全国治安ワーストランキング2022
住まいを選ぶときには、利便性だけでなく治安の良さも重要な基準になります。そこで、2022年に警察庁から発表された犯罪統計などとともに、空き巣の侵入経路や侵入手口を紹介します。
刑法犯全体の認知件数や検挙率、犯罪遭遇率のワーストランキング2022
まずは、2022年の刑法犯全体の都道府県別治安ワーストランキングから見ていきましょう。
刑法犯全体の全国治安ワーストランキング
認知件数:警察などの機関が犯罪の発生を認知した件数
検挙率:認知件数における検挙(容疑者を特定した)件数の割合
犯罪遭遇率:人口における一定期間に発生した犯罪件数の割合
順位 | 刑法犯認知件数 (多い順) |
刑法犯検挙率 (低い順) |
刑法犯犯罪遭遇率 (高い順) |
---|---|---|---|
1 | 東京 | 大阪 | 大阪 |
2 | 大阪 | 千葉 | 東京 |
3 | 埼玉 | 愛知 | 埼玉 |
4 | 愛知 | 埼玉 | 兵庫 |
5 | 神奈川 | 茨城 | 千葉 |
6 | 千葉 | 東京 | 福岡 |
7 | 兵庫 | 栃木 | 愛知 |
8 | 福岡 | 徳島 | 茨城 |
9 | 北海道 | 兵庫 | 岐阜 |
10 | 静岡 | 三重 | 群馬 |
11 | 茨城 | 宮城 | 栃木 |
12 | 広島 | 京都 | 富山 |
13 | 京都 | 福岡 | 愛媛 |
14 | 岐阜 | 福島 | 京都 |
15 | 宮城 | 宮崎 | 宮城 |
16 | 群馬 | 岡山 | 三重 |
17 | 栃木 | 滋賀 | 滋賀 |
18 | 新潟 | 広島 | 高知 |
19 | 岡山 | 愛媛 | 岡山 |
20 | 三重 | 神奈川 | 広島 |
21 | 福島 | 高知 | 沖縄 |
22 | 長野 | 鹿児島 | 静岡 |
23 | 沖縄 | 山梨 | 香川 |
24 | 滋賀 | 静岡 | 奈良 |
25 | 愛媛 | 群馬 | 神奈川 |
26 | 熊本 | 北海道 | 福島 |
27 | 奈良 | 沖縄 | 北海道 |
28 | 鹿児島 | 長野 | 福井 |
29 | 富山 | 大分 | 和歌山 |
30 | 山口 | 岐阜 | 新潟 |
31 | 香川 | 山口 | 鳥取 |
32 | 宮崎 | 新潟 | 佐賀 |
33 | 石川 | 香川 | 山梨 |
34 | 和歌山 | 熊本 | 宮崎 |
35 | 長崎 | 長崎 | 徳島 |
36 | 青森 | 青森 | 石川 |
37 | 山形 | 岩手 | 熊本 |
38 | 大分 | 和歌山 | 長野 |
39 | 高知 | 富山 | 鹿児島 |
40 | 佐賀 | 奈良 | 山口 |
41 | 山梨 | 佐賀 | 山形 |
42 | 福井 | 石川 | 島根 |
43 | 岩手 | 鳥取 | 大分 |
44 | 徳島 | 島根 | 青森 |
45 | 秋田 | 秋田 | 長崎 |
46 | 鳥取 | 福井 | 岩手 |
47 | 島根 | 山形 | 秋田 |
警察庁の犯罪統計などをもとに作成
犯罪発生率ワースト1は?
刑法犯全体の認知件数がもっとも多かったのは東京都で、7万5,288件でした。続いて2位が大阪府で6万2,690件、3位が埼玉県で4万166件という結果となっています。こちらはいずれも昨年同様の順位です。
ただし、人口の多い都市部で犯罪の件数が多くなるのはある意味当然で、これだけで治安の善し悪しを判断することはできません。
そこで各都道府県の人口を考慮して犯罪遭遇率を計算してみました。
こちらでは1位は大阪府で141人に1人の割合で犯罪に遭遇しているという結果となりました。続く第2位は同率で東京都、埼玉県、兵庫県で184人に1人の割合で犯罪に遭遇しているという結果となりました。
下の図は縦軸に検挙率、横軸に人口あたりの犯罪遭遇率をとって各都道府県をマッピングした治安の目安です。左下にいくほど治安が悪く、右上にいくほど治安がよいことを表します。前年と比べて、栃木県と徳島県にて検挙率が大きく下がりました。
住宅侵入盗の認知数や検挙率、住宅侵入盗遭遇率のワーストランキング2022
次に、住まいの防犯対策を考えるうえで重要となる、住宅侵入盗についてもみていきましょう。
順位 | 住宅侵入盗認知件数 (多い順) |
住宅侵入盗検挙率 (低い順) |
住宅侵入盗遭遇率 (高い順) |
---|---|---|---|
1 | 埼玉 | 長野 | 福井 |
2 | 千葉 | 広島 | 茨城 |
3 | 神奈川 | 栃木 | 岐阜 |
4 | 茨城 | 群馬 | 栃木 |
5 | 愛知 | 愛知 | 群馬 |
6 | 福岡 | 宮崎 | 千葉 |
7 | 東京 | 大阪 | 宮城 |
8 | 兵庫 | 秋田 | 埼玉 |
9 | 岐阜 | 兵庫 | 山梨 |
10 | 静岡 | 静岡 | 福岡 |
11 | 大阪 | 佐賀 | 富山 |
12 | 栃木 | 福島 | 福島 |
13 | 宮城 | 大分 | 岡山 |
14 | 群馬 | 茨城 | 静岡 |
15 | 北海道 | 長崎 | 新潟 |
16 | 福島 | 鹿児島 | 佐賀 |
