神奈川県治安ランキング2023 市区町村で治安の良い地域、悪い地域は?
神奈川県は、日本経済においてもトップクラスの重要度を誇り、人気の大型商業施設も多く存在しています。また、東京都心へのアクセスも便利であり、川崎駅から新宿駅までは電車で35~40分です。箱根、横浜、湘南、鎌倉、小田原などの知名度の高い観光地がたくさんあるほか、商業施設、自然の多い公園などもあり、住みやすい町が多くなっています。
東京へのアクセスが良く、お洒落な街並みがあって自然が豊かであることなど、魅力の多い神奈川県へ引っ越しを検討される方も多いでしょう。引っ越し先を決める際、確認しておきたいのが治安の状況です。
本コラムでは、神奈川県の全体的な治安傾向や市区町村でどこが治安が良いのかなどを解説します。
目次
神奈川県の犯罪の傾向
神奈川県の刑法犯遭遇率は252人に1件で全国21位となっています。窃盗では、「ひったくり」と「すり」の犯罪遭遇率が全国5位となっています。
また、特殊詐欺の刑法犯罪遭遇率が全国2位となっており、1,294人に1件発生しています。特殊詐欺においては、全国平均である2,368人に1件と比較して非常に高い犯罪遭遇率となっていることがわかります。
神奈川県の治安ランキング
刑法犯遭遇率:該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数:警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率:刑法犯認知件数における検挙件数の割合
刑法犯遭遇率ランキング(低い順) | ||
---|---|---|
順位 | エリア名称 | 刑法犯遭遇率 |
1 | 真鶴町(足柄下郡) | 648.20人に1件 |
2 | 湯河原町(足柄下郡) | 518.00人に1件 |
3 | 川崎市麻生区 | 488.75人に1件 |
4 | 葉山町(三浦郡) | 436.07人に1件 |
5 | 川崎市宮前区 | 418.73人に1件 |
6 | 南足柄市 | 393.55人に1件 |
7 | 横浜市青葉区 | 364.35人に1件 |
8 | 横浜市栄区 | 363.44人に1件 |
9 | 鎌倉市 | 349.41人に1件 |
10 | 二宮町(中郡) | 347.45人に1件 |
11 | 横浜市磯子区 | 339.10人に1件 |
---|---|---|
12 | 大磯町(中郡) | 336.45人に1件 |
13 | 横浜市都筑区 | 334.84人に1件 |
14 | 川崎市多摩区 | 332.59人に1件 |
15 | 横浜市泉区 | 324.23人に1件 |
16 | 川崎市高津区 | 313.36人に1件 |
17 | 横浜市戸塚区 | 311.03人に1件 |
18 | 三浦市 | 307.34人に1件 |
19 | 横浜市金沢区 | 303.15人に1件 |
20 | 横浜市鶴見区 | 300.93人に1件 |
21 | 横浜市旭区 | 299.87人に1件 |
22 | 逗子市 | 297.49人に1件 |
23 | 綾瀬市 | 297.35人に1件 |
24 | 清川村(愛甲郡) | 296.60人に1件 |
25 | 箱根町(足柄下郡) | 295.38人に1件 |
26 | 川崎市中原区 | 294.09人に1件 |
27 | 横浜市神奈川区 | 291.89人に1件 |
28 | 横浜市保土ケ谷区 | 290.18人に1件 |
29 | 秦野市 | 290.18人に1件 |
30 | 横浜市港南区 | 281.79人に1件 |
31 | 横浜市緑区 | 276.91人に1件 |
32 | 横浜市南区 | 274.39人に1件 |
33 | 小田原市 | 273.36人に1件 |
34 | 寒川町(高座郡) | 271.67人に1件 |
35 | 松田町(足柄上郡) | 269.87人に1件 |
36 | 茅ヶ崎市 | 265.85人に1件 |
37 | 伊勢原市 | 262.46人に1件 |
38 | 横浜市港北区 | 261.75人に1件 |
39 | 川崎市幸区 | 258.76人に1件 |
40 | 横須賀市 | 256.49人に1件 |
41 | 横浜市瀬谷区 | 247.74人に1件 |
