滋賀県治安ランキング2023 市区町村別の治安が良い地域と悪い地域は？

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滋賀県　琵琶湖

滋賀県は、日本のほぼ中央にあり、福井県、岐阜県、三重県、京都府に接する人口約140万人を擁する県です。県土の約6分の1を占める日本最大級の湖「琵琶湖（びわこ）」があり、豊かな自然と湖水が生み出す「琵琶湖八景」や「近江八景」が見どころといえます。そのほか歴史ある寺社、戦国時代をはじめとする英傑たちの足跡などがあり、美しい景色と歴史文化が魅力的な県です。
名古屋・大阪といった主要都市へのアクセスも良好で子育て支援も充実しています。そんな滋賀県へ引っ越しを考えている方もいるのではないでしょうか。
引っ越しを決める際に確認しておきたいのが地域の治安状況です。

本コラムでは、滋賀県の治安の傾向や市町村別の治安ランキングを解説します。防犯対策も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

滋賀県の犯罪の傾向

※刑法の一部が改正（令和5年7月13日施行）され、「強制性交等」は「不同意性交等」に、「強制わいせつ」は「不同意わいせつ」に変更されました（2024年4月現在）。

出典：警察庁や各都道府県警発表資料等を元に2022年における犯罪情勢を綜合警備保障株式会社が整理したもの

滋賀県の刑法犯の犯罪遭遇率は、全国11位で207人に1件という結果になっており、前年度より順位が上昇しています。なかでも、強制わいせつは犯罪遭遇率が全国5位となっており、11,354人に1件発生している状況です。また、強制性交等（不同意性交等）の犯罪遭遇率も全国6位と高い傾向にあります。その他、事業所等への侵入盗以外の罪種で前年よりも順位が上昇（悪化）しています。

滋賀県の治安ベストランキング

※刑法犯遭遇率ランキングの順位に基づき色分けしています。
1位～3位　水色（治安が良い）
4位～7位　薄い緑色
8位～12位　黄色
13位～16位　オレンジ
17位～19位　赤（治安が悪い）

刑法犯遭遇率：該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数：警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率：刑法犯認知件数における検挙件数の割合

刑法犯遭遇率ランキング（低い順）
順位	エリア名称	刑法犯遭遇率
1	栗東市	253.61人に1件
2	野洲市	243.51人に1件
3	甲良町（犬上郡）	224.70人に1件
4	竜王町（蒲生郡）	218.27人に1件
5	守山市	216.21人に1件
6	米原市	214.21人に1件
7	東近江市	207.00人に1件
8	甲賀市	206.78人に1件
9	湖南市	199.04人に1件
10	近江八幡市	198.03人に1件

刑法犯認知件数ランキング（少ない順）
順位	エリア名称	刑法犯認知件数
1	甲良町（犬上郡）	27件
2	多賀町（犬上郡）	40件
3	竜王町（蒲生郡）	52件
4	豊郷町（犬上郡）	69件
5	日野町（蒲生郡）	112件
6	愛荘町（愛知郡）	114件
7	米原市	168件
8	野洲市	206件
9	高島市	230件
10	湖南市	270件

出典：滋賀県　滋賀県の犯罪統計データ　「市町別の刑法犯認知件数（令和5年）」
滋賀県　毎月人口推計調査 - 滋賀県の人口と世帯数：令和6年（2024年）- 月報「令和6年1月 月報」
※刑法犯検挙率に関してはデータがないため記載しておりません。

滋賀県の刑法犯認知件数を見てみると、もっとも低いのは甲良町で認知件数は27件となっています。一方で刑法犯認知件数がもっとも多いのは大津市で1,927件となっています。
甲良町と比較すると同じ滋賀県でもエリアによって差があることがわかります。

次に滋賀県の治安の良い地区、悪い地区について詳しくみていきましょう。

治安の良いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（低い順）
1	栗東市 （253.61人に1件）
2	野洲市 （243.51人に1件）
3	甲良町（犬上郡） （224.70人に1件）

