茨城県治安ランキング2023 市区町村で治安の良い地域と、悪い地域は？

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茨城県ひたちなか市　国営ひたち海浜公園

茨城県は、自然環境が恵まれていることや過ごしやすい気候、住環境が整っているなど、多くの魅力があります。自治体による支援も手厚いため、県外からの移住先としても人気です。しかし、見知らぬ土地への移住は、治安や暮らしやすさが分からず不安も多いことでしょう。
本コラムでは、茨城県の治安の傾向や茨城県治安ランキングを解説します。防犯対策も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

茨城県の犯罪の傾向

※刑法の一部が改正（令和5年7月13日施行）され、「強制性交等」は「不同意性交等」に、「強制わいせつ」は「不同意わいせつ」に変更されました（2024年4月現在）。

出典：警察庁や各都道府県警発表資料等を元に2022年における犯罪情勢を綜合警備保障株式会社が整理したもの

茨城県の刑法犯の犯罪遭遇率は、全国6位で181人に1件という結果になっています。なかでも、自動車盗の犯罪遭遇率は近年連続全国1位、4,316台に1件発生している状況です。住宅や事業所等への侵入盗の犯罪遭遇率も全国1位となっており、各指標で全国5位以内が多数となっています。そのほか、前年度に比べて凶悪犯罪や強制性交等の増加率も目立っており、全体的に犯罪遭遇率が上位にあるものが多いことが分かります。

茨城県の治安ベストランキング

※刑法犯遭遇率ランキングの順位に基づき色分けしています。
1位～8位を「水色」（治安が良い）
9位～17位を「淡い緑」
18位～27位を「黄色」
28位～36位を「オレンジ」
37位～44位を「赤」（治安が悪い）

刑法犯遭遇率：該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数：警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率：刑法犯認知件数における検挙件数の割合

刑法犯遭遇率ランキング（低い順）
順位	エリア名称	刑法犯遭遇率
1	日立市	246.76人に1件
2	東海村（那珂郡）	223.85人に1件
3	常陸太田市	206.11人に1件
4	城里町（東茨城郡）	202.26人に1件
5	ひたちなか市	199.09人に1件
6	大子町（久慈郡）	188.34人に1件
7	北茨城市	183.17人に1件
8	利根町（北相馬郡）	182.56人に1件
9	常陸大宮市	177.96人に1件
10	つくばみらい市	175.78人に1件

刑法犯認知件数ランキング（少ない順）
順位	エリア名称	刑法犯認知件数
1	河内町（稲敷郡）	44件
2	五霞町（猿島郡）	73件
3	大子町（久慈郡）	76件
4	利根町（北相馬郡）	82件
5	城里町（東茨城郡）	85件
6	美浦村（稲敷郡）	90件
7	大洗町（東茨城郡）	114件
8	八千代町（結城郡）	120件
9	高萩市	154件
10	潮来市	167件

出典：茨城県警察（令和5年中）「市区町村別の認知件数・犯罪率」
※刑法犯検挙率に関してはデータがないため記載なし

茨城県の刑法犯認知件数を見てみると、もっとも低いのは河内町（稲敷郡）で44件となっています。
一方で刑法犯認知件数がもっとも多いのは水戸市で2,158件となっています。河内町とそれぞれ比較すると、刑法犯認知件数は約49倍で、同じ茨城県でもエリアによって差があることがわかります。刑法犯認知件数が高いエリアは豊かな自然や多くの文化財など魅力あふれる場所で、就職・結婚・観光などのさまざまな理由で多くの人が集まるのが特徴です。

次に茨城県の治安の良いエリア、悪いエリアについて詳しくみていきましょう。

治安の良いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（低い順）
1	日立市 （246.76人に1件）
2	東海村（那珂郡） （223.85人に1件）
3	常陸太田市 （206.11人に1件）