42 | 開成町(足柄上郡) | 243.26人に1件 |
43 | 相模原市南区 | 242.35人に1件 |
44 | 藤沢市 | 241.84人に1件 |
45 | 座間市 | 239.40人に1件 |
46 | 相模原市中央区 | 224.94人に1件 |
47 | 中井町(足柄上郡) | 216.00人に1件 |
48 | 大井町(足柄上郡) | 215.18人に1件 |
49 | 平塚市 | 212.85人に1件 |
50 | 厚木市 | 212.16人に1件 |
51 | 相模原市緑区 | 203.97人に1件 |
52 | 大和市 | 202.49人に1件 |
53 | 愛川町(愛甲郡) | 198.04人に1件 |
54 | 海老名市 | 189.32人に1件 |
55 | 山北町(足柄上郡) | 141.86人に1件 |
56 | 川崎市川崎区 | 119.72人に1件 |
57 | 横浜市中区 | 109.31人に1件 |
58 | 横浜市西区 | 95.21人に1件 |
刑法犯認知件数ランキング(少ない順) | ||
---|---|---|
順位 | エリア名称 | 刑法犯認知件数 |
1 | 真鶴町(足柄下郡) | 10件 |
1 | 清川村(愛甲郡) | 10件 |
3 | 箱根町(足柄下郡) | 37件 |
4 | 松田町(足柄上郡) | 39件 |
5 | 中井町(足柄上郡) | 42件 |
6 | 湯河原町(足柄下郡) | 44件 |
7 | 山北町(足柄上郡) | 66件 |
8 | 葉山町(三浦郡) | 72件 |
9 | 開成町(足柄上郡) | 77件 |
10 | 二宮町(中郡) | 78件 |
11 | 大井町(足柄上郡) | 80件 |
---|---|---|
12 | 大磯町(中郡) | 93件 |
13 | 南足柄市 | 102件 |
14 | 三浦市 | 133件 |
15 | 寒川町(高座郡) | 179件 |
16 | 逗子市 | 190件 |
17 | 愛川町(愛甲郡) | 199件 |
18 | 綾瀬市 | 280件 |
19 | 横浜市栄区 | 333件 |
20 | 川崎市麻生区 | 370件 |
21 | 伊勢原市 | 386件 |
22 | 横浜市泉区 | 467件 |
23 | 横浜市磯子区 | 488件 |
24 | 横浜市瀬谷区 | 491件 |
25 | 鎌倉市 | 493件 |
26 | 座間市 | 552件 |
27 | 秦野市 | 557件 |
28 | 川崎市宮前区 | 561件 |
29 | 横浜市都筑区 | 642件 |
30 | 横浜市金沢区 | 648件 |
31 | 横浜市緑区 | 660件 |
32 | 川崎市幸区 | 663件 |
33 | 川崎市多摩区 | 674件 |
34 | 小田原市 | 685件 |
35 | 横浜市保土ケ谷区 | 710件 |
36 | 横浜市南区 | 720件 |
37 | 海老名市 | 737件 |
38 | 川崎市高津区 | 747件 |
39 | 横浜市港南区 | 761件 |
40 | 横浜市旭区 | 809件 |
41 | 相模原市緑区 | 828件 |
42 | 横浜市青葉区 | 852件 |
43 | 横浜市神奈川区 | 853件 |
44 | 川崎市中原区 | 902件 |
45 | 横浜市戸塚区 | 912件 |
46 | 茅ヶ崎市 | 919件 |
47 | 横浜市鶴見区 | 981件 |
48 | 厚木市 | 1,056件 |
49 | 横浜市西区 | 1,110件 |
50 | 相模原市南区 | 1,168件 |
51 | 大和市 | 1,200件 |
52 | 平塚市 | 1,211件 |
53 | 相模原市中央区 | 1,220件 |
54 | 横浜市中区 | 1,382件 |
55 | 横浜市港北区 | 1,384件 |
56 | 横須賀市 | 1,479件 |
57 | 藤沢市 | 1,835件 |
58 | 川崎市川崎区 | 1,923件 |
出典:神奈川県警察「過去の犯罪統計資料」(令和4年確定値)
神奈川県人口統計調査(月報) 過去の公表資料(令和4年12月)
