東京都治安ランキング2023 市区町村別の治安が良い地域と悪い地域は?
東京は、政治、経済、文化などさまざまな分野において日本の中心となっており、約1,400万人が暮らす世界有数の大都市です。東京都には、海抜ゼロメートル地帯の低地もあれば、標高の高い山岳地帯(雲取山の標高は2,017メートル)もあり、太平洋上の伊豆諸島、小笠原諸島も東京都に属しています。23区を中心として交通網が高度に発達し、企業や商業施設、文化施設が集中しています。歴史と伝統に彩られた観光地が多く存在しているほか、2012年に開業した東京スカイツリーなど新たな名所も生み出されています。このように魅力あふれる東京都への居住を考えている方も多いでしょう。本コラムでは、東京都の治安の傾向や23区の治安ランキングを解説します。防犯対策も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
東京都の犯罪の傾向
東京都の刑法犯の犯罪遭遇率は、全国3位で176人に1件という結果になっています。なかでも、特殊詐欺は犯罪遭遇率が1位となっており、1,128人に1件発生している状況です。
強盗やすりの犯罪遭遇率も全国3位以内に入っています。前年度に比べ、ひったくりが倍増し、犯罪遭遇率も4位に上昇しています。(前年11位)
一方で、住宅侵入盗や事業所への侵入盗の犯罪遭遇率をみると、他都道府県よりもリスクが低くなっていることが分かります。この理由は、東京都においては住宅や事務所などでの防犯対策が他の地域よりも進んでいるためだと思われます。
東京都の治安ランキング
刑法犯遭遇率:該当エリアの住民何人あたり1件の刑法犯罪が発生しているか
刑法犯認知件数:警察が犯罪の発生を認知した件数
刑法犯検挙率:刑法犯認知件数における検挙件数の割合
刑法犯遭遇率ランキング(低い順) | ||
---|---|---|
順位 | エリア名称 | 刑法犯遭遇率 |
1 | 利島村 | 0.00人に1件 |
1 | 御蔵島村 | 0.00人に1件 |
1 | 青ヶ島村 | 0.00人に1件 |
4 | 小笠原村 | 2906.00人に1件 |
5 | 三宅村 | 2247.00人に1件 |
6 | 神津島村 | 1844.00人に1件 |
7 | 大島町 | 866.88人に1件 |
8 | 新島村 | 782.33人に1件 |
9 | 八丈町 | 532.31人に1件 |
10 | 稲城市 | 367.61人に1件 |
11 | 日野市 | 333.47人に1件 |
---|---|---|
12 | 三鷹市 | 318.57人に1件 |
13 | あきる野市 | 305.45人に1件 |
14 | 青梅市 | 297.46人に1件 |
15 | 奥多摩町(西多摩郡) | 289.88人に1件 |
16 | 多摩市 | 287.72人に1件 |
17 | 国分寺市 | 282.69人に1件 |
18 | 狛江市 | 273.25人に1件 |
19 | 文京区 | 266.84人に1件 |
20 | 杉並区 | 259.34人に1件 |
21 | 練馬区 | 258.56人に1件 |
22 | 世田谷区 | 255.06人に1件 |
23 | 西東京市 | 250.65人に1件 |
24 | 小平市 | 246.57人に1件 |
25 | 檜原村(西多摩郡) | 243.63人に1件 |
26 | 町田市 | 239.75人に1件 |
27 | 日の出町(西多摩郡) | 238.21人に1件 |
28 | 府中市 | 235.83人に1件 |
29 | 調布市 | 234.48人に1件 |
30 | 昭島市 | 232.09人に1件 |
31 | 八王子市 | 230.13人に1件 |
32 | 小金井市 | 230.13人に1件 |
33 | 国立市 | 225.64人に1件 |
34 | 東大和市 | 216.19人に1件 |
35 | 目黒区 | 214.23人に1件 |
36 | 板橋区 | 213.59人に1件 |
37 | 東村山市 | 212.93人に1件 |
38 | 東久留米市 | 209.06人に1件 |
39 | 品川区 | 205.12人に1件 |
40 | 大田区 | 202.60人に1件 |
41 | 羽村市 | 199.82人に1件 |
42 | 葛飾区 | 194.68人に1件 |
43 | 清瀬市 | 193.25人に1件 |
44 | 江戸川区 | 191.58人に1件 |