出典：茨城県警察（令和5年中）「市区町村別の認知件数・犯罪率」

ここでは、治安の良し・悪しの指標を刑法犯遭遇率としています。
上述の通り、茨城県でもっとも刑法犯遭遇率が低いのが「日立市」で、刑法犯遭遇率は246.76人に1件でした。日立市は、太平洋に面した豊かな自然環境に恵まれている日本有数の工業都市です。穏やかな気候で名所や絶景が多く、静かな住宅街もあり、一人暮らしや子育てしているファミリー層も暮らしやすい条件が整っているエリアといえます。次に刑法犯遭遇率が低いのが「東海村（那珂郡）」、3番目に低いのが「常陸太田市」でした。どちらも山や田園風景など大自然にあふれたエリアで、その中で商業施設や教育機関など街並みが整備されているのどかな地域です。

治安の悪いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（高い順）
1	稲敷市 （90.12人に1件）
2	境町（猿島郡） （103.40人に1件）
3	五霞町（猿島郡） （106.16人に1件）

出典：茨城県警察（令和5年中）「市区町村別の認知件数・犯罪率」

刑法犯遭遇率がもっとも高い場所は「稲敷市」で、90.12人に1件でした。稲敷市は、水と緑が豊かな田園都市で静かエリアです。その反面、交通事故や侵入盗が多く、高齢者を狙った詐欺も多く起きています。人口減少や少子高齢化などから、刑法犯遭遇率が高くなっていると考えられるでしょう。次に多いのが「境町（猿島郡）」で、3番目に多いのが「五霞町（猿島郡）」です。境町も五霞町も猿島郡にある町です。どちらも自然に囲まれたエリアである反面、街灯が少ないため夜に出歩くのは危険で、治安が良くないと言われています。

茨城県で犯罪被害に遭わないために

茨城県は刑法犯総数の認知件数が全国で10位と多く、防犯対策をとることの重要性は極めて高いといえるでしょう。

自動車盗に遭わないために

近年、茨城県は自動車盗の犯罪遭遇率が連続全国1位と、盗難が非常に多発しています。自動車は夜間帯に、自宅の駐車場や会社事務所などで盗まれるケースが多いです。自動車盗難対策はドアロックだけでなく、複数の対策を施すことが重要です。在宅中も外出中も狙われないために、防犯カメラや防犯灯、センサー式対策装置等を設置すると有効です。

出典：茨城県警察「自転車盗難」

車上ねらいに遭わないために

車上ねらいは、暗い場所や人目につかない場所に駐車している車を狙って犯行に及びます。自動車盗の犯罪遭遇率が高い茨城県では、車上ねらいにも注意しなければなりません。特に、街灯がない暗い場所に駐車している車は狙われる可能性が高くなります。車から離れるときは、わずかな時間であっても鍵をかけ、貴重品はもちろん、バッグを車内に置きっぱなしにしないようにしましょう。

出典：茨城県警察「車上ねらい」

侵入窃盗に遭わないために

住宅・事業所等への侵入窃盗も茨城県で多発しており、犯罪遭遇率は全国1位です。他人事だと思わずに身近にある犯罪として、しっかりと対策する必要があります。外出中はもちろん、在宅中であってもすべてのドアと窓を施錠しましょう。さらに補助錠やセンサーライト、防犯カメラを設置するなどして、防犯効果を高めるのがおすすめです。
また、会社の事務所・店舗を狙った窃盗にも、センサーライトの設置や窓ガラスの強化が有効です。24時間監視できる環境にするため、防犯カメラを設置する企業も多くあります。

窓・ドア等への防犯対策
窓ガラス・出入口の確実な施錠	不在時、就寝時はもちろん在宅時でもエアコン等を上手に活用し、確実に施錠しましょう。トイレや浴室などの小窓も忘れずに施錠しましょう。
窓ガラスへの補助錠と防犯フィルムの活用	ガラス破りにより室内に侵入されるケースが多いため、補助錠や防犯フィルムを活用しましょう。
小窓に格子を設置	トイレや浴室等の小窓には、格子を設置しましょう。
CP部品の活用	CPマークのついた部品を活用しましょう。