神奈川県内で、刑法犯認知件数がもっとも多い地域は、川崎市川崎区でした。川崎市川崎区は、繁華街や歓楽街が多いエリアです。一方で、刑法犯認知件数がもっとも少ない地域は、「真鶴町(足柄下郡)」「清川村(愛甲郡)」でした(同数タイ)。
治安の良いエリアTOP3
順位 | 刑法犯遭遇率(低い順) |
---|---|
1 | 真鶴町(足柄下郡) (648.20人に1件) |
2 | 湯河原町(足柄下郡) (518.00人に1件) |
3 | 川崎市麻生区 (488.75人に1件) |
ここでは、治安の良し・悪しの指標を刑法犯遭遇率としています。神奈川県内で、刑法犯遭遇率が低いのは「真鶴町(足柄下郡)」でした。真鶴町は、1年を通じて温暖な気候でリゾート地としても多くの人に利用されています。
次に、刑法犯遭遇率が低いのが「湯河原町(足柄下郡)」です。湯河原町は、神奈川県の最南部に位置する町です。湯河原温泉や豊かな自然があり、観光スポットとしても人気があります。湯河原町では、ゆがわらメールマガジンにて防犯・防災の緊急情報を発信しています。
3番目に刑法犯遭遇率が低いのが「川崎市麻生区」です。住宅街が多く、商業施設や公共施設なども充実しています。麻生区は人が多く住むエリアですが、ペットの散歩を通じて区民の方が気軽に安全パトロールができるよう「わんわんパトロール」事業を実施し、防犯力の向上に努めています。
治安の悪いエリアTOP3
順位 | 刑法犯遭遇率(高い順) |
---|---|
1 | 横浜市西区 (95.21人に1件) |
2 | 横浜市中区 (109.31人に1件) |
3 | 川崎市川崎区 (119.72人に1件) |
神奈川県内でもっとも刑法犯遭遇率が高いエリアは、「横浜市西区」です。横浜市内で、もっとも小さな区で人口も少ない場所です。西区には、ターミナル駅である横浜駅があります。繁華街があり、多くの人が行き交うことから犯罪が多い傾向にあるといえます。
次に刑法犯遭遇率が高いエリアは「横浜市中区」です。中心都市である中区は、赤レンガ倉庫や中華街などの観光地や繁華街はもちろん、住宅街やビジネス街が広がるエリアでもあります。観光客も多く、人がたくさん行き交うことから犯罪が多い傾向にあるといえます。
3番目に刑法犯遭遇率が高いエリアは「川崎市川崎区」です。川崎区には、繁華街や歓楽街、ギャンブル施設などがそろっていることから、刑法犯遭遇率が高いと考えられます。
神奈川県で犯罪被害に遭わないために
神奈川県は、刑法犯総数が全国5位と上位となっています。ここでは、犯罪被害に遭わないようにするための防犯対策について説明いたします。
特殊詐欺に遭わないために
特殊詐欺とは、犯人が電話やはがき(封書)などで親族や公共機関の職員などを名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、「医療費・保険料・税金の還付金が受け取れる」「未払いの年金がある」などと言ってATMで送金操作を行わせたりする犯罪(現金などを脅し取る犯罪や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る犯罪を含む)のことです。
神奈川県では特殊詐欺が多く、警察庁の発表によると令和5年の認知件数(暫定値)は2,024件で、全国で3番目に多いことがわかっています。特殊詐欺は電話で行われることが多く、高齢の方が被害に遭いやすい傾向にあります。そのため、非通知の電話には出ないようにしたり、電話は出ずに留守電メッセージの内容を確認してから折り返したりして対策しましょう。常に留守番電話機能をONに設定しておくと良いでしょう。また、迷惑電話防止機器の利用をおすすめします。
子どもや孫を含めたご家族、ご親族の間で、身内だけしか知らない合言葉を決めておくのも特殊詐欺の被害に遭わないようにするために有効です。
<合言葉の例>
※ 各質問への回答は事前に決めておいてください。
- 「あなたの得意料理は何だっけ?」と質問する。
- 「うちのペットの名前は何だっけ?」と質問する。
- 「昔、一緒に行った旅行先はどこだっけ?」と質問する。
出典:警察庁「令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値版)」
特殊詐欺① 特殊詐欺の防止は電話から!