45 | 荒川区 | 189.49人に1件 |
46 | 足立区 | 188.95人に1件 |
47 | 江東区 | 186.54人に1件 |
48 | 武蔵村山市 | 184.63人に1件 |
49 | 瑞穂町(西多摩郡) | 184.17人に1件 |
50 | 北区 | 183.24人に1件 |
51 | 中野区 | 181.83人に1件 |
52 | 福生市 | 178.59人に1件 |
53 | 武蔵野市 | 142.65人に1件 |
54 | 立川市 | 141.20人に1件 |
55 | 墨田区 | 139.35人に1件 |
56 | 豊島区 | 98.85人に1件 |
57 | 港区 | 98.39人に1件 |
58 | 台東区 | 83.97人に1件 |
59 | 渋谷区 | 80.03人に1件 |
60 | 新宿区 | 71.79人に1件 |
61 | 中央区 | 65.87人に1件 |
62 | 千代田区 | 32.80人に1件 |
刑法犯認知件数ランキング(少ない順) | ||
---|---|---|
順位 | エリア名称 | 刑法犯認知件数 |
1 | 利島村 | 0件 |
1 | 御蔵島村 | 0件 |
1 | 青ヶ島村 | 0件 |
4 | 小笠原村 | 1件 |
4 | 三宅村 | 1件 |
4 | 神津島村 | 1件 |
7 | 新島村 | 3件 |
8 | 大島町 | 8件 |
9 | 檜原村(西多摩郡) | 8件 |
10 | 八丈町 | 13件 |
11 | 奥多摩町(西多摩郡) | 16件 |
---|---|---|
12 | 日の出町(西多摩郡) | 71件 |
13 | 瑞穂町(西多摩郡) | 171件 |
14 | 稲城市 | 256件 |
15 | あきる野市 | 259件 |
16 | 羽村市 | 271件 |
17 | 狛江市 | 309件 |
18 | 福生市 | 312件 |
19 | 国立市 | 341件 |
20 | 武蔵村山市 | 383件 |
21 | 東大和市 | 388件 |
22 | 清瀬市 | 395件 |
23 | 青梅市 | 445件 |
24 | 国分寺市 | 462件 |
25 | 昭島市 | 492件 |
26 | 多摩市 | 507件 |
27 | 東久留米市 | 552件 |
28 | 小金井市 | 553件 |
29 | 日野市 | 572件 |
30 | 三鷹市 | 615件 |
31 | 東村山市 | 714件 |
32 | 小平市 | 807件 |
33 | 西東京市 | 827件 |
34 | 文京区 | 898件 |
35 | 調布市 | 1,036件 |
36 | 武蔵野市 | 1,055件 |
37 | 府中市 | 1,114件 |
38 | 荒川区 | 1,143件 |
39 | 立川市 | 1,305件 |
40 | 目黒区 | 1,327件 |
41 | 町田市 | 1,803件 |
42 | 中野区 | 1,880件 |
43 | 北区 | 1,926件 |
44 | 墨田区 | 1,953件 |
45 | 千代田区 | 2,033件 |
46 | 品川区 | 2,041件 |
47 | 杉並区 | 2,260件 |
48 | 葛飾区 | 2,316件 |
49 | 八王子市 | 2,517件 |
50 | 台東区 | 2,525件 |
51 | 中央区 | 2,588件 |
52 | 港区 | 2,620件 |
53 | 板橋区 | 2,719件 |
54 | 江東区 | 2,807件 |
55 | 練馬区 | 2,901件 |
56 | 豊島区 | 3,012件 |
57 | 渋谷区 | 3,024件 |
58 | 江戸川区 | 3,605件 |
59 | 大田区 | 3,654件 |
60 | 足立区 | 3,664件 |
61 | 世田谷区 | 3,676件 |
62 | 新宿区 | 4,820件 |
出典:警視庁の統計(令和4年)「区市町村の町丁別、罪種別及び手口別認知件数」
※刑法犯検挙率に関してはデータがないため記載なし
東京23区について刑法犯遭遇率、刑法犯認知件数を見てみると、もっとも低いのは文京区で犯罪遭遇率は約267人に1件、認知件数は897件となっています。
