5位 水色(治安が良い)
6位~10位 淡い緑
11位~15位 黄色
16位~20位 オレンジ
21位~25位 赤(治安が悪い)

刑法犯遭遇率:該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数:警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率:刑法犯認知件数における検挙件数の割合

刑法犯遭遇率ランキング(低い順)
順位 エリア名称 刑法犯遭遇率
1 東成瀬村(雄勝郡) 2,557.00人に1件
2 藤里町(山本郡) 1,304.00人に1件
3 大潟村(南秋田郡) 946.33人に1件
4 羽後町(雄勝郡) 911.00人に1件
5 八郎潟町(南秋田郡) 869.17人に1件
6 にかほ市 843.00人に1件
7 三種町(山本郡) 820.12人に1件
8 潟上市 721.49人に1件
9 美郷町(仙北郡) 693.96人に1件
10 大仙市 648.99人に1件
11 横手市 585.63人に1件
12 由利本荘市 578.83人に1件
13 仙北市 565.25人に1件
14 北秋田市 554.24人に1件
15 鹿角市 526.80人に1件
16 八峰町(山本郡) 497.92人に1件
17 小坂町(鹿角郡) 491.11人に1件
18 湯沢市 488.45人に1件
19 男鹿市 465.37人に1件
20 五城目町(南秋田郡) 455.12人に1件
21 上小阿仁村(北秋田郡) 366.40人に1件
22 大館市 343.93人に1件
23 能代市 329.17人に1件
24 井川町(南秋田郡) 328.31人に1件
25 秋田市 256.41人に1件
刑法犯認知件数ランキング(少ない順)
順位 エリア名称 刑法犯認知件数
1 東成瀬村(雄勝郡) 1件
2 藤里町(山本郡) 2件
3 大潟村(南秋田郡) 3件
4 上小阿仁村(北秋田郡) 5件
5 八郎潟町(南秋田郡) 6件
6 小坂町(鹿角郡) 9件
7 八峰町(山本郡) 12件
8 井川町(南秋田郡) 13件
9 羽後町(雄勝郡) 14件
10 三種町(山本郡) 17件
10 五城目町(南秋田郡) 17件
12 美郷町(仙北郡) 25件
13 にかほ市 26件
14 仙北市 40件
15 潟上市 43件
16 男鹿市 49件
17 北秋田市 50件
18 鹿角市 51件
19 湯沢市 80件
20 大仙市 113件
21 由利本荘市 123件
22 横手市 137件
23 能代市 142件
24 大館市 190件
25 秋田市 1,167件

出典:[秋田県警察]過去の犯罪統計はこちら – 令和5年の犯罪統計「刑法犯認知件数_罪種別_市町村別(令和5年確定値)
月報過去データ:2023(令和5)年10月~2024(令和6)年4月|美の国あきたネット「2024(令和6)年 1月1日現在」
※刑法犯検挙率に関してはデータがないため記載なし

秋田県の刑法犯認知件数を見てみると、もっとも低いのは東成瀬村(雄勝郡)で認知件数は1件です。一方で、刑法犯認知件数がもっとも多いのは秋田市で1,167件となっています。秋田市は、秋田県の県庁所在地で人口がもっとも多く、人の出入りも多いエリアです。

次に秋田県のなかでも特に治安の良い地区、悪い地区について詳しくみていきましょう。

治安の良いエリアTOP3

順位 刑法犯遭遇率(低い順)
1 東成瀬村(雄勝郡)
(2,557.00人に1件)
2 藤里町(山本郡)
(1,304.00人に1件)
3 大潟村(南秋田郡)
(946.33人に1件)