巧妙化する特殊詐欺の手口と対策 関連コラム:【警視庁インタビュー】
特殊詐欺 ② 特殊詐欺被害を食い止めた周囲の行動とは?
|特殊詐欺の未然防止事例
バイク盗難に遭わないために
神奈川県内ではバイクの盗難が多く、神奈川県警察によると令和5年は1,597件も発生しています。令和4年は973年、令和3年は995件だったため、ここ2年で600件も増えているのです。
バイクは、複数のロックを組み合わせたりバイクカバーを掛けたりして、防犯対策を行うようにしましょう。バイクカバーは、車種やロックが見えず防犯につながります。また、道路から近い場所に駐車することは避けた方が無難です。住宅や駐車場所の周辺に防犯カメラやセンサーライトなどの防犯グッズを設置することでもリスクを低減させることができます。
出典:神奈川県警察「自転車盗・オートバイ盗の発生状況」
※令和5年の数値は暫定値
ひったくり・すりに遭わないために
神奈川県ではひったくり・すりの被害が頻繁に発生していて、刑法犯遭遇率は全国でも5位に入っています。ひったくりは、20~23時台に発生することが多く、駅周辺・住宅団地で特に多く発生しています。夜遅くに帰宅する際は、道路側に荷物を持たないようにして、バッグはしっかり持つようにします。バイクや車、つきまといに気づきにくくなるため、イヤホンで音楽を聴きながら道を歩いたり、スマホの画面を見ながら歩いたりするのは避けましょう。
すりや置き引きに遭わないようにするため、ズボンの後ろのポケットに財布やスマートフォンを入れることは避け、財布などの貴重品や荷物は肌身離さず持ち歩くようにしましょう。持ち歩く必要がない荷物はロッカーなどに預けることをおすすめします。飲食店や喫茶店、図書館といった場所においては、荷物はすぐ近くの見える場所に置くようにして、席を立つときは必ず持って移動するように心がけましょう。
住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法
住んでいるエリアまたは引っ越しを考えているエリアの犯罪情報を確認し、治安の状態をチェックしておきましょう。
特殊詐欺の情報は公式SNSから確認できる
神奈川県警の公式X(旧Twitter)のアカウント「神奈川県警察本部刑事部捜査第二課」では、特殊詐欺の電話がかかっている状況を発信しています。電話の内容やエリア、詐欺の手口など詳しい情報を公開しています。ご両親や祖父母のお住まい周辺で特殊詐欺の電話がかかっていないかなどを定期的に確認し、折に触れて「特殊詐欺に気を付けてね」という連絡を入れるようにすると良いでしょう。
神奈川県警の公式X(旧Twitter)「神奈川県警察本部刑事部捜査第二課」
https://twitter.com/KPP_souni_
防犯対策はALSOKのホームセキュリティ
神奈川県においては、令和5年で空き巣が 750件、忍び込み(就寝中の侵入)が 281件、居空き(在宅中の隙を見計らっての侵入)が 48件発生(神奈川県警のWebページによる)しており、住宅の防犯対策も重要です。戸締りの強化や補助錠の設置などに加え、より強固な防犯対策としてホームセキュリティの導入をおすすめします。
ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格〔月額 990円(税込)から〕でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時には自動でガードマンが駆けつけます。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
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