※CP部品とは、警察庁、経済産業省、国土交通省及び建物部品関連の民間団体から成る「防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議」において、侵入までに5分以上の時間を要するなど、一定の防犯性能があると評価したドア、窓、シャッター等の建物部品のこと

屋外・庭への防犯対策
鍵を敷地内に置いたまま外出しない	植木鉢の下や郵便受け等に鍵を置いたままの外出は絶対にやめましょう。
センサーライトの設置	夜間、人通りを感知して点灯するセンサーライトは、泥棒を威嚇する効果があります。
防犯カメラの設置	被害時の状況が記録でき、泥棒を威嚇する効果もああります。
足場をなくす	植物や物置は2階への侵入経路となるので位置を確認しましょう。
死角をなくす	敷地内は高い塀や庭木による死角を作らないようにしましょう。
防犯砂利の活用	歩くと大きな音がする防犯砂利を活用しましょう。
長期間の外出時は郵便物の配達停止	新聞など郵便受けに溜まっていると泥棒に留守であることを悟られる可能性があります。長期間留守にする場合は郵便物を止めるように手配しましょう。

出典：茨城県警察「侵入窃盗」
茨城県警察「会社の事務所・店舗を狙った窃盗に注意」
茨城県警察「いばらき防犯ガイドのリーフレット2」

強盗に遭わないために

防犯対策された家であれば、住宅に侵入するための時間がかかるため、強盗犯も侵入窃盗同様に犯行を避ける傾向にあります。上記で紹介している住宅の防犯対策を徹底するようにしましょう。
また、帰宅した際に玄関のドアが開いていたら、家に入らず玄関から家の中を確認するようにしてください。靴が散乱しているなど玄関に違和感があったら、まず警察を呼び、一緒に確認してもらいましょう。普段と違う気配を感じたら、決して一人で中に入らないようにしてください。
不在時に侵入された場合、自宅にまだ侵入者が潜んでいる可能性もあります。もし、侵入者と鉢合わせてしまったら身を守るために逃げることも大切です。居空きや忍び込みであっても、対面した時に犯人がパニックになり危害を加えることもあります。無理に捕まえようとしたり、反撃したりするのは危険です。

出典：茨城県警察「侵入窃盗」
出典：茨城県警察「会社の事務所・店舗を狙った窃盗に注意」

自動車盗や車上ねらい、侵入窃盗、強盗に遭わないための防犯対策

住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法

住んでいるエリアや引っ越し先などの犯罪情報を確認して、防犯に努めるのも有効的です。
茨城県の治安状態をチェックしておきましょう。

茨城県警察防犯アプリ「いばらきポリス」を活用する

いばらきポリスは、犯罪発生情報・不審者情報・交通事故発生情報・ニセ電話詐欺情報を地図で表示するスマートフォン向けのアプリです。音や光等で威嚇できる防犯ブザーを使用すると、登録している家族などに位置情報メールが送信される機能など、さまざまな便利機能が搭載されています。身近で発生している犯罪を知り、自分自身とご家族の安全を守りましょう。

いばらきポリス
https://www.pref.ibaraki.jp/kenkei/a01_safety/security/ibarakipolice.html

茨城県警の公式SNSを確認する

茨城県警のX（旧Twitter）の各公式アカウントでは、警察活動に関するさまざまな情報や、特殊詐欺（ニセ電話詐欺）対策について情報を発信しています。また、公式YouTubeでも警察活動に関する情報、防犯対策について紹介しており、防犯対策に役立つ情報を確認できます。

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防犯対策はALSOKのホームセキュリティ

茨城県は豊かな自然に囲まれて静かな住宅街が広がっている反面、暗い場所や人目につきにくい場所も多くあります。いつ、どのような犯罪が発生するか分からない状況で、ご自身だけでなく大切な家族や身近な人を守るために対策しておくと安心です。