一方で刑法犯犯罪遭遇率がもっとも高いのは千代田区で約33人に1件となっており、刑法犯認知件数がもっとも多いのは新宿区で4,820件となっています。文京区と比較すると刑法犯犯罪遭遇率は約8倍、刑法犯認知件数は約5倍で、同じ23区内でもエリアによって差があることがわかります。刑法犯犯罪遭遇率・刑法犯認知件数が高い2つのエリアの特徴として日本最大級の繁華街、オフィス街があり、さまざまな人が出入りする点が挙げられます。
次に23区の治安の良い地区、悪い地区について詳しくみていきましょう。
治安の良い区
順位 | 刑法犯遭遇率(低い順) |
---|---|
1 | 文京区 (266.84人に1件) |
2 | 杉並区 (259.34人に1件) |
3 | 練馬区 (258.56人に1件) |
上述の通り、東京23区内でもっとも刑法犯遭遇率が低いのが「文京区」でした。文京区は、東京大学やお茶の水女子大学、東京医科歯科大学、順天堂大学、拓殖大学など有名大学のキャンパスや教育施設が多くあり、治安が良いエリアです。区内には閑静な住宅街があり、一人暮らしをする方はもちろん、子育て層も住みやすいエリアといえます。
次に、刑法犯遭遇率が低いのが「杉並区」です。杉並区は住宅地が多いエリアで、警視庁警察官OBで構成された安全パトロール隊などによるパトロールが実施されています。
3番目に、刑法犯遭遇率が低いのが「練馬区」で、刑法犯遭遇率は259人に1人でした。練馬区も住宅街が多く、24時間365日、安全・安心パトカーによるパトロールが行われています。
治安の悪い区
順位 | 刑法犯遭遇率(高い順) |
---|---|
1 | 千代田区 (32.80人に1件) |
2 | 中央区 (65.87人に1件) |
3 | 新宿区 (71.79人に1件) |
刑法犯遭遇率がもっとも高い場所は「千代田区」で、約33人に1人でした。千代田区は、皇居や国会議事堂、最高裁判所など首都機能が置かれていて、企業のオフィスも多いエリアです。千代田区は、オフィスが集中したビジネス街のため、23区内でもっとも居住している人数が少ない区です。居住している人数が少ないことなどから、刑法犯遭遇率が高くなっていると考えられます。
次に多いのが「中央区」で、3番目に多いのが「新宿区」です。中央区や新宿区も繁華街が多く、観光客も多いエリアです。中央区には銀座、日本橋といった繁華街・商業地域が広がっており、また、新宿区には日本最大級の繁華街が広がっています。新宿駅東口には、歓楽街として有名な歌舞伎町があり、人が多く集まることから犯罪も多い傾向にあります。
東京都で犯罪被害に遭わないために
東京都は刑法犯総数の認知件数が多く、全国で1位となっており、防犯対策をとることの重要性は極めて高いといえるでしょう。
特殊詐欺に遭わないために
東京都では特殊詐欺の被害が多く、その犯罪遭遇率も高い傾向にあります。特殊詐欺とは、犯人が電話やはがき(封書)などで親族や公共機関の職員などを名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、「医療費・保険料・税金の還付金が受け取れる」「未払いの年金がある」などと言ってATMで送金操作を行わせたりする犯罪(現金などを脅し取る犯罪や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る犯罪を含む)のことです。
一口に特殊詐欺と言っても、さまざまな手口があります。ここでは、代表的な手口であるオレオレ詐欺と還付金詐欺の概要を説明いたします。
特殊詐欺の手口 | 概要 |
---|---|
オレオレ詐欺 | 電話で息子や孫などの親族、警察官、弁護士などと名乗り、息子や孫などが会社の金を無くした・使い込んだ、痴漢をした、事故を起こしたなどという嘘の説明をして、金銭などをだまし取る手口 |
還付金詐欺 | 電話で地方自治体、税務署、年金事務所の職員などと名乗り、医療費・保険料の過払い金や一部未払いの年金があるなど、お金を受け取れるという嘘の説明をして、金銭などをだまし取る手口 |
出典:警察庁SOS47 特殊詐欺対策ページ
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/case/
電話で金銭やキャッシュカードの話が出たら、一旦電話を切り家族や知人などに相談するようにしましょう。知らない番号からの電話には出ないようにしたり、迷惑電話防止機器を利用したりするのもおすすめです。高齢のご両親や祖父母がいる場合は、普段からコミュニケーションを取るようにし、身内しか知らない合言葉を決めておくのも良いでしょう。
<合言葉の質問の例>
- あなたの得意料理はなんだっけ?