上述の通り、滋賀県でもっとも刑法犯遭遇率が低いのが「栗東市」でした。栗東市は、滋賀県の南部に位置し、国道1号・8号の通過、名神高速道路栗東インターチェンジの設置など、交通の要衝として栄えています。そんな栗東市では防犯メール配信、青色回転灯車両のパトロール、自主防犯団体による活動、防犯灯や防犯カメラの設置補助などの防犯環境整備の取り組みを行っています。また、これまで自治体での設置であった防犯カメラ設置を、自治体に加えて市でも行い、子ども・女性へのつきまといが発生した通学路や集落と集落の間などに設置を検討しています。

次に、刑法犯遭遇率が低いのが「野洲市」です。野洲市は滋賀県南部の湖南地域に位置し、比較的温暖で雨量の少ない地域です。自然公園やレジャー施設が立地しているほか、古墳群や神社仏閣など豊富な歴史・文化遺産に恵まれた街です。野洲市ではボランティア団体による防犯パトロール活動や防犯機器の設置等、地域の防犯活動に取り組んでいます。

3番目に、刑法犯遭遇率が低いのが「甲良町（犬上郡）」です。甲良町は滋賀県の東部に位置し、東堂高虎公などの偉人を生んだ町でもあります。目に見える、手に届く行政を目指し、児童福祉や高齢者福祉、学校教育に力を入れており、移住定住の促進も進めています。また、甲良町では滋賀県全域で発令された特殊詐欺多発警報についての詳細をサイトに掲載するなど、特殊詐欺対策の啓発活動を行っています。

治安の悪いエリアTOP3

順位	刑法犯遭遇率（高い順）
1	豊郷町（犬上郡） （101.19人に1件）
2	草津市 （137.22人に1件）
3	長浜市 （153.47人に1件）

刑法犯遭遇率がもっとも高い場所は「豊郷町（犬上郡）」です。豊郷町は、滋賀県の東部に位置する、19市町の中で最も小さな町です。北部は彦根市、南部は愛荘町、東部は甲良町に接しています。人口が少なく、隣接している市も多いため、犯罪遭遇率が高い傾向にあると考えられます。また、県内外から多くの人が集まるスポットもあることも犯罪遭遇率が高い要因の1つと考えられます。

次に多いのが「草津市」です。草津市は、県庁所在地の大津に次ぐ、県下第二位の人口を有する都市です。立命館大学や草津川跡地公園de愛ひろば、水生植物公園みずの森などの施設があり、人と環境の調和が図られています。人口の多さに加え、県内外から人が多く集まるスポットもあることから、犯罪遭遇率が高い傾向にあるでしょう。

3番目に多いのが「長浜市」です。長浜市は、新旧の文化が交差する秀吉ゆかりの城下町が広がっています。長浜市も草津市と同様に観光スポットや人が多く集まる場所が多いことから刑法犯罪遭遇率も高い傾向にあると考えられます。

滋賀県で犯罪被害に遭わないために

滋賀県は刑法犯遭遇率が高く、全国で11位となっており、防犯対策をとることの重要性が高いエリアといえるでしょう。

性犯罪被害に遭わないために

滋賀県では、強制わいせつ（不同意わいせつ）や強制性交等といった性犯罪被害が多く、犯罪遭遇率も全国で5位、6位と高い傾向にあります。
性犯罪は室内のほか、路上、エレベーター、電車など、さまざまな場所で発生する可能性があります。性犯罪被害に遭わないために、夜間一人で歩く際は周囲の状況に注意しなるべく明るい道を歩くようにしましょう。通り慣れた道でも「ながら歩き」はやめ、周囲に気を配り、後ろからついてくる人や急に近づく人がいる場合は、距離を取り、人通りの多い道や店舗まで逃げましょう。いつでも周囲に助けを求められるように防犯ブザーを持ち歩くこともおすすめです。

また、エレベーターに乗る際は、非常ベルや各階のボタンをすぐに押せる位置に立ち、知らない人と2人きりなることは避けましょう。2人きりになってしまった場合は、壁を背にしてすぐに非常ベルが押せる位置に立ちましょう。