秋田県でもっとも刑法犯遭遇率が低いのは「東成瀬村(雄勝郡)」でした。東成瀬村は、秋田県の東南端に位置し、面積の93%を山林原野が占めています。豊かな自然に恵まれており、人口も約2,300人(2024年6月時点)と少ないため犯罪遭遇率が低いと考えられます。
次に、刑法犯遭遇率が低いのが「藤里町(山本郡)」です。藤里町は秋田県の北部に位置する町で、青森県と接しています。青森県との県境には世界遺産である白神山地が広がり、豊かな自然が魅力の町です。防犯指導員の防犯パトロールや、子どもを守る会の青色防犯パトロール等の活動が推進されています。
3番目に、刑法犯遭遇率が低いのが「大潟村(南秋田郡)」です。大潟村は秋田県中西部、男鹿半島の東側に位置する村で、湿地の特徴と里山の特徴を併せ持った「湿地性里山」環境が特徴です。大潟村では、米や農作物の盗難防止パトロールや、児童の下校時にあわせた青色回転灯装備車によるパトロールが実施されており、犯罪抑止につながっています。

治安の悪いエリアTOP3

順位 刑法犯遭遇率(高い順)
1 秋田市
(256.41人に1件)
2 井川町(南秋田郡)
(328.31人に1件)
3 能代市
(329.17人に1件)

秋田県内で刑法犯遭遇率がもっとも高い場所は「秋田市」です。秋田市は、秋田県のほぼ中央に位置しており、人口約30万人を擁する緑豊かな中核都市です。秋田新幹線や秋田自動車道、秋田空港、秋田港など交通の利便性が良く、人が多く行き交うため秋田県の中では犯罪遭遇率が高い傾向にあると考えられます。
次に刑法犯遭遇率が高いのは「井川町(南秋田郡)」で、3番目に高いのが「能代市」です。井川町は、秋田県のほぼ中央に位置する人口4,200人ほどの小さな町ですが、町内には200種2,000本の桜が植樹されている日本国花苑があり、全国から多くの観光客が訪れるため犯罪遭遇率に影響していると想定されます。
能代市は秋田県の北西部に位置しており、都市部の機能を持った地方都市です。市内には大きなショッピングエリアが点在されており、また能代七夕など観光行事も多いことから県内外から人が集まり、犯罪遭遇率も高い傾向にあると考えられます。

秋田県で犯罪被害に遭わないために

秋田県の刑法犯遭遇率は全国47位で、治安が良いエリアといえます。しかし、犯罪遭遇率が前回よりも上昇している犯罪もあるため、日頃から防犯対策が必要です。

自動車盗・車上狙いに遭わないために

秋田県では、自動車盗の犯罪遭遇率は27位と前年43位から大幅に上昇しています。また、車上狙いも2022年の67件から2023年は174件と大きく増加しています。
自動車盗や車上狙いに遭わないためには、短時間でも必ず鍵を抜き施錠することが重要です。すぐに戻るからといって車内に貴重品を置いて行ったり、鍵を開けたままにして車から離れてしまうとそのわずかな隙に、車や貴重品が盗まれてしまいます。貴重品等は必ず持ち歩き、自動車盗防止のボディーカバーやハンドルロック、駐車場に防犯カメラを設置するなど、防犯グッズの使用やセキュリティの強化を行うことが大切です。

出典:秋田県警察 過去の犯罪統計はこちら
秋田臨港警察署チラシ

特殊詐欺に遭わないために

秋田県では、特殊詐欺の被害件数が年々増加しており、2023年は88件、被害額は過去最高額となっています。中でも金融商品詐欺の被害額が全体の7割を占めています。
特殊詐欺は、被害者に電話をかけるなどして、詐術を用いて指定した預貯金口座へ現金を振り込ませる、もしくはその他の方法により現金などをだまし取る犯罪を指します。
一口に特殊詐欺といっても、さまざまな手口があります。ここでは、秋田県で被害が増加している金融商品詐欺と預貯金詐欺の概要を説明いたします。

特殊詐欺の手口 概要
金融商品詐欺 未公開株や社債など金融商品に関する架空の情報を提供し、「必ず儲かる」などと投資に誘い現金をだまし取る手口
預貯金詐欺 自治体や税務署の職員、警察官や銀行職員を装って「払戻し金がある」などと言い、キャッシュカードをだまし取る手口