- 昔一緒に行った旅行だけど、どこに行ったっけ?
- 昔飼ってたペットの名前は何だっけ?
※回答は身内の間で決めておきましょう。
その他、「必ず儲かる」「デートするだけでお金がもらえる」などの甘い言葉が書かれた郵便物やメールは詐欺の可能性があります。高額なアルバイトを募集する広告なども特殊詐欺に関係する闇バイトの可能性があります。
ひったくりに遭わないために
「警視庁の統計(令和4年)」によると、東京23区内での犯罪遭遇率が高い千代田区でもっとも多い犯罪は「非侵入窃盗」です。非侵入窃盗とは、住宅に侵入せずに窃盗を行うことでひったくりなどが当てはまります。ひったくりは、昼夜を問わず発生しています。犯人はオートバイや自転車で、追い越しざまにバックなどをひったくるため、車道と歩道の区別がない道路は特に気をつけましょう。バッグは建物側に持ち、ショルダーバッグはたすき掛けにするなど、取られにくい持ち方を意識すると安心です。
「スマートフォンを使用しながら」「音楽を聴きながら」などの「ながら歩き」は、注意力が低下し、周囲の状況が分かりにくくなるのでやめましょう。自転車の場合は前かごなどにひったくり防止カバーやネットを装着することも有効な対策です。
出典:警視庁「警視庁の統計(令和4年)」
麹町警察署・丸の内警察署・神田警察署・万世橋警察署の刑法犯の罪種別認知・検挙状況
警視庁「ひったくり被害にあわないために」
住んでいるエリアの犯罪情報の確認方法
東京都内の住んでいるエリアや引っ越し先などの犯罪情報を確認して、防犯に努めるのも有効的です。
警視庁犯罪情報マップを活用する
警視庁が提供している犯罪発生情報マップから、犯罪情報を確認することができます。子ども・女性に対する声かけやつきまとい事案など前兆事案情報や、ひったくり・侵入窃盗などの犯罪情報、アポ電(犯人が実際の犯行に先立って行う、家族構成や資産状況などを確認する電話のこと)の情報などが確認できます。引っ越しの際に住むエリアを検討するにあたって、各エリアの治安情報も参考にすることをおすすめします。
警視庁犯罪発生情報マップ
https://map.digipolice.jp/policy.html
防犯アプリ「Digi Police」を活用する
警視庁は、防犯アプリもリリースしています。マイエリアを登録することで、周辺の犯罪発生状況をリアルタイムで確認することが可能です。犯罪情報マップと同様に、お住まいの周辺や引っ越し先の治安状況を確認できます。
他にも、痴漢撃退機能や防犯ブザー機能などが備わっているので、痴漢被害に遭った際、スマートフォンなどを利用して周囲に助けを求めることができます。
防犯アプリ「Digi Police」
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/tokushu/furikome/digipolice.html
防犯対策はALSOKのホームセキュリティ
東京都は、刑法犯総数は全国1位、犯罪遭遇率は全国で3位という犯罪が多いエリアです。
ご家族や家財の安全・安心のために、ホームセキュリティを導入することをおすすめいたします。ALSOKのホームセキュリティは、「セルフセキュリティ」「オンラインセキュリティ」の2つから選択できます。セルフセキュリティでは、お手頃価格〔月額 990円(税込)から〕でホームセキュリティを実現でき、もしもの時にはガードマンの依頼駆けつけが利用可能です。オンラインセキュリティでは、異常発生時には自動でガードマンが駆けつけます。在宅中も警備をセットできるので、就寝中や一人での在宅時にも安心です。
また、ALSOKでは、屋外対応の防犯カメラ「HOME ALSOK Connect Eye」もご用意しています。
HOME ALSOK Connect Eyeは、Wi-Fi接続のため配膳工事不要で、屋外でも屋内でも簡単に設置できます。アプリを通じてスマートフォンからリアルタイムの映像を確認できるほか、センサーが動きを検知するとお手持ちのスマートフォンにプッシュ通知が届きます。もしもの時にガードマンが駆けつける(有償オプション)ことも可能です。住宅や周辺の見守りとしても導入できます。
「HOME ALSOK Connect」「HOME ALSOK Connect Eye」どちらも戸建て住宅はもちろんのこと、集合住宅でも導入可能です。相談は無料、専門のアドバイザーがあなたのニーズにぴったりのプランをご提案いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。