出典：大津市　性犯罪について
警察庁　女性のための安全サポートブック

住宅への侵入窃盗に遭わないために

滋賀県では、令和3年から令和4年にかけて刑法犯総数認知件数の増加率が全国1位でした。中でも、住宅侵入盗の認知件数は1割以上の増加率でした。
住宅侵入窃盗とは住宅などの建物に侵入して金品を盗む犯罪のことで、空き巣や忍び込み、居空きなどの手口があります。

住宅侵入盗の被害に遭わないために、外出時や就寝時など日頃から鍵をかける習慣がとても重要です。ドアや窓の施錠に加えて、補助錠や防犯フィルム、センサーライトといった防犯グッズを活用することで被害防止につながります。また防犯カメラやホームセキュリティを設置することで、防犯意識の高い家であることを泥棒にアピールすることができ、万が一、泥棒に侵入された場合も被害の拡大防止ができるため効果的です。

出典：滋賀県警察　SHIGAポリスNEWS
滋賀県警察の広場　犯罪発生日報

自動車の盗難に遭わないために

滋賀県は自動車盗の刑法犯認知件数も多く、犯罪遭遇率も全国で12位と高い傾向にあります。
滋賀県の自動車盗の多くは、ロック解除機器を使った手口の犯行となっています。自動車盗難被害に遭わないために、自動車から離れる際は少しの間でも必ずドアロックをするようにしましょう。ドアロックをしていても自動車の盗難に遭う可能性が高いため、盗難防止器具等の活用がおすすめです。自動車の盗難は夜間に行われることが多いため、駐車場やガレージがある場合は、防犯カメラやセンサーライトなどを設置し対策するのも良いでしょう。自宅ガレージにゲートやシャッターがある方は、駐車時には必ず鍵をかけて閉めるようにしてください。
その他、ハンドルロックやタイヤロックなどを活用することで、物理的に車を動かせなくさせることができ、犯行を諦めさせることにつながります。

住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法

さまざまな犯罪被害から自身の安全を守るために、住んでいるエリアや引っ越し先などの犯罪情報を確認して、防犯に努めるのも有効的です。次に紹介する方法を参考に、滋賀県の治安状況をチェックしておきましょう。

滋賀県「しらしが（しらせる滋賀情報サービス）」を活用する

滋賀県警察では、「防災・防犯等の情報をはじめとする滋賀の安全・安心のための情報やイベントのご案内など」を発信する「しらしが（しらせる滋賀情報サービス）」を提供しています。滋賀県警察からのお知らせや気象情報、地震情報、食品衛生情報などメールやLINEで確認することができるので便利です。

しらしが（しらせる滋賀情報サービス）
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kurashi/ict/306374.html

滋賀県警察防犯アプリ「ぽけっとポリスしが」を活用する

滋賀県警察では、公式防犯アプリ「ぽけっとポリスしが」を運用しています。県内の犯罪発生情報や不審者情報等をお届けするほか、防犯ブザー機能やちかん対策機能など暮らしの安心安全に役立つ便利を提供しています。スマホにダウンロードすることで手軽に利用できるので、日々の安心や家族の安全を守るために活用すると良いでしょう。

滋賀県警察　ぽけっとポリスしが
https://www.pref.shiga.lg.jp/police/seikatu/seikatu/kodomozyosei/336402.html

滋賀県警察公式SNSを確認する

滋賀県警察では、さまざまな公式SNSで情報を発信しています。YouTubeやFacebook、公式Xなどで、滋賀県警察の取り組みやイベント情報などを動画や画像でわかりやすく発信しています。スマートフォンやパソコンで気軽に確認することができるため、チャンネル登録やフォローをするもの良いでしょう。

滋賀県警察公式SNS
https://x.com/shiga_police
https://www.facebook.com/shigapolice/?locale=ja_JP
https://www.youtube.com/user/ShigaPoliceOfficial/videos

防犯対策はALSOKのホームセキュリティ

滋賀県の犯罪遭遇率は、全国11位と高い傾向にあり、自身や家族の安全を守るための防犯対策をすることが重要となっています。犯罪種別にみると自動車盗（全国12位）や住宅侵入盗（全国18位）の犯罪遭遇率も高い傾向にあるので、犯罪情報の確認や防犯カメラ・セキュリティの導入などの防犯対策を行うことが大切です。