17 | 新潟 | 千葉 | 愛知 |
18 | 岡山 | 滋賀 | 石川 |
19 | 福井 | 高知 | 愛媛 |
20 | 広島 | 富山 | 奈良 |
21 | 三重 | 青森 | 三重 |
22 | 京都 | 宮城 | 兵庫 |
23 | 愛媛 | 奈良 | 神奈川 |
24 | 鹿児島 | 岡山 | 鹿児島 |
25 | 長野 | 埼玉 | 滋賀 |
26 | 富山 | 新潟 | 宮崎 |
27 | 奈良 | 石川 | 広島 |
28 | 山梨 | 神奈川 | 山形 |
29 | 石川 | 沖縄 | 和歌山 |
30 | 熊本 | 徳島 | 熊本 |
31 | 滋賀 | 山口 | 高知 |
32 | 山口 | 岩手 | 長野 |
33 | 宮崎 | 岐阜 | 岩手 |
34 | 佐賀 | 香川 | 山口 |
35 | 岩手 | 北海道 | 京都 |
36 | 和歌山 | 熊本 | 大分 |
37 | 大分 | 福岡 | 鳥取 |
38 | 山形 | 福井 | 北海道 |
39 | 沖縄 | 愛媛 | 秋田 |
40 | 青森 | 山形 | 香川 |
41 | 高知 | 島根 | 徳島 |
42 | 香川 | 山梨 | 沖縄 |
43 | 秋田 | 鳥取 | 青森 |
44 | 徳島 | 和歌山 | 大阪 |
45 | 長崎 | 京都 | 東京 |
46 | 鳥取 | 東京 | 島根 |
47 | 島根 | 三重 | 長崎 |
警察庁の犯罪資料などをもとに作成
住宅侵入盗発生率ワースト1は
住宅侵入盗の認知件数のワースト1位は1,461件の埼玉県で、昨年の2位から順位があがる結果となりました。2位は昨年トップの千葉県で1,354件、そして3位は1,114件の神奈川県でした。神奈川県は昨年5位でしたので、今年は残念ながら順位をあげてしまう結果となっています。
こちらも刑法犯と同様に各都道府県の住宅戸数をもとに住宅侵入盗遭遇率を計算してみたところ、ワースト1位は福井県、2位は茨城県、3位は岐阜県という結果となりました。
1位の福井県は昨年の16位から大きく順位があがり、昨年1位だった茨城県が2位へ、3位の岐阜県は昨年と同様の結果となっています。
具体的な割合をみてみると、1位の福井県が1,040軒に1軒、2位の茨城県が1,200軒に1軒、3位の岐阜県が1,373軒に1軒の割合で住宅に侵入されていることになります。
また、下の図は住宅侵入盗における治安の目安をマッピングしたものです。左下にいくほど治安が悪く、右上にいくほど治安が良いことを示します。
矢印は昨年と比べて大きく座標が動いたもので、黄色が大きく好転したもの、青の矢印が大きく悪化したものを表します。これによると大分県と静岡県は前年に比べてとくに検挙率が大きく悪化していることがわかります。
和歌山県、鳥取県、島根県は状況が好転しています。
住宅侵入盗の主な侵入口は窓
犯罪者が家に侵入するのを防ぐためには、よく利用される侵入口と侵入手口手段を知り、何らかの対策を行うことが大切です。一戸建住宅と3階建以下の共同住宅の場合、侵入口として窓が選ばれるケースが圧倒的に多く、次いで表出入口(玄関口)から侵入されるケースが多くなっています。また、4階建以上の共同住宅においても、最も多い侵入口は表出入口(玄関口)ですが、それに次いで窓からの侵入が多いという結果になっています。
一方の侵入手口については、一戸建住宅と共同住宅のどちらの場合においても、「無締り」、つまり出入口や窓に施錠をし忘れたことで侵入されるケースが最多です。また、それに次いで多い手口が「ガラス破り」です。通常のガラスは数秒で破壊されてしまうため、あらかじめ窓に何らかの防犯対策を行っておくと良いでしょう。そのほか、ドア錠を破壊して侵入する「ドア錠破り」や、鍵穴に特殊工具を入れて錠を開ける「ピッキング」、何らかの方法で合鍵を入手してカギを開ける「合鍵」、外側からドリルで穴を開け、サムターンを回して侵入する「サムターン回し」、窓枠やドア枠などに細工をして、窓やドアごと外してしまう「戸外し」などの侵入手口もあります。
住んでいる地域の治安の良し悪しも重要ですが、治安が良いからといって安心せず、普段から防犯意識を持つようにしましょう。
ホームセキュリティで的確な防犯対策を
たとえ今住んでいる都道府県が、今回ご紹介した治安ワーストランキングにランクインしていたとしても、仕事や学校の関係で簡単には引っ越せないという人がほとんどでしょう。
また、今回ランク外だった都道府県でも、犯罪がまったく発生していないわけではありません。治安が良いからと油断していると、犯罪者に侵入する隙を与えてしまう可能性もあります。自宅には自衛のために可能な限りの防犯対策を取り入れるようにしましょう。
ALSOKのホームセキュリティなら、不審者による侵入を即座に感知し、万が一侵入されることがあればガードマンがすぐに駆け付けます。さらに、独自のセンサーによって鍵の閉め忘れを防ぐことで、侵入手口として最も多い無締りを防止できます。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。この機会に効果的な防犯のご検討をしてみてはいかがでしょうか。