電話で金銭やキャッシュカードの話が出たら、一旦電話を切り家族や知人などに相談するようにしましょう。知らない番号からの電話には出ないようにしたり、迷惑電話防止機器を利用したりするのもおすすめです。
家族のふりをしてだまそうとする手口にも注意が必要です。高齢のご両親や祖父母がいる場合は、普段からコミュニケーションを取るようにし、身内しか知らない合言葉を決めておくのも良いでしょう。

<合言葉の質問の例>

  • あなたの得意料理はなんだっけ?
  • 昔一緒に行った旅行だけど、どこに行ったっけ?
  • 昔飼ってたペットの名前は何だっけ?

※回答は身内の間で決めておきましょう。

「必ず儲かる」「デートするだけでお金がもらえる」などの甘い言葉が書かれた郵便物やメールは詐欺の可能性があります。高額なアルバイトを募集する広告なども特殊詐欺に関係する闇バイトの可能性があります。

出典:美の国あきたネット SNSやネット広告を入口とする金融商品詐欺に注意しましょう
警察庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ

事業所等への侵入盗に遭わないために

秋田県では、事業所等への侵入盗の犯罪遭遇率は44位と高くはないですが、その認知件数は2022年73件、2023年141件と増加傾向にあります。事業所等への侵入手口としては無施錠の状態が狙われるほか、サムターン回しや特殊な器具の使用によるドアの開錠などがあります。
事業所等への侵入盗に遭わないために、鍵を閉める習慣をつけることが大切です。外出時の鍵閉めに加えて、ドア・窓や鍵の構造を防犯性の高いものにすることで容易な侵入を防ぐことができます。ガラスを破って開錠する手口が多いため、防犯ガラスにしたりガラスに防犯フィルムを貼る対策も効果的です。また、防犯カメラや防犯センサー、機械整備システムなどセキュリティ強化を行うことも大切です。

住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法

さまざまな犯罪被害に遭わないために、住んでいるエリアや引っ越し先などの犯罪情報を確認して、防犯に努めるのも有効的です。
秋田県の治安状態をチェックしておきましょう。

秋田県警察発行の「ミニ広報誌」を活用する

秋田県警察では、地域住民に身近で発生している事件・事故の発生状況や防止対策などを掲載した「ミニ広報誌」を配布しています。ミニ広報誌は県内の各交番・駐在所にあり定期的に発行しているため、住んでいる地域の情報確認に活用すると良いでしょう。

警察署ごとの「地域安全メール」に登録する

秋田県の一部の警察署では、「地域安全メール」を発信しています。地域安全メールに登録をすると、登録した警察署管内で発生した犯罪情報や防犯情報がメールで提供されます。タイムリーに自身の住んでいる地域の犯罪・防犯情報を得ることができるので安心です。

大仙警察署
https://www.police.pref.akita.lg.jp/daisen/news/p3758
秋田臨港警察署
https://www.police.pref.akita.lg.jp/uploads/contents/pages_0000000137_00/009_chiikiannzennmail.pdf

秋田県警察のX(旧Twitter)を確認する

秋田県警察では、X(旧Twitter)で秋田県警察の活動状況やイベントなどを動画や画像でわかりやすく発信しています。秋田県警察本部のXアカウントに加えて、特殊詐欺等の犯罪に関する情報を発信する専用のXアカウント「秋田県警察犯罪抑止対策」もあるため、情報をチェックして日々の防犯に役立てることをおすすめします。

秋田県警察本部 公式X
https://x.com/akita_mamoru_ai
秋田県警察犯罪抑止対策 公式X
https://x.com/akita_hanyoku

防犯対策はALSOKのホームセキュリティ

秋田県は、全国と比較してもっとも治安の良いエリアです。しかし、犯罪がまったくないわけではなく認知件数が増加している犯罪もあるため、自身や家族の安全を守るために防犯対策をしておくと安